3 / 5
2話
しおりを挟む
初夏のガルフ山峰は、涼やかだ。山の天候は変わりやすいと聞いていて、巡礼者が羽織るような皮の外套を用意して良かったと、オルタンシアは小雨が降り続く山道を歩きながら考えていた。木々が繁る山道を抜けると岩がゴロゴロした岩場に出る。山の斜面の岩場を白、黄、赤、青、紫の花々が荒涼とした砂礫地を彩っていた。この状況でなかったら、この登山も楽しめただろう。しかし、これは死出の旅路なのだ。そんな風に物思いに耽っていると雨が止んだ。ここから先は岩峰がそびえ、さらに進むと稜線に出る。そこまで進むと傾斜がなくなり、なだらかな道のりになる。足元の岩はぬるぬるとしていて危うい。慎重に進む。
中腹まで辿り着き、山頂を仰ぎ見た。魔術師にはまだ会えない。山頂には竜がいるというが……
あと少しで山頂という地点で、オルタンシアは見た。濃紺のローブを纏った、腰よりもある豊かな金髪は金の鱗を持った蛇のような──その人を。魔術師のローブに、金髪。想像した姿とはあまりにかけ離れておりオルタンシアは驚く。その人物がこちらにやってくる。
「初めまして……わ、私はシャサール家のオルタンシアと申します!!あなたがオーアさん……でしょうか」
「そう、俺がガルフ山峰のオーア」
「…………!!」
オルタンシアは、見惚れた。、見事な鼻梁と端正な顎の輪郭、引き締まった顔。オルタンシアを見つめる双眸は灰色で、その立ち姿は宮殿に飾られた彫像のようだ。顔を赤らめるオルタンシアに、魔術師はああ、となにか気がついたように光の渦のような金髪をかき上げた。
「あれ?俺の顔見て赤面しちゃった?あんたを拾った時、着ている服を見て貴族のお嬢さんだと思ったから、俺みてーな顔とか見慣れてると思ってたけど」
「い、いえ、あなたのような人初めてです……宮廷でもいらっしゃらなかったですよ」
「へぇ……光栄なこったで」
──あまりにも身勝手だが、オルタンシアはこの男に幻滅していた。容貌は物語の妖精の王子かとみまごうほどなのに、一度口を開けば王都の灰汁と血の匂いが漂う下町の肉屋か、スラムでたむろしている、オルタンシアに執拗な視線を送り、指笛を上げたスリの一団の若い男のような粗野な言葉使いだ。向こうもオルタンシアの失望を感じとったのか、ニヤニヤと嗤っている。
「はは、俺を見たやつはみんなそういう顔をするぜ。王子様みたいな顔して、しゃべりだすとただのチンピラだってよ」
「そんな、でもあなたは立派な方でしょう、高名な魔術師で、あの書庫も五十年前に……」
「…その話、誰に聞いた?」
「え……宿坊のゲルダさんから」
「あーー……あいつかぁ……あいつはガキの頃から口が軽いからなぁ」
「あの……」
「ん?」
「ゲルダさんから聞いた話だと、オーアさんは高齢の魔術師だと聞きましたが、まるで……」
「さあ?魔術師ってのは、いかがわしい連中なんだぜ。七十八十過ぎのジジイが若さを求めて効くかどうかも知れない薬の調合に明け暮れて、若返りに成功した……なんて事もあり得なくはないんだぜ」
……なにか煙に巻かれているようだがオルタンシアは懐から包みを取り出した。宿坊まで連れ帰ってもらった礼をいい、それを渡そうとするとオーアは首を振る。
「いいって、この山は俺の庭みたいなもんだし、感謝されるほどの事はしていねーよ……ところで、あんた……なんで山に登ったんだ?まさか竜が目当てとかじゃあないよな」
「は、はい実はそうで……」
「はぁ?」
オーアの表情が険しくなる。オルタンシアは怯みそうになるが、ここまで来て、後には引けない。
「……世間知らずの貴族のお姫様に忠告しとくぜ。あの竜には関わるな。だいたい竜なんてのは人が相手出来るもんじゃねーんだよ」
「わ、わかっています。ですが、一目竜を見てみたいんです!!」
「……ふーーん……?」
頭の先から爪先まで、値踏みする視線がまとわりつく。宮廷では日常の一部のように向けられ続けた視線だが、周囲に他者が存在しない密室同然の中の、若い男に向けられるものには、さすがに緊張する。
「……竜を見たいって言ったな。ならその腰のそれ、あんたは使えるわけ?」
オーアは顎を引いてオルタンシアの帯剣に吊ったロングソードを指差した。
