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始まり
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フィーユ、フィーユ。
海鳥達が愉しそうに囀りながら頭上を飛び去っていく。長らくこの街に滞在していたため聞き慣れたその声にふと顔を上げ、目を細めるヴィディーレ。
「この声も聞き納めだな」
ぼそっと呟き微笑する。
―――――――――
マーテルは全快したらしい。とは言え、床に就いていた期間が長く、体が弱っているので無理は出来ないようだ。それでも元気になったのが嬉しいのだとプエルの顔に書かれていた。
リートとラフェとはあれ以来あっていない。風の噂で先に街を出たようだ。丁度そろそろ旅立とうかと考えていたヴィディーレは、何の偶然だとおもい苦笑した。ギルドからは散々引き留められ、デジャヴを感じつつ丁重に辞退。今はそのままの勢いで街を出てきたところである。
彼奴らは何処に向かったんだか、と無意識に考え、そう考えていることに気付くと微妙な顔をする。これも、あのせいだ、と最近ふとした折に脳裏に浮かぶ顔を思い出す。
今にも消えそうな儚い姿。「正義、なんてものは、ない」と呟いた憎しみすら感じられる低い声。
何で俺がこんなものに意識を奪われねばならないのかと、苦虫を噛みしめ、そのまま出ていけ、と頭の中のリートに威嚇する。
うだうだとそんな事を考えていると、前方がやけに賑やかなのに気付く。同時に、明るい色のワンピースを着た女性が走ってくるのを認め、何が起きたと気を引き締める。
「助けて!」
目前で足を止めた美女が潤んだ瞳で懇願する。並の男ならクラりと来る色気を放っている。だが、たった数日ではあるが超が付くインパクトを伴った美人と美丈夫に毒されていたヴィディーレは、おおと思う位で寧ろ何があったのかに興味を持つ。
「朴念仁」
「何か?」
「いえ、なんでも。それより助けてください」
ぼそりと呟かれた言葉が聞き取れず聞き返すが、誤魔化され、再度助けを求められる。しかし、当たりを見回す限りでは何かおこっているようには思えない。
「あの?」
「ああ、いえ、私ではなく、私を助けてくれた冒険者たちが」
短く問うと、慌てたように前方を指さす。戦闘時、非戦闘員はむやみに加勢するよりも逃げる、隠れる、応援を呼ぶの三択が有難い。この女性は頭がいいと思いつつ、前方へと走り出す。
そして。
「うん。これは放置の方向で」
「へ?」
女性の案内で現場に到達したヴィディーレの第一声。にこやかにそう言い放つと、女性を先程の街に連れて行くのと、先に連れて行くのでは何方がいいかと考える。
なぜなら。
「なんだと薄情者!」
キンと罵声が飛んできたのを聞き、嫌々戦闘風景に目を移す。そこに居たのは、お察しの通り、リートとラフェのEランクコンビ。相変わらずEランク魔獣にカモにされているようだ。
「別に命に関わるわけでもなし、どうにかしろ」
「出来るもんならしてるわこの朴念仁!」
キャンキャン吠えるリートを無視して女性を振り返る。が。
「いない?」
「ふん。幻術に惑わされるとは貴様も青い!」
いつの間にか近寄ってきていたリートが胸を張る。対称的に、ヴィディーレの顔が徐々に歪んでいく。
「幻術……?また魔道具か?」
この世の物とも思えない実に美しい笑みを浮かべるリート。美人さが際立っている。際立ってはいるが。
「こんな魔道具も売っていてな?登録した魔力が近づけば反応するんだとか」
「それで俺が近づいていると分かったと」
額に手を当てて天を仰ぐ。リートはしてやったりと言わんばかりだ。その笑顔は知らない人が見たら、まるで天使の様と言うだろうが、その中身を知っているヴィディーレからしてみれば悪魔の笑みにしか見えない。
「うひょぉぉぉぉ!!」
「おっと、そろそろラフェが限界のようだ」
「お前の相棒だろうに……」
「戦闘は専門外だ」
「威張るところが違うだろうが」
