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085『百歳の記念写真』
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巡(めぐり)・型落ち魔法少女の通学日記
085『百歳の記念写真』
今日は入試で学校は休み。
思えば一年前、令和の宮之森を受けて、いろいろあって、昭和の宮之森に越境入学。いろいろあって越境したからいろいろ想いはあるんだけど。
それは置いておいて、今日は須之内写真館のアルバイト。
「記念写真て、普通は写真館のスタジオで撮りません?」
ホンダZのハッチバックに機材を積みながら直美さんに聞く。
てっきり、いつもの結婚式場かと思ったら、微妙に機材が違うので聞いたのよ。個人の記念写真、七五三とか成人式とか、なにかのお祝いで記念写真を撮るときは、たいていお客さんは写真館に来て、スタジオで撮る。
「うん、百歳のお婆ちゃんだからね」
「ああ……」
「しっかりしてらっしゃるんだけど、お歳だから、ご家族も心配されてね」
「ああ、なるほど(^_^;)」
お婆ちゃんの百歳のお祝いの写真を撮るらしい。
宮之森に何百年も続いてるお家で、家族、親族が集まって盛大にお祝いをやるらしい。
「ん、どうかした?」
「あ、いえ、なんでも(^_^;)」
だいぶ慣れたんだけど、それでもボンヤリ車に乗り込むと、シートベルトをまさぐってしまう。
1971年の百年前だから1871年……て、何時代だろ?
こないだもMITAKAのみんなで話していたら、江戸時代生まれのお年寄りのが、まだ生きているって話をしていたからね。そのお婆ちゃんも江戸時代生まれなのかもしれない。
途中で10円男が『西暦から68を引けば明治になる』と言っていたのを思い出す。
明治3年かあ……思い至っても、そう歴史的な知識があるわけでもないから、どうということはない。小学生が覚えたばかりの漢字が面白くて、看板とかに字を見つけて喜んでいるようなもの。
うわぁ
単にお婆ちゃんと、せいぜい家族の写真だと思っていたら、新年早々のバイトだった宮之森連隊の記念写真みたいに大勢いた。
「おおい、写真屋さんが来たぞぉ!」
取りまとめ役のオジサンが呼ばわると、二クラスぶんくらいの老若男女が家のあちこちから出てきて、庭に集まった。
開け放たれたガラス戸の向こうは二間ぶち抜きで祝宴の準備の真っ最中。仕出し屋さんやお手伝いさんたちが立ち働いている。
何人かはえらいお客さんなんだろう、卒業式の来賓みたいに胸元にリボンを付けていておかしい。
直美さんがテキパキと指示すると、一年坊主みたいに従順に並ぶのもおかしい。
お婆ちゃんと並んで大きなリボンを付けているのが、親し気に声をかけていて、二度ほど記念写真で見かけた市長さんだと気づきてビックリした。
一つは、市長さんが親子ほどに違う直美さんに親し気……とうより、どこか遠慮のある接し方をしていること。
もう一つは、ご長寿のお祝いとはいえ、ちょっと大げさ。
まあ、令和でも百歳はお目出度いけど、ここまではしないと思う。
おトイレを借りた時にググってみると(わたしのスマホは時空を超えても使える魔法少女仕様)、71年の百歳以上は全国で339人、令和4年では92000人もいる(^_^;)
洗面台で感心してると「まあ、斬新な手鏡ねえ」とお手伝いさんに言われてドギマギ。まあ、昭和では手鏡にしか見えないようなしかけになっているんだけどね。
一通り集合写真と、お婆ちゃん一人の写真を撮ったあとで、奇妙な写真を撮ることになった。
「椅子にはおかけにならないんですか?」
直美さんが聞くとニッコリ笑ったお婆ちゃんが言う。
「はい、これでいいのよ。あ、念のため正雄さん」
お婆ちゃんに声をかけられた、おそらくお孫さんが額装の写真を持ってくる。
「えと……うん……もうちょっと前かなあ。フフ、このころのわたしって遠慮がないわ」
それで納得がいったのか、すんなりと『椅子とお婆ちゃんのツーショット』が撮れた。
