テキトーすぎな《ユグドラシル》の皆さん

ミケとポン太

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日向荘にて(第28話)

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 ぐでんぐでんに酔っぱらった憤ドラゴラを何とか拘束し終えて一息ついた早苗と杏里ー。

「ええと・・・あまりそこまできつく縛っちゃうと、憤ドラゴラさんが可哀そうな気がするんですが・・・」

 相変わらずの困ったような笑みを浮かべつつ、やけに力を入れて憤ドラゴラを縛り上げている早苗を窘めようとする杏里。

 しかし、早苗の方には遠慮する気は全くないらしく、

「大丈夫だよ、杏里ちゃん。前なんか穴に埋められたこともあるくらいだし、このくらいなら憤ドラゴラ君も平気なんじゃないかな?」

「あ、穴に埋めた・・・?」

 まるで、やくざが人を埋めに山に行くみたいな感覚で早苗が語るので、さすがの杏里もたじろいてしまった。

「そ、それはまた・・・」

「むしろ、この子にはこれくらいきつくお仕置きしておかないと、ちっとも反省しないだろうから、気にしなくてもいいよ、杏里ちゃん」

「ええと・・・」

 杏里も、それ以上は言葉が続かなかった・・・。

「どのみち、半ば害蟲化している憤ドラゴラ君に対して甘やかしちゃうと後が面倒だからね~。酔っぱらって今は眠ってるけど、力を失ったわけじゃないし、少なくとも、鏡香さん達が帰ってくるまでは、この状態は決定かな?」

「・・・」

 鏡香たちがいつ戻ってくるかは、彼女たちがモリガンと合流できた後になるので、少なくとも数日はこのままということになりそうである・・・。

 杏里は、心底憤ドラゴラのことを哀れに思いつつ、一刻も早く鏡香たちが戻ってくることを願ったー。
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