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本編97
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また流されようとする自分にブレーキをかける。
いつも流されて簡単なほうへと逃げるから、ザームエルもゲオルクもおかしくなってしまったのだ。ソーマがきちんとしていないから駄目にしてしまっているんだ。それが解って、また逃げようとする自分の卑怯さが心底嫌になった。
(ちゃんと向き合わないと……)
どうしたいのか。二人とどうなりたいのか。ちゃんと考えないと。
皆に愛されたいとか、自分を取り合うのを体験したいとか、すべては傲慢な発想だったんだ。
(二人にちゃんとしないと……)
自分を想ってくれることを楽しむなんていけないことなんだ。相手がどれほど苦しんでいるのかを知ったら、そんないい加減なことしちゃいけないんだ。
ソーマはザームエルから身体を離した。
そして初めて、真摯に彼と向き合った。
「少しだけ時間をちょうだい。ちゃんと、ちゃんとするから。ザームエルのこともゲオルクのことも。自分の中に結論が出たら連絡するから、少しだけ待ってくれるかな」
「私の時間はすべてソーマのものだ。お前が待てというのならいくらでも待とう……だが早ければ嬉しい」
なぜそうまでして自分を優先させるのだろう、彼は。
それがザームエルの愛し方なのだろうか。
「だが、今はソーマを感じさせてくれ……我が妃よ」
そう言うと、ザームエルはソーマの腕を掴みたたせた。そして使用人にソーマの部屋を聞きそこへと引っ張りこまれる。
「ザ、ザームエル……なに?」
ちゃんと考えようとしているのに、そうしようと決めたのに、抱きしめられ唇を重ねられたらもう駄目だった。
「ぁ……ザームエル……」
啄まれ舌が潜り込んでくる。ねっとりと絡みつく舌に、勝手に自分から舌を伸ばしてしまう。巧みに追い上げられ、ソーマは自然とザームエルの袖を掴んでしまう。それはもっとと言っているのか、それとも耐えられないと言っているのか、自分でもわからない。ただ縋りついていなければ溺れてしまいそうだ。
「ソーマ……ソーマっ!」
何度も名前を呼びながら口づけてくるザームエルに、ソーマの心も揺れてしまう。
こんなにまっすぐに愛情を向けてくるのが嬉しくて、ここまで自分を求めてくれるのが嬉しくて、ただその愛情に溺れそうになる。
また流されようとする自分にブレーキをかけたいのに、気持ちいいことをされてしまうとソーマは抗えない。向けてくる愛情の心地よさと気持ちよさに、どんどんのめり込んでしまう。
口づけながらいつの間にか服は脱がされ、ズボンも下ろされていた。優雅な指先が肌をまさぐり、彼が育てた胸の飾りに行きつくと、ソーマを狂わせる痛みを与えていく。
「ひぃっ!」
引っ張り、爪を立てる。痛いのに、ソーマの分身はビンッと跳ねた。
身体の悦びを感じ取って、ザームエルはソーマの首筋に唇を移し、舐め上げながら跡を付けていく。
「ソーマの身体は私を拒まぬのだな……愛おしい」
「ぁぁ……ぃっ!」
いつも流されて簡単なほうへと逃げるから、ザームエルもゲオルクもおかしくなってしまったのだ。ソーマがきちんとしていないから駄目にしてしまっているんだ。それが解って、また逃げようとする自分の卑怯さが心底嫌になった。
(ちゃんと向き合わないと……)
どうしたいのか。二人とどうなりたいのか。ちゃんと考えないと。
皆に愛されたいとか、自分を取り合うのを体験したいとか、すべては傲慢な発想だったんだ。
(二人にちゃんとしないと……)
自分を想ってくれることを楽しむなんていけないことなんだ。相手がどれほど苦しんでいるのかを知ったら、そんないい加減なことしちゃいけないんだ。
ソーマはザームエルから身体を離した。
そして初めて、真摯に彼と向き合った。
「少しだけ時間をちょうだい。ちゃんと、ちゃんとするから。ザームエルのこともゲオルクのことも。自分の中に結論が出たら連絡するから、少しだけ待ってくれるかな」
「私の時間はすべてソーマのものだ。お前が待てというのならいくらでも待とう……だが早ければ嬉しい」
なぜそうまでして自分を優先させるのだろう、彼は。
それがザームエルの愛し方なのだろうか。
「だが、今はソーマを感じさせてくれ……我が妃よ」
そう言うと、ザームエルはソーマの腕を掴みたたせた。そして使用人にソーマの部屋を聞きそこへと引っ張りこまれる。
「ザ、ザームエル……なに?」
ちゃんと考えようとしているのに、そうしようと決めたのに、抱きしめられ唇を重ねられたらもう駄目だった。
「ぁ……ザームエル……」
啄まれ舌が潜り込んでくる。ねっとりと絡みつく舌に、勝手に自分から舌を伸ばしてしまう。巧みに追い上げられ、ソーマは自然とザームエルの袖を掴んでしまう。それはもっとと言っているのか、それとも耐えられないと言っているのか、自分でもわからない。ただ縋りついていなければ溺れてしまいそうだ。
「ソーマ……ソーマっ!」
何度も名前を呼びながら口づけてくるザームエルに、ソーマの心も揺れてしまう。
こんなにまっすぐに愛情を向けてくるのが嬉しくて、ここまで自分を求めてくれるのが嬉しくて、ただその愛情に溺れそうになる。
また流されようとする自分にブレーキをかけたいのに、気持ちいいことをされてしまうとソーマは抗えない。向けてくる愛情の心地よさと気持ちよさに、どんどんのめり込んでしまう。
口づけながらいつの間にか服は脱がされ、ズボンも下ろされていた。優雅な指先が肌をまさぐり、彼が育てた胸の飾りに行きつくと、ソーマを狂わせる痛みを与えていく。
「ひぃっ!」
引っ張り、爪を立てる。痛いのに、ソーマの分身はビンッと跳ねた。
身体の悦びを感じ取って、ザームエルはソーマの首筋に唇を移し、舐め上げながら跡を付けていく。
「ソーマの身体は私を拒まぬのだな……愛おしい」
「ぁぁ……ぃっ!」
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