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本編16

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「ぁ……ぁんっ……」

 腰を振りながらゲオルクの手の中に蜜を迸らせ、すべてを出し切ると弛緩した身体を大きな身体に凭れた。

 はぁはぁと荒い息を繰り返しながら、自分の身体に何が起こったのか解からずにいる。

 分からないけど、とても気持ちよかった。何度も背筋を痺れが走り、そのたびに下腹部がマグマのように熱くなっていくのも、吐き出した瞬間のスーッと解放されたような安堵感が広がるのも、言いようのない気持ちよさだ。

 同時に、今までにないほど、身体中が言い知れぬもので満たされていった。

 射精の快感を知らないソーマは喘ぎすぎて乾いた唇を無意識に舐めた。

「なに……今の…」

 途切れ途切れに訊ねる。

「もしかして、ソーマは初めてなのか? 自分でも弄ったことないのか?」

 初めてだ。そんなところを弄るなんて知る由もない。

 なぜか肯定するのが恥ずかしくて、顔をさらに首元に埋めていった。

 だが答えないソーマに、ゲオルクは嬉しそうだ。

 弛緩した身体を強く抱きしめてくる。

「俺の手で達ったのが初めてなのか……すげー嬉しい。帰ってきたらこれよりももっと気持ちいいことをしてやる。ソーマの初めてを全部俺がしてやる」

「……もっと気持ちいいこと?」

 これよりももっと気持ちいいとはどういうものなのか。そんなものが果たしてあるのだろうか。
「そうだ。気持ちよすぎて泣きわめいてしまうくらいだ。俺がソーマに教えるから」

「うん……」

 泣きわめくような気持ちよさとはどんなものなのだろう。

 さっきのだってとても気持ちよかった。勝手に声が出てしまい、腰も自分で制御できないほどだ。これよりももっと気持ちいいことをされたら、あの全身に満ちるものは、どんなふうになるのだろう。

 思いを馳せるだけでまた、ソーマの分身は形を変えていく。

「ソーマは若いな……またして欲しいのか?」

「ぁ……」

 掴まれるともうだめだ。また、して欲しくなる。まだ蜜で濡れている手が扱くと、さっきとは違った感覚が沸き起こり、ソーマをすぐに昂らせた。

「んんっ……ぁまた……」

 気持ちいいのが来る。

 でも今度は違っていた。ゲオルクも下肢を寛げるとソーマとは大きさの違った物を取り出し、二本一緒に扱き始めた。

「ひっ……ぁぁぁぁ」

「離れる前に、ソーマの可愛い声をいっぱい聞かせてくれ……何も出なくなるまでいっぱい気持ちよくしてやるから……」

 大胆な手の動きを繰り返し、共に上り詰めるために、ゲオルクは大きな手の動きを淫らにしていった。

 そして予告通り、ソーマの分身から何もでなくなるまでずっと、夜の森で啼かせ続けるのだった。
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