無駄と知りつつ文句を言ってみる。仕方なしにデゥランダルを抜いて状況を確かめる。何時かの光景と同じ、最早じゃれ合っているとしか思えない戦闘に嘆息する。まあまあと他人事の様にリートが宥める。
「これが終わって暫く歩けば、美味い山菜と珍しい肉が食えるんだから」
「まぁな。……は?」
ヴィディーレが次に行こうと思っているのは、結構森の奥にある街。名産品は山菜とジビエ。だが、行先をこの二人に行った記憶はない。嫌な予感に顔を引きつらせると、うふふと実に可憐に笑うリートが。
「おい?」
「この先で行ける冒険者ギルドを擁する街は三つ。一つは先程と同じ港町。察するに食道楽と見えるディーレ君は、既に食べつくした海鮮料理を誇る港町に行くと考えにくい。残る二つの街の片方は、先程言った通り、今度は真逆の山菜やジビエを誇る。最後の一つは、普通の都会寄りな街。この三択で有れば、二番目、ウヌスに行くだろうと思ったんだけど?」
「……」
見事としか言いようがない。リートの言う通り、同じ港町は最初から除外していたし、どうせなら珍しいモノを食べに行こうかと思っていたのだ。ついでに言えば、もし先程の問いで怪訝な反応をすれば、リートは三つ目の街に行くと踏んだのであろう。それとなく暈しつつ、どうあっても行先が露見する質問に、ヴィディーレが絶句する。
「ちょお、先にこっち、うぁあ!!」
「だそうだ」
「くっ。マジでどうなってんだ畜生!」
「え、うわ、ちょ、俺まで切るなよディーレぇ!!」
やけになって叫び、鬱憤を晴らすためにラフェ達に飛び掛かるヴィディーレ。背後で爆笑しているのを聞き流す。こうなったら、次の街まで共に行くことは確定したようなものだ。ラフェとヴィディーレがリートに対抗できるわけがない。
面倒な二人組に捕まった事を恨みつつ、それでも何処か楽しみなヴィディーレであった。
**********
これにて第一章は終了となります。お付き合い下さり、ありがとうございました。
お気に入り登録してくださっている方、ありがとうございます。とても励みになります。宜しければ、感想・リクエスト・越し的等のお声がけくださると、なお喜びますし、今後の参考にさせて頂きます。
引き続き第二章を予約投稿済みですので、お楽しみ頂けると幸いです。
海鳥達が愉しそうに囀りながら頭上を飛び去っていく。長らくこの街に滞在していたため聞き慣れたその声にふと顔を上げ、目を細めるヴィディーレ。
「この声も聞き納めだな」
ぼそっと呟き微笑する。
―――――――――
マーテルは全快したらしい。とは言え、床に就いていた期間が長く、体が弱っているので無理は出来ないようだ。それでも元気になったのが嬉しいのだとプエルの顔に書かれていた。
リートとラフェとはあれ以来あっていない。風の噂で先に街を出たようだ。丁度そろそろ旅立とうかと考えていたヴィディーレは、何の偶然だとおもい苦笑した。ギルドからは散々引き留められ、デジャヴを感じつつ丁重に辞退。今はそのままの勢いで街を出てきたところである。
彼奴らは何処に向かったんだか、と無意識に考え、そう考えていることに気付くと微妙な顔をする。これも、あのせいだ、と最近ふとした折に脳裏に浮かぶ顔を思い出す。
今にも消えそうな儚い姿。「正義、なんてものは、ない」と呟いた憎しみすら感じられる低い声。
何で俺がこんなものに意識を奪われねばならないのかと、苦虫を噛みしめ、そのまま出ていけ、と頭の中のリートに威嚇する。
うだうだとそんな事を考えていると、前方がやけに賑やかなのに気付く。同時に、明るい色のワンピースを着た女性が走ってくるのを認め、何が起きたと気を引き締める。
「助けて!」
目前で足を止めた美女が潤んだ瞳で懇願する。並の男ならクラりと来る色気を放っている。だが、たった数日ではあるが超が付くインパクトを伴った美人と美丈夫に毒されていたヴィディーレは、おおと思う位で寧ろ何があったのかに興味を持つ。
「朴念仁」
「何か?」
「いえ、なんでも。それより助けてください」
