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最終章 過去・現在・未来
66 王都へ
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列車に乗って10時間。私は王都にようやく到着した。
(遠かった……!!)
3回ほど列車を乗り換えて来たので、移動中に爆睡! とはいかなかった。物盗りも怖いし。
しかし乗り換えがあったからこそお尻が痛くならずに済んだ。
ただやっぱり車内で本を読む以外できることがないのはスマホを知ってしまった私には少しつらい。
(動画が見たい! 音楽が聴きたい!)
この世界に来てもうすぐ3年。なのに便利な日本の記憶は忘れられない。
駅を出てあたりを見回す。
さすが王都。ハールズデンとは比べ物にならないほど人が多い。
前世以来の人混みは体力を消耗しそうだ。
それに3階建て以上の建物も多い。商業施設らしいビルは6階くらいのものが多い。
ごみごみしていて少し窮屈。だけどそれが懐かしい。
東京にいた頃はうんざりしていたのに。
時刻は夕方。今日はどこかで宿を取って明日は授章式に出席する。
(さて、ホテルを探しますか……で、どこにあるの……?)
王都に着けば何とかなる気がしていたが、何ともならない。グー◯ルマップなんてないんだから。
東◯インの分かりやすい青い看板ももちろんない。
(うーん、誰か人に聞くしかないわね)
駅の近くで話しかけやすそうなご婦人に声をかけて、ストライド城(明日の式典の会場)近くでホテルはないかと尋ね、教えてもらったホテルにバスに乗っていったら帝◯ホテルばりに立派なホテルで腰が引けた。
引き返そうとしたのだが、私に気づいたホテルマンが駆け寄ってきて荷物を持ってくれたので引くに引けなくなった。さすが(多分)一流ホテルだ。宿泊代が怖い。
そしてフロントに案内された。
「こんばんは。ようこそおいでくださいました。チェックインのお客様でしょうか?」
「いえ、予約はしていなくて。今晩1泊空いていますか?」
「はい。お部屋の種類はいかがいたしますか?」
「種類……。お金に余裕がないので1番安いお部屋だと1泊いくらになりますか?」
「スーペリアルームの食事なしで1泊2万ヴィルとなっております」
よかった。予算オーバーではあるが払える金額だ。高級そうなホテルだから10万ヴィルくらいなんじゃないかと内心ヒヤヒヤだった。
「じゃあそれでお願いします」
「お客様、お名前はナオ・キクチ様でいらっしゃいますか?」
「えっ? あっ、はい」
「この度は栄冠大勲章の受章、誠におめでとうございます」
「っ、ありがとうございます……!」
びっくりした。
さすが一流ホテル。これは確実に一流だ。
きっと新聞で顔と名前が載っていた受章者を全て記憶しているのだ。
それに地方から前日入りしてこのホテルに泊まる受章者も少なくはないのだろう。
「明日はストライド城までタクシーで行かれますか?」
「えぇっと、じゃあそうします」
まだ何も考えていなかったが、ホテルからドレスを着て行くつもりだったので歩きじゃないほうがいいかもしれない。
「では9時に手配しておきますね」
「すみません、土地勘がなくて分からないのですが、ここからストライド城までは近いのでしょうか?」
「はい。タクシーなら5分ほどでご到着いただけますよ」
ちょっと早いような気もしたが、大事な式典だからこれくらい早めに行ったほうがいいのかもしれない。それに他の参加者も多分そのくらいの時間に行くのだろう。
右も左も分からない初参加者__そう何度も出席する人もいないだろうけど__だからありがたい。
誰かこの人に勲章を差し上げてください!