「もちろん、剣は修めています」
「へぇ、なら俺と戦ってみようぜ。あんたが勝ったら大人しく引く。俺が勝ったら……」
「え……あなたと戦うんですか?」
オルタンシアはオーアの提案に面食らった。護身の心得を尋ねたのかと思っていたら、唐突な要求過ぎた。
「ちょっと待ってな、このローブ着たまんまだと動きづらくて仕方ねぇや……よっこらせっと」
オーアは袖口から腕を引き抜くと、両腕を引き抜き、頭からローブを引き脱いだ。ローブの下には麻のシャツにベージュのトラウザーズ。脱いだローブから肩に掛けていたストールを掴み、それを首に巻き付ける。
「そ、そんな……丸腰の方を相手になど出来ません」
「はっ、なんだそれ。もしかして騎士道精神ってやつ?心配すんなよな、丸腰だろうが、俺は魔術師だぜ」
そうはいうが、丸腰に部屋着姿同然の相手に剣を向ける事など出来ない。オルタンシアがおろおろしていると痺れを切らしたのか、オーアが挑発する。
「煮え切らねぇなぁ~~……んじゃ、俺が勝ったらあんたを──あんたの身体を、一晩好きにする……これでどうだ?」
「なっ……?!」
「嫌なら止めていいぜ。いや、当たり前だよなぁ?貴族のご令嬢が丸腰のどこの馬の骨ともしれないやつに負けて、身を任せるなんて出来っこねーって…」
「お受けします」
「は……?」
──まさかこんなアホな条件をあの娘が受けるとは思わなかった。こっちとしたらさっさと逃げ帰ってもらいたかったが、あちらさんはやる気だ。なら、きっちり相手してもらわねぇとな?しかし、あちらさんは怒りが込み上げているようだ。あんな安い挑発に乗せられるなんて単純な奴だ。それとも、思わず見とれた奴に卑猥な言葉を投げかけられたのがショックだったか?ウブな事だ。そういう世間擦れしていないのも、気に入った。
オルタンシアが剣を構えるのを確認して、身体に魔力を纏わせ、浮上する。
「浮いてる……?!」
「飛行魔法を見るのは初めてか?だったら運がいい。この系統の使い手では、現行で俺が一番らしいぜ……っと」
浮き上がった姿を見ると一気に走りだして斬りかかってくる。それを軽くいなすと距離を取りつつ此方の出方を窺い構える。
成る程、太刀筋も構えも型に嵌まっている。貴族の娘としちゃあ上出来だ。ま、ただそれだけなんだが。
一度地に降り、両手を地につけ、屈みこむ。片足の膝を立て、もう片方の膝を地につけた体勢になる。少女は怪訝な表情で、構えを崩さず此方の出方を窺っている。脚に魔力を込める。
いち、に、さん、ずばん。少女目掛けて加速した。咄嗟に剣で防御したようだったがこの速度でぶち当たって無事という訳にはいかず、吹っ飛ばされ、岩肌が剥き出しの地に少女は倒れ伏した。やり過ぎたか、と反省する瞬間、少女がよろめきながら起き上がる。受け身を取っていた。そして駆け出した。それを追って抜き去ろうとすると少女は横へ駆けていく。
おいかけっこかよ、と鼻で嗤った。さっきの衝撃で帽子は落ち、きつく縛っていた彼女の艶やかな髪はほどけて風になびいて、甘い香りが飛んできそうだ。ああ、あの髪に触れたいな。そんな考えが過る瞬間少女は横に飛び、前進してすれ違いざまに剣を振った。剣先が頬を切り裂き血が滲み出る。それを押さえ掌の血と、少女を見た。少女の方は満身創痍というか、痛みに耐えて、立っているのもやっとのようだった。それでも剣は手放してはいない。浮遊を解除し、少女に向かって歩み寄る。少女は背中を向けて敵との距離を取ろうと駆けるがこちらからしたらあくびが出るような遅さだ。そうこうしている内に彼女も気がついたようだ。周囲は絶壁。退路は絶たれている。
「もう観念しなよ、これでわかったろ?俺には勝てないってさ」
……正直舐めていた。まさか一太刀入れてくるとは。こんな小娘に傷をつけられるとは思わなかった。ああ、自信無くしそうだ──内心のダメージは顔には出さずに悠々と少女の前に立つ。
「大人しく山を降りる意思を示せば安全に下山させてやる。なんなら帰りの駄賃も出してやるよ──どうする?」
少女はしばらく俯いて、かぶりを振った。馬鹿が。鳩尾に一撃入れようと拳を振ると少女が前転し回り込み、そこから上段で斬りかかってくる。それを蹴り飛ばすと少女の身体は吹っ飛び再び地べたに伏した。
