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85『このビルは増田さんちの?』
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泣いてもω(オメガ) 笑ってもΣ(シグマ)
85『このビルは増田さんちの?』オメガ
アニメには詳しくない俺でも、それと分かるものが一杯だ。
もののけ姫 千と千尋の神隠し 魔女の宅急便 となりのトトロ ラブライブ ラブライブサンシャイン 化物語 地獄少女 ラブプラス ドラえもん タイトルは分からないけど多分アメコミのキャラ そしてハリーポッター スターウォーズ えと……
とある科学の電磁砲 はがない おれいも アルプスの少女ハイジ 魔法科高校の劣等生 アナザー トリニティーセブン ブラッド うる星やつら ペルソナ4 宇宙戦艦ヤマト あしたのジョー ガンダム トゥーハート……
俺が詰まったのをシグマが引き受けてタイトルを言ってくれる。
「すごいよ増田さん!」
シグマでも詰まったところでノリスケが感嘆した。意識しているわけじゃないんだろうけど、感嘆するタイミングを心得ている。
「これ、涼宮ハルヒの北高なんだけど、このブレザーのは?」
「それは『涼宮ハルヒの消失』の別世界でハルヒが通っていた光陽園学園」
「あ、そっか、あそこはブレザーだった!」
「気づいたシグマさんもすごいです!」
シグマと増田さんは相似形なのかもしれない。
「でも、これだけのコレクション、どうやって集めたの?」
「えと……ここは元々はコスプレ衣装の会社が入っていたんです、それが去年倒産して、溜まった家賃が払えないので置いて行ったんです」
「てことは、このビルは増田さんちの?」
「え、あ、はい」
「ビル一つ持ってるってすごいよ」
「えと……お祖父ちゃんが元気なころに建てたんです」
「お祖父ちゃん?」
「今は入院してます」
ビル一つおっ建てるなんて、うちの祖父ちゃんよりもすごいぞ。
「ねえ、着てみてもいいかな(#^_^#)?」
シグマがノリノリの気分になった。
「あ、どうぞどうぞ、そのために来てもらったんです!」
で、ファッションショーが始まった。
いろいろ試した末に、俺は宇宙戦艦ヤマトの古代進に、ノリスケはルパン三世、風信子はアナと雪の女王のアナ、シグマはおれいもの高坂桐乃に変身した。
「じゃ、みなさーん、チーズです~」
みんな並んで記念撮影、シャッターを押したのは増田さんだ。
カシャ!
「ね、増田さんもコスプレして撮ろうよ!」
「あ、いえ、わたしは……」
増田さんは身を縮めてイラナイイラナイをする。
「でも、せっかくだから」
「いえ……」
「ここのコスプレ衣装って、みんなタグとか仕付けが付いたままだけど、増田さんは……」
「見てるだけで十分なんです」
「あ、そうだ、みんなで『耳をすませば』の制服着て写真撮ろうよ!」
シグマがいいことを思いついた。増田さんはノリスケに借りた図書館の本を拾ってもらい、自分を『耳をすませば』の月島雫に仮託することによってノリスケにアプローチできたんだ。これならイケる!
