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開幕式
しおりを挟む泣いていた。
毒された世界がその粗末な延命に泣いていた。
街の中心。駅へと繋ぐ横断歩道にて、一人の少女が虚ろに歩く。
人の波は彼女を駅へと押し込むように流れていき、そんな中で。
──────チリン、と鈴の声。
「どこ……?」
何度目かの懐かしい声に振り返るが、何もいない。
自分にしか聞こえていないのか周囲を確認するが誰も気にとめていない。
街を洗い流す人の大流を一身で受け止めるように佇む少女。
そこへ、遥か上空から何かが落ちてきた。
「───────ぁ」
気づいた時にはもう遅かった。
ぐしゃっ!と脳髄の潰れる音と沸き立つ観衆。
見事─────ビル屋上に設置されていた看板は一寸の狂いもなく佇む少女を撃ち抜いた。
悲鳴、叫喚、喧騒。
鼓膜を劈く交響曲は少女だったものを中心に鳴り響く。
その中心、もはや街のオブジェと化したひしゃげた人体は、どこか磯巾着を思わせた。
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