「ありがとうございます。それでお願いします」
「かしこまりました。ではこちらがお部屋の鍵になります。ごゆっくりお寛ぎくださいませ」
最後まで丁寧に見送られて、最後まで感心しきりで部屋に入った。
◇
翌日、ホテル備え付けの時計の目覚ましで7時半に起きた私はいそいそと準備を始めた。
まずはルームサービスで軽食を注文。
今日はこの後いつご飯が食べられるか分からないから今のうちに食べておかないと。
それから念入りにメイク。一生に一度の舞台だし、ドレスに負けない顔を作り上げる必要がある。
気がつけば時刻は8時過ぎ。
メイクの途中でドアベルが鳴った。
注文した朝食が来たらしい。
ドアを開けるとホテルマンが立っていた。
「おはようございます。ルームサービスのお届けです」
「おはようございます。ありがとうございます」
ドアを大きく開けてワゴンが入れるようにする。
ホテルマンはテーブルにサンドイッチの乗ったお皿と紅茶のポットとカップ、それからイチゴのケーキを置いた。
「本日は受章おめでとうございます。こちらのケーキは当ホテルからのサービスです。どうぞお召し上がりください」
頼んでいないと言う前に説明がされた。
さすがだ……。
ホテルの人にお礼を言い、メイクは一旦やめて紅茶が冷めないうちに朝食をいただく。
(美味しい……)
体に入っていた無駄な力が少し抜ける。どうやらすでに緊張していたらしい。
(はぁ……帰りたい……)
式典がどんなものかも分からない。知らない場所、知らない人たち。
(賞状でも貰うんだろうか? 郵送でいいよもう)
と思うが、いや爵位は郵送できないだろうと自分でつっこむ。
ただ、ホテルのサンドウィッチと紅茶、ケーキは本当に美味しくて、これを食べるために来たんだ、と自分を誤魔化した。
フロントで精算し、ホテルの正面玄関で見送りを受けながらタクシーでストライド城へ向かった。
フロントの人が言っていたように5分も走ればお城が見えてきた。
どこまで続くのか見通せない塀の奥にいかにもお城な建物。そこにはいくつもの国旗が掲げられ翻いている。
しばらくして城門の入り口でタクシーが止まった。
支払いをして、完全に気後れしながら門へと歩く。
すると赤と白の軍服を着た門衛さんがキビキビとした歩みでこちらへ向かってきた。
「おはようございます。招待状をお見せください」
ここでセキュリティチェックか。
招待状を出すと、門衛さんが招待状の名前と手持ちのリストをチェックした。
分厚いリストをチラリと見ると、出席者全員分の名前と顔写真が記載されているようだった。
(これは大変だ……)
しばらく待って無事に城門をくぐると、広大な敷地の中に歴史のありそうな重厚な建物がいくつも建っていた。
(どれがストライド城? 全部??)
そういえば招待状の中に地図も入っていたなと思い出し確認すると、1番奥の建物が会場らしい。
門のところで予想外に時間を食ったので少し早歩きで進み、最奥の建物のクロークで荷物を預け、係員に案内されてなんとか時間内に席に着いた。
席はなんと最前列。でもそれもそうか。一番上の勲章を頂くんだから。
(何か粗相したら完全に目立つわね……)
座席は中央、右翼、左翼と分かれていて、右側には新聞で顔を見たことのある首相や大臣が座っており政府高官の席と思われた。左側はほとんどが男女ペアで座っていて衣装も豪華かつ華やかなことから貴族席だと見当をつけた。
席から10メートルほど先が壇上になっており、そこにも椅子が用意されていた。
(遠かった……!!)
3回ほど列車を乗り換えて来たので、移動中に爆睡! とはいかなかった。物盗りも怖いし。
しかし乗り換えがあったからこそお尻が痛くならずに済んだ。
ただやっぱり車内で本を読む以外できることがないのはスマホを知ってしまった私には少しつらい。
(動画が見たい! 音楽が聴きたい!)
この世界に来てもうすぐ3年。なのに便利な日本の記憶は忘れられない。
駅を出てあたりを見回す。
さすが王都。ハールズデンとは比べ物にならないほど人が多い。
前世以来の人混みは体力を消耗しそうだ。
それに3階建て以上の建物も多い。商業施設らしいビルは6階くらいのものが多い。
ごみごみしていて少し窮屈。だけどそれが懐かしい。
東京にいた頃はうんざりしていたのに。
時刻は夕方。今日はどこかで宿を取って明日は授章式に出席する。
(さて、ホテルを探しますか……で、どこにあるの……?)
王都に着けば何とかなる気がしていたが、何ともならない。グー◯ルマップなんてないんだから。
東◯インの分かりやすい青い看板ももちろんない。
(うーん、誰か人に聞くしかないわね)
駅の近くで話しかけやすそうなご婦人に声をかけて、ストライド城(明日の式典の会場)近くでホテルはないかと尋ね、教えてもらったホテルにバスに乗っていったら帝◯ホテルばりに立派なホテルで腰が引けた。
引き返そうとしたのだが、私に気づいたホテルマンが駆け寄ってきて荷物を持ってくれたので引くに引けなくなった。さすが(多分)一流ホテルだ。宿泊代が怖い。
そしてフロントに案内された。
「こんばんは。ようこそおいでくださいました。チェックインのお客様でしょうか?」
「いえ、予約はしていなくて。今晩1泊空いていますか?」
「はい。お部屋の種類はいかがいたしますか?」
「種類……。お金に余裕がないので1番安いお部屋だと1泊いくらになりますか?」
「スーペリアルームの食事なしで1泊2万ヴィルとなっております」
よかった。予算オーバーではあるが払える金額だ。高級そうなホテルだから10万ヴィルくらいなんじゃないかと内心ヒヤヒヤだった。
「じゃあそれでお願いします」
「お客様、お名前はナオ・キクチ様でいらっしゃいますか?」
「えっ? あっ、はい」
「この度は栄冠大勲章の受章、誠におめでとうございます」
「っ、ありがとうございます……!」
びっくりした。
さすが一流ホテル。これは確実に一流だ。
きっと新聞で顔と名前が載っていた受章者を全て記憶しているのだ。
それに地方から前日入りしてこのホテルに泊まる受章者も少なくはないのだろう。
「明日はストライド城までタクシーで行かれますか?」
「えぇっと、じゃあそうします」
まだ何も考えていなかったが、ホテルからドレスを着て行くつもりだったので歩きじゃないほうがいいかもしれない。
「では9時に手配しておきますね」
「すみません、土地勘がなくて分からないのですが、ここからストライド城までは近いのでしょうか?」
「はい。タクシーなら5分ほどでご到着いただけますよ」
ちょっと早いような気もしたが、大事な式典だからこれくらい早めに行ったほうがいいのかもしれない。それに他の参加者も多分そのくらいの時間に行くのだろう。
右も左も分からない初参加者__そう何度も出席する人もいないだろうけど__だからありがたい。
誰かこの人に勲章を差し上げてください!