「じゃ、こんなとこかな」
シグマは数が揃っている制服を、人数分見つくろった。
「あ、それじゃだめです」
「これ似てるけど」
「ぜんぜん違います、『耳をすませば』の制服はこちらです」
奥の方から五人分の制服とパネルを持ってきた。パネルは月島雫と天沢誠二の立ち絵だ。
俺たちはパネルと見比べながらコスプレし直した。
増田さんは、奥で着替えていて、オズオズと出てきたときにはビックリした。
ウィッグを付けてメイクまでした増田さんは月島雫そのものだった……。
☆彡 主な登場人物
妻鹿雄一 (オメガ) 高校三年
百地美子 (シグマ) 高校二年
妻鹿小菊 高校一年 オメガの妹
妻鹿幸一 祖父
妻鹿由紀夫 父
鈴木典亮 (ノリスケ) 高校三年 雄一の数少ない友だち
風信子 高校三年 幼なじみの神社(神楽坂鈿女神社)の娘
柊木小松(ひいらぎこまつ) 大学生 オメガの一歳上の従姉 松ねえ
ミリー・ニノミヤ シグマの祖母
ヨッチャン(田島芳子) 雄一の担任
木田さん 二年の時のクラスメート(副委員長)
増田汐(しほ) 小菊のクラスメート
ビバさん(和田友子) 高校二年生 ペンネーム瑠璃波美美波璃瑠 菊乃の文学上のカタキ
85『このビルは増田さんちの?』オメガ
アニメには詳しくない俺でも、それと分かるものが一杯だ。
もののけ姫 千と千尋の神隠し 魔女の宅急便 となりのトトロ ラブライブ ラブライブサンシャイン 化物語 地獄少女 ラブプラス ドラえもん タイトルは分からないけど多分アメコミのキャラ そしてハリーポッター スターウォーズ えと……
とある科学の電磁砲 はがない おれいも アルプスの少女ハイジ 魔法科高校の劣等生 アナザー トリニティーセブン ブラッド うる星やつら ペルソナ4 宇宙戦艦ヤマト あしたのジョー ガンダム トゥーハート……
俺が詰まったのをシグマが引き受けてタイトルを言ってくれる。
「すごいよ増田さん!」
シグマでも詰まったところでノリスケが感嘆した。意識しているわけじゃないんだろうけど、感嘆するタイミングを心得ている。
「これ、涼宮ハルヒの北高なんだけど、このブレザーのは?」
「それは『涼宮ハルヒの消失』の別世界でハルヒが通っていた光陽園学園」
「あ、そっか、あそこはブレザーだった!」
「気づいたシグマさんもすごいです!」
シグマと増田さんは相似形なのかもしれない。
「でも、これだけのコレクション、どうやって集めたの?」
「えと……ここは元々はコスプレ衣装の会社が入っていたんです、それが去年倒産して、溜まった家賃が払えないので置いて行ったんです」
「てことは、このビルは増田さんちの?」
「え、あ、はい」
「ビル一つ持ってるってすごいよ」
「えと……お祖父ちゃんが元気なころに建てたんです」
「お祖父ちゃん?」
「今は入院してます」
ビル一つおっ建てるなんて、うちの祖父ちゃんよりもすごいぞ。
「ねえ、着てみてもいいかな(#^_^#)?」
シグマがノリノリの気分になった。
「あ、どうぞどうぞ、そのために来てもらったんです!」
で、ファッションショーが始まった。
いろいろ試した末に、俺は宇宙戦艦ヤマトの古代進に、ノリスケはルパン三世、風信子はアナと雪の女王のアナ、シグマはおれいもの高坂桐乃に変身した。
「じゃ、みなさーん、チーズです~」
みんな並んで記念撮影、シャッターを押したのは増田さんだ。
カシャ!
「ね、増田さんもコスプレして撮ろうよ!」
「あ、いえ、わたしは……」
増田さんは身を縮めてイラナイイラナイをする。
「でも、せっかくだから」
「いえ……」
「ここのコスプレ衣装って、みんなタグとか仕付けが付いたままだけど、増田さんは……」
「見てるだけで十分なんです」
「あ、そうだ、みんなで『耳をすませば』の制服着て写真撮ろうよ!」
シグマがいいことを思いついた。増田さんはノリスケに借りた図書館の本を拾ってもらい、自分を『耳をすませば』の月島雫に仮託することによってノリスケにアプローチできたんだ。これならイケる!
「じゃ、こんなとこかな」
シグマは数が揃っている制服を、人数分見つくろった。
「あ、それじゃだめです」
「これ似てるけど」
「ぜんぜん違います、『耳をすませば』の制服はこちらです」
奥の方から五人分の制服とパネルを持ってきた。パネルは月島雫と天沢誠二の立ち絵だ。
俺たちはパネルと見比べながらコスプレし直した。
増田さんは、奥で着替えていて、オズオズと出てきたときにはビックリした。
ウィッグを付けてメイクまでした増田さんは月島雫そのものだった……。
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