倒れた少女の意識がないのを確認して横抱きにして抱き上げる。彼女を抱えるのは二回目。そして、最後まで竜の元へ行くのを諦めていなかった。厄介な事だ。だから、約束は果たしてもらう。泥と土埃で汚れた少女を抱え、山を後にした。
中腹まで辿り着き、山頂を仰ぎ見た。魔術師にはまだ会えない。山頂には竜がいるというが……
あと少しで山頂という地点で、オルタンシアは見た。濃紺のローブを纏った、腰よりもある豊かな金髪は金の鱗を持った蛇のような──その人を。魔術師のローブに、金髪。想像した姿とはあまりにかけ離れておりオルタンシアは驚く。その人物がこちらにやってくる。
「初めまして……わ、私はシャサール家のオルタンシアと申します!!あなたがオーアさん……でしょうか」
「そう、俺がガルフ山峰のオーア」
「…………!!」
オルタンシアは、見惚れた。、見事な鼻梁と端正な顎の輪郭、引き締まった顔。オルタンシアを見つめる双眸は灰色で、その立ち姿は宮殿に飾られた彫像のようだ。顔を赤らめるオルタンシアに、魔術師はああ、となにか気がついたように光の渦のような金髪をかき上げた。
「あれ?俺の顔見て赤面しちゃった?あんたを拾った時、着ている服を見て貴族のお嬢さんだと思ったから、俺みてーな顔とか見慣れてると思ってたけど」
「い、いえ、あなたのような人初めてです……宮廷でもいらっしゃらなかったですよ」
「へぇ……光栄なこったで」
──あまりにも身勝手だが、オルタンシアはこの男に幻滅していた。容貌は物語の妖精の王子かとみまごうほどなのに、一度口を開けば王都の灰汁と血の匂いが漂う下町の肉屋か、スラムでたむろしている、オルタンシアに執拗な視線を送り、指笛を上げたスリの一団の若い男のような粗野な言葉使いだ。向こうもオルタンシアの失望を感じとったのか、ニヤニヤと嗤っている。
「はは、俺を見たやつはみんなそういう顔をするぜ。王子様みたいな顔して、しゃべりだすとただのチンピラだってよ」
「そんな、でもあなたは立派な方でしょう、高名な魔術師で、あの書庫も五十年前に……」
「…その話、誰に聞いた?」
「え……宿坊のゲルダさんから」
「あーー……あいつかぁ……あいつはガキの頃から口が軽いからなぁ」
「あの……」
「ん?」
「ゲルダさんから聞いた話だと、オーアさんは高齢の魔術師だと聞きましたが、まるで……」
「さあ?魔術師ってのは、いかがわしい連中なんだぜ。七十八十過ぎのジジイが若さを求めて効くかどうかも知れない薬の調合に明け暮れて、若返りに成功した……なんて事もあり得なくはないんだぜ」
……なにか煙に巻かれているようだがオルタンシアは懐から包みを取り出した。宿坊まで連れ帰ってもらった礼をいい、それを渡そうとするとオーアは首を振る。
「いいって、この山は俺の庭みたいなもんだし、感謝されるほどの事はしていねーよ……ところで、あんた……なんで山に登ったんだ?まさか竜が目当てとかじゃあないよな」
「は、はい実はそうで……」
「はぁ?」
オーアの表情が険しくなる。オルタンシアは怯みそうになるが、ここまで来て、後には引けない。
「……世間知らずの貴族のお姫様に忠告しとくぜ。あの竜には関わるな。だいたい竜なんてのは人が相手出来るもんじゃねーんだよ」
「わ、わかっています。ですが、一目竜を見てみたいんです!!」
「……ふーーん……?」
頭の先から爪先まで、値踏みする視線がまとわりつく。宮廷では日常の一部のように向けられ続けた視線だが、周囲に他者が存在しない密室同然の中の、若い男に向けられるものには、さすがに緊張する。
「……竜を見たいって言ったな。ならその腰のそれ、あんたは使えるわけ?」
オーアは顎を引いてオルタンシアの帯剣に吊ったロングソードを指差した。
「もちろん、剣は修めています」
「へぇ、なら俺と戦ってみようぜ。あんたが勝ったら大人しく引く。俺が勝ったら……」
「え……あなたと戦うんですか?」
オルタンシアはオーアの提案に面食らった。護身の心得を尋ねたのかと思っていたら、唐突な要求過ぎた。
「ちょっと待ってな、このローブ着たまんまだと動きづらくて仕方ねぇや……よっこらせっと」
