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134『演劇部の部室で昼ご飯』
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巡(めぐり)・型落ち魔法少女の通学日記
134『演劇部の部室で昼ご飯』
「男ってつくづくバカですね」
図書室へ本を返しに行って戻ってきたロコがしみじみ言う。
「え、どうしたの?」
「思わず人生の真理を呟いたハムレットみたい」
二つ目の言葉(最初のは真知子、二番目は牧内さん)で分かったらえらいんだけど、今日のお昼は演劇部の事実上の部室である図書分室でお昼を食べている。
二年の二学期にもなると、学校の様子は分かってるし、マンネリもやだから、時どきイレギュラーなところでお昼にする。
ロコ:「え、あ、商店街の自販機でカップヌードルを買った話をしてたんですよ三年の男子が」
たみ子:「カップヌード(''□'')?」
ロコ:「あはは、そういう間違い方ですよ」
牧内さん:「ああ、銀座のホコ天で、あれ食べながら歩くのが流行だってテレビで言ってた」
他のカップ麺に比べて割高なカップヌードル。わたしはあまり買わないけどね。
そのカップヌードルが発売になったのが今月なんだ。人によって認知度がちがって、ロコ以外は牧内さんが知っている程度。ロコがスクラップ帳を広げて説明すると、カップ麺だけに食いつきがいい。
ロコ:「商店街の酒屋が自販機置いたんですよ」
たみ子:「え、インスタントラーメンの自販機!?」
ロコ:「並みの自販機と違って洋服ダンスくらいに大きくて、通行に邪魔になるんで、酒屋は横に入ったとこに置いたんですよ。それをなにか勘違いして……」
メグリ:「アハハ、ヌードに引っ張られたわけだ」
ロコ:「いやはや、男って言うのは……」
佳奈子:「でも、わざわざ自販機で買うようなものなの? スーパーとか、それこそ酒屋の店先でだって売ってるでしょ」
真知子:「メーカーの陰謀じゃないのぉ。カップヌードルって、男の想像力を刺激するかも?」
たみ子:「でも、ヌードルって、英語で麺類一般だからねえ」
佳奈子:「値段はいくら?」
ロコ:「それが、220円!」
みんな:「高っかー!」
ああ、だよね。学食のラーメンだったら二杯食べてお釣りがくる。
ロコ:「いや、それが、お湯まで注いでくれて食べられる状態で出てくるんですよ! 取り出した瞬間は、ちょっとした幸福感に浸れます!」
メグリ:「あ、ひょっとして、ロコ、自分でも買ってみたんだ?」
ロコ:「え、あ……アハハハ(^_^;)」
こういうところは、ロコの愛すべき好奇心だ。
でも、我々はヨタ話をするために演劇部の部室でお昼を食べているわけではない。
みんなの目の前には同じB5のプリントが置かれていて、そのプリントには氏名の他に記入欄が三つある。
文系志望 理系志望 その他(就職、各種学校、その他)
そう、中間テストも終わって、二年生全員に進路希望調査票が配られたんだ。
五人のうち、ハッキリボールペンで(つまり清書)書けているのは牧内さんだけ。彼女はハッキリと劇団〇〇付属研究所と書いていた。
☆彡 主な登場人物
時司 巡(ときつかさ めぐり) 高校2年生 友だちにはグッチと呼ばれる
時司 応(こたえ) 巡の祖母 定年退職後の再任用も終わった魔法少女 時々姉の選(すぐり)になる
滝川 志忠屋のマスター
ペコさん 志忠屋のバイト
猫又たち アイ(MS銀行) マイ(つくも屋) ミー(寿書房)
宮田 博子(ロコ) 2年3組 クラスメート
辻本 たみ子 2年3組 副委員長
高峰 秀夫 2年3組 委員長
吉本 佳奈子 2年3組 保健委員 バレー部
横田 真知子 2年3組 リベラル系女子
加藤 高明(10円男) 留年してる同級生
安倍晴天 陰陽師、安倍晴明の50代目
藤田 勲 2年学年主任
先生たち 花園先生:3組担任 グラマー:妹尾 現国:杉野 若杉:生指部長 体育:伊藤 水泳:宇賀 音楽:峰岸 世界史:吉村先生 教頭先生 倉田(生徒会顧問) 藤野先生(大浜高校)
須之内直美 証明写真を撮ってもらった写真館のおねえさん。
御神楽采女 結婚式場の巫女 正体は須世理姫 キタマの面倒を見ている
早乙女のお婆ちゃん 三軒隣りのお婆ちゃん
時司 徒 (いたる) お祖母ちゃんの妹
妖・魔物 アキラ
その他の生徒たち 滝沢(4組) 栗原(4組) 牧内千秋(演劇部 8組) 明智玉子(生徒会長)
