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 白ブリーフのせいで一時も我慢できないと暴れる欲望を宥めつつ、玄をより魅力的に蠱惑的に見せた白ブリーフを太ももまで下ろした。

 なぜか、気分は未成年にいたずらしているおじさんだ。しかも奥手の女子高生にハァハァしながら襲ってる図が脳裏に浮かび上がってくる。

 白ブリーフの罪深さに大興奮しながらその下に隠された分身を直に味わう。

「ゃぁっ! も……ゃめっ」

 さすがに性器への刺激に大きく反応し、玄が身体をくねらせ本当に逃げようとするが、桐生はその抵抗を封じるために下肢の布をすべて剥いだ。名残惜しいが白ブリーフとズボンを遠くに投げる。そして玄の腰を抱えながら足の間へと身体を潜り込ませた。

 こんな所でやめるわけがない。この20年、玄を組み敷いて啼かすことだけを夢見てきたのだから。
 パンパンになっている玄の分身を咥え、たっぷりと持ちうる限りのテクニックで嬲りながら、だが簡単に達けないように根元を押さえつける。

「ゃぁぁっ」

 簡単には達かせない。

 肉の欲に負けて行くことしか考えられない頭のまま、泣きながら許しを乞う玄が見たいのだ。そんな可愛い玄を、見たい!

 先端からくびれにかけてを舌で刺激しながら空いた指で根元をくすぐる。何度も繰り返し、先端が涙を零し続けはじめると、強く吸いながら頭を上下させる。

「ゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁも、もぅ…」

 達きたいのに達けない苦しみに啼く玄の甘い声を聴きながら、動くのをやめ舌での刺激に戻す。零れる涙を舌で絡めとり、それを先端全体に塗り広げるようにすれば、また、玄が可愛く啼き始める。そして少し力が抜けたタイミングを見計らってまた吸い上げ頭を動かす。玄の快楽の波に合わせた刺激に、氷の女王の異名を恣にしてきた玄でも堪えられない。

 形の良い薄い唇は開いたまま、快楽の音楽と熱い吐息を零し続け、次第に自分から腰を振り始める。

 こんなにも淫猥な玄を知っているのは自分だけだ。

 交差した腕で隠された顔の紅潮が覗き見える。もうすぐ、玄がこの腕に堕ちる。ずっと夢見た瞬間だ。

 桐生の動きに合わせて揺れる腰が早くなるのと合わせて、玄の口からねだるような言葉が零れ始めた。

「も……はやくっ…」

 なにを、とは訊かないし、どうして欲しいかも訊ねない。

 ただ自分から決定的な言葉を紡いでくるのを待つだけだ。

 チロチロと裏筋を舐めながら桐生は玄の反応を観察していく。もう限界なのは零れる蜜の多さと自分を締め付けてくる太ももの力が物語っている。欠陥が浮きそうなほどに固くなり、このまま根元を締め付けている指を外せばすぐに達くだろう。

 まだ駄目だ。もっともっと狂ってから。

 物事の善悪も、プライドも、なにもかもを毀してから。

 決定的な一言が零れ落ちるまで、桐生は玄の分身を嬲り続けた。

 そして、刺激され続けた玄は禁断の一言を口にするのだ。

「も……ぃかせろっ!」

 こんな状態でも命令形か。

 女王様ぶりが徹底している玄に、だが桐生は従う。そのためにずっとやってきたのだから。

「仰せの通りに」

 指を離し、追い上げる動きへと変える。

 同時に、前へ集中している玄の無防備な蕾に、隠し持っていた注射器に似た物を入れていく。深くまで差し込み、ゆっくりとフランジャーを押す。

「ゃぁぁぁぁっ、ぃ…ぃくっ……」

 甘い叫びの後、桐生の口内にたっぷりの蜜を吐き出した玄は、腰を弾ませながら弛緩した身体を深くソファに沈み込ませた。荒い息遣いで薄い胸が上下している。今までにない焦らされた後の遂情に、すぐには何も言えないようだ。

 桐生は玄に蜜を喉を流しながら飲みこむと、注射器に似た物の中身をすべて蕾の奥に出し、ゆっくりとそれを引き抜いた。

 入っていたのはシリコンタイプの潤滑ジェル。水性タイプよりもぬめりが長続きし乾きにくいのを売りとしている。たらりとした液体が玄の中を潤しながらゆっくりと落ちてくるのを待ちながら、桐生は玄の腕をどかした。

 もう身体のどこにも力が入らないのだろう、うつろな目のままこちらを見てくる玄にはもう、あの孤高の氷の女王のイメージはなかった。代わりに数刻前に会った末弟を彷彿とする幼く無防備な表情がそこにある。きっとこれが素の玄だ。アルファとして、男としての矜持をすべて脱ぎ捨てた彼は、どこまでもオメガの末弟に似ている。

