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カルミナとブラーナ(第4話)
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さて、ブラーナとの戯れの時も終えてー。
カルミナは、まだ男どもが寝入っている男性用乗組員の扉の前に立った。先に着いていたブラーナが、扉をノックし始める。
「みなさーん、そろそろ起床の時間ですよ~」
・・・なんとも朝から眠くなりそうな声でモーニングコールを行うブラーナ。
「うーん、ぐっすり眠ってるのかしらね」
「・・・てか、ブラーナ。そんな声で起こそうったって無理があるでしょ」
カルミナは、腰に両手を当てて扉の前に仁王立ちになり、そして・・・、
「さっさと起きろ!野郎ども!!」
と、力いっぱい叫んだ。こういう場合、ブラーナよりもカルミナの方が適任であったりする。
・・・少しして、部屋の中でガサガサと物音が鳴り始めた。
「ういーす・・・って、お嬢かよ、そのバカでかい声は」
「何だよ、もう朝か・・・」
どうやら、部屋の住民どもがようやく目を覚ましたようだった。
「お嬢って呼ぶな!そして、さっさと起きて働けお前ら!!」
カルミナの怒鳴り声が飛行船内に響いた。その様子を見て、隣でブラーナがくすくすと笑っている。
武人がカルミナのことを「お嬢」と呼んでからというもの、この男どももそれに倣ってか、しばしば彼女のことを「お嬢」と呼ぶことがある。当然、カルミナ自身はそう呼ばれることには反対なのだが、何せ年上の武人自身が辞めないのだから、いつまでたっても「お嬢」呼ばわりがなくなることはなさそうである・・・。
「ったく、まだ眠いってのによぉ」
「早く着替えて出ようぜ、出ないとまた怒鳴られるよ」
女性部屋とは異なり、こちらは防音対策など施されてはいない。なので、男どもの声は外に漏れ放題である。
「私たちの部屋は防音対策しててよかったわね、カルミナ」
ブラーナが耳元でそんなことを囁く。それに対して、思わず顔を赤くしてうつむいてしまうカルミナであったー。
ーー
「ようやくお目ざめね・・・」
部屋から出てきたのは、なんとも対照的な二人の少年で、一人は赤毛で小柄、もう一人は青毛で長身ー赤毛の少年の方は浅井翔、青毛の方は朝倉卓という。
「あれだけ馬鹿でかい声だされりゃあなあ?」
「まったく、でかいのは胸だけで十分だろうに」
「な・・・っ!!」
朝っぱらのセクハラ発言に、思わず自身の体を抱きかかえるかのように両腕で胸元を隠してしまうカルミナ。実際のところ、カルミナもブラーナも、同年代の女子と比較してもスタイルは抜群だ。容姿端麗、スタイル抜群では、自然と異性の目を引く存在になるのは言うまでもない・・・が。
「ちょっとあなたたち・・・」
ブラーナが、素早く動き、セクハラ発言をした青毛の少年の胸倉をつかんだー完璧な笑顔のままで。
「朝から欲求不満のようね・・・何なら少しお相手してあげましょうか?」
長身の少年相手に、笑顔ですごむブラーナ。朝倉は、さすがに恐怖を感じたのか、
「す、すいません姐さん。以後気をつけます」
「素直でよろしい」
浅井も朝倉も、このブラーナという女性が本当はいかに怖いかはよく知っている。とにかく、下手に怒らせないこと、万が一怒らせてしまったら、素直に謝ることーこれが、彼らがこの数か月の間に身に着けた、この船での「処世術」であった。
「まったく・・・」
頭を抱えながら、カルミナは二人に告げた。
「今すぐ操舵室に行きなさい。武人さんと黒羽はもう仕事してるわよ」
「お、おう」
「わかった」
こうして、4人は操舵室へと集合することになったー。
カルミナは、まだ男どもが寝入っている男性用乗組員の扉の前に立った。先に着いていたブラーナが、扉をノックし始める。
「みなさーん、そろそろ起床の時間ですよ~」
・・・なんとも朝から眠くなりそうな声でモーニングコールを行うブラーナ。
「うーん、ぐっすり眠ってるのかしらね」
「・・・てか、ブラーナ。そんな声で起こそうったって無理があるでしょ」
カルミナは、腰に両手を当てて扉の前に仁王立ちになり、そして・・・、
「さっさと起きろ!野郎ども!!」
と、力いっぱい叫んだ。こういう場合、ブラーナよりもカルミナの方が適任であったりする。
・・・少しして、部屋の中でガサガサと物音が鳴り始めた。
「ういーす・・・って、お嬢かよ、そのバカでかい声は」
「何だよ、もう朝か・・・」
どうやら、部屋の住民どもがようやく目を覚ましたようだった。
「お嬢って呼ぶな!そして、さっさと起きて働けお前ら!!」
カルミナの怒鳴り声が飛行船内に響いた。その様子を見て、隣でブラーナがくすくすと笑っている。
武人がカルミナのことを「お嬢」と呼んでからというもの、この男どももそれに倣ってか、しばしば彼女のことを「お嬢」と呼ぶことがある。当然、カルミナ自身はそう呼ばれることには反対なのだが、何せ年上の武人自身が辞めないのだから、いつまでたっても「お嬢」呼ばわりがなくなることはなさそうである・・・。
「ったく、まだ眠いってのによぉ」
「早く着替えて出ようぜ、出ないとまた怒鳴られるよ」
女性部屋とは異なり、こちらは防音対策など施されてはいない。なので、男どもの声は外に漏れ放題である。
「私たちの部屋は防音対策しててよかったわね、カルミナ」
ブラーナが耳元でそんなことを囁く。それに対して、思わず顔を赤くしてうつむいてしまうカルミナであったー。
ーー
「ようやくお目ざめね・・・」
部屋から出てきたのは、なんとも対照的な二人の少年で、一人は赤毛で小柄、もう一人は青毛で長身ー赤毛の少年の方は浅井翔、青毛の方は朝倉卓という。
「あれだけ馬鹿でかい声だされりゃあなあ?」
「まったく、でかいのは胸だけで十分だろうに」
「な・・・っ!!」
朝っぱらのセクハラ発言に、思わず自身の体を抱きかかえるかのように両腕で胸元を隠してしまうカルミナ。実際のところ、カルミナもブラーナも、同年代の女子と比較してもスタイルは抜群だ。容姿端麗、スタイル抜群では、自然と異性の目を引く存在になるのは言うまでもない・・・が。
「ちょっとあなたたち・・・」
ブラーナが、素早く動き、セクハラ発言をした青毛の少年の胸倉をつかんだー完璧な笑顔のままで。
「朝から欲求不満のようね・・・何なら少しお相手してあげましょうか?」
長身の少年相手に、笑顔ですごむブラーナ。朝倉は、さすがに恐怖を感じたのか、
「す、すいません姐さん。以後気をつけます」
「素直でよろしい」
浅井も朝倉も、このブラーナという女性が本当はいかに怖いかはよく知っている。とにかく、下手に怒らせないこと、万が一怒らせてしまったら、素直に謝ることーこれが、彼らがこの数か月の間に身に着けた、この船での「処世術」であった。
「まったく・・・」
頭を抱えながら、カルミナは二人に告げた。
「今すぐ操舵室に行きなさい。武人さんと黒羽はもう仕事してるわよ」
「お、おう」
「わかった」
こうして、4人は操舵室へと集合することになったー。
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