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第1章 開幕
第1話 開幕の時
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これは、少女たちの戦いの物語ー。
戦いに勝った少女が、負けた少女の首を刎ねる。
虚空に深紅の弧を描き、宙を舞う少女の首ー。
今しがた、自分が刎ねた敗者の少女の首を、返り血に濡れながら、そして頬を涙で濡らしながら、抱きかかえる勝者の少女。
やがて、勝利した少女はおもむろに立ち上がり、その美しい首を天へと高らかに掲げ、自らの勝利を宣言する。
頬を涙が、敗者の首から滴り落ちた深紅の血液が伝っていく。
いつ終わるともなく続く戦いーそれでも、最後の一人になるまで、彼女たちは戦うのだ。
より美しく、より強いものを残すためにー。
ーーー
これより、本大会の開催を宣言するー。
大会運営本部より、本大会における参加者たちに適応されるルールについて説明を行うー。
本大会のルールについてだが、以下の通りとなっている。
1.参加者は、容姿端麗な女子高生に限定される。
2.参加者は、特殊な事情により、一度は「死亡」した者達である(そのことは本人達も自覚はしている)。よって、戸籍上は既に「死亡」扱いとなっており、本来であれば我が国民として受けるべきあらゆる権利、保護も、本大会期間中においては一切認められない。
3.本大会において、参加者たちは本大会運営側の要求する戦闘行為について、何ら拒否権を持たない。
4.本大会運営側の要求するバトルとは、以下の通りとなる。
(1)本大会参加者たちには、それぞれの特性に適した武器を供与する。
(2)ただし、この武器は、その性質上「人間の首」だけしか斬ることはできない。それ以外の部位への攻撃は、一切通用しない。
(3)後述する「擬体」に関しては、首と同様にダメージを与えることができる。
(4)「擬体」とは、試合開始前に対象者同士が「性的な行為」を行うことで纏うことができるようになる「闘気」のことを指す。接吻などの粘膜接触は最低限必須だが、「擬体」を完全に纏うためにはより性的な接触が必要となる場合もある。なお、本大会時における「性行為」であるが、和姦、強姦等内容は一切問わず、対象同士の性的な接触が認められ、「擬体」を施すのに適した精神的高ぶりが確認されることを目的としている。
(5)参加者たちが纏う「擬体」が、肉体の身代わりとなる。本来、肉体に与えられるべきダメージを「擬体」が肩代わりしてくれるので、本大会運営側が供与した武器でたとえ体を斬られても、一切の苦痛はない。
(6)ただし、「自分が攻撃を受けたという衝撃」だけは肉体に伝播する。
(7)この「擬体」の破損率が100%になった対象者は「敗者」となり、「勝者」の手により速やかにその首を切断される。
(8)勝者は、切断した首を高らかと掲げて勝利宣言した後、本大会運営場である「アルカディア島」内において速やかに梟首すること。
(9)梟首する場所は、島の中であれば原則どこでもよいが、後に本大会の観客が観覧しやすいような箇所が好ましい。
(10)なお、本大会参加者たちは、試合開始前に全員「特殊防腐剤」を圧力注射により体内に注入しておくこと。これは、死後も遺体の鮮度をほぼ半永久的に保つことが目的である。死後硬直や腐敗が起こるのを防ぐためである。
(11)勝者は、敗者の首を切断した後は、それ以上の遺体の損壊を行わないこと。また、敗者の表情もポイントの対象となるので、敗者の首の目や口を閉ざすなどの行為は控えること。死亡した時の表情をそのまま保存するのが目的である。
(12)敗者の胴体については、本大会が完全に終了するまで何人たりとも触れずにそのまま放置すること。