ぼそりと呟かれた言葉が聞き取れず聞き返すが、誤魔化され、再度助けを求められる。しかし、当たりを見回す限りでは何かおこっているようには思えない。
「あの?」
「ああ、いえ、私ではなく、私を助けてくれた冒険者たちが」
短く問うと、慌てたように前方を指さす。戦闘時、非戦闘員はむやみに加勢するよりも逃げる、隠れる、応援を呼ぶの三択が有難い。この女性は頭がいいと思いつつ、前方へと走り出す。
そして。
「うん。これは放置の方向で」
「へ?」
女性の案内で現場に到達したヴィディーレの第一声。にこやかにそう言い放つと、女性を先程の街に連れて行くのと、先に連れて行くのでは何方がいいかと考える。
なぜなら。
「なんだと薄情者!」
キンと罵声が飛んできたのを聞き、嫌々戦闘風景に目を移す。そこに居たのは、お察しの通り、リートとラフェのEランクコンビ。相変わらずEランク魔獣にカモにされているようだ。
「別に命に関わるわけでもなし、どうにかしろ」
「出来るもんならしてるわこの朴念仁!」
キャンキャン吠えるリートを無視して女性を振り返る。が。
「いない?」
「ふん。幻術に惑わされるとは貴様も青い!」
いつの間にか近寄ってきていたリートが胸を張る。対称的に、ヴィディーレの顔が徐々に歪んでいく。
「幻術……?また魔道具か?」
この世の物とも思えない実に美しい笑みを浮かべるリート。美人さが際立っている。際立ってはいるが。
「こんな魔道具も売っていてな?登録した魔力が近づけば反応するんだとか」
「それで俺が近づいていると分かったと」
額に手を当てて天を仰ぐ。リートはしてやったりと言わんばかりだ。その笑顔は知らない人が見たら、まるで天使の様と言うだろうが、その中身を知っているヴィディーレからしてみれば悪魔の笑みにしか見えない。
「うひょぉぉぉぉ!!」
「おっと、そろそろラフェが限界のようだ」
「お前の相棒だろうに……」
「戦闘は専門外だ」
「威張るところが違うだろうが」
無駄と知りつつ文句を言ってみる。仕方なしにデゥランダルを抜いて状況を確かめる。何時かの光景と同じ、最早じゃれ合っているとしか思えない戦闘に嘆息する。まあまあと他人事の様にリートが宥める。
「これが終わって暫く歩けば、美味い山菜と珍しい肉が食えるんだから」
「まぁな。……は?」
ヴィディーレが次に行こうと思っているのは、結構森の奥にある街。名産品は山菜とジビエ。だが、行先をこの二人に行った記憶はない。嫌な予感に顔を引きつらせると、うふふと実に可憐に笑うリートが。
「おい?」
「この先で行ける冒険者ギルドを擁する街は三つ。一つは先程と同じ港町。察するに食道楽と見えるディーレ君は、既に食べつくした海鮮料理を誇る港町に行くと考えにくい。残る二つの街の片方は、先程言った通り、今度は真逆の山菜やジビエを誇る。最後の一つは、普通の都会寄りな街。この三択で有れば、二番目、ウヌスに行くだろうと思ったんだけど?」
「……」
見事としか言いようがない。リートの言う通り、同じ港町は最初から除外していたし、どうせなら珍しいモノを食べに行こうかと思っていたのだ。ついでに言えば、もし先程の問いで怪訝な反応をすれば、リートは三つ目の街に行くと踏んだのであろう。それとなく暈しつつ、どうあっても行先が露見する質問に、ヴィディーレが絶句する。
「ちょお、先にこっち、うぁあ!!」
「だそうだ」
「くっ。マジでどうなってんだ畜生!」
「え、うわ、ちょ、俺まで切るなよディーレぇ!!」
やけになって叫び、鬱憤を晴らすためにラフェ達に飛び掛かるヴィディーレ。背後で爆笑しているのを聞き流す。こうなったら、次の街まで共に行くことは確定したようなものだ。ラフェとヴィディーレがリートに対抗できるわけがない。
面倒な二人組に捕まった事を恨みつつ、それでも何処か楽しみなヴィディーレであった。
**********
これにて第一章は終了となります。お付き合い下さり、ありがとうございました。
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