テキトーすぎな《ユグドラシル》の皆さん

ミケとポン太

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日向荘にて(第22話)

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 早苗の能力の実体がつかめない憤ドラゴラー。

 対して、早苗は十分余裕がありそうだった。

「どんなにすごい攻撃でも、当たらなければ意味がないよね?」

 ・・・何かのアニメで聞いたことがあるようなセリフを言いながら、余裕の笑みを浮かべつつ憤ドラゴラへと迫る早苗。その瞳は、既に勝利を確信し、これから先どのようにして憤ドラゴラに対して折檻を行うか、楽しみにしているような嗜虐さも同時に内包しているように見えた。

「さあ、そろそろけりをつけるよ、憤ドラゴラ君・・・そうしたら、楽しい楽しいお仕置きタイムだからね」

 しれっと、怖いことを平気で語る早苗ーこういうところが、晶をして「怒らせると怖い」と言わしめる彼女の一面であった。

 たいして憤ドラゴラは、額に冷や汗をかきながらも、

「ま、負けるわけにはいかねえでやんすよ!!扇女・・・あっしを甘く見ねえでほしいでやんす!!」

 恐怖心はあるものの、一方でプライドもあるのかー憤ドラゴラの方も退く気はないようだった。

「それに、そっちの能力がわからないというのであれば、いやでも当たるようにしてやるでやんす!!」

「へえ・・・何か、まだ裏技がありそうだねぇ」

 どうやら憤ドラゴラには、まだ奥の手がありそうだった。早苗の瞳がわずかに細められる。彼女も興味津々といったところだろう。

「ふ・・・あっしのことを甘く見るなと言ったでやんすよ、扇女・・・あのお方からさっき授かったこの力の前にひれ伏すでやんす!!」

「・・・あのお方・・・?」

 憤ドラゴラの言葉に、今度は杏里が反応を示したー。
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