(13)大会参加者たちは、始まり次第自らの対象となる相手を探し、性行為の後、「擬体」を纏い次第、速やかにバトルへと移行することーもし、長期間において戦闘行為や性行為を行わなかった場合、ペナルティポイントが課せられる可能性がある。
(14)ペナルティポイントが蓄積した場合、そのポイント数にもよるが、最終的には大会運営側により、魔女裁判と同様の「火刑」か「水責め」を行うものとする。
(15)その他、細かな規定やルールについてはーーー。
実に理解不可能、理不尽な大会が始まった。
参加するのは、「容姿端麗」な女子高生ばかりで、誰もが過去に一度は「死亡」した者達である。その死因は様々で、事故や病気はまだましで、事件や災害などで悲惨な末路をたどった者も少なからず存在していた。
当の本人達は、自分たちがかつて一度は「死んだことがある」という認識と自覚はある。だが、大会運営側により、死亡時の詳しい状況など、本大会でのバトルに影響を及ぼしかねない記憶については曖昧化されていた。
「一度死んだってのに、何だってこんなわけわかんねえことをやらされるんだ・・・?」
一人の少女がぼやき始める。背の高い、太陽の光に照らされたブロンドの長い髪をポニーテールに結った少女だった。見た目を見れば、モデルでも通用しそうな容姿で、美形ぞろいの本大会参加者においても、一際目立つ存在でもあった。顔立ちを見れば、西洋と東洋のハーフといったところだろうか。
アルカディア島の大会競技場、そこで、参加者の女子高生たちはみな、普通の競技会同様に整列して運営のスタッフの説明を聞いていた。様々な制服を着た少女たちが集まっていることからもわかる通り、参加者たちは1校だけでなく、違う高校の出身者も集められていたのだった。
ちなみに、競技場には無数の黒服の姿もある。当然、少女たちが逃亡したり運営側に歯向かうのを防ぐのが目的だった。さらには、一際目立つ壇上では黒マントを羽織りローブを被った、いかにも怪しげな男の姿もある。あれが、本大会の開催者なのだろうかー。
「・・・死んだ後でも戦うことになるのかよ」
本日何度目かのぼやきを繰り返すポニーテールの少女ーもはや、大人の女性と言っても差し支えないくらいにしなやかなボディラインやスタイルを誇る彼女の名前は、薬師寺咲那といった。
「咲那さん、今はおとなしくしていましょう」
その咲那の隣で、おっとりとした口調で優しく宥める少女ーこちらも、少女というより落ち着いた大人の女性といった雰囲気を醸し出している。典型的な和風美人だ。
陽の光を浴びた髪の毛は青紫色に輝き、肩のあたりまでウェーブがかかっている。お淑やかなお姉さんと表現した方が似合う彼女の名前は和泉鏡香という。
和泉鏡香も、スタイルなら咲那には負けていない。それどころか、その豊満な体つきは、ひょっとしたら咲那以上かもしれなかった。お淑やかで優しそうだが、肉体はわがままなまでに女性を主張していたのだった。
大会運営側の説明は、まだ続いているー。
「この後、参加者諸君には運営側の配置した各ポイントに向かってもらいます。そこで、合図とともに大会は開始となります」
これだけ異常な内容の「大会」だというのに、運営スタッフはまるで体育祭の説明でもするかのような口ぶりで語っている。当然、それに激しい怒りをぶつけようとする者もいるが、近くの黒服が黙らせていた。
「・・・ち、無抵抗の女相手にずいぶんな扱いじゃねえか」
女子を黙らせようとする黒服の姿を見て、思わず悪態が口をついて出る咲那。
「しっ、咲那さん、聞こえてしまいますよ」
薄く、整った唇に人差し指を当てて、鏡香が隣の咲那を宥めた。気性が激しい彼女を宥めるのは、生前からいつも
「友達以上恋人未満」の鏡香の役目でもあった。
「・・・」
頭をぼりぼりとかきながら、仕方なくおとなしくする咲那。確かに、ここで抗っても勝ち目はない。
