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ゼクスとイリア(第3話)
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「さて、獲物は見つかったかな・・・」
「だから、まだ獲物かどうかはわからないって!イリア」
ゼクスとイリアが、FOから送られてきた映像を確認しながら、ああだこうだと言い合っている。
ゼクスの言う通り、まだ相手がどんな奴なのか確認できないので、「獲物」と断じるのは早計である。しかし、この好戦的な眼帯シスターには、そんなことはお構いなしだった・・・。
「・・・!」
「どうしたんだよ、ゼクス」
ゼクスが、何かに気が付いたらしく、息をのんだのを見て、イリアが尋ねた。
「・・・なるほど、まだ見えないのではなく、見えているけど「ごまかされていた」ってところかな」
「・・・?何を言っているんだ、ゼクス」
イリアが、意味がさっぱりわからないといった感じで首をかしげる。
「保護色みたいなものかな・・・尤も、この場合は保護色とは言わないけどね」
「だから、どういう意味なんだよ」
イリアが、わかりやすく言えと急かせてくる。
「この、今がFOが撮影している森・・・というか、林なんだけど、この林自体が、微弱な魔力を放っているんだ。そして、「獲物」は、そこに溶け込んでいる」
ゼクスがイリアにもわかりやすく説明する。そして、ゼクスもまた「獲物」と対象を表現した。
つまりは、イリアにとっても彼にとっても、相手は狩りの対象というわけだった。
「もちろん、肉眼でも確認することはできないし、微弱な魔力波動を探るしかないが、この林がそれを阻害していた・・・」
「なるほど、だから保護色みたいだといったのか」
ゼクスが「獲物」と呼んだことで、いよいよ自分にも出番が回ってきたということを確信したイリアは、舌なめずりをしながら林を見据えた。
「でも、この林の木の中に、1本だけ魔力の濃度勾配に違いが見られたんだよ。僕は、それを感知できる・・・といっても、かなりその差は小さいので、気が付かずに見落とす可能性もあったんだ」
「細かいことが大好きなお前らしい能力だな。まあ、そのおかげで気が付くことができたってわけか」
「そういうこと」
ゼクスの話によると、相手はそんなに大きいわけではないらしい。ただ、ある程度自身の魔力波動をコントロールできるらしく、それにより、この魔力を放つ林に入り込んで「溶け込んだ」というわけだ。
ただ、いくらコントロールできるといっても、機械ではないので、常に一定値を保つということは難しいらしく、それが多少の濃度勾配として現れているらしかった。
多分、ゼクスでなければ気が付けなかっただろう。
「とにかく、獲物を見つけたんだ。さっさとやりに行こうぜ」
今にも林の中へと駆け込まんとしているイリアを落ち着かせる。
「待って、慎重に。相手は自身の魔力波動をある程度はコントロールできる奴だ・・・もしかしたら、思わぬ強敵かもしれない」
「なら、それはそれで面しれえってことじゃねえか」
言うが早いか、イリアは林へと駆け出した。
「ああ、だから待ってってば!」
呼び止められて止まる彼女ではないことは、重々承知しているので、結局はゼクスも彼女の後を追いかける羽目になったー。
「だから、まだ獲物かどうかはわからないって!イリア」
ゼクスとイリアが、FOから送られてきた映像を確認しながら、ああだこうだと言い合っている。
ゼクスの言う通り、まだ相手がどんな奴なのか確認できないので、「獲物」と断じるのは早計である。しかし、この好戦的な眼帯シスターには、そんなことはお構いなしだった・・・。
「・・・!」
「どうしたんだよ、ゼクス」
ゼクスが、何かに気が付いたらしく、息をのんだのを見て、イリアが尋ねた。
「・・・なるほど、まだ見えないのではなく、見えているけど「ごまかされていた」ってところかな」
「・・・?何を言っているんだ、ゼクス」
イリアが、意味がさっぱりわからないといった感じで首をかしげる。
「保護色みたいなものかな・・・尤も、この場合は保護色とは言わないけどね」
「だから、どういう意味なんだよ」
イリアが、わかりやすく言えと急かせてくる。
「この、今がFOが撮影している森・・・というか、林なんだけど、この林自体が、微弱な魔力を放っているんだ。そして、「獲物」は、そこに溶け込んでいる」
ゼクスがイリアにもわかりやすく説明する。そして、ゼクスもまた「獲物」と対象を表現した。
つまりは、イリアにとっても彼にとっても、相手は狩りの対象というわけだった。
「もちろん、肉眼でも確認することはできないし、微弱な魔力波動を探るしかないが、この林がそれを阻害していた・・・」
「なるほど、だから保護色みたいだといったのか」
ゼクスが「獲物」と呼んだことで、いよいよ自分にも出番が回ってきたということを確信したイリアは、舌なめずりをしながら林を見据えた。
「でも、この林の木の中に、1本だけ魔力の濃度勾配に違いが見られたんだよ。僕は、それを感知できる・・・といっても、かなりその差は小さいので、気が付かずに見落とす可能性もあったんだ」
「細かいことが大好きなお前らしい能力だな。まあ、そのおかげで気が付くことができたってわけか」
「そういうこと」
ゼクスの話によると、相手はそんなに大きいわけではないらしい。ただ、ある程度自身の魔力波動をコントロールできるらしく、それにより、この魔力を放つ林に入り込んで「溶け込んだ」というわけだ。
ただ、いくらコントロールできるといっても、機械ではないので、常に一定値を保つということは難しいらしく、それが多少の濃度勾配として現れているらしかった。
多分、ゼクスでなければ気が付けなかっただろう。
「とにかく、獲物を見つけたんだ。さっさとやりに行こうぜ」
今にも林の中へと駆け込まんとしているイリアを落ち着かせる。
「待って、慎重に。相手は自身の魔力波動をある程度はコントロールできる奴だ・・・もしかしたら、思わぬ強敵かもしれない」
「なら、それはそれで面しれえってことじゃねえか」
言うが早いか、イリアは林へと駆け出した。
「ああ、だから待ってってば!」
呼び止められて止まる彼女ではないことは、重々承知しているので、結局はゼクスも彼女の後を追いかける羽目になったー。
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