でもね、カメラのレンズが微妙にズレてるような気がした。
このバイトにもだいぶ慣れたし、直美さんとも呼吸が合うようになったから、微妙な違和感にも気が付く。
「実はね……」
機材を片付けてから直美さんは一枚の写真を見せてくれた。
それは、大昔の写真を写し直した、いわば二次コピーで写りは悪いんだけど、椅子に座った紳士を挟んで和服の少女が二人写っている。
「向かって右が、あのお婆ちゃんよ」
「ええ!?」
「男の人、だれだと思う?」
「ええとぉ……」
狩猟服っていうんだろうか、イギリス貴族がキツネ狩りやってますって感じの脚にゲートル撒いた四つボタンのスーツ姿で座っている。もう初老と言っていい歳なんだろうけど、なかなかイケメンのオジサンだ。
「降参ですぅ(^_^;)」
「最後の将軍」
「え?」
「徳川慶喜よ」
「え……ええ!?」
「あのお婆ちゃん、若いころ行儀見習いを兼ねて徳川慶喜さんのお屋敷にあがっていたのよ」
「リ、リアル慶喜ですか!?」
「そう、歳は離れてたけど、ちょっと憧れてたみたい」
「それで、椅子の脇に立って……」
「チャーミングでしょ、お婆ちゃんも慶喜さんも」
「はい、とっても!」
そのバイトも終わって、戻り橋を渡りながら思った。
慶喜さんを挟んで、もう一人同じ着物、たぶんお屋敷の制服を着ている女の子がいた。あの子については、家の人も直美さんも言わなかった。
誰なんだろう? たまたま同期で写っていただけなのかなあ。
「めぐり、今夜はおでんでいいかい?」
帰ると、お婆ちゃんがキッチンの椅子の横で訊ねる。
「あ」
「うん?」
「なんでも……ああ、うん、おでんでいいよ」
応えながら思った。あの女の子、お婆ちゃんに似ている……。
☆彡 主な登場人物
時司 巡(ときつかさ めぐり) 高校一年生
時司 応(こたえ) 巡の祖母 定年退職後の再任用も終わった魔法少女
滝川 志忠屋のマスター
ペコさん 志忠屋のバイト
猫又たち アイ(MS銀行) マイ(つくも屋) ミー(寿書房)
宮田 博子(ロコ) 1年5組 クラスメート
辻本 たみ子 1年5組 副委員長
高峰 秀夫 1年5組 委員長
吉本 佳奈子 1年5組 保健委員 バレー部
横田 真知子 1年5組 リベラル系女子
加藤 高明(10円男) 留年してる同級生
藤田 勲 1年5組の担任
先生たち 花園先生:4組担任 グラマー:妹尾 現国:杉野 若杉:生指部長 体育:伊藤 水泳:宇賀 音楽:峰岸 教頭先生 倉田(生徒会顧問)
須之内直美 証明写真を撮ってもらった写真館のおねえさん。
時司 徒 (いたる) お祖母ちゃんの妹
その他の生徒たち 滝沢(4組) 栗原(4組) 牧内千秋(演劇部 7組) 上杉(生徒会長)
灯台守の夫婦 平賀勲 平賀恵 二人とも直美の友人
085『百歳の記念写真』
今日は入試で学校は休み。
思えば一年前、令和の宮之森を受けて、いろいろあって、昭和の宮之森に越境入学。いろいろあって越境したからいろいろ想いはあるんだけど。
それは置いておいて、今日は須之内写真館のアルバイト。
「記念写真て、普通は写真館のスタジオで撮りません?」
ホンダZのハッチバックに機材を積みながら直美さんに聞く。
てっきり、いつもの結婚式場かと思ったら、微妙に機材が違うので聞いたのよ。個人の記念写真、七五三とか成人式とか、なにかのお祝いで記念写真を撮るときは、たいていお客さんは写真館に来て、スタジオで撮る。
「うん、百歳のお婆ちゃんだからね」
「ああ……」
「しっかりしてらっしゃるんだけど、お歳だから、ご家族も心配されてね」
「ああ、なるほど(^_^;)」
お婆ちゃんの百歳のお祝いの写真を撮るらしい。
宮之森に何百年も続いてるお家で、家族、親族が集まって盛大にお祝いをやるらしい。
「ん、どうかした?」
「あ、いえ、なんでも(^_^;)」
だいぶ慣れたんだけど、それでもボンヤリ車に乗り込むと、シートベルトをまさぐってしまう。
1971年の百年前だから1871年……て、何時代だろ?