「ええー、本大会においては参加者の皆さんは4つのグループに分けられます」
運営スタッフの事務的な口調が、マイクを通して競技場に響き渡る。
「玄武、白虎、青龍、朱雀ー最初は、まずこの4グループに分かれたうえで、開始となります。グループ内でバトルするのも結構ですし、一時的に協力し合うのも自由です・・・が、大会の規定にもある通り、長期間、戦闘行為や性行為がない参加者については処罰の対象となる場合がございます。また、協力し合っても、優勝者はただの一人だけとなりますので、そこも十分留意していただきたく・・・」
「・・・結局、最後の一人になるまでやり合えってことだろうが」
咲那が鼻を鳴らしながら悪態をつく。そして、隣にいる鏡香をちらりと一瞥した。
「・・・鏡香とも、戦うことになるんだよな・・・」
そんな咲那の視線に気が付いたのか、鏡香も咲那の方へと目を向けた。
「あなたとも、戦わなければならないんですね」
それは、「友達以上恋人未満」の2人にとっては、この上なく残酷な事実でもあり、一方で、他の誰にも相手の首を渡してはならない戦いとなることを予感させるものであった。
「・・・お前と、キスしたことなかったよな、鏡香」
「・・・ええ」
この大会では、「擬体」を纏うため、そして、闘気を生み出すための「性行為」が必要となる。つまりは、お互いが戦うことになった場合、皮肉なことに最後で身も心も「結ばれる」ということも同時に意味していた。
「・・・鏡香、あたしは、お前の首を他のやつにくれてやるつもりはない」
いささか熱のこもった瞳を向け、咲那は鏡香に宣言する。
「お前の首は、あたしがもらう」
他の誰かに、愛おしい娘の首を晒される様を想像するだけで、虫唾が走った。二度目の死が避けられないなら、せめて自分の手でー。
「それは・・・私も同じです、咲那さん」
鏡香も、同じように咲那を強く見つめ返した。
「あなたの首は、他の誰にも渡しません」
二人の決意は変わらないー愛する者の首は、他の誰にも渡したくはなかった。ならば、せめて自らの手でー。
戦いに勝った少女が、負けた少女の首を刎ねる。
虚空に深紅の弧を描き、宙を舞う少女の首ー。
今しがた、自分が刎ねた敗者の少女の首を、返り血に濡れながら、そして頬を涙で濡らしながら、抱きかかえる勝者の少女。
やがて、勝利した少女はおもむろに立ち上がり、その美しい首を天へと高らかに掲げ、自らの勝利を宣言する。
頬を涙が、敗者の首から滴り落ちた深紅の血液が伝っていく。
いつ終わるともなく続く戦いーそれでも、最後の一人になるまで、彼女たちは戦うのだ。
より美しく、より強いものを残すためにー。
ーーー
これより、本大会の開催を宣言するー。
大会運営本部より、本大会における参加者たちに適応されるルールについて説明を行うー。
本大会のルールについてだが、以下の通りとなっている。
1.参加者は、容姿端麗な女子高生に限定される。
2.参加者は、特殊な事情により、一度は「死亡」した者達である(そのことは本人達も自覚はしている)。よって、戸籍上は既に「死亡」扱いとなっており、本来であれば我が国民として受けるべきあらゆる権利、保護も、本大会期間中においては一切認められない。
3.本大会において、参加者たちは本大会運営側の要求する戦闘行為について、何ら拒否権を持たない。
4.本大会運営側の要求するバトルとは、以下の通りとなる。
(1)本大会参加者たちには、それぞれの特性に適した武器を供与する。
(2)ただし、この武器は、その性質上「人間の首」だけしか斬ることはできない。それ以外の部位への攻撃は、一切通用しない。
(3)後述する「擬体」に関しては、首と同様にダメージを与えることができる。
