48 / 53
第四章 贖罪 13
しおりを挟む
「貴方の心だけでなく、全てに俺を刻みつける」
生成りの服が強い力に破かれ、白くみすぼらしい身体が露わになる。悲鳴にも似た音なのに、エドゼルは頬と眦を紅潮させたまま、余裕なく自分を貪ろうとするその姿を見つめた。
こんなにも想われているのになぜ気付かなかったのか。
後悔と恐怖が胸を占める。もっと早く知っていたのなら宮廷でも心は揺れ動かなかっただろう。だが一度でもこんな激しい感情を受け入れたなら自分がどう変わってしまうかわからない。
怖いが、溺れんばかりの想いに陶酔する。
彼に愛されるこの一瞬だけ、一瞬だけでいい、自分が罪人だと忘れさせてくれと神に祈る。
そうすればこの先、終わりのない贖罪の旅を続けられる。
エドゼルは少し乱暴なヒルドブランドの愛撫を受け入れた。
「あぁ……んっ」
白い肌に赤い花弁が刻み込まれ、場所を変え幾度も散り重なる。胸もへこんだ腹も余すところなく刻まれ、胸が熱くなる。
下着の中にまで手が入ってくる。
エドゼルは僅かに腰を上げ脱ぐのを助ければ、すぐに足元まで下ろされた。勃ち上がった分身が揺れる。
遠慮なくそれを握り込んだヒルドブランドは、先走りのぬめりを借り扱き始めた。
「あぁぁっ、駄目だヒルドっ! やめてくれ」
すぐにでも達ってしまう。旅を始めてから一度も触れていない分身は嬉しいとばかりに透明の涙を零した。感じてしまう自分が恥ずかしくて拒む言葉を紡いでも、その声は甘くねだっているようだ。
「やめてくれっ……もぉ、はなして……ぁぁぁっ」
エドゼルは身体を仰け反り背中が浮く。ヒルドブランドの口内に含まれ、腰から艶めかしい痺れが背筋を通って駆け上がる。
嬌声の中で拒んでも意味がないとばかりに、動きが早められた。
分身がヒルドブランドの口内にあるというだけで、身体は昂ぶり腹の奥の熱が暴れてしまう。簡単に達してしまうのが怖くて嫌がっても、吸われるとまた嬌声を放った。
指と唇で容赦なく追い上げられ、エドゼルは首を振って愉悦から逃げるが、力強い刺激にすぐに捕まり快楽の海に沈められる。
「もうだめだっ……はなしてくれ!」
拒むように先端の穴に舌が潜り込み広げられる。駄目だと何度言っても許しては貰えない。そのまま強く吸い上げ放出を促される。
堪らなかった。
エドゼルは拒み続けた末、屈するしかない。
「ぃくっ……ゃあぁぁぁぁぁっ!」
何度も腰を揺らし大量の蜜を放った。全てを受け止めたヒルドブランドがやっと身体を起こす。白濁の蜜が掌に吐き出される。久しぶりに味わった快楽に惚けたエドゼルは見るともなしにそれを見つめた。蜜と唾液で濡れた指が、弛緩した身体に伸ばされる。
「あっ」
すぐに窄んだ蕾へと潜り込んでくる。
もうそこを弄られれば感じると知っている身体は、嬉しいとばかりに指を締め付けた。
「あぁ……だめだ……水の魔法で……」
濡らせばいいと伝えてもヒルドブランドは険しい顔をするばかりだった。
「いやだ。貴方を悦ばせるのに魔法は使いたくない」
白濁をまぶし中を探るように動く。どこを弄られれば啼くかを知っている指がすぐに分身の裏側を押した。
「ひっ……そこは!」
「ここが感じるんだろう」
「まだだ、もう少し待ってくれ……」
身体が鎮まらないまま愉悦にまた流されるのが怖い。だが余裕をなくしているヒルドブランドはエドゼルの願いを聞いてはくれなかった。何度もそこを押し感じさせると、指を増やし抽挿を繰り返した。
「あぁぁっだめだ! おかしくなってしまう……」
「なれ……なって俺だけを求めてくれ」
嫌だ、そうなってしまったならもうヒルドブランドから離れられなくなる。胸に宿った恐怖が大きくなるのに、溺れたいと切望してしまう。
今だけ、今だけなら。
エドゼルは愉悦を堪えるために掴んでいた敷布を放し、ヒルドブランドの逞しい腕を両手で抱えるように掴んだ。触れた肌から流れ込む熱すら愉悦を増幅させる。
「ヒルドっ、ヒルド! そこばかりしないでくれ」
生成りの服が強い力に破かれ、白くみすぼらしい身体が露わになる。悲鳴にも似た音なのに、エドゼルは頬と眦を紅潮させたまま、余裕なく自分を貪ろうとするその姿を見つめた。
