ツイノベ置き場

椎名サクラ

文字の大きさ
上 下
6 / 79

自己開発する不器用受け

しおりを挟む
自己開発に目覚めた受け。

でも元来の不器用さでなかなか開発できず自分の小指を入れるのがやっと。

自己開発サイトで質問するも相手にされず困っていた。

ローションの種類が問題なのか器具の種類かと悩んでいると、サイトの古参から「手伝うよ」とう声がけが。

有り難がる受け。

指定のホテルに道具持参で行けば、古参さんはめちゃイケ面。

キンチョーする受けに口頭でレクチャーするのだがうまく行かず、とうとう手取り足取りに。

「こうするともっと気持ちよくなるからね」

受けの指と一緒に蕾の中をぐちゃぐちゃにしては耳元で低音のイケボで褒められる。

「ひっ、そこだめ!」

「ここが感じるんだね、忘れないように何度もこすって」

巧みな指導で初めて後ろで達けたが、いざ一人でやるとうまくできない。

連絡先を交換した古参さんに泣きつけば、またホテルを指定されそこにいそいそと向かっては指導してもらう。

大人の玩具も一通り使ってヨガるけど、一人だといつも失敗。

悩む受け。

「古参さんがいるとはできるのにどうしてだろう」

「さあどうしてかな?僕が見てる前でやってごらん」

古参に見られての自己開発、指もおもちゃも自宅とは違ってちゃんと飲み込めるし感じる。

最後なんて一回も触られることなく古参の名前を呼んで達ってしまった。

気持ち良すぎて痙攣まで。

「上手にできてるね、僕のことを考えてすると興奮するみたいだ。一人のときもそうしてやってみて」

古参が耳元で囁く。

その日から古参が見ていることを妄想して自己開発をすれば、一番大きなおもちゃまで飲み込むし、細い棒を前の穴に入れるのも怖くない。

一人で感じまくるのに終わると虚しい。

何度いっても心が空っぽになるようだった。

身体は満足しているのにどこか満たされないものを抱えるようになった。

それに気づいてからは自己開発もうまく行かない。

受けはメッセージアプリで古参さんに「助けて」と送る。

家までわざわざ来てくれた古参さんに泣きつけば、優しく慰めてくれる。

「イケるのに虚しいんです」

「どうしてか考えたことは?」

「なんかもやもやして……古参さんに迷惑かけちゃいけないのに」

「受けくんは本当に不器用なんだね。自分の気持ちにも気づかないのか」

あれあれれ?

いつの間にか受けのお洋服がはぎ取られ手首がネクタイで縛られる。

「僕としたいんだろ」

違う、とは言えなかった。

それだけで興奮してしまい、胸を触られただけで達ってしまった受け。

「我慢してた分、いっぱいさせてもらうよ」

宣言通りいっぱいされてしまう受け。

自己開発よりも感じすぎておかしくなってしまう。

いきすぎておかしくなっても、まだ奥をどんどん叩かれて昇天。

古参さんは大満足。

ずっと気になっている子の自己開発を手伝うだけじゃなく、本人がそばにいないと虚しくなるなんて最大級の告白をもらったら、手を出さないなんて男ではない。

彼氏面で週末を過ごす。

というか付き合った気でいるのだが、受けくんは自分に付き合わせて申し訳ないと気づいていない。

うっかりサイトの当て馬くんに引っかかってプレイするも、「気持ちよくない助けて古参さーん‼️‼️」で合い鍵をもらった古参宅でグズグズ自分がしたことを暴露。

青筋浮かべた古参さんからお仕置きされ、前と後ろと胸でおもちゃ責されて古参さんのを慰めては「もうしません許してぇぇ」と懇願。

自分の何がいけないのかわからない受けに体で教える古参さん。

「ぼくのじゃないと達けないのは好きだからだろう」

「そんなおこがましいこと!」

「まだ認めないんだ」

「ひーやめてっ」

一晩かけて教えられて、好きだって認めたはいいが、今度は受けが哀れでしかたなく抱いてくれているのだと思うようになり。

また離れようとするところで古参さんに捕まって今度は二晩かけて古参さんの気持ちを体に教えられてしまう。

さすがに起き上がることもできず無断欠勤が続いたため解雇に。

「もうここで専業主婦していなさい」と古参さんに言われるがまま専業主婦を開始するがもともと不器用な受け。

家事なんてできるはずもなく、焦げたり砂糖と塩を間違って入れたりと散々な食卓に。

掃除も洗濯もぐちゃぐちゃ。

「やっぱり古参さんにふさわしくないんだ」

と家出しては連れ戻されてお仕置きされるのを繰り返すのであった。


おしまい
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

甘々彼氏

すずかけあおい
BL
15歳の年の差のせいか、敦朗さんは俺をやたら甘やかす。 攻めに甘やかされる受けの話です。 〔攻め〕敦朗(あつろう)34歳・社会人 〔受け〕多希(たき)19歳・大学一年

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

禁断の祈祷室

土岐ゆうば(金湯叶)
BL
リュアオス神を祀る神殿の神官長であるアメデアには専用の祈祷室があった。 アメデア以外は誰も入ることが許されない部屋には、神の像と燭台そして聖典があるだけ。窓もなにもなく、出入口は木の扉一つ。扉の前には護衛が待機しており、アメデア以外は誰もいない。 それなのに祈祷が終わると、アメデアの体には情交の痕がある。アメデアの聖痕は濃く輝き、その強力な神聖力によって人々を助ける。 救済のために神は神官を抱くのか。 それとも愛したがゆえに彼を抱くのか。 神×神官の許された神秘的な夜の話。 ※小説家になろう(ムーンライトノベルズ)でも掲載しています。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

巣作り短編集

あきもち
BL
巣作りの話だけを書いていく短編集 独自設定あったりなかったり

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...