(4)「擬体」とは、試合開始前に対象者同士が「性的な行為」を行うことで纏うことができるようになる「闘気」のことを指す。接吻などの粘膜接触は最低限必須だが、「擬体」を完全に纏うためにはより性的な接触が必要となる場合もある。なお、本大会時における「性行為」であるが、和姦、強姦等内容は一切問わず、対象同士の性的な接触が認められ、「擬体」を施すのに適した精神的高ぶりが確認されることを目的としている。
(5)参加者たちが纏う「擬体」が、肉体の身代わりとなる。本来、肉体に与えられるべきダメージを「擬体」が肩代わりしてくれるので、本大会運営側が供与した武器でたとえ体を斬られても、一切の苦痛はない。
(6)ただし、「自分が攻撃を受けたという衝撃」だけは肉体に伝播する。
(7)この「擬体」の破損率が100%になった対象者は「敗者」となり、「勝者」の手により速やかにその首を切断される。
(8)勝者は、切断した首を高らかと掲げて勝利宣言した後、本大会運営場である「アルカディア島」内において速やかに梟首すること。
(9)梟首する場所は、島の中であれば原則どこでもよいが、後に本大会の観客が観覧しやすいような箇所が好ましい。
(10)なお、本大会参加者たちは、試合開始前に全員「特殊防腐剤」を圧力注射により体内に注入しておくこと。これは、死後も遺体の鮮度をほぼ半永久的に保つことが目的である。死後硬直や腐敗が起こるのを防ぐためである。
(11)勝者は、敗者の首を切断した後は、それ以上の遺体の損壊を行わないこと。また、敗者の表情もポイントの対象となるので、敗者の首の目や口を閉ざすなどの行為は控えること。死亡した時の表情をそのまま保存するのが目的である。
(12)敗者の胴体については、本大会が完全に終了するまで何人たりとも触れずにそのまま放置すること。
(13)大会参加者たちは、始まり次第自らの対象となる相手を探し、性行為の後、「擬体」を纏い次第、速やかにバトルへと移行することーもし、長期間において戦闘行為や性行為を行わなかった場合、ペナルティポイントが課せられる可能性がある。
(14)ペナルティポイントが蓄積した場合、そのポイント数にもよるが、最終的には大会運営側により、魔女裁判と同様の「火刑」か「水責め」を行うものとする。
(15)その他、細かな規定やルールについてはーーー。
実に理解不可能、理不尽な大会が始まった。
参加するのは、「容姿端麗」な女子高生ばかりで、誰もが過去に一度は「死亡」した者達である。その死因は様々で、事故や病気はまだましで、事件や災害などで悲惨な末路をたどった者も少なからず存在していた。
当の本人達は、自分たちがかつて一度は「死んだことがある」という認識と自覚はある。だが、大会運営側により、死亡時の詳しい状況など、本大会でのバトルに影響を及ぼしかねない記憶については曖昧化されていた。
「一度死んだってのに、何だってこんなわけわかんねえことをやらされるんだ・・・?」
一人の少女がぼやき始める。背の高い、太陽の光に照らされたブロンドの長い髪をポニーテールに結った少女だった。見た目を見れば、モデルでも通用しそうな容姿で、美形ぞろいの本大会参加者においても、一際目立つ存在でもあった。顔立ちを見れば、西洋と東洋のハーフといったところだろうか。
アルカディア島の大会競技場、そこで、参加者の女子高生たちはみな、普通の競技会同様に整列して運営のスタッフの説明を聞いていた。様々な制服を着た少女たちが集まっていることからもわかる通り、参加者たちは1校だけでなく、違う高校の出身者も集められていたのだった。
ちなみに、競技場には無数の黒服の姿もある。当然、少女たちが逃亡したり運営側に歯向かうのを防ぐのが目的だった。さらには、一際目立つ壇上では黒マントを羽織りローブを被った、いかにも怪しげな男の姿もある。あれが、本大会の開催者なのだろうかー。
「・・・死んだ後でも戦うことになるのかよ」
