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日向荘にて(第17話)
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早苗と杏里の目の前に、凄まじい殺気をむき出しにしたニャンドラゴラが立ちはだかるー。
「姐さん・・・あっしはもう、我慢の限界ですぜ・・・」
心なしか、ニャンドラゴラの周囲の空気が、まるで熱に晒されたかのように歪んでいた。
「あっしはもう耐えられやせん・・・ここからはニャンドラゴラならぬ「憤ドラゴラ」として相手をさせていただきやすよ!!」
どうやら、度重なる早苗の折檻に対してついにブチ切れてしまったようだった。
ズシンズシンと・・・まるでそんな擬音語で表現するべき足取りで、ニャンドラゴラは早苗と杏里ー主に早苗をターゲットにして向かってくる。
杏里は、その威圧感に言葉もなく後退ることしかできない。だがー。
「うーん、どうやらニャンドラゴラ君のスイッチが入っちゃったみたいだねぇ~」
早苗が、あまり緊張感を感じさせないような間延びした口調で独り言ちる。とはいえ、彼がこのような状態になったのは、さすがに自分のせいだという認識はあるらしく、鉄扇に隠された口元は、わずかながらではあるが引きつっていたりする。
「あの・・・ええと、ニャンドラゴラさん?」
「おおっと、気持ちよくしてくれた方の姐さん・・・今のあっしは憤ドラゴラですぜ」
「・・・はぁ」
どうやら、モード変化しているためか、呼び名も変わっているらしい。
「早苗さんに今までどんなことをされたのか、私にはわかりかねますが・・・ここは一つ気を静めていただけませんか?」
ニャンドラゴラを必死に宥めようとする杏里。だが、当のニャンドラゴラには馬耳東風だった。
「気持ちよくしてくれた姐さん・・・あっしにも譲れないものってのがあるんでやすよ・・・アンタは、あっしに優しく接してくれたから見逃してやりやすが、この扇女だけはどうにも我慢ができねえでやす」
そう語るニャンドラゴラのー糸のように細い瞳にはー怒りの炎が映っていた。それを見て、杏里も思わず口を閉ざしてしまう。
「・・・」
これだけで、ニャンドラゴラの激情がどれほどのものなのかがよくわかった。これは・・・はっきり言って自分には抑えることはできそうもない・・・。
「さあて、あっしを今までいじめてくれた扇女には、正義の鉄槌をかましてやりやしょうか・・・」
ニャンドラゴラが、早苗の前に仁王立ちになったー。
「姐さん・・・あっしはもう、我慢の限界ですぜ・・・」
心なしか、ニャンドラゴラの周囲の空気が、まるで熱に晒されたかのように歪んでいた。
「あっしはもう耐えられやせん・・・ここからはニャンドラゴラならぬ「憤ドラゴラ」として相手をさせていただきやすよ!!」
どうやら、度重なる早苗の折檻に対してついにブチ切れてしまったようだった。
ズシンズシンと・・・まるでそんな擬音語で表現するべき足取りで、ニャンドラゴラは早苗と杏里ー主に早苗をターゲットにして向かってくる。
杏里は、その威圧感に言葉もなく後退ることしかできない。だがー。
「うーん、どうやらニャンドラゴラ君のスイッチが入っちゃったみたいだねぇ~」
早苗が、あまり緊張感を感じさせないような間延びした口調で独り言ちる。とはいえ、彼がこのような状態になったのは、さすがに自分のせいだという認識はあるらしく、鉄扇に隠された口元は、わずかながらではあるが引きつっていたりする。
「あの・・・ええと、ニャンドラゴラさん?」
「おおっと、気持ちよくしてくれた方の姐さん・・・今のあっしは憤ドラゴラですぜ」
「・・・はぁ」
どうやら、モード変化しているためか、呼び名も変わっているらしい。
「早苗さんに今までどんなことをされたのか、私にはわかりかねますが・・・ここは一つ気を静めていただけませんか?」
ニャンドラゴラを必死に宥めようとする杏里。だが、当のニャンドラゴラには馬耳東風だった。
「気持ちよくしてくれた姐さん・・・あっしにも譲れないものってのがあるんでやすよ・・・アンタは、あっしに優しく接してくれたから見逃してやりやすが、この扇女だけはどうにも我慢ができねえでやす」
そう語るニャンドラゴラのー糸のように細い瞳にはー怒りの炎が映っていた。それを見て、杏里も思わず口を閉ざしてしまう。
「・・・」
これだけで、ニャンドラゴラの激情がどれほどのものなのかがよくわかった。これは・・・はっきり言って自分には抑えることはできそうもない・・・。
「さあて、あっしを今までいじめてくれた扇女には、正義の鉄槌をかましてやりやしょうか・・・」
ニャンドラゴラが、早苗の前に仁王立ちになったー。
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