 ベッドの中でだけ見せる表情のあまりものギャップに、桐生は僅かに開いた唇を貪らずにはいられない。

 こんな無防備な玄など、今まで見たことも想像したこともなかった。

 潤んだ眼差しに紅潮した頬は庇護欲を刺激するのに、僅かに開いた紅い唇だけが卑猥で征服欲を煽ってくる。アンバランスさが一層男の欲情を掻き立て、桐生をただの獣へと変えようとする。

 もう我慢できない。

 桐生は片手で玄の腕を束ね押さえつけると、蕾に指を這わせた。

「んっんん!」

 くぐもった声が何を言おうとしているのか分かっていて、桐生は口づけを深くした。

 喋れないよう舌を絡ませてから、固い蕾に指を潜り込ませた。

「んんっ」

 注がれたジェルが中を潤しているおかげでスムーズに挿り込む。玄の感じるポイントを探しながら中のジェルを塗り広げるよう大胆に指を動かしていく。

 抵抗しバタつく足をそのままに、口内と蕾の奥を犯し続けた。

 僅かに膨らんだ場所を擦ると、乱暴だった足がきつく桐生を締め付け、力をなくしたはずの分身が二人の身体の間で跳ねる。

(ここ、か)

 キスを続けながら桐生は執拗にそこを刺激し続けた。

「んんっ……ん! ん!」

 蕾と内壁がぎゅうぎゅうに指を締め付けてくるが、桐生はお構いなしにもっと強く刺激するように、指を出し入れし始めた。入り口が濡れた音をたてはじめると指を増やす。そして桐生の欲望を迎え入れる準備を整えていく。

 感じる場所を刺激されながら蕾の中を広げられ、玄は抵抗したいのにできないで、ただ身体を跳ねさせるしかなかった。快楽に忠実な分身は達して間もないというのに、もう先端から蜜を零し始め、触って欲しいと言わんばかりにそれを桐生の腹部に擦りつけてくる。

 嫌がっているのか、それとも求めているのか。

 きっと両方だろう。

 桐生は内心でその可愛い仕草に鼻血を吹きながら、もっともっと玄を追い上げていく。

 押さえつけていた両手と唇を離し上体を起き上がらせると、桐生は玄の腰の下に膝を入れ浮かした。そして、玄本人が見えるよう分身と蕾を同時に可愛がり始めた。

「ゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……だめっ…ゃめろっ」

 口で抗っても、玄の身体はもう持ち主の言う通りにはしなくなっていた。

 分身を外と内両方から刺激される悦びに震え、蜜の涙を零し、もっとと促すように腰を揺らめかせ始めた。

「気持ちいいだろう、玄。私の手で快楽に溺れるんだ…」

「ゃだ……ぃゃっ! ぁぁっ」

「嫌と言いながらも、玄は悦んでいる……私の指を美味しそうに貪っている」

 指の出入りを大胆にして、どこが悦んでいるのかを教えていく。違う……と呟きながら首を振りながら、同時に腰をも振るわせ甘い声を紡いでいるのを自分でも分かっているのだろう、玄は慌てて両手で口を塞いだ。快楽の音楽が漏れないよう強い力で押さえつけ、ギュッと目を閉じる。両足は桐生の身体を強く挟み、気持ちいいと訴えてくる。

 初々しくて33歳になった成人男子の反応ではない。

 自分が相手をしているのは本当に玄なのか。これほどまでに生娘のような反応をするのか。もっと指を増やしたらどうなるのだろう。桐生は己の欲望のまま、また指を増やし、玄の中を掻き混ぜた。

「んんんっ!」

「声を聴かせてくれ、玄。感じているお前の声が聴きたいんだ」

 先端から零れてくる蜜の量が多くなる。だが、どこまでも頑なな玄は首を振りながら手を放そうとはしない。

 頑なな態度が余計に初々しく桐生に映るのだとも知らず。

 そして男に汚す喜びを与えるのだ。

 もっともっと淫らになれとばかりに中と外を刺激する動きを大胆にしていく。濡れた音と玄のくぐもった声とが混ざり合い、今まで聴いたこともないほど魅惑的な音楽が桐生をどこまでも興奮させていく。

「んぁぁっ……んんん!」

「どうしたんだい……どうして欲しいんだい、玄。私に教えてくれ」

 限界間近の玄がもの言いたげに中の指を締め付けながら腰を振りを強くする。

 分かってて、おねだりの言葉を促すよう少しだけ強い刺激へと変える。そして中の指をゆっくりと大きく抜き差しを始めた。深く入る時に、指の先が抉るように感じるポイントを刺激すれば、玄の身体は震えもっとと言うようにギュウギュウに太ももで桐生を締め付けてくる。