本日何度目かのぼやきを繰り返すポニーテールの少女ーもはや、大人の女性と言っても差し支えないくらいにしなやかなボディラインやスタイルを誇る彼女の名前は、薬師寺咲那といった。
「咲那さん、今はおとなしくしていましょう」
その咲那の隣で、おっとりとした口調で優しく宥める少女ーこちらも、少女というより落ち着いた大人の女性といった雰囲気を醸し出している。典型的な和風美人だ。
陽の光を浴びた髪の毛は青紫色に輝き、肩のあたりまでウェーブがかかっている。お淑やかなお姉さんと表現した方が似合う彼女の名前は和泉鏡香という。
和泉鏡香も、スタイルなら咲那には負けていない。それどころか、その豊満な体つきは、ひょっとしたら咲那以上かもしれなかった。お淑やかで優しそうだが、肉体はわがままなまでに女性を主張していたのだった。
大会運営側の説明は、まだ続いているー。
「この後、参加者諸君には運営側の配置した各ポイントに向かってもらいます。そこで、合図とともに大会は開始となります」
これだけ異常な内容の「大会」だというのに、運営スタッフはまるで体育祭の説明でもするかのような口ぶりで語っている。当然、それに激しい怒りをぶつけようとする者もいるが、近くの黒服が黙らせていた。
「・・・ち、無抵抗の女相手にずいぶんな扱いじゃねえか」
女子を黙らせようとする黒服の姿を見て、思わず悪態が口をついて出る咲那。
「しっ、咲那さん、聞こえてしまいますよ」
薄く、整った唇に人差し指を当てて、鏡香が隣の咲那を宥めた。気性が激しい彼女を宥めるのは、生前からいつも
「友達以上恋人未満」の鏡香の役目でもあった。
「・・・」
頭をぼりぼりとかきながら、仕方なくおとなしくする咲那。確かに、ここで抗っても勝ち目はない。
「ええー、本大会においては参加者の皆さんは4つのグループに分けられます」
運営スタッフの事務的な口調が、マイクを通して競技場に響き渡る。
「玄武、白虎、青龍、朱雀ー最初は、まずこの4グループに分かれたうえで、開始となります。グループ内でバトルするのも結構ですし、一時的に協力し合うのも自由です・・・が、大会の規定にもある通り、長期間、戦闘行為や性行為がない参加者については処罰の対象となる場合がございます。また、協力し合っても、優勝者はただの一人だけとなりますので、そこも十分留意していただきたく・・・」
「・・・結局、最後の一人になるまでやり合えってことだろうが」
咲那が鼻を鳴らしながら悪態をつく。そして、隣にいる鏡香をちらりと一瞥した。
「・・・鏡香とも、戦うことになるんだよな・・・」
そんな咲那の視線に気が付いたのか、鏡香も咲那の方へと目を向けた。
「あなたとも、戦わなければならないんですね」
それは、「友達以上恋人未満」の2人にとっては、この上なく残酷な事実でもあり、一方で、他の誰にも相手の首を渡してはならない戦いとなることを予感させるものであった。
「・・・お前と、キスしたことなかったよな、鏡香」
「・・・ええ」
この大会では、「擬体」を纏うため、そして、闘気を生み出すための「性行為」が必要となる。つまりは、お互いが戦うことになった場合、皮肉なことに最後で身も心も「結ばれる」ということも同時に意味していた。
「・・・鏡香、あたしは、お前の首を他のやつにくれてやるつもりはない」
いささか熱のこもった瞳を向け、咲那は鏡香に宣言する。
「お前の首は、あたしがもらう」
他の誰かに、愛おしい娘の首を晒される様を想像するだけで、虫唾が走った。二度目の死が避けられないなら、せめて自分の手でー。
「それは・・・私も同じです、咲那さん」
鏡香も、同じように咲那を強く見つめ返した。
「あなたの首は、他の誰にも渡しません」
二人の決意は変わらないー愛する者の首は、他の誰にも渡したくはなかった。ならば、せめて自らの手でー。
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