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本編1
6-3
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「まあそうなんですがね。後でみっちり教育しますのでここは一つ、私の顔を免じてこれでおしまいという形にしてもらえないでしょうかね」
「なぜ貴方の顔に免じる必要があるんですか? 今下げてる顔でこの人を睨みつけてるんじゃないんですか? じゃなきゃここまで怯えないよ」
「なんだと。お前、まさかそんなことをしてないだろうな」
やばっという表情で慌てて眉尻を下げたが、どう考えたって作っているとしか思えない。
(だめだ……人間怖い)
すぐに申し訳なさそうな表情を作り出し、それを周囲に見せつけることのできる若い警官がどこか化け物のように感じる。無意識にずり下がり、自分をかばってくれている人の足にぶつかる。
「ぁ……」
「大丈夫ですか?」
見上げればそこにいたのは、あの牛丼屋の彼だ。パジャマ代わりのトレーナーだけの寒そうな姿でそこに立っており、素足のままで足元を冬の冷たい風が吹き抜けていく。ジワリジワリと冷気が上がってくるというのに、平然としているのに驚く。
「ぁ……りがと……」
たった数言なのに、寒さと恐怖とで萎んだ心が少しだけ温かくなるのを感じた。
(やっぱ、カッコイイな)
こんななんてことのない姿でも様になる人間はそういないだろう。しかも情けない姿の自分を助けてくれた、それだけで元のカッコよさと相まってより一層素敵に見える。
(いい男はやることもカッコイイんだな)
反して己の情けなさと言ったら……警察にきつく言われたからと言って泣きそうになっている体たらくぶりだ。とてもじゃないが30歳を超えている人間の姿ではないだろう。
しゃがみこんでいたアスファルトの冷たさに震えこのままじゃだめだと立ち上がろうとしたが上手くできずにいると、あの理想の腕が伸びてきた。
「捕まってください」
「……ど、も」
握った手から伝わってくる彼の体温が、熱い。
しかもまだもたもたしてうまく立ち上がれない隆則を引っ張り起こす力の強さに胸がときめく。助けてもらってさらにこんな優しくしてもらったら、絶対に勘違いを起こす。自分が同性愛者というマイノリティだからではない、人間誰だってこんな場面で優しくされたら自分にだけかもと期待してしまう。これが恋愛対象だったらなおのことだ。
(でも勘違いだから。そんなに都合よくゲイは転がってないぞ……だから落ちつけ心音!)
伊達にゲイとして年を取っているわけではない。期待するだけ悲しいということは十二分に学習済みだ。ゲイにすらモテない自分がノーマルな彼にモテるはずがない。ただ顔見知りが困っているから助けただけに過ぎない。
そのことを胸に深く刻みつけながら奥歯を強く噛んだ。
少しでも気を許して、何度も失敗してきた過去が隆則の頭を駆け抜けていく。
同性は恋愛対象ではない大多数の人間からしたら、こんな触れ合いはきっと当たり前のことで特に意識するものではない、はずだ。だからこんなことでいちいちときめく必要なんかない。
「助けてくれてありがとうございます」
なんとか震えながら俯き言葉を並べる。
「大したことしてませんから」
しゃっきりと隆則を立たせようと両腕を掴んでいた手がブルリと震えた。
「あっあの、もう帰ったほうが良いですよ、こんな薄着じゃ風邪ひく」
「そう……ですね」
だが彼は少し困った表情で笑うだけだ。その間に調査の消防隊員を残して消防車が引き上げていく。赤く大きな車が二人の横を通り過ぎると、彼は少しだけ悲しそうな表情でアパートを見つめた。すでに水浸しとなったそれは、暗闇ではよくわからないが半分はもう人が住める状況にはないだろう、壁や窓が落ちて柱がむき出しになっていた。
「この人がやらなきゃならない用事ってまだあるんですか?」
警察に問いかけながら、必死に震えを隠しているようだ。
「じゃあ申し訳ないです、住所と名前と連絡先を教えてください」