オーアは袖口から腕を引き抜くと、両腕を引き抜き、頭からローブを引き脱いだ。ローブの下には麻のシャツにベージュのトラウザーズ。脱いだローブから肩に掛けていたストールを掴み、それを首に巻き付ける。
「そ、そんな……丸腰の方を相手になど出来ません」
「はっ、なんだそれ。もしかして騎士道精神ってやつ?心配すんなよな、丸腰だろうが、俺は魔術師だぜ」
そうはいうが、丸腰に部屋着姿同然の相手に剣を向ける事など出来ない。オルタンシアがおろおろしていると痺れを切らしたのか、オーアが挑発する。
「煮え切らねぇなぁ~~……んじゃ、俺が勝ったらあんたを──あんたの身体を、一晩好きにする……これでどうだ?」
「なっ……?!」
「嫌なら止めていいぜ。いや、当たり前だよなぁ?貴族のご令嬢が丸腰のどこの馬の骨ともしれないやつに負けて、身を任せるなんて出来っこねーって…」
「お受けします」
「は……?」
──まさかこんなアホな条件をあの娘が受けるとは思わなかった。こっちとしたらさっさと逃げ帰ってもらいたかったが、あちらさんはやる気だ。なら、きっちり相手してもらわねぇとな?しかし、あちらさんは怒りが込み上げているようだ。あんな安い挑発に乗せられるなんて単純な奴だ。それとも、思わず見とれた奴に卑猥な言葉を投げかけられたのがショックだったか?ウブな事だ。そういう世間擦れしていないのも、気に入った。
オルタンシアが剣を構えるのを確認して、身体に魔力を纏わせ、浮上する。
「浮いてる……?!」
「飛行魔法を見るのは初めてか?だったら運がいい。この系統の使い手では、現行で俺が一番らしいぜ……っと」
浮き上がった姿を見ると一気に走りだして斬りかかってくる。それを軽くいなすと距離を取りつつ此方の出方を窺い構える。
成る程、太刀筋も構えも型に嵌まっている。貴族の娘としちゃあ上出来だ。ま、ただそれだけなんだが。
一度地に降り、両手を地につけ、屈みこむ。片足の膝を立て、もう片方の膝を地につけた体勢になる。少女は怪訝な表情で、構えを崩さず此方の出方を窺っている。脚に魔力を込める。
いち、に、さん、ずばん。少女目掛けて加速した。咄嗟に剣で防御したようだったがこの速度でぶち当たって無事という訳にはいかず、吹っ飛ばされ、岩肌が剥き出しの地に少女は倒れ伏した。やり過ぎたか、と反省する瞬間、少女がよろめきながら起き上がる。受け身を取っていた。そして駆け出した。それを追って抜き去ろうとすると少女は横へ駆けていく。
おいかけっこかよ、と鼻で嗤った。さっきの衝撃で帽子は落ち、きつく縛っていた彼女の艶やかな髪はほどけて風になびいて、甘い香りが飛んできそうだ。ああ、あの髪に触れたいな。そんな考えが過る瞬間少女は横に飛び、前進してすれ違いざまに剣を振った。剣先が頬を切り裂き血が滲み出る。それを押さえ掌の血と、少女を見た。少女の方は満身創痍というか、痛みに耐えて、立っているのもやっとのようだった。それでも剣は手放してはいない。浮遊を解除し、少女に向かって歩み寄る。少女は背中を向けて敵との距離を取ろうと駆けるがこちらからしたらあくびが出るような遅さだ。そうこうしている内に彼女も気がついたようだ。周囲は絶壁。退路は絶たれている。
「もう観念しなよ、これでわかったろ?俺には勝てないってさ」
……正直舐めていた。まさか一太刀入れてくるとは。こんな小娘に傷をつけられるとは思わなかった。ああ、自信無くしそうだ──内心のダメージは顔には出さずに悠々と少女の前に立つ。
「大人しく山を降りる意思を示せば安全に下山させてやる。なんなら帰りの駄賃も出してやるよ──どうする?」
少女はしばらく俯いて、かぶりを振った。馬鹿が。鳩尾に一撃入れようと拳を振ると少女が前転し回り込み、そこから上段で斬りかかってくる。それを蹴り飛ばすと少女の身体は吹っ飛び再び地べたに伏した。
倒れた少女の意識がないのを確認して横抱きにして抱き上げる。彼女を抱えるのは二回目。そして、最後まで竜の元へ行くのを諦めていなかった。厄介な事だ。だから、約束は果たしてもらう。泥と土埃で汚れた少女を抱え、山を後にした。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる