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日向荘にて(第25話)
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全力で突進してくる憤ドラゴラに対し、早苗の放った魔法の蝶や根っこがまとわりつくー。
しかし、その姿は残念ながら魔力の素質が低い憤ドラゴラには認識できないものだった。
「うお!?」
とはいえ、視認できないというだけで、影響がないというわけではない。憤ドラゴラは、早苗の放った蝶や根っこに纏わりつかれ、それにより幻覚を見る羽目になった。
「こ、これは・・・いったいどうしたことでやんすか!?」
今の憤ドラゴラには、早苗の姿が何人にも見えている。つまりは、どれが本物の早苗なのか、全く区別がつかない状態になっているのだった。
「お、扇女が分身しているではないでやんすか!?」
「ほほう・・・」
憤ドラゴラの狼狽ぶりに、早苗が目を細めて笑って見せる。
「つまりは、今の憤ドラゴラ君には私が何人もいるように見えているんだね・・・」
実は、どのような幻覚の作用をもたらすかは、早苗自身にも把握できない。あくまでも、その影響を受けた者にしか体感できないのだ。
ただ、今まで早苗の幻覚魔法を食らう羽目になった者達の証言をたどっていけば、ある程度はどのような作用を引き起こすかは把握できるー今回はどうやら、対象が複数人に見える類のようだった。
つまりは・・・相手からしてみれば、まるで分身されたような感じになっているのだろう。
これでは、憤ドラゴラが狼狽するのも無理からぬことと言えるだろう。
「さあて、それでは憤ドラゴラ君。私が何人いるのかはわからないけど、さて、本物の私はいったい誰でしょうか?」
からかうような口調で早苗が憤ドラゴラを挑発する。そして、それにあっさりと乗ってしまう憤ドラゴラであったー。
しかし、その姿は残念ながら魔力の素質が低い憤ドラゴラには認識できないものだった。
「うお!?」
とはいえ、視認できないというだけで、影響がないというわけではない。憤ドラゴラは、早苗の放った蝶や根っこに纏わりつかれ、それにより幻覚を見る羽目になった。
「こ、これは・・・いったいどうしたことでやんすか!?」
今の憤ドラゴラには、早苗の姿が何人にも見えている。つまりは、どれが本物の早苗なのか、全く区別がつかない状態になっているのだった。
「お、扇女が分身しているではないでやんすか!?」
「ほほう・・・」
憤ドラゴラの狼狽ぶりに、早苗が目を細めて笑って見せる。
「つまりは、今の憤ドラゴラ君には私が何人もいるように見えているんだね・・・」
実は、どのような幻覚の作用をもたらすかは、早苗自身にも把握できない。あくまでも、その影響を受けた者にしか体感できないのだ。
ただ、今まで早苗の幻覚魔法を食らう羽目になった者達の証言をたどっていけば、ある程度はどのような作用を引き起こすかは把握できるー今回はどうやら、対象が複数人に見える類のようだった。
つまりは・・・相手からしてみれば、まるで分身されたような感じになっているのだろう。
これでは、憤ドラゴラが狼狽するのも無理からぬことと言えるだろう。
「さあて、それでは憤ドラゴラ君。私が何人いるのかはわからないけど、さて、本物の私はいったい誰でしょうか?」
からかうような口調で早苗が憤ドラゴラを挑発する。そして、それにあっさりと乗ってしまう憤ドラゴラであったー。
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