年配の警察官がそう言いながら手帳を取り出す。その背後にはまだ不満顔の警官がこちらを睨みつけてきているが、彼が隣に立つと突然申し訳なさそうな顔へと変わっていく。
凄まじいまでの変わりように、住所や氏名を教えるのが怖くなる。
不安で年配の警官に視線をやれば、こちらも困った表情をしている。隆則が告げなければ帰れないようだ。
「あの……できればあまり知られたくないです」
「あー、分かりました。私だけということで」
「すみません……」
僅かな視線の動きで理解したらしい年配警官は小声になり、併せて隆則も声を潜めながら嫌な予感が付き纏いながらも氏名住所を告げた。これをしなければ解放されないというのなら仕方ないと自分に言い聞かせ、だが少し離れた場所にいる若い警官からの視線が痛いくらいに突き刺さる。
悪いことはなにもしていないんだから胸を張れと自分に言い聞かせても、元来の小心が邪魔をして縮こまってしまう。
すべてが終わりようやく解放された隆則はホッと息を吐くと、彼を探した。標準よりもずっと背の高い彼を見つけるのは容易だ。消防車がずっといた場所に立ち、濡れたアパートを見つめている。店ではいつも髪を縛っていたのか、下ろしていると肩にぎりぎり付くくらいの長さで軽くうねっている。傍まで小走りで近づき、顔を見るのが恥ずかしいのですぐい頭を下げた。
「さっきは、助けてくれてありがとうございます」
「いや、俺はなにもしてませんから」
「充分に助けてもらいました……あの、なにかお礼がしたいんですけど、家を教えてもらってもいいですか?」
まさかこんな近所に住んでいるなんて思わなかった。見るだけだった彼の情報が欲しくてつい求めたのがこれだった。
(これは所謂、あれだ。推しの情報何でも欲しい病の仲間だ、きっと)
だが顔を上げれば彼は少し悲しそうな表情をしていた。
「ぁ……」
そりゃそうだ、ただの顔見知りに自宅を教えるバカなんていない。慌てて取り繕おうとすると彼は本当に困ったように後頭部を掻きながら眉尻を下げた。
「あそこなんですよ」
指さしたのは、ついさっきまで火が出て今は濡れそぼったボロボロのアパート。とてもじゃないが帰るなんてできない状態で、だからこそそんな表情なのかと合点がいった。
「これからどうするつもりなんですか?」
「……財布も携帯ももうダメだろうし……なにも持たずに出てきたから……」
このままこんな冬の寒い中をずっと立ちすくむつもりなのだろうか。吐き出す息だって段々と白くなり、とてもじゃないがスウェットの上下では風邪をひくだけでは済まさない。
「もし迷惑じゃなかったらっ!」
人間、浮かれた勢いというのはどうしようもない。自分の状況など鑑みる余裕などないまま、瞬時に思ったことを口にしてしまい後悔するのが常だ。嫌と言うほど分かっている、だから自分の性癖を自覚してからは、むやみな事柄を口にしないように気を張っていた。
はずなのに。
隆則は少しでも彼を眺めていられる好機を逃したくなかった。
「今日は俺の家に来ませんか?」
普通なら、断られる。十中八九、断られる申し出だ。
そう、普通なら。
だが今の彼の状況はとても普通ではなかった。急に住んでいたアパートから出火し、鎮火しても簡単に入ることができず、周囲を立ち入り禁止の黄色いテープで巻かれ、どうすることもできないのだから。
しかも夜の空気は次第に下がり、何も持たずにという表現が本当にぴったりな状況で彼も現状に窮していたのだろう。
隆則の申し出に不安そうな表情をしながらも、口元が綻び、店でよく見せてくれたあの柔らかい笑みが浮かぶ。
「それじゃあ、お言葉に甘えて一晩だけ」
大きな身体を縮こませながら頭を下げてきた。頭頂部が見えるくらい深く。
「あっ、その、困ってるときはお互い様なので、一晩じゃなくてもっ!」
まさか承諾してもらえるなんて思わず、自分がなにを言っているかわからなくなる。
一瞬にして興奮した隆則は心も身体も紅潮したまま、彼を伴って数百メートル離れた自分のマンションへと歩き始めた。
