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253『アルルカン、松を自慢する』
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銀河太平記
253『アルルカン、松を自慢する』 ツナカン
ご無沙汰してるっす。ツナカンっす。
ほら、銀河一の賞金首、海賊アルルカンの手下で、海賊船ヒンメルの副長のツナカンっす。
あ、読者のみなさんとは192『ココちゃんに決めてもらうっす!』以来っすから、ちょっと解説するっす。
火星では病気が流行るわ戦争は起こるわヤバヤバなんで、カサギのアジトを畳んだっす。カサギのアジトは扶桑幕府のお目こぼしでやってきたんで、密かに頼まれてココちゃん、須磨宮心子内親王殿下を密かにお乗せしてプロキシマ・ケンタウリbって4光年先の星に向かってるとこっす。
ヒンメルは全長1200m、基準排水量600万トンて巨大戦艦なんすけど、とんでもねえ船で速度が光速を超えるっす。プロキシマだって一か月足らずで着くっす。
「だぁからぁ、いいだろぉ」
船長はダダをこねて冥王星で船を停めたっす。
冥王星の陰にはあちこちから拾ったりかっぱらったりした船が、船長はコレクションって言ってるっすけど隠してあるっす。
で、船長は、ナガトのレプリカとか持っていくってきかなかったんすけどねえ。松・竹・梅の駆逐艦を持っていくってことで納得させたっす。
「いちど見ておくぞ」
微速で出航して、航海長操艦になると、すぐに艦尾のウェルドッグに行きやがったっす。
「ナガトは残念だったけど、戦時急造艦もカクカクしててかわいいからなあ(^_^;)」
お供は自分とゲストのみなさんっす。
ゲストがいっしょなのは、見せびらかしたいからっす。ナガトを連れて行けなくて残念無念なのを、駆逐艦松を自慢することでなだめたいからっす。ゲストもいい人たちだから、みんなニコニコついて来てくれるっす。
「ほら、艦首がダブル・カーブド・バウじゃなくて直線なのがいいだろぉ! なんか、幼稚園出たばっかりの子がピンピンに折り目の付いた制服着てるみたいだろ! ちっこいのにいっちょまえに四連装の魚雷発射管持ってるとこなんて、ピカピカの一年坊主が大きなランドセル背負ってるみたいでカワイイぞ!」
「 煙突とか細くって、ほんとうに一年生の手足みたいですね」
「そうだろそうだろ(^▽^)」
ココちゃんは付き合いがうまいっす。
「しかし、艦橋が低くて小さいなあ」
周恩雷がボソリと印象を言うと――言うと思ったわ――って感じで指をチッチッチとワイプさせるっす。
「チッチッチ、中に入ってみるとな、航海用の装具は特型の駆逐艦よりも優れていて、船団護衛とかには心配りがされていてだなあ……」
ラッタルを上がって甲板に向かうと、艦橋のてっぺんから誰かが飛び降りてきたっす!
「なにやつ!?」
さすがにゲストを庇って、そいつに立ちふさがる船長! 自分も腰の拳銃を抜いたっす!
「おいおい、オレだよオレ(^_^;)」
お道化てホールドアップするのは、船長のライバル目の上のタンコブ!