「言ってごらん、玄。君のして欲しいことはなんでも叶えるよ」

 快楽に酔った玄に唆す。

「教えて、玄」

 甘い誘惑のような囁きに、理性が崩壊しかけている玄はゆっくりと手を外した。

「ぃ……かせてぇ……」

 眼鏡の奥から涙を溜めながら見つめられた。

 ごくりっ。

 喉を鳴らしながら、桐生は唇を舐めた。快楽はこんなにも玄を可愛くするのか。

 堪らない。

 桐生は両手の動きを早くした。

「ゃっ、……だめだっもぉ……ゃ、ぃくっいく!」

 腰を跳ねさせながら、達くと叫びながら、玄はきつくきつく中の指を締め付けながら果てた。

「ぁっ……んんっ」

 二度もの急激な遂情に、玄の頑強な理性が飛び散り、桐生が願ったように、快楽で頭がいっぱいになった瞬間だ。身体を震わせながら蜜を飛ばす玄に、もう桐生は我慢の限界だ。

 乱暴に指を抜き、自身のベルトを緩め前を寛げるといきり勃った欲望を取り出し、指でたっぷりと慣らした蕾へと宛がった。シリコンのジェルが乾かないのをいいことに、己の思いの丈と共に玄の中に挿れていく。

「ゃだぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ!」

 快楽で惚けていた玄はあまりにも太いものを受け入れた衝撃に、もう声を押さえることができなくなった。桐生の欲望を根元まで咥え込んだ蕾はあまりの太さに悲鳴を上げても、玄の口から零れるのは甘い音楽だけ。しかも、挿れる途中で思い切り感じる場所を擦られたらひとたまりもない。

 頭を振りながらソファのひじ掛けを強く掴んだ。

 一部始終を凝視していた桐生も、玄がこれほどまでに感じているのに煽られ、じっとしていることなどできない。

「げんっ、……私の想いの丈を受け取れ」

 片足をソファの背もたれへ置き、もう片方を胸に着くほど折り曲げ、強靭な腰遣いで玄を犯し始めた。

「ゃっぁぁぁぁ! そこだめぇぇぇ」

 感じる場所を激しく何度も突かれ、もう玄は抵抗できないまま啼きながらそれを受け入れるしかなかった。そんな無力な玄を抱いているのは自分だという高揚がより一層桐生の動きを激しくさせる。

 同時に、初めて玄に会った後からずっと押さえ続けてきたアルファのオーラを解放させた。

「ぁぁっ!」

 玄も感じているのだろう……己の強さを示すその目に見えない原始の威圧とともに快楽を打ち付けらることへの恐怖に、初めて逃げようとする仕草を見せるが、獣に戻った桐生に簡単に封じられる。

 乱暴に口づけ、悲鳴をも吸いつくし、激しいとしか言いようのない腰遣いを続けた。

「愛しているんだ、玄……玄っ!」

「ぁぁぁっ……だめっゃめっ!」

「もう逃がさない……君は私のものだ……私だけのものだ!」

 自分だけに犯される身体になれ、もう桐生に犯されることを悦びとする存在になれと強く願いながら、何度も何度も腰を打ち付ける。そのたびに玄の中がぎゅうぎゅうに締め付けてきて、一番感じる場所を擦るよう促す。その望みを叶えてやれば甘い声が上がり、一層桐生を煽り立てる。

 快楽に溺れた身体を支配するように、己のオーラで玄を包み込みながら犯し続ける。

「ぁぁぁっ……そこだめぇぇぇぇぇぇ!」

 駄目だと言いながら、玄の分身はカチカチに固くなり、またタラタラと透明な蜜を零し始め桐生の腹部を濡らしていく。

「私を受け入れろ……快楽と共に受け入れるんだ」

「ゃめぇぇぇぇぇ」

 本能的な恐怖を感じているのだろう、玄も初めてアルファのオーラを放つが、圧倒的な強さを持った桐生のには敵わない。激しく中を穿たれながら桐生のオーラに自分のが飲みこまれていくのを感じた玄は、最後の抵抗とばかりに快楽に酔う顔を隠した。

「駄目だ……感じている君を見せるんだっ」

 両腕をまた束ねて押さえつけられた。

「ぁぁ……み…るなっ」

「駄目だ……玄は私のものだ、私にすべて見せるんだ!」

 逃げ道をなくした桐生は、さらにクライマックスに向けた動きを始める。もうなにも我慢はしない。

(孕め…………孕め、孕めっ)

 強い意志をオーラに乗せていく。

 パンパンと肉のぶつかる音と濡れた音が響き渡り、聴覚でも玄を犯していく。

「孕め……私の子を宿すんだっ」

「ぃゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 より強く感じる場所を擦られ、前を弄られることのないまま遂情した玄に締め付けられるまま、オーラと共に子種を中に放つ。

 時間をかけて、たっぷりと吐き出していく。そしてすべて出しても、桐生は心地よい玄の中から欲望を抜きはしなかった。

「玄……これで君は私のものだ」

「はぁはぁ……なにばかなことをっ」

「君の身体をオメガに変えるんだ」

「なっ!」

「知っているだろう……変わるまで何度でも犯す」

 達ったはずなのにまだ固さを失わない桐生の欲望に気付いた玄は、だがもう逃げるだけの力がないのか、視線を逸らしたまま何も言わない。

「だがその前に……」

 桐生は玄の身体に腕を回すと抱き起し、そして繋がったまま立ち上がった。

「ぁっ!」

「しっかり捕まっているんだ……次はベッドで君を啼かせる」
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