なぜ自分の手にゴミ袋と弁当箱があり何をするためにそれを買ったのか、自分の部屋が今どうどういう状況かも思い出せず、浮かれた足取りで進んでいくのだった。
「なぜ貴方の顔に免じる必要があるんですか? 今下げてる顔でこの人を睨みつけてるんじゃないんですか? じゃなきゃここまで怯えないよ」
「なんだと。お前、まさかそんなことをしてないだろうな」
やばっという表情で慌てて眉尻を下げたが、どう考えたって作っているとしか思えない。
(だめだ……人間怖い)
すぐに申し訳なさそうな表情を作り出し、それを周囲に見せつけることのできる若い警官がどこか化け物のように感じる。無意識にずり下がり、自分をかばってくれている人の足にぶつかる。
「ぁ……」
「大丈夫ですか?」
見上げればそこにいたのは、あの牛丼屋の彼だ。パジャマ代わりのトレーナーだけの寒そうな姿でそこに立っており、素足のままで足元を冬の冷たい風が吹き抜けていく。ジワリジワリと冷気が上がってくるというのに、平然としているのに驚く。
「ぁ……りがと……」
たった数言なのに、寒さと恐怖とで萎んだ心が少しだけ温かくなるのを感じた。
(やっぱ、カッコイイな)
こんななんてことのない姿でも様になる人間はそういないだろう。しかも情けない姿の自分を助けてくれた、それだけで元のカッコよさと相まってより一層素敵に見える。
(いい男はやることもカッコイイんだな)
反して己の情けなさと言ったら……警察にきつく言われたからと言って泣きそうになっている体たらくぶりだ。とてもじゃないが30歳を超えている人間の姿ではないだろう。
しゃがみこんでいたアスファルトの冷たさに震えこのままじゃだめだと立ち上がろうとしたが上手くできずにいると、あの理想の腕が伸びてきた。
「捕まってください」
「……ど、も」
握った手から伝わってくる彼の体温が、熱い。
しかもまだもたもたしてうまく立ち上がれない隆則を引っ張り起こす力の強さに胸がときめく。助けてもらってさらにこんな優しくしてもらったら、絶対に勘違いを起こす。自分が同性愛者というマイノリティだからではない、人間誰だってこんな場面で優しくされたら自分にだけかもと期待してしまう。これが恋愛対象だったらなおのことだ。
(でも勘違いだから。そんなに都合よくゲイは転がってないぞ……だから落ちつけ心音!)
伊達にゲイとして年を取っているわけではない。期待するだけ悲しいということは十二分に学習済みだ。ゲイにすらモテない自分がノーマルな彼にモテるはずがない。ただ顔見知りが困っているから助けただけに過ぎない。
そのことを胸に深く刻みつけながら奥歯を強く噛んだ。
少しでも気を許して、何度も失敗してきた過去が隆則の頭を駆け抜けていく。
同性は恋愛対象ではない大多数の人間からしたら、こんな触れ合いはきっと当たり前のことで特に意識するものではない、はずだ。だからこんなことでいちいちときめく必要なんかない。
「助けてくれてありがとうございます」
なんとか震えながら俯き言葉を並べる。
「大したことしてませんから」
しゃっきりと隆則を立たせようと両腕を掴んでいた手がブルリと震えた。
「あっあの、もう帰ったほうが良いですよ、こんな薄着じゃ風邪ひく」
「そう……ですね」
だが彼は少し困った表情で笑うだけだ。その間に調査の消防隊員を残して消防車が引き上げていく。赤く大きな車が二人の横を通り過ぎると、彼は少しだけ悲しそうな表情でアパートを見つめた。すでに水浸しとなったそれは、暗闇ではよくわからないが半分はもう人が住める状況にはないだろう、壁や窓が落ちて柱がむき出しになっていた。
「この人がやらなきゃならない用事ってまだあるんですか?」
警察に問いかけながら、必死に震えを隠しているようだ。
「じゃあ申し訳ないです、住所と名前と連絡先を教えてください」
年配の警察官がそう言いながら手帳を取り出す。その背後にはまだ不満顔の警官がこちらを睨みつけてきているが、彼が隣に立つと突然申し訳なさそうな顔へと変わっていく。
凄まじいまでの変わりように、住所や氏名を教えるのが怖くなる。
不安で年配の警官に視線をやれば、こちらも困った表情をしている。隆則が告げなければ帰れないようだ。
「あの……できればあまり知られたくないです」
「あー、分かりました。私だけということで」
「すみません……」
僅かな視線の動きで理解したらしい年配警官は小声になり、併せて隆則も声を潜めながら嫌な予感が付き纏いながらも氏名住所を告げた。これをしなければ解放されないというのなら仕方ないと自分に言い聞かせ、だが少し離れた場所にいる若い警官からの視線が痛いくらいに突き刺さる。
悪いことはなにもしていないんだから胸を張れと自分に言い聞かせても、元来の小心が邪魔をして縮こまってしまう。
すべてが終わりようやく解放された隆則はホッと息を吐くと、彼を探した。標準よりもずっと背の高い彼を見つけるのは容易だ。消防車がずっといた場所に立ち、濡れたアパートを見つめている。店ではいつも髪を縛っていたのか、下ろしていると肩にぎりぎり付くくらいの長さで軽くうねっている。傍まで小走りで近づき、顔を見るのが恥ずかしいのですぐい頭を下げた。
「さっきは、助けてくれてありがとうございます」
「いや、俺はなにもしてませんから」
「充分に助けてもらいました……あの、なにかお礼がしたいんですけど、家を教えてもらってもいいですか?」
まさかこんな近所に住んでいるなんて思わなかった。見るだけだった彼の情報が欲しくてつい求めたのがこれだった。
(これは所謂、あれだ。推しの情報何でも欲しい病の仲間だ、きっと)
だが顔を上げれば彼は少し悲しそうな表情をしていた。
「ぁ……」
そりゃそうだ、ただの顔見知りに自宅を教えるバカなんていない。慌てて取り繕おうとすると彼は本当に困ったように後頭部を掻きながら眉尻を下げた。
「あそこなんですよ」
指さしたのは、ついさっきまで火が出て今は濡れそぼったボロボロのアパート。とてもじゃないが帰るなんてできない状態で、だからこそそんな表情なのかと合点がいった。
「これからどうするつもりなんですか?」
「……財布も携帯ももうダメだろうし……なにも持たずに出てきたから……」
このままこんな冬の寒い中をずっと立ちすくむつもりなのだろうか。吐き出す息だって段々と白くなり、とてもじゃないがスウェットの上下では風邪をひくだけでは済まさない。
「もし迷惑じゃなかったらっ!」
人間、浮かれた勢いというのはどうしようもない。自分の状況など鑑みる余裕などないまま、瞬時に思ったことを口にしてしまい後悔するのが常だ。嫌と言うほど分かっている、だから自分の性癖を自覚してからは、むやみな事柄を口にしないように気を張っていた。
はずなのに。
隆則は少しでも彼を眺めていられる好機を逃したくなかった。
「今日は俺の家に来ませんか?」
普通なら、断られる。十中八九、断られる申し出だ。
そう、普通なら。
だが今の彼の状況はとても普通ではなかった。急に住んでいたアパートから出火し、鎮火しても簡単に入ることができず、周囲を立ち入り禁止の黄色いテープで巻かれ、どうすることもできないのだから。
しかも夜の空気は次第に下がり、何も持たずにという表現が本当にぴったりな状況で彼も現状に窮していたのだろう。
隆則の申し出に不安そうな表情をしながらも、口元が綻び、店でよく見せてくれたあの柔らかい笑みが浮かぶ。
「それじゃあ、お言葉に甘えて一晩だけ」
大きな身体を縮こませながら頭を下げてきた。頭頂部が見えるくらい深く。
「あっ、その、困ってるときはお互い様なので、一晩じゃなくてもっ!」
まさか承諾してもらえるなんて思わず、自分がなにを言っているかわからなくなる。
一瞬にして興奮した隆則は心も身体も紅潮したまま、彼を伴って数百メートル離れた自分のマンションへと歩き始めた。
なぜ自分の手にゴミ袋と弁当箱があり何をするためにそれを買ったのか、自分の部屋が今どうどういう状況かも思い出せず、浮かれた足取りで進んでいくのだった。
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