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西遊記ならぬニャイ遊記(第6話)
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「フフフ、我輩のニョい棒ニョ力、とくと見るがいいニャ!」
自信満々に、ミケさんがニョい棒を振るう。
「のう、晶。確か伝説だと如意棒というのは・・・」
「まあ、伸縮自在の万能武器といった感じだな。ただ、問題なのは・・・」
晶がやれやれと言わんばかりにかぶりを振りながら、
「あのミケさんが使ったら、果たしてどうなるのかーというところだ」
「まったくじゃな」
早くも、晶とモリガンはその効果を疑問視していた。無理もない。あのニャン斗雲を見た直後である。多分、こちらの如意棒ならぬニョい棒も、おそらくは見事期待を裏切ってくれることは間違いないだろう。
「そりゃ!」
ミケさんがニョい棒に念じた。しかし・・・
「・・・おかしいですニャー。伸縮しませんニャー」
「・・・やっぱりか」
「そういうオチじゃと思っておったわい」
全くの予想通りの展開に、晶と早苗はもはやため息をつく気力さえ失っていた。これは、もうだめだ・・・ミケさんのパワーアップは完全に失敗したーそう思った矢先にー。
「うおおぉ!」
なんと、晶の脇腹を、突然伸びたニョい棒が掠めていった。
「な、何じゃ?」
モリガンも驚きを隠せないようだ。完全に失敗したと思っていたので、いきなり伸びだしたニョい棒に不意打ちを食らったような感じだった。
「・・・時間差ありか、ひょっとして?」
すんでのところで難を逃れた晶が、伸びたニョい棒に触れながら確認する。
「どうやら、タイムラグがあるみたいですニャー」
ミケさんが念じてから、ある程度のタイムラグを経てニョい棒が反応したーということだろうか。
「伸びたのは大体3メーターくらいか・・・」
「まあ、伸びること自体は確認できたわけじゃが・・・それにしてもタイムラグがあるというのは、別な意味で面倒な話じゃのう。これでは、せいぜい不意打ちくらいしかできんのではないか?」
モリガンの言う通り、このタイムラグを利用すれば、敵に不意打ちを食らわせるくらいのことはできるだろうが、そう何度も通用する手でもないだろうし、何より・・・。
「問題のタイムラグが果たして一定なのか、あるいは何らかの条件が働いているのか、そこのところも確認しないと、使い物にならないぞ、これ」
「そうじゃな、そういった基本的な部分から確認していかないと、とても実戦では使えないじゃろう」
「私、ミケさんに戦いは似合わないと思うんだぁ、晶君、モリガンちゃん」
それまで黙って様子を見ていた早苗が口をはさむ。
「やっぱり、ミケさんは普通のままの方がいいよぉ。無理して戦わせたらそれこそ可哀そうじゃないかな」
早苗の意見に、晶とモリガンも同意する。
「・・・まあ、それもそうか」
「戦いは、専門家であるわしらの仕事ということにしておこう」
「まあ、戦い以外でなら、その魔道具も使い道はあるだろうし、今のところミケさんはこのままでもいいかー。単なる酒飲み穀潰し糸目ブサニャンコもどきで」
「・・・ひどい言われようですニャー」
魔道具については、組合の方で今後もミケさんに貸与するという形で収まった。もっとも、それを本当の意味で活躍させることができる日がいつ訪れるのかは、定かではないー。
自信満々に、ミケさんがニョい棒を振るう。
「のう、晶。確か伝説だと如意棒というのは・・・」
「まあ、伸縮自在の万能武器といった感じだな。ただ、問題なのは・・・」
晶がやれやれと言わんばかりにかぶりを振りながら、
「あのミケさんが使ったら、果たしてどうなるのかーというところだ」
「まったくじゃな」
早くも、晶とモリガンはその効果を疑問視していた。無理もない。あのニャン斗雲を見た直後である。多分、こちらの如意棒ならぬニョい棒も、おそらくは見事期待を裏切ってくれることは間違いないだろう。
「そりゃ!」
ミケさんがニョい棒に念じた。しかし・・・
「・・・おかしいですニャー。伸縮しませんニャー」
「・・・やっぱりか」
「そういうオチじゃと思っておったわい」
全くの予想通りの展開に、晶と早苗はもはやため息をつく気力さえ失っていた。これは、もうだめだ・・・ミケさんのパワーアップは完全に失敗したーそう思った矢先にー。
「うおおぉ!」
なんと、晶の脇腹を、突然伸びたニョい棒が掠めていった。
「な、何じゃ?」
モリガンも驚きを隠せないようだ。完全に失敗したと思っていたので、いきなり伸びだしたニョい棒に不意打ちを食らったような感じだった。
「・・・時間差ありか、ひょっとして?」
すんでのところで難を逃れた晶が、伸びたニョい棒に触れながら確認する。
「どうやら、タイムラグがあるみたいですニャー」
ミケさんが念じてから、ある程度のタイムラグを経てニョい棒が反応したーということだろうか。
「伸びたのは大体3メーターくらいか・・・」
「まあ、伸びること自体は確認できたわけじゃが・・・それにしてもタイムラグがあるというのは、別な意味で面倒な話じゃのう。これでは、せいぜい不意打ちくらいしかできんのではないか?」
モリガンの言う通り、このタイムラグを利用すれば、敵に不意打ちを食らわせるくらいのことはできるだろうが、そう何度も通用する手でもないだろうし、何より・・・。
「問題のタイムラグが果たして一定なのか、あるいは何らかの条件が働いているのか、そこのところも確認しないと、使い物にならないぞ、これ」
「そうじゃな、そういった基本的な部分から確認していかないと、とても実戦では使えないじゃろう」
「私、ミケさんに戦いは似合わないと思うんだぁ、晶君、モリガンちゃん」
それまで黙って様子を見ていた早苗が口をはさむ。
「やっぱり、ミケさんは普通のままの方がいいよぉ。無理して戦わせたらそれこそ可哀そうじゃないかな」
早苗の意見に、晶とモリガンも同意する。
「・・・まあ、それもそうか」
「戦いは、専門家であるわしらの仕事ということにしておこう」
「まあ、戦い以外でなら、その魔道具も使い道はあるだろうし、今のところミケさんはこのままでもいいかー。単なる酒飲み穀潰し糸目ブサニャンコもどきで」
「・・・ひどい言われようですニャー」
魔道具については、組合の方で今後もミケさんに貸与するという形で収まった。もっとも、それを本当の意味で活躍させることができる日がいつ訪れるのかは、定かではないー。
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