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書籍化記念
柾人が嫉妬をした夜は11
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だから自分から彼を組み敷き、こうして煽っている……のだが、柾人に見られるだけで自分の指で中を広げているだけだというのに、そこに早く逞しい欲望を挿れて欲しくなってしまう。何度も柾人の上に乗り自分で腰を振ったことはある。けれど、それだって事前にドロドロに溶けるほどそこを弄られた後で、自分から解すなんて初めてだ。
羞恥と興奮で頭がおかしくなりそうだった。
「どうしたんだい、手の動きが止まっているよ」
低くて甘い声。いつも朔弥をダメにするその音が意地悪な響きを持って火照った肌を撫でる。ついでとばかりに熱く大きな手が膝立ちになった太腿をねっとりと撫で上げてくる。
「んっ……ぁ……」
優しく時に強引な手が欲しくて、けれど今日はどんなにねだったところで得られないと知っているから、歯を食いしばって堪える。
艶姿ばかりを見せられた柾人の目にも熱が帯びているが、意地悪なときに限って理性を働かせて朔弥の愉悦を途中までしか煽ってくれない。
(知ってる……柾人さんの甘えだって……)
こういう意地悪なときは決まって柾人が自分に甘えているときだ。
普段は誰よりも朔弥の気持ちを優先するのに、自分の感情を持て余したときだけ意地悪になる。柾人自身もどうにもできないのだと理解しているから、朔弥は細い息を吐き出して彼に見せつける。
一度力を失い蜜で汚れた分身が、手淫で次第に形を変えていく様を見せ、彼を煽っていく。柾人だからこそこうなってしまうのだと、彼だけに見せつける。
何度も浅い呼吸を繰り返して乾いた唇を舐めて濡らし、指の動きを大胆にする。
「あぁぁぁっ……まぁぉさっ……いい!」
柾人にして貰っているときのことを思い出して良い場所を自分で擦ろうと中指を深く挿れ、感じるポイントを擦る。先の方しか届かないけれど、それでも気持ちよくて、この一ヶ月彼に可愛がって貰っていなかった身体は貪欲にその刺激を欲して腰をくねらせた。こんな稚拙な刺激ではない、もっと確かで強烈な快楽が欲しいと身体が訴え始める。
朔弥はコクンと喉を鳴らして柾人を見た。
じっと淫猥な姿を見せ続ける朔弥に焼き付くような視線を向けている。
嬉しい。
この人がまだ自分に欲情しているのが。
もう付き合って五年だ。
世間ではマンネリになりレスになるカップルも少なくない。
会社の仲の良い女性陣からそんな話しを耳にして、柾人がもし自分に飽いてしまったらと時折不安になるが、すぐにでも朔弥を貪りたいと焦燥を滲ませた表情を確かめると嬉しくなる。
羞恥と興奮で頭がおかしくなりそうだった。
「どうしたんだい、手の動きが止まっているよ」
低くて甘い声。いつも朔弥をダメにするその音が意地悪な響きを持って火照った肌を撫でる。ついでとばかりに熱く大きな手が膝立ちになった太腿をねっとりと撫で上げてくる。
「んっ……ぁ……」
優しく時に強引な手が欲しくて、けれど今日はどんなにねだったところで得られないと知っているから、歯を食いしばって堪える。
艶姿ばかりを見せられた柾人の目にも熱が帯びているが、意地悪なときに限って理性を働かせて朔弥の愉悦を途中までしか煽ってくれない。
(知ってる……柾人さんの甘えだって……)
こういう意地悪なときは決まって柾人が自分に甘えているときだ。
普段は誰よりも朔弥の気持ちを優先するのに、自分の感情を持て余したときだけ意地悪になる。柾人自身もどうにもできないのだと理解しているから、朔弥は細い息を吐き出して彼に見せつける。
一度力を失い蜜で汚れた分身が、手淫で次第に形を変えていく様を見せ、彼を煽っていく。柾人だからこそこうなってしまうのだと、彼だけに見せつける。
何度も浅い呼吸を繰り返して乾いた唇を舐めて濡らし、指の動きを大胆にする。
「あぁぁぁっ……まぁぉさっ……いい!」
柾人にして貰っているときのことを思い出して良い場所を自分で擦ろうと中指を深く挿れ、感じるポイントを擦る。先の方しか届かないけれど、それでも気持ちよくて、この一ヶ月彼に可愛がって貰っていなかった身体は貪欲にその刺激を欲して腰をくねらせた。こんな稚拙な刺激ではない、もっと確かで強烈な快楽が欲しいと身体が訴え始める。
朔弥はコクンと喉を鳴らして柾人を見た。
じっと淫猥な姿を見せ続ける朔弥に焼き付くような視線を向けている。
嬉しい。
この人がまだ自分に欲情しているのが。
もう付き合って五年だ。
世間ではマンネリになりレスになるカップルも少なくない。
会社の仲の良い女性陣からそんな話しを耳にして、柾人がもし自分に飽いてしまったらと時折不安になるが、すぐにでも朔弥を貪りたいと焦燥を滲ませた表情を確かめると嬉しくなる。
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