灯台守の夫婦 平賀勲 平賀恵 二人とも直美の友人
134『演劇部の部室で昼ご飯』
「男ってつくづくバカですね」
図書室へ本を返しに行って戻ってきたロコがしみじみ言う。
「え、どうしたの?」
「思わず人生の真理を呟いたハムレットみたい」
二つ目の言葉(最初のは真知子、二番目は牧内さん)で分かったらえらいんだけど、今日のお昼は演劇部の事実上の部室である図書分室でお昼を食べている。
二年の二学期にもなると、学校の様子は分かってるし、マンネリもやだから、時どきイレギュラーなところでお昼にする。
ロコ:「え、あ、商店街の自販機でカップヌードルを買った話をしてたんですよ三年の男子が」
たみ子:「カップヌード(''□'')?」
ロコ:「あはは、そういう間違い方ですよ」
牧内さん:「ああ、銀座のホコ天で、あれ食べながら歩くのが流行だってテレビで言ってた」
他のカップ麺に比べて割高なカップヌードル。わたしはあまり買わないけどね。
そのカップヌードルが発売になったのが今月なんだ。人によって認知度がちがって、ロコ以外は牧内さんが知っている程度。ロコがスクラップ帳を広げて説明すると、カップ麺だけに食いつきがいい。
ロコ:「商店街の酒屋が自販機置いたんですよ」
たみ子:「え、インスタントラーメンの自販機!?」
ロコ:「並みの自販機と違って洋服ダンスくらいに大きくて、通行に邪魔になるんで、酒屋は横に入ったとこに置いたんですよ。それをなにか勘違いして……」
メグリ:「アハハ、ヌードに引っ張られたわけだ」
ロコ:「いやはや、男って言うのは……」
佳奈子:「でも、わざわざ自販機で買うようなものなの? スーパーとか、それこそ酒屋の店先でだって売ってるでしょ」
真知子:「メーカーの陰謀じゃないのぉ。カップヌードルって、男の想像力を刺激するかも?」
たみ子:「でも、ヌードルって、英語で麺類一般だからねえ」
佳奈子:「値段はいくら?」
ロコ:「それが、220円!」
みんな:「高っかー!」
ああ、だよね。学食のラーメンだったら二杯食べてお釣りがくる。
ロコ:「いや、それが、お湯まで注いでくれて食べられる状態で出てくるんですよ! 取り出した瞬間は、ちょっとした幸福感に浸れます!」
メグリ:「あ、ひょっとして、ロコ、自分でも買ってみたんだ?」
ロコ:「え、あ……アハハハ(^_^;)」
こういうところは、ロコの愛すべき好奇心だ。
でも、我々はヨタ話をするために演劇部の部室でお昼を食べているわけではない。
みんなの目の前には同じB5のプリントが置かれていて、そのプリントには氏名の他に記入欄が三つある。
文系志望 理系志望 その他(就職、各種学校、その他)
そう、中間テストも終わって、二年生全員に進路希望調査票が配られたんだ。
五人のうち、ハッキリボールペンで(つまり清書)書けているのは牧内さんだけ。彼女はハッキリと劇団〇〇付属研究所と書いていた。
☆彡 主な登場人物
時司 巡(ときつかさ めぐり) 高校2年生 友だちにはグッチと呼ばれる
時司 応(こたえ) 巡の祖母 定年退職後の再任用も終わった魔法少女 時々姉の選(すぐり)になる
滝川 志忠屋のマスター
ペコさん 志忠屋のバイト
猫又たち アイ(MS銀行) マイ(つくも屋) ミー(寿書房)
宮田 博子(ロコ) 2年3組 クラスメート
辻本 たみ子 2年3組 副委員長
高峰 秀夫 2年3組 委員長
吉本 佳奈子 2年3組 保健委員 バレー部
横田 真知子 2年3組 リベラル系女子
加藤 高明(10円男) 留年してる同級生
安倍晴天 陰陽師、安倍晴明の50代目
藤田 勲 2年学年主任
先生たち 花園先生:3組担任 グラマー:妹尾 現国:杉野 若杉:生指部長 体育:伊藤 水泳:宇賀 音楽:峰岸 世界史:吉村先生 教頭先生 倉田(生徒会顧問) 藤野先生(大浜高校)
須之内直美 証明写真を撮ってもらった写真館のおねえさん。
御神楽采女 結婚式場の巫女 正体は須世理姫 キタマの面倒を見ている
早乙女のお婆ちゃん 三軒隣りのお婆ちゃん
時司 徒 (いたる) お祖母ちゃんの妹
妖・魔物 アキラ
その他の生徒たち 滝沢(4組) 栗原(4組) 牧内千秋(演劇部 8組) 明智玉子(生徒会長)
灯台守の夫婦 平賀勲 平賀恵 二人とも直美の友人
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