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書籍化記念

Happy Lovely Christmas 17

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(それだけじゃない……柾人さんはオレとずっと一緒に居たいって、戸籍まで一緒にしてくれた)

 それが朔弥の心を鷲掴み放そうとしない。

 上体をなぞっていた手がゆっくりと下り、肌着の中へと潜り込んだ。

「それ……だめっ」

 大きな手は躊躇うことなく、彼によって愉悦を教えられた胸の尖りを摘まんだ。

 分身と同時にそこを弄られれば、若い身体は我慢なんてできない。浮かぶだけの透明な蜜がはしたないくらいに次から次へと溢れ出ていく。下腹部に力を入れてないとすぐにでも白濁を飛ばしそうだ。

 二人が食事をする傍の……団らんを過ごすべき場所の、窓辺で。

 ちらりと目をやれば、また始まったとばかりにミーがそっぽを向いてふくよかになった両手の間に顔を埋めて呆れた様子を見せている。それすらも恥ずかしくてギュッと臀部に力が入る。

「ここじゃ……やだぁ」

「申し訳ない、もう我慢できないんだ」

 朝からずっと我慢してきたと耳元で囁かれ、その熱い吐息に胸が高鳴る。

 こんな強引に始められるのはいつぶりだろうか。近頃は朔弥の体調やスケジュールを最優先されていたのを思い知る。

 二日間の完全な休みの初日。どれだけ彼を貪っても、彼に自分のすべてを与えても、翌日を気にすることがない状況は、少しずつ心のわだかまりを剥ぎ取っていく。

「私の手で感じている朔弥を見たい。顔を上げてくれないかい」

 見られるのは恥ずかしくて、でも彼に見てほしくて、眦に涙を浮かべてギュッと奥歯を噛み締めた。何度も深呼吸を繰り返し、ゆっくりと上体を反らしていく。額に当てた冷たさがなくなれば、内包した熱を冷ます手立てはただ一つになる。

 なのに。

 ずっと分身を扱いていた手が突然離れた。

「え……なん、で?」

 硝子に映る柾人の顔を縋る思いで見る。あと数回、強く扱いてくれたら達けるのに。けれどその表情は意地悪の色はない。緩く唇の端を上げ、じっと朔弥の表情を見つめる眼差しの奥は火傷しそうな熱を含んでいた。

「もっと朔弥が気持ちよくなることをするから安心しなさい。胸を弄ったまま、感じやすい朔弥の中をたっぷりと解して、私のを挿れてからだ、達くのは」

「やだっそれされたら……おかしくなる」

 知らず泣きそうな声をあげ、頑是無い子供のようにいやいやと首を振った。けれど、こういうときの柾人は意地悪だ。どれほど朔弥が嫌がっても、よい深い快楽を教え込んでは抜けなくさせる。

 じわりと滲んだ涙が頬を流れた。

「可愛いよ、朔弥。たくさん感じなさい」

 堅くなった旨を摘まんだ指が淫らな動きを始める。先端ばかりを擦り、次には紙縒りを結うように転がし始める。
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