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さて、穴の方は?(第2話)
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モリガンの使い魔が、穴の中をガンガン進んでいく。今度こそ、この穴を掘ったやつの正体を突き止めなければなるまい。
「今度こそ穴を掘ったやつの正体を突き止めなきゃならんな」
よく考えてみれば、今まではスライ蟲・ボス(仮)や毒舌ニャンドラゴラ(こっちはモリガンが原因だったが)など、はっきり言って本筋とは全く関係のないやつらとばかり相手していたわけで、さすがに、そろそろこの穴を掘ったやつの正体を突き止めたいと思っていたところだ。
「ただ、この穴を発見してからだいぶ経つからのう。相手の掘り進む速度にもよるが、完全に正体を突き止めることは難しいかもしれん」
モリガンの言うとおりである。使い魔の魔力次第になるが、穴の最奥にいるであろう存在の姿を果たして確認できるかどうか。
「一応、灯り花の種は撒いておるし、瞬時に成長するように十分な魔力も与えておる。少なくとも、中は視界に困るということもなさそうじゃ」
「それじゃあ、使い魔で飛ばせる範囲までは何とか歩いて行けそうだな」
穴倉探検再開となりそうである。
「使い魔の魔力もだいぶなくなってきておるのう。使い魔が消えた地点までとりあえず歩いて行って、そこからまた新たな使い魔を送れば、さらに奥を確認できるじゃろうが・・・」
「まあ、安全を期すのなら地上からの方がいいだろうけど・・・それじゃあいつまでたっても確認できない可能性もあるしな」
多少危険を冒すことになったとしても、やはりこの穴を掘った主の姿は確認しておきたい。穴自体に魔力の波動は感じられないが、やはり放っては置けないだろう。
「よし、また穴に潜るか・・・一応いつ何に出くわしてもいいように、各自準備しておくように」
晶の指示の下、留守番のミケさんを除き、3人は再び穴へと降りた。
ーー
「うわあ、お花から明るい光が出てるね」
早苗は、通路に生えているランタンのような形状の花を咲かせた植物を見て、試しに少しだけ触れてみた。
「これが灯り花じゃ。暗い場所に咲かせると重宝する魔法植物じゃな」
これが通路の灯りの代わりというわけである。これで、この穴の様子をある程度は確認できる・・・とはいっても、この穴自体は1本道なので、少なくとも迷うことはないだろう。
「力技でひたすら掘り進めているといった感じじゃのう。本当に、何者なんじゃろうか」
モリガンは、穴の縁を触りながら、自分の使い魔以外の魔力の痕跡がないか確認してみた。特にこれといったものは、今のところ感じられない。
やはり力技でひたすら掘り進めているのだろうか・・・。
「これだけの穴を高速で掘っているとなると、地上に出てきたときになんか面倒そうだな・・・たとえ相手に魔力がなかったとしても、油断はできないな」
魔力がないことから、少なくとも害蟲の類ではなさそうだが、場合によってはやり合う可能性も考慮に入れなければならないだろう。
「うーん、それにしても力持ちさんだねえ。こんなに掘ってどうするつもりなんだろ」
「それをこれから確認するってことだな」
問題は、確認できるかどうか・・・である。
「とりあえず、モリガンの使い魔が消えた地点まで歩いてみよう。何かわかるかもしれない」
3人は、用心しながら、さらに奥へと進んでいったー。
「今度こそ穴を掘ったやつの正体を突き止めなきゃならんな」
よく考えてみれば、今まではスライ蟲・ボス(仮)や毒舌ニャンドラゴラ(こっちはモリガンが原因だったが)など、はっきり言って本筋とは全く関係のないやつらとばかり相手していたわけで、さすがに、そろそろこの穴を掘ったやつの正体を突き止めたいと思っていたところだ。
「ただ、この穴を発見してからだいぶ経つからのう。相手の掘り進む速度にもよるが、完全に正体を突き止めることは難しいかもしれん」
モリガンの言うとおりである。使い魔の魔力次第になるが、穴の最奥にいるであろう存在の姿を果たして確認できるかどうか。
「一応、灯り花の種は撒いておるし、瞬時に成長するように十分な魔力も与えておる。少なくとも、中は視界に困るということもなさそうじゃ」
「それじゃあ、使い魔で飛ばせる範囲までは何とか歩いて行けそうだな」
穴倉探検再開となりそうである。
「使い魔の魔力もだいぶなくなってきておるのう。使い魔が消えた地点までとりあえず歩いて行って、そこからまた新たな使い魔を送れば、さらに奥を確認できるじゃろうが・・・」
「まあ、安全を期すのなら地上からの方がいいだろうけど・・・それじゃあいつまでたっても確認できない可能性もあるしな」
多少危険を冒すことになったとしても、やはりこの穴を掘った主の姿は確認しておきたい。穴自体に魔力の波動は感じられないが、やはり放っては置けないだろう。
「よし、また穴に潜るか・・・一応いつ何に出くわしてもいいように、各自準備しておくように」
晶の指示の下、留守番のミケさんを除き、3人は再び穴へと降りた。
ーー
「うわあ、お花から明るい光が出てるね」
早苗は、通路に生えているランタンのような形状の花を咲かせた植物を見て、試しに少しだけ触れてみた。
「これが灯り花じゃ。暗い場所に咲かせると重宝する魔法植物じゃな」
これが通路の灯りの代わりというわけである。これで、この穴の様子をある程度は確認できる・・・とはいっても、この穴自体は1本道なので、少なくとも迷うことはないだろう。
「力技でひたすら掘り進めているといった感じじゃのう。本当に、何者なんじゃろうか」
モリガンは、穴の縁を触りながら、自分の使い魔以外の魔力の痕跡がないか確認してみた。特にこれといったものは、今のところ感じられない。
やはり力技でひたすら掘り進めているのだろうか・・・。
「これだけの穴を高速で掘っているとなると、地上に出てきたときになんか面倒そうだな・・・たとえ相手に魔力がなかったとしても、油断はできないな」
魔力がないことから、少なくとも害蟲の類ではなさそうだが、場合によってはやり合う可能性も考慮に入れなければならないだろう。
「うーん、それにしても力持ちさんだねえ。こんなに掘ってどうするつもりなんだろ」
「それをこれから確認するってことだな」
問題は、確認できるかどうか・・・である。
「とりあえず、モリガンの使い魔が消えた地点まで歩いてみよう。何かわかるかもしれない」
3人は、用心しながら、さらに奥へと進んでいったー。
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