こないだもMITAKAのみんなで話していたら、江戸時代生まれのお年寄りのが、まだ生きているって話をしていたからね。そのお婆ちゃんも江戸時代生まれなのかもしれない。
途中で10円男が『西暦から68を引けば明治になる』と言っていたのを思い出す。
明治3年かあ……思い至っても、そう歴史的な知識があるわけでもないから、どうということはない。小学生が覚えたばかりの漢字が面白くて、看板とかに字を見つけて喜んでいるようなもの。
うわぁ
単にお婆ちゃんと、せいぜい家族の写真だと思っていたら、新年早々のバイトだった宮之森連隊の記念写真みたいに大勢いた。
「おおい、写真屋さんが来たぞぉ!」
取りまとめ役のオジサンが呼ばわると、二クラスぶんくらいの老若男女が家のあちこちから出てきて、庭に集まった。
開け放たれたガラス戸の向こうは二間ぶち抜きで祝宴の準備の真っ最中。仕出し屋さんやお手伝いさんたちが立ち働いている。
何人かはえらいお客さんなんだろう、卒業式の来賓みたいに胸元にリボンを付けていておかしい。
直美さんがテキパキと指示すると、一年坊主みたいに従順に並ぶのもおかしい。
お婆ちゃんと並んで大きなリボンを付けているのが、親し気に声をかけていて、二度ほど記念写真で見かけた市長さんだと気づきてビックリした。
一つは、市長さんが親子ほどに違う直美さんに親し気……とうより、どこか遠慮のある接し方をしていること。
もう一つは、ご長寿のお祝いとはいえ、ちょっと大げさ。
まあ、令和でも百歳はお目出度いけど、ここまではしないと思う。
おトイレを借りた時にググってみると(わたしのスマホは時空を超えても使える魔法少女仕様)、71年の百歳以上は全国で339人、令和4年では92000人もいる(^_^;)
洗面台で感心してると「まあ、斬新な手鏡ねえ」とお手伝いさんに言われてドギマギ。まあ、昭和では手鏡にしか見えないようなしかけになっているんだけどね。
一通り集合写真と、お婆ちゃん一人の写真を撮ったあとで、奇妙な写真を撮ることになった。
「椅子にはおかけにならないんですか?」
直美さんが聞くとニッコリ笑ったお婆ちゃんが言う。
「はい、これでいいのよ。あ、念のため正雄さん」
お婆ちゃんに声をかけられた、おそらくお孫さんが額装の写真を持ってくる。
「えと……うん……もうちょっと前かなあ。フフ、このころのわたしって遠慮がないわ」
それで納得がいったのか、すんなりと『椅子とお婆ちゃんのツーショット』が撮れた。
でもね、カメラのレンズが微妙にズレてるような気がした。
このバイトにもだいぶ慣れたし、直美さんとも呼吸が合うようになったから、微妙な違和感にも気が付く。
「実はね……」
機材を片付けてから直美さんは一枚の写真を見せてくれた。
それは、大昔の写真を写し直した、いわば二次コピーで写りは悪いんだけど、椅子に座った紳士を挟んで和服の少女が二人写っている。
「向かって右が、あのお婆ちゃんよ」
「ええ!?」
「男の人、だれだと思う?」
「ええとぉ……」
狩猟服っていうんだろうか、イギリス貴族がキツネ狩りやってますって感じの脚にゲートル撒いた四つボタンのスーツ姿で座っている。もう初老と言っていい歳なんだろうけど、なかなかイケメンのオジサンだ。
「降参ですぅ(^_^;)」
「最後の将軍」
「え?」
「徳川慶喜よ」
「え……ええ!?」
「あのお婆ちゃん、若いころ行儀見習いを兼ねて徳川慶喜さんのお屋敷にあがっていたのよ」
「リ、リアル慶喜ですか!?」
「そう、歳は離れてたけど、ちょっと憧れてたみたい」
「それで、椅子の脇に立って……」
「チャーミングでしょ、お婆ちゃんも慶喜さんも」
「はい、とっても!」
そのバイトも終わって、戻り橋を渡りながら思った。
慶喜さんを挟んで、もう一人同じ着物、たぶんお屋敷の制服を着ている女の子がいた。あの子については、家の人も直美さんも言わなかった。
誰なんだろう? たまたま同期で写っていただけなのかなあ。
「めぐり、今夜はおでんでいいかい?」
帰ると、お婆ちゃんがキッチンの椅子の横で訊ねる。
「あ」
「うん?」
「なんでも……ああ、うん、おでんでいいよ」
応えながら思った。あの女の子、お婆ちゃんに似ている……。
☆彡 主な登場人物
時司 巡(ときつかさ めぐり) 高校一年生
時司 応(こたえ) 巡の祖母 定年退職後の再任用も終わった魔法少女
滝川 志忠屋のマスター
ペコさん 志忠屋のバイト
猫又たち アイ(MS銀行) マイ(つくも屋) ミー(寿書房)
宮田 博子(ロコ) 1年5組 クラスメート
辻本 たみ子 1年5組 副委員長
高峰 秀夫 1年5組 委員長
吉本 佳奈子 1年5組 保健委員 バレー部
横田 真知子 1年5組 リベラル系女子
加藤 高明(10円男) 留年してる同級生
藤田 勲 1年5組の担任
先生たち 花園先生:4組担任 グラマー:妹尾 現国:杉野 若杉:生指部長 体育:伊藤 水泳:宇賀 音楽:峰岸 教頭先生 倉田(生徒会顧問)
須之内直美 証明写真を撮ってもらった写真館のおねえさん。
時司 徒 (いたる) お祖母ちゃんの妹
その他の生徒たち 滝沢(4組) 栗原(4組) 牧内千秋(演劇部 7組) 上杉(生徒会長)
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