「き、貴様ぁ、ファルコンZのマーク船長(;・`д・´)!」
ニクソゲに言いながら、どこか嬉しそうな船長だったっす(^_^;)
☆彡この章の主な登場人物
大石 一 (おおいし いち) 扶桑月面軍三等軍曹、一をダッシュと呼ばれることが多い
穴山 彦 (あなやま ひこ) 扶桑幕府北町奉行所与力 扶桑政府老中穴山新右衛門の息子
緒方 未来(おがた みく) ピタゴラス診療所女医、 一の幼なじみ、祖父は扶桑政府の老中を務めていた
平賀 照 (ひらが てる) 扶桑科学研究所博士、 飛び級で高二になった十歳の天才少女
加藤 恵 天狗党のメンバー 緒方未来に擬態して、もとに戻らない
姉崎すみれ(あねざきすみれ) 扶桑第三高校の教師、四人の担任 じつは山野勘十郎 月で死亡
扶桑 道隆 扶桑幕府将軍
本多 兵二(ほんだ へいじ) 将軍付小姓、彦と中学同窓
胡蝶 小姓頭
児玉元帥(児玉隆三) 地球に帰還してからは越萌マイ
孫 悟兵(孫大人) 児玉元帥の友人 乳母の老婆婆の小鈴に頭が上がらない JR東と西のオーナー
テムジン モンゴル草原の英雄、孫大人の古い友人
森ノ宮茂仁親王 心子内親王はシゲさんと呼ぶ
ヨイチ 児玉元帥の副官
マーク ファルコンZ船長 他に乗員(コスモス・越萌メイ バルス ミナホ ポチ)
アルルカン(メアリ・アン・アルルカン) 銀河系一の賞金首のパイレーツクィーン
氷室(氷室 睦仁) 西ノ島 氷室カンパニー社長(部下=シゲ、ハナ、ニッパチ、お岩、及川軍平)
村長(マヌエリト) 西ノ島 ナバホ村村長
主席(周 温雷) 西ノ島 フートンの代表者
及川 軍平 西之島市市長
須磨宮心子内親王(ココちゃん) 今上陛下の妹宮の娘
劉 宏 漢明国大統領 満漢戦争の英雄的指揮官 PI後 王春華のボディ
王 春華 漢明国大統領付き通訳兼秘書 JR西のボディー 劉宏にPI
胡 盛媛 中尉 胡盛徳大佐の養女
朱 元尚 大佐 ホトケノザ採掘基地の責任者 胡盛徳大佐の部下だった
※ 重要事項
扶桑政府 火星のアルカディア平原に作られた日本の植民地、独立後は扶桑政府、あるいは扶桑幕府と呼ばれる
カサギ 扶桑の辺境にあるアルルカンのアジトの一つ
グノーシス侵略 百年前に起こった正体不明の敵、グノーシスによる侵略
扶桑通信 修学旅行期間後、ヒコが始めたブログ通信
西ノ島 硫黄島近くの火山島 パルス鉱石の産地
パルス鉱 23世紀の主要エネルギー源(パルス パルスラ パルスガ パルスギ)
氷室神社 シゲがカンパニーの南端に作った神社 御祭神=秋宮空子内親王
ピタゴラス 月のピタゴラスクレーターにある扶桑幕府の領地 他にパスカル・プラトン・アルキメデス
奥の院 扶桑城啓林の奥にある祖廟
253『アルルカン、松を自慢する』 ツナカン
ご無沙汰してるっす。ツナカンっす。
ほら、銀河一の賞金首、海賊アルルカンの手下で、海賊船ヒンメルの副長のツナカンっす。
あ、読者のみなさんとは192『ココちゃんに決めてもらうっす!』以来っすから、ちょっと解説するっす。
火星では病気が流行るわ戦争は起こるわヤバヤバなんで、カサギのアジトを畳んだっす。カサギのアジトは扶桑幕府のお目こぼしでやってきたんで、密かに頼まれてココちゃん、須磨宮心子内親王殿下を密かにお乗せしてプロキシマ・ケンタウリbって4光年先の星に向かってるとこっす。
ヒンメルは全長1200m、基準排水量600万トンて巨大戦艦なんすけど、とんでもねえ船で速度が光速を超えるっす。プロキシマだって一か月足らずで着くっす。
「だぁからぁ、いいだろぉ」
船長はダダをこねて冥王星で船を停めたっす。
冥王星の陰にはあちこちから拾ったりかっぱらったりした船が、船長はコレクションって言ってるっすけど隠してあるっす。
で、船長は、ナガトのレプリカとか持っていくってきかなかったんすけどねえ。松・竹・梅の駆逐艦を持っていくってことで納得させたっす。
「いちど見ておくぞ」
微速で出航して、航海長操艦になると、すぐに艦尾のウェルドッグに行きやがったっす。
「ナガトは残念だったけど、戦時急造艦もカクカクしててかわいいからなあ(^_^;)」
お供は自分とゲストのみなさんっす。
ゲストがいっしょなのは、見せびらかしたいからっす。ナガトを連れて行けなくて残念無念なのを、駆逐艦松を自慢することでなだめたいからっす。ゲストもいい人たちだから、みんなニコニコついて来てくれるっす。
「ほら、艦首がダブル・カーブド・バウじゃなくて直線なのがいいだろぉ! なんか、幼稚園出たばっかりの子がピンピンに折り目の付いた制服着てるみたいだろ! ちっこいのにいっちょまえに四連装の魚雷発射管持ってるとこなんて、ピカピカの一年坊主が大きなランドセル背負ってるみたいでカワイイぞ!」
「 煙突とか細くって、ほんとうに一年生の手足みたいですね」
「そうだろそうだろ(^▽^)」
ココちゃんは付き合いがうまいっす。
「しかし、艦橋が低くて小さいなあ」
周恩雷がボソリと印象を言うと――言うと思ったわ――って感じで指をチッチッチとワイプさせるっす。
「チッチッチ、中に入ってみるとな、航海用の装具は特型の駆逐艦よりも優れていて、船団護衛とかには心配りがされていてだなあ……」
ラッタルを上がって甲板に向かうと、艦橋のてっぺんから誰かが飛び降りてきたっす!
