36 / 111
本編33
しおりを挟む
「何を知らないって言うんだよ。もういいだろ」
「……これは神からの祝福ということか」
「もうなんでもいいから寝ようよ」
もう瞼が重くなってきている。うるさいザームエルを放っておいて寝ようとしたが、また邪魔をされた。
今度は夜着の中へと手を突っ込まれて。
「ちょっと、冗談もいい加減にしてよ」
「その反応は……本当になにも知らないんだな……では私が一から教えてやろう」
「っぁ……ちょっと何するんだよ」
夜着の紐が解かれて、ソーマの貧弱な肌が露になった。
「月の光の下だと、ソーマの肌の美しさが一層よくわかるな」
「もう、変なことをするなよ……って、えっ?」
喚くソーマを気にすることなく、ザームエルはその大きな身体で覆いかぶさった。器用で性技に慣れた手は、肌の滑らかさをたっぷりと味わいながら、良く動く唇を塞いだ。
「ん……っ」
ゲオルクと何度もした、約束の証だ。
だがザームエルとはなんの約束も交わしていないのに、なぜこんなことをしてくるのだろう。しかも当然とばかりに舌が割り入ってくる。
ソーマの身体がざわついた。ゲオルクから与えられたあの気持ちよさを思い出す。
舌の動きに酔いながら分身を弄られたあの日を。同時に頭が真っ白になるくらいの快感を。
口内を蹂躙されながら、大きな掌が身体をまさぐっていく。
「ゃ……んっ」
ゲオルクの優しい口づけと違い、ザームエルは宮中で培った巧みなテクニックをもって、どんどんとソーマを追い上げていく。舌を擦られ、巧みな絶技で導かれるままに舌を出すと甘く吸われる。
「なっ……ゃぁ」
口内も舌もたっぷりと嬲られ、ソーマの分身はどんどんと力を持ち始めた。合わさった唇が離れ、角度を変えてまた合わさる。何度も、何度も。ザームエルから与えられる快楽に酔いながら、ソーマはほったらかしにされた分身をどうにかして欲しくて、じっとしていられなくなる。
もぞもぞとする腰を、だがザームエルは何もしてくれない。大きな掌はたっぷりとソーマの肌を堪能した後、小さな胸の飾りを探し当てると器用にそこを弄り始めた。
「んっ!」
口づけをさらに激しくし、同時に可愛い飾りを摘まんで先を擦る。たったそれだけなのに、なぜか腰がざわめく。意識していないのに勝手に声が出てしまう。それすらもザームエルに吸い取られ、飲みこまれていく。
紙縒りを結うように弄られ、ゾクゾクとしてしまう。
これはいったい何なんだ。
今まで意識したこともない場所を弄られて気持ちいいなんて。ソーマは口づけに酔いながらも混乱していた。ザームエルの指がなにかの刺激を与えるたびに、言いようのないムズムズとしたものが身体に生まれ、それが下腹部へと集まっていき、分身を逞しくさせていく。
「……これは神からの祝福ということか」
「もうなんでもいいから寝ようよ」
もう瞼が重くなってきている。うるさいザームエルを放っておいて寝ようとしたが、また邪魔をされた。
今度は夜着の中へと手を突っ込まれて。
「ちょっと、冗談もいい加減にしてよ」
「その反応は……本当になにも知らないんだな……では私が一から教えてやろう」
「っぁ……ちょっと何するんだよ」
夜着の紐が解かれて、ソーマの貧弱な肌が露になった。
「月の光の下だと、ソーマの肌の美しさが一層よくわかるな」
「もう、変なことをするなよ……って、えっ?」
喚くソーマを気にすることなく、ザームエルはその大きな身体で覆いかぶさった。器用で性技に慣れた手は、肌の滑らかさをたっぷりと味わいながら、良く動く唇を塞いだ。
「ん……っ」
ゲオルクと何度もした、約束の証だ。
だがザームエルとはなんの約束も交わしていないのに、なぜこんなことをしてくるのだろう。しかも当然とばかりに舌が割り入ってくる。
ソーマの身体がざわついた。ゲオルクから与えられたあの気持ちよさを思い出す。
舌の動きに酔いながら分身を弄られたあの日を。同時に頭が真っ白になるくらいの快感を。
口内を蹂躙されながら、大きな掌が身体をまさぐっていく。
「ゃ……んっ」
ゲオルクの優しい口づけと違い、ザームエルは宮中で培った巧みなテクニックをもって、どんどんとソーマを追い上げていく。舌を擦られ、巧みな絶技で導かれるままに舌を出すと甘く吸われる。
「なっ……ゃぁ」
口内も舌もたっぷりと嬲られ、ソーマの分身はどんどんと力を持ち始めた。合わさった唇が離れ、角度を変えてまた合わさる。何度も、何度も。ザームエルから与えられる快楽に酔いながら、ソーマはほったらかしにされた分身をどうにかして欲しくて、じっとしていられなくなる。
もぞもぞとする腰を、だがザームエルは何もしてくれない。大きな掌はたっぷりとソーマの肌を堪能した後、小さな胸の飾りを探し当てると器用にそこを弄り始めた。
「んっ!」
口づけをさらに激しくし、同時に可愛い飾りを摘まんで先を擦る。たったそれだけなのに、なぜか腰がざわめく。意識していないのに勝手に声が出てしまう。それすらもザームエルに吸い取られ、飲みこまれていく。
紙縒りを結うように弄られ、ゾクゾクとしてしまう。
これはいったい何なんだ。
今まで意識したこともない場所を弄られて気持ちいいなんて。ソーマは口づけに酔いながらも混乱していた。ザームエルの指がなにかの刺激を与えるたびに、言いようのないムズムズとしたものが身体に生まれ、それが下腹部へと集まっていき、分身を逞しくさせていく。
2
お気に入りに追加
1,612
あなたにおすすめの小説

ヒロイン不在の異世界ハーレム
藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。
神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。
飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。
ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
リクエストの更新が終わったら、舞踏会編をはじめる予定ですー!
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~
朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」
普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。
史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。
その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。
外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。
いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。
領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。
彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。
やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。
無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。
(この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。

モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中
risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。
任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。
快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。
アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——?
24000字程度の短編です。
※BL(ボーイズラブ)作品です。
この作品は小説家になろうさんでも公開します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる