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番外編
僕の大好きな不器用な人3
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好きだと告白して受け入れて貰った日も、こうして隆則の顔を仰向かせたのを思い出させる。真っ赤な顔が途端にトロンと蕩けた。再現するように隆則の薄い唇を塞ぐ。あの日と同じように舌を絡ませるキスをすれば、直前に食べた味噌汁の味が口移しで広がってくる。それよりも甘い恋人の舌を存分に味わってから放せば、うっすらと目の縁に色気が挿し始めた。
普段はガリガリで色っぽさとは程遠い地味な容姿なのに、一度でもスイッチが入ると見てるこちらが我慢できないほど色っぽくなるのだ。
「そういえばあの日からあまり『好きだ』って言ってくれなくなりましたね」
すでに四年が経過し、近頃はあまり感情を言葉に乗せてくれなくなった彼にクレームを入れてみた。他者に対して何かを求めることをしない遥人だが、年上の恋人にだけはワガママになってしまう。いつも思ってることを口にして欲しいし、性的な部分を含め常に求めて欲しいと願っている。感情をありのまま伝えてくれと願うのだが、不器用なこの人はすぐに胸の内に隠して何も教えてはくれず一人で勝手に頑張ろうとする。
隆則の態度がもどかしくて、自分だって社会人になって彼の隣に立てるくらいの稼ぎがあるのに未だに頼られないのが腹立たしい。そりゃあ、フリーのプログラマーとはいえ、様々な企業からひっきりなしで仕事が舞い込んでくる分、遥人よりも稼ぎがいいのは確かだが、衣食住を未だ賄おうとするのがやるせない。
ほんの少しイタズラをしてみる。
「お風呂、行きましょうか」
それは濃厚な恋人の時間の始まりを告げるキーワード。拒絶されるかと思ったが顔を真っ赤にした隆則は俯いて小さく頷いた。
風呂で身体の中まで綺麗に洗った隆則をタオルでくるみ、いつものように抱き上げて寝室に運んだ。眼鏡を再度掛けて。
二人が愛し合うための大きなベッドに座らせると、散々風呂場で焦らした後の隆則はパタンと倒れた。力が入らずいつもよりも無防備で可愛い。勃ったままの分身を可愛く飾るように根元にリボンを付ける。
「ぁ……」
「どうしました? いつもと同じですよ」
いつもと同じようにメス達きさせるための準備だというのに、照れがいつも以上に強い。僅かに触れるだけでビクリと震え、足を閉じようとする。もう付き合って四年、開けっぴろげではないが、それでもこの行為に慣れてきて少しは見られても恥ずかしいとは思わなくなってきたはずなのに、初めて抱いたときのように恥ずかしがる様が、ひたすら可愛い。
だが遥人の顔を見るたびに挙動不審になる。綺麗にリボンを結んだ可愛い分身の先端を舐めただけで「ひゃっ!」と処女のような悲鳴が上がる。
「どうしたんですか? いつもしてることですよ」
「そ……だけど……」
太腿に力を入れ懸命にそこを隠そうとする隆則は、それだけでは飽き足らず手でも力を持った分身を隠そうとしている。当然そんな無粋な手は一つにまとめてへこんだ腹の上に固定する。
「やっ……み……るなっ」
「いつも見てますよ、俺の可愛い隆則さんのですから」
「だめっ……やめてくれ……」
「どうしてですか? 一緒にお風呂に入ったってことは、こうして欲しかったんでしょ」
いつものように先端を舐めて口に含む。だがいつになく隆則は抵抗を見せた。随分と必死で、遥人も負けじと悦ばせようと舌技を濃厚にする。
「ひっ……だめっだめっ……やめてくれっ!」
「どうしたんですか、気持ちよくないですか?」
「ちが……」
だが隆則の眦に涙が浮かぶ。快楽に囚われると泣きそうになるのはいつもだが、こんなにも早い段階から泣くことは稀だ。
「うん、どうしたんですか隆則さん……したくない?」
「……ちがう……なんか……」
なんかちがうと何度も繰り返し、ちらりと遥人を見ては顔を隠そうとする。
「もしかして、いつもと違うから他の人に犯されてる気分になってるんですか?」
「っ!」
彼の胸の内を知ってて今まで気付かないフリをしていた遥人はニヤリと笑った。唾液で光る分身を掌で包み、細い両手首を掴んだままの手を彼の頭部の上に押しつける。
「別の人にやられてるみたいで落ち着かないんですね」
「なんでそれ……」
「今日はレイプされてるみたいにしましょうか。俺以外の人にやられて、隆則さんがどんな顔をするか見せてください」
「ひっ! やぁぁっ、やめてくれぇぇぇぇ」
本格的に分身を扱くとすぐに薄い唇から悲鳴が上がった。眼鏡を掛けただけで別人になるわけではないのに、慣れないことに順応できない不器用さを露わにして戸惑う様がどこまでも遥人を興奮させた。
本当に恋人以外に犯されているかのように抵抗を始める。
バタつき始めた足の上に腰を落として抵抗を塞ぎ、暴れる両手をベッドに押さえつける。分身をいつもよりも少し乱暴に扱いて悲鳴を上げさせてからその口を塞いだ。
「んん! ゃ……んっ」
次に上がる悲鳴を吸い取り舌を潜り込ませ、逃げ惑う舌を捕まえ絡みつかせる。
普段はガリガリで色っぽさとは程遠い地味な容姿なのに、一度でもスイッチが入ると見てるこちらが我慢できないほど色っぽくなるのだ。
「そういえばあの日からあまり『好きだ』って言ってくれなくなりましたね」
すでに四年が経過し、近頃はあまり感情を言葉に乗せてくれなくなった彼にクレームを入れてみた。他者に対して何かを求めることをしない遥人だが、年上の恋人にだけはワガママになってしまう。いつも思ってることを口にして欲しいし、性的な部分を含め常に求めて欲しいと願っている。感情をありのまま伝えてくれと願うのだが、不器用なこの人はすぐに胸の内に隠して何も教えてはくれず一人で勝手に頑張ろうとする。
隆則の態度がもどかしくて、自分だって社会人になって彼の隣に立てるくらいの稼ぎがあるのに未だに頼られないのが腹立たしい。そりゃあ、フリーのプログラマーとはいえ、様々な企業からひっきりなしで仕事が舞い込んでくる分、遥人よりも稼ぎがいいのは確かだが、衣食住を未だ賄おうとするのがやるせない。
ほんの少しイタズラをしてみる。
「お風呂、行きましょうか」
それは濃厚な恋人の時間の始まりを告げるキーワード。拒絶されるかと思ったが顔を真っ赤にした隆則は俯いて小さく頷いた。
風呂で身体の中まで綺麗に洗った隆則をタオルでくるみ、いつものように抱き上げて寝室に運んだ。眼鏡を再度掛けて。
二人が愛し合うための大きなベッドに座らせると、散々風呂場で焦らした後の隆則はパタンと倒れた。力が入らずいつもよりも無防備で可愛い。勃ったままの分身を可愛く飾るように根元にリボンを付ける。
「ぁ……」
「どうしました? いつもと同じですよ」
いつもと同じようにメス達きさせるための準備だというのに、照れがいつも以上に強い。僅かに触れるだけでビクリと震え、足を閉じようとする。もう付き合って四年、開けっぴろげではないが、それでもこの行為に慣れてきて少しは見られても恥ずかしいとは思わなくなってきたはずなのに、初めて抱いたときのように恥ずかしがる様が、ひたすら可愛い。
だが遥人の顔を見るたびに挙動不審になる。綺麗にリボンを結んだ可愛い分身の先端を舐めただけで「ひゃっ!」と処女のような悲鳴が上がる。
「どうしたんですか? いつもしてることですよ」
「そ……だけど……」
太腿に力を入れ懸命にそこを隠そうとする隆則は、それだけでは飽き足らず手でも力を持った分身を隠そうとしている。当然そんな無粋な手は一つにまとめてへこんだ腹の上に固定する。
「やっ……み……るなっ」
「いつも見てますよ、俺の可愛い隆則さんのですから」
「だめっ……やめてくれ……」
「どうしてですか? 一緒にお風呂に入ったってことは、こうして欲しかったんでしょ」
いつものように先端を舐めて口に含む。だがいつになく隆則は抵抗を見せた。随分と必死で、遥人も負けじと悦ばせようと舌技を濃厚にする。
「ひっ……だめっだめっ……やめてくれっ!」
「どうしたんですか、気持ちよくないですか?」
「ちが……」
だが隆則の眦に涙が浮かぶ。快楽に囚われると泣きそうになるのはいつもだが、こんなにも早い段階から泣くことは稀だ。
「うん、どうしたんですか隆則さん……したくない?」
「……ちがう……なんか……」
なんかちがうと何度も繰り返し、ちらりと遥人を見ては顔を隠そうとする。
「もしかして、いつもと違うから他の人に犯されてる気分になってるんですか?」
「っ!」
彼の胸の内を知ってて今まで気付かないフリをしていた遥人はニヤリと笑った。唾液で光る分身を掌で包み、細い両手首を掴んだままの手を彼の頭部の上に押しつける。
「別の人にやられてるみたいで落ち着かないんですね」
「なんでそれ……」
「今日はレイプされてるみたいにしましょうか。俺以外の人にやられて、隆則さんがどんな顔をするか見せてください」
「ひっ! やぁぁっ、やめてくれぇぇぇぇ」
本格的に分身を扱くとすぐに薄い唇から悲鳴が上がった。眼鏡を掛けただけで別人になるわけではないのに、慣れないことに順応できない不器用さを露わにして戸惑う様がどこまでも遥人を興奮させた。
本当に恋人以外に犯されているかのように抵抗を始める。
バタつき始めた足の上に腰を落として抵抗を塞ぎ、暴れる両手をベッドに押さえつける。分身をいつもよりも少し乱暴に扱いて悲鳴を上げさせてからその口を塞いだ。
「んん! ゃ……んっ」
次に上がる悲鳴を吸い取り舌を潜り込ませ、逃げ惑う舌を捕まえ絡みつかせる。
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