「なにやつ!?」
さすがにゲストを庇って、そいつに立ちふさがる船長! 自分も腰の拳銃を抜いたっす!
「おいおい、オレだよオレ(^_^;)」
お道化てホールドアップするのは、船長のライバル目の上のタンコブ!
「き、貴様ぁ、ファルコンZのマーク船長(;・`д・´)!」
ニクソゲに言いながら、どこか嬉しそうな船長だったっす(^_^;)
☆彡この章の主な登場人物
大石 一 (おおいし いち) 扶桑月面軍三等軍曹、一をダッシュと呼ばれることが多い
穴山 彦 (あなやま ひこ) 扶桑幕府北町奉行所与力 扶桑政府老中穴山新右衛門の息子
緒方 未来(おがた みく) ピタゴラス診療所女医、 一の幼なじみ、祖父は扶桑政府の老中を務めていた
平賀 照 (ひらが てる) 扶桑科学研究所博士、 飛び級で高二になった十歳の天才少女
加藤 恵 天狗党のメンバー 緒方未来に擬態して、もとに戻らない
姉崎すみれ(あねざきすみれ) 扶桑第三高校の教師、四人の担任 じつは山野勘十郎 月で死亡
扶桑 道隆 扶桑幕府将軍
本多 兵二(ほんだ へいじ) 将軍付小姓、彦と中学同窓
胡蝶 小姓頭
児玉元帥(児玉隆三) 地球に帰還してからは越萌マイ
孫 悟兵(孫大人) 児玉元帥の友人 乳母の老婆婆の小鈴に頭が上がらない JR東と西のオーナー
テムジン モンゴル草原の英雄、孫大人の古い友人
森ノ宮茂仁親王 心子内親王はシゲさんと呼ぶ
ヨイチ 児玉元帥の副官
マーク ファルコンZ船長 他に乗員(コスモス・越萌メイ バルス ミナホ ポチ)
アルルカン(メアリ・アン・アルルカン) 銀河系一の賞金首のパイレーツクィーン
氷室(氷室 睦仁) 西ノ島 氷室カンパニー社長(部下=シゲ、ハナ、ニッパチ、お岩、及川軍平)
村長(マヌエリト) 西ノ島 ナバホ村村長
主席(周 温雷) 西ノ島 フートンの代表者
及川 軍平 西之島市市長
須磨宮心子内親王(ココちゃん) 今上陛下の妹宮の娘
劉 宏 漢明国大統領 満漢戦争の英雄的指揮官 PI後 王春華のボディ
王 春華 漢明国大統領付き通訳兼秘書 JR西のボディー 劉宏にPI
胡 盛媛 中尉 胡盛徳大佐の養女
朱 元尚 大佐 ホトケノザ採掘基地の責任者 胡盛徳大佐の部下だった
※ 重要事項
扶桑政府 火星のアルカディア平原に作られた日本の植民地、独立後は扶桑政府、あるいは扶桑幕府と呼ばれる
カサギ 扶桑の辺境にあるアルルカンのアジトの一つ
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扶桑通信 修学旅行期間後、ヒコが始めたブログ通信
西ノ島 硫黄島近くの火山島 パルス鉱石の産地
パルス鉱 23世紀の主要エネルギー源(パルス パルスラ パルスガ パルスギ)
氷室神社 シゲがカンパニーの南端に作った神社 御祭神=秋宮空子内親王
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