「ありがとうございます。それでお願いします」
「かしこまりました。ではこちらがお部屋の鍵になります。ごゆっくりお寛ぎくださいませ」
最後まで丁寧に見送られて、最後まで感心しきりで部屋に入った。
◇
翌日、ホテル備え付けの時計の目覚ましで7時半に起きた私はいそいそと準備を始めた。
まずはルームサービスで軽食を注文。
今日はこの後いつご飯が食べられるか分からないから今のうちに食べておかないと。
それから念入りにメイク。一生に一度の舞台だし、ドレスに負けない顔を作り上げる必要がある。
気がつけば時刻は8時過ぎ。
メイクの途中でドアベルが鳴った。
注文した朝食が来たらしい。
ドアを開けるとホテルマンが立っていた。
「おはようございます。ルームサービスのお届けです」
「おはようございます。ありがとうございます」
ドアを大きく開けてワゴンが入れるようにする。
ホテルマンはテーブルにサンドイッチの乗ったお皿と紅茶のポットとカップ、それからイチゴのケーキを置いた。
「本日は受章おめでとうございます。こちらのケーキは当ホテルからのサービスです。どうぞお召し上がりください」
頼んでいないと言う前に説明がされた。
さすがだ……。
ホテルの人にお礼を言い、メイクは一旦やめて紅茶が冷めないうちに朝食をいただく。
(美味しい……)
体に入っていた無駄な力が少し抜ける。どうやらすでに緊張していたらしい。
(はぁ……帰りたい……)
式典がどんなものかも分からない。知らない場所、知らない人たち。
(賞状でも貰うんだろうか? 郵送でいいよもう)
と思うが、いや爵位は郵送できないだろうと自分でつっこむ。
ただ、ホテルのサンドウィッチと紅茶、ケーキは本当に美味しくて、これを食べるために来たんだ、と自分を誤魔化した。
フロントで精算し、ホテルの正面玄関で見送りを受けながらタクシーでストライド城へ向かった。
フロントの人が言っていたように5分も走ればお城が見えてきた。
どこまで続くのか見通せない塀の奥にいかにもお城な建物。そこにはいくつもの国旗が掲げられ翻いている。
しばらくして城門の入り口でタクシーが止まった。
支払いをして、完全に気後れしながら門へと歩く。
すると赤と白の軍服を着た門衛さんがキビキビとした歩みでこちらへ向かってきた。
「おはようございます。招待状をお見せください」
ここでセキュリティチェックか。
招待状を出すと、門衛さんが招待状の名前と手持ちのリストをチェックした。
分厚いリストをチラリと見ると、出席者全員分の名前と顔写真が記載されているようだった。
(これは大変だ……)
しばらく待って無事に城門をくぐると、広大な敷地の中に歴史のありそうな重厚な建物がいくつも建っていた。
(どれがストライド城? 全部??)
そういえば招待状の中に地図も入っていたなと思い出し確認すると、1番奥の建物が会場らしい。
門のところで予想外に時間を食ったので少し早歩きで進み、最奥の建物のクロークで荷物を預け、係員に案内されてなんとか時間内に席に着いた。
席はなんと最前列。でもそれもそうか。一番上の勲章を頂くんだから。
(何か粗相したら完全に目立つわね……)
座席は中央、右翼、左翼と分かれていて、右側には新聞で顔を見たことのある首相や大臣が座っており政府高官の席と思われた。左側はほとんどが男女ペアで座っていて衣装も豪華かつ華やかなことから貴族席だと見当をつけた。
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