こんなにも想われているのになぜ気付かなかったのか。
後悔と恐怖が胸を占める。もっと早く知っていたのなら宮廷でも心は揺れ動かなかっただろう。だが一度でもこんな激しい感情を受け入れたなら自分がどう変わってしまうかわからない。
怖いが、溺れんばかりの想いに陶酔する。
彼に愛されるこの一瞬だけ、一瞬だけでいい、自分が罪人だと忘れさせてくれと神に祈る。
そうすればこの先、終わりのない贖罪の旅を続けられる。
エドゼルは少し乱暴なヒルドブランドの愛撫を受け入れた。
「あぁ……んっ」
白い肌に赤い花弁が刻み込まれ、場所を変え幾度も散り重なる。胸もへこんだ腹も余すところなく刻まれ、胸が熱くなる。
下着の中にまで手が入ってくる。
エドゼルは僅かに腰を上げ脱ぐのを助ければ、すぐに足元まで下ろされた。勃ち上がった分身が揺れる。
遠慮なくそれを握り込んだヒルドブランドは、先走りのぬめりを借り扱き始めた。
「あぁぁっ、駄目だヒルドっ! やめてくれ」
すぐにでも達ってしまう。旅を始めてから一度も触れていない分身は嬉しいとばかりに透明の涙を零した。感じてしまう自分が恥ずかしくて拒む言葉を紡いでも、その声は甘くねだっているようだ。
「やめてくれっ……もぉ、はなして……ぁぁぁっ」
エドゼルは身体を仰け反り背中が浮く。ヒルドブランドの口内に含まれ、腰から艶めかしい痺れが背筋を通って駆け上がる。
嬌声の中で拒んでも意味がないとばかりに、動きが早められた。
分身がヒルドブランドの口内にあるというだけで、身体は昂ぶり腹の奥の熱が暴れてしまう。簡単に達してしまうのが怖くて嫌がっても、吸われるとまた嬌声を放った。
指と唇で容赦なく追い上げられ、エドゼルは首を振って愉悦から逃げるが、力強い刺激にすぐに捕まり快楽の海に沈められる。
「もうだめだっ……はなしてくれ!」
拒むように先端の穴に舌が潜り込み広げられる。駄目だと何度言っても許しては貰えない。そのまま強く吸い上げ放出を促される。
堪らなかった。
エドゼルは拒み続けた末、屈するしかない。
「ぃくっ……ゃあぁぁぁぁぁっ!」
何度も腰を揺らし大量の蜜を放った。全てを受け止めたヒルドブランドがやっと身体を起こす。白濁の蜜が掌に吐き出される。久しぶりに味わった快楽に惚けたエドゼルは見るともなしにそれを見つめた。蜜と唾液で濡れた指が、弛緩した身体に伸ばされる。
「あっ」
すぐに窄んだ蕾へと潜り込んでくる。
もうそこを弄られれば感じると知っている身体は、嬉しいとばかりに指を締め付けた。
「あぁ……だめだ……水の魔法で……」
濡らせばいいと伝えてもヒルドブランドは険しい顔をするばかりだった。
「いやだ。貴方を悦ばせるのに魔法は使いたくない」
白濁をまぶし中を探るように動く。どこを弄られれば啼くかを知っている指がすぐに分身の裏側を押した。
「ひっ……そこは!」
「ここが感じるんだろう」
「まだだ、もう少し待ってくれ……」
身体が鎮まらないまま愉悦にまた流されるのが怖い。だが余裕をなくしているヒルドブランドはエドゼルの願いを聞いてはくれなかった。何度もそこを押し感じさせると、指を増やし抽挿を繰り返した。
「あぁぁっだめだ! おかしくなってしまう……」
「なれ……なって俺だけを求めてくれ」
嫌だ、そうなってしまったならもうヒルドブランドから離れられなくなる。胸に宿った恐怖が大きくなるのに、溺れたいと切望してしまう。
今だけ、今だけなら。
エドゼルは愉悦を堪えるために掴んでいた敷布を放し、ヒルドブランドの逞しい腕を両手で抱えるように掴んだ。触れた肌から流れ込む熱すら愉悦を増幅させる。
「ヒルドっ、ヒルド! そこばかりしないでくれ」
0
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説
ハルとアキ
花町 シュガー
BL
『嗚呼、秘密よ。どうかもう少しだけ一緒に居させて……』
双子の兄、ハルの婚約者がどんな奴かを探るため、ハルのふりをして学園に入学するアキ。
しかし、その婚約者はとんでもない奴だった!?
「あんたにならハルをまかせてもいいかなって、そう思えたんだ。
だから、さよならが来るその時までは……偽りでいい。
〝俺〟を愛してーー
どうか気づいて。お願い、気づかないで」
----------------------------------------
【目次】
・本編(アキ編)〈俺様 × 訳あり〉
・各キャラクターの今後について
・中編(イロハ編)〈包容力 × 元気〉
・リクエスト編
・番外編
・中編(ハル編)〈ヤンデレ × ツンデレ〉
・番外編
----------------------------------------
*表紙絵:たまみたま様(@l0x0lm69) *
※ 笑いあり友情あり甘々ありの、切なめです。
※心理描写を大切に書いてます。
※イラスト・コメントお気軽にどうぞ♪

初恋はおしまい
佐治尚実
BL
高校生の朝好にとって卒業までの二年間は奇跡に満ちていた。クラスで目立たず、一人の時間を大事にする日々。そんな朝好に、クラスの頂点に君臨する修司の視線が絡んでくるのが不思議でならなかった。人気者の彼の一方的で執拗な気配に朝好の気持ちは高ぶり、ついには卒業式の日に修司を呼び止める所までいく。それも修司に無神経な言葉をぶつけられてショックを受ける。彼への思いを知った朝好は成人式で修司との再会を望んだ。
高校時代の初恋をこじらせた二人が、成人式で再会する話です。珍しく攻めがツンツンしています。
※以前投稿した『初恋はおしまい』を大幅に加筆修正して再投稿しました。現在非公開の『初恋はおしまい』にお気に入りや♡をくださりありがとうございました!こちらを読んでいただけると幸いです。
今作は個人サイト、各投稿サイトにて掲載しています。
旦那様と僕
三冬月マヨ
BL
旦那様と奉公人(の、つもり)の、のんびりとした話。
縁側で日向ぼっこしながらお茶を飲む感じで、のほほんとして頂けたら幸いです。
本編完結済。
『向日葵の庭で』は、残酷と云うか、覚悟が必要かな? と思いまして注意喚起の為『※』を付けています。
君に望むは僕の弔辞
爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。
全9話
匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意
表紙はあいえだ様!!
小説家になろうにも投稿

前世が俺の友人で、いまだに俺のことが好きだって本当ですか
Bee
BL
半年前に別れた元恋人だった男の結婚式で、ユウジはそこではじめて二股をかけられていたことを知る。8年も一緒にいた相手に裏切られていたことを知り、ショックを受けたユウジは式場を飛び出してしまう。
無我夢中で車を走らせて、気がつくとユウジは見知らぬ場所にいることに気がつく。そこはまるで天国のようで、そばには7年前に死んだ友人の黒木が。黒木はユウジのことが好きだったと言い出して――
最初は主人公が別れた男の結婚式に参加しているところから始まります。
死んだ友人との再会と、その友人の生まれ変わりと思われる青年との出会いへと話が続きます。
生まれ変わり(?)21歳大学生×きれいめな48歳おっさんの話です。
※軽い性的表現あり
短編から長編に変更しています

心からの愛してる
マツユキ
BL
転入生が来た事により一人になってしまった結良。仕事に追われる日々が続く中、ついに体力の限界で倒れてしまう。過労がたたり数日入院している間にリコールされてしまい、あろうことか仕事をしていなかったのは結良だと噂で学園中に広まってしまっていた。
全寮制男子校
嫌われから固定で溺愛目指して頑張ります
※話の内容は全てフィクションになります。現実世界ではありえない設定等ありますのでご了承ください
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる