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好きな人に催眠アプリを使った受けの話
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好きな人に催眠アプリを使った受け。
ドキドキしながら結果を見守ったら、望んだとおり告白して貰った。
嬉しくて舞い上がった。
ずっと攻めのことが好きだった。
同じ高校のクラスメイトで格好良くて頭がいい攻めに憧れたけれど、告白できなかった。
頑張って同じ大学に入学していつもくっついたが、そっから先の進展はない。
男なのに男に告白されたら気持ち悪がられて嫌われるかもしれないと、伝えることすらできなかった。
恋人になれたのが嬉しくて、舞い上がったまま日々を過ごした。
甘い時間を共有し、キスされて身体の関係にもなった。
友人達の前でも特別扱いして貰って有頂天。
このまま続けばいいなと楽観的だったが、次第に催眠が解けたらどうなるかが怖くなった。
男を抱いた事実に引かれはしないか、催眠アプリを使ったことを知られたら嫌われるんじゃないか。
怖くて怖くてどうしようもなかった。
優しくされることに浮かれていたはずなのに、段々と罪悪感を抱くようになる。
せめて気持ちよかったと思って欲しくて、そういうビデオで学習して奉仕しても不安を拭うことができない。
嫌われたくない受けは段々と攻めに会わないように家に籠もるようになった。
受けの変化に攻めはすぐに気付いて家へと行ったが入れて貰えなくて、受けが入れてくれるまでずっと玄関で待った。
そんな攻めに気付いて慌てて迎え入れ、そして謝る受け。
「本当に好きで好きで、好きになって欲しくて、ごめん」
受けの必死さに攻めは抱きしめて許してくれる。
「そんなに俺のこと好きになってくれてありがとう。気付かなくてごめんな。大丈夫、催眠を解いても俺はお前のこと好きだから」
受けは嬉しくてしがみ付いて泣いた。
アプリで攻めの催眠を解除した。
怖かった、さっきの言葉が本当かどうか確かめることもできないくらい。
なのに、攻めは抱きしめてくれた。
「ほら、大丈夫だろう。ちゃんとお前のこと好きだから」
受けは嬉しすぎてまた泣いた。
そのままキスして抱かれた。
心を通わせた初めてに嬉しくて何度もいってしまい、気を失うように眠ってしまった。
これから幸せな時間がずっと続くんだと浸りながら。
攻めはそんな受けの寝顔を愛おしそうに見つめ、自分の電話を操作した。
受けが使ったのと同じ催眠アプリをアンインストールする。
「可哀想にな、こんな男に捕まって。でも大事にするから安心しろ」
受けは覚えていないだろう、高校の時にこのアプリを使われたことを。
必死で自分を追いかけるように仕向けた攻めはずっと好きだった受けを抱きしめて眠った。
おしまい
ドキドキしながら結果を見守ったら、望んだとおり告白して貰った。
嬉しくて舞い上がった。
ずっと攻めのことが好きだった。
同じ高校のクラスメイトで格好良くて頭がいい攻めに憧れたけれど、告白できなかった。
頑張って同じ大学に入学していつもくっついたが、そっから先の進展はない。
男なのに男に告白されたら気持ち悪がられて嫌われるかもしれないと、伝えることすらできなかった。
恋人になれたのが嬉しくて、舞い上がったまま日々を過ごした。
甘い時間を共有し、キスされて身体の関係にもなった。
友人達の前でも特別扱いして貰って有頂天。
このまま続けばいいなと楽観的だったが、次第に催眠が解けたらどうなるかが怖くなった。
男を抱いた事実に引かれはしないか、催眠アプリを使ったことを知られたら嫌われるんじゃないか。
怖くて怖くてどうしようもなかった。
優しくされることに浮かれていたはずなのに、段々と罪悪感を抱くようになる。
せめて気持ちよかったと思って欲しくて、そういうビデオで学習して奉仕しても不安を拭うことができない。
嫌われたくない受けは段々と攻めに会わないように家に籠もるようになった。
受けの変化に攻めはすぐに気付いて家へと行ったが入れて貰えなくて、受けが入れてくれるまでずっと玄関で待った。
そんな攻めに気付いて慌てて迎え入れ、そして謝る受け。
「本当に好きで好きで、好きになって欲しくて、ごめん」
受けの必死さに攻めは抱きしめて許してくれる。
「そんなに俺のこと好きになってくれてありがとう。気付かなくてごめんな。大丈夫、催眠を解いても俺はお前のこと好きだから」
受けは嬉しくてしがみ付いて泣いた。
アプリで攻めの催眠を解除した。
怖かった、さっきの言葉が本当かどうか確かめることもできないくらい。
なのに、攻めは抱きしめてくれた。
「ほら、大丈夫だろう。ちゃんとお前のこと好きだから」
受けは嬉しすぎてまた泣いた。
そのままキスして抱かれた。
心を通わせた初めてに嬉しくて何度もいってしまい、気を失うように眠ってしまった。
これから幸せな時間がずっと続くんだと浸りながら。
攻めはそんな受けの寝顔を愛おしそうに見つめ、自分の電話を操作した。
受けが使ったのと同じ催眠アプリをアンインストールする。
「可哀想にな、こんな男に捕まって。でも大事にするから安心しろ」
受けは覚えていないだろう、高校の時にこのアプリを使われたことを。
必死で自分を追いかけるように仕向けた攻めはずっと好きだった受けを抱きしめて眠った。
おしまい
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