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第2章 確かなもの
第24話 狩るものと狩られるもの
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「さあて、お嬢様、そろそろ戦いの時間っす」
擬体を纏った葉月が、未だに全裸のまま泣き崩れているお嬢様こと三好京子に戦いを迫る。
「お嬢様~、さっさと制服を着てくださいな・・・そうでないと、あたしはアンタのことマッパのまま首チョンパしなければならなくなっちゃいますよ」
葉月はとっくに制服に着替えている。さすがの葉月と言えども、全裸の相手と刃を交えるのは気がひけた。
「アンタが勝てば、あたしのことを首チョンパできるんすから、今までやられた恨みを晴らす意味でも、さっさと戦闘準備に入ってくださいな~」
やれやれ・・・と頭を振りながら、三好に服を着るように迫った。だが、自分の体をさんざん弄ばれたお嬢様には、もはや戦いをするどころの話ではなかった。うずくまり、泣き続けている。
「困りましたね~、なら、これならどうっすか?」
葉月は、擬体から作り出された武器ーサイズを振るう。
「んあああ!!」
突然振るわれたサイズをもろに受けて、三好が悲鳴を上げる。葉月同様に擬体を纏ってはいるので、痛みはないのだが、ただ、斬られたという衝撃は体に伝播する。
「三好京子、擬体破損率8%」
「ううう」
斬られた箇所の左腕を思わず抑えながら、三好は漸く、葉月のいる方を睨みつけた。
「あなたって、本当に最低な人ね・・・」
憎悪のこもった眼差しを向けられても、当の葉月本人は涼しい顔のままだった。
「わかってないっすね~お嬢様。ここは、さっきも言った通り、レイプあり首チョンパありの「なんでもあり」が当たり前なんすよ。ただし「モラルだけは無し」なんすね。だから、最低で結構。やられたら、やられた方が悪いんすよ、そう言う場所なんす、このアルカディア島は」
葉月は、さらにサイズを振るい、今度は三好の右足に一撃をくわえた。
「あうう!」
「三好京子、擬体破損率14%」
「ほらほら、早く戦闘準備に入ってくださいっす。でないと、マジでお嬢様がマッパで首チョンパされちゃいますよ。ご自分の首なし死体を裸で公園に晒したいんすか?」
「・・・!」
自分を侮蔑する数々の言葉に、さすがの三好も激しい怒りを感じ始めた。いつまでもメソメソしている場合ではない。この屈辱を受けたまま果てるのは、さすがに彼女の矜持が許さなかった。
「わ、わかりました。そこまで言うなら、私も戦います・・・あなたと!」
三好は立ち上がると、胸元を左腕で隠しながら、右手に構えた剣ー擬体で作れた剣だーを葉月に突きつけた。
「あなたのような人間の屑・・・私の手で斬り伏せてごらんにいれます!」
「おお、ようやくその気になってくれたんすね、結構結構!人間の屑であるこの天内葉月が見事お嬢様のお相手をして差し上げましょう」
ようやく三好が自分に戦意を向けてくれたので、これで思う存分力を振るうことが出来るー思う存分いたぶれる。
「ですが・・・その前にお嬢様」
「な、なんですか?」
「まずはお召し物の方を何とかしてほしいかなぁと。さっきも言った通り、このままだとマッパのお嬢様とやり合うことになっちゃうんで、それはそれでちょっと問題があるんすよ、あたしとしては」
「・・・!?」
自分がいまだに裸であることを、今更思い出す三好。そんな彼女の様子を見て、葉月はやれやれと再び頭を振った。
擬体を纏うことには成功したが、本格的な戦いになるのはもう少し先のことになりそうである・・・。
擬体を纏った葉月が、未だに全裸のまま泣き崩れているお嬢様こと三好京子に戦いを迫る。
「お嬢様~、さっさと制服を着てくださいな・・・そうでないと、あたしはアンタのことマッパのまま首チョンパしなければならなくなっちゃいますよ」
葉月はとっくに制服に着替えている。さすがの葉月と言えども、全裸の相手と刃を交えるのは気がひけた。
「アンタが勝てば、あたしのことを首チョンパできるんすから、今までやられた恨みを晴らす意味でも、さっさと戦闘準備に入ってくださいな~」
やれやれ・・・と頭を振りながら、三好に服を着るように迫った。だが、自分の体をさんざん弄ばれたお嬢様には、もはや戦いをするどころの話ではなかった。うずくまり、泣き続けている。
「困りましたね~、なら、これならどうっすか?」
葉月は、擬体から作り出された武器ーサイズを振るう。
「んあああ!!」
突然振るわれたサイズをもろに受けて、三好が悲鳴を上げる。葉月同様に擬体を纏ってはいるので、痛みはないのだが、ただ、斬られたという衝撃は体に伝播する。
「三好京子、擬体破損率8%」
「ううう」
斬られた箇所の左腕を思わず抑えながら、三好は漸く、葉月のいる方を睨みつけた。
「あなたって、本当に最低な人ね・・・」
憎悪のこもった眼差しを向けられても、当の葉月本人は涼しい顔のままだった。
「わかってないっすね~お嬢様。ここは、さっきも言った通り、レイプあり首チョンパありの「なんでもあり」が当たり前なんすよ。ただし「モラルだけは無し」なんすね。だから、最低で結構。やられたら、やられた方が悪いんすよ、そう言う場所なんす、このアルカディア島は」
葉月は、さらにサイズを振るい、今度は三好の右足に一撃をくわえた。
「あうう!」
「三好京子、擬体破損率14%」
「ほらほら、早く戦闘準備に入ってくださいっす。でないと、マジでお嬢様がマッパで首チョンパされちゃいますよ。ご自分の首なし死体を裸で公園に晒したいんすか?」
「・・・!」
自分を侮蔑する数々の言葉に、さすがの三好も激しい怒りを感じ始めた。いつまでもメソメソしている場合ではない。この屈辱を受けたまま果てるのは、さすがに彼女の矜持が許さなかった。
「わ、わかりました。そこまで言うなら、私も戦います・・・あなたと!」
三好は立ち上がると、胸元を左腕で隠しながら、右手に構えた剣ー擬体で作れた剣だーを葉月に突きつけた。
「あなたのような人間の屑・・・私の手で斬り伏せてごらんにいれます!」
「おお、ようやくその気になってくれたんすね、結構結構!人間の屑であるこの天内葉月が見事お嬢様のお相手をして差し上げましょう」
ようやく三好が自分に戦意を向けてくれたので、これで思う存分力を振るうことが出来るー思う存分いたぶれる。
「ですが・・・その前にお嬢様」
「な、なんですか?」
「まずはお召し物の方を何とかしてほしいかなぁと。さっきも言った通り、このままだとマッパのお嬢様とやり合うことになっちゃうんで、それはそれでちょっと問題があるんすよ、あたしとしては」
「・・・!?」
自分がいまだに裸であることを、今更思い出す三好。そんな彼女の様子を見て、葉月はやれやれと再び頭を振った。
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