私は今日、勇者を殺します。

夢空

文字の大きさ
上 下
41 / 53
2章 後

闇の河、枯れ果てて

しおりを挟む


それは本部に伝わる言い伝え
当時のパーカー家の当主であるハリソン氏が庭園に接続出来たと大きく宣言し、神の代弁者として名乗りを上げた時のこと。



曰く────この世の終わりにて3つの冠が集うだろう、と。

1つは悲しみを聞き。
1つは生命を扱い。
1つは未来を見て。

それらが選ばれし者を導き終末を回避させるだろう────────



言い伝えはここで終わり。
星見の占者はそれだけ言うと姿を消したのだが。

──────彼の言葉に4つ目など形もなかった。


「そりゃどういう意味だ?」

高城の消えた路地裏。
そこから下へと降った所にある隠れ家的なバーにて、雑談とも取れる会話をする2人。
片方は高身長のスーツ男八重洲と、もう片方は宗教じみた黒服の男。
疑問の声を上げた八重洲に対し、黒服の男レイ・柳澤やなぎざわ・ロウディオは静かに答える。

「1度彼から聞いたのだよ。『俺は4人目、嫌な仕事を押し付けられた』。詳しい意味は私自身掴めてはいないが、しかしこの言い伝えは君にも知って貰った方がいいと思ってね」

「へぇ、俺はそっち側の人間じゃ無いんだけどねぇ……なんで俺にそんなよく分からん言い伝えを?」

「何故もなにものは君だろう。知っておく責任はあるはずだ。それに、これにはもう1つ興味深いことがあってね」

カラン、と氷が鳴る。
冷水に反射する光が氷でさらに反射し、グラスの向こうが鏡光で彩られる。
薄暗くも穏やかな主張する店内の明かり。
自分たちだけがそれに照らされ、他の客など居るはずも無いと確認してから。

「奇妙なのはこの星見の占者が消えたことにある。あれだけ大きく宣言しておいて隠居を決め。そして、1人でに死んでいた。
まるでこの先の世界にもう救いが無いと分かったかのようにね」

「は、そりゃおっかねぇ」

鼻で笑う八重洲は彼の言葉を気にするでもなく、また1口グラスに口をつけようとして。
その時、店のドアが開いた。
どうやら待っていた客が来たようだ。

「なんだ上の血の跡は」

そう言いながら現れた彼の姿は以前着ていたローブ姿では無い。
バレているからもういいのか、いつものスーツ姿で小鳥遊 紡が立っている。

「やあカゲロウ、実はさっきまで八重洲くんがモテモテでね。まあ血自体は私たちとは関係なかった訳だが」

そうして、ここに以前とは少し異なる3人が集まった。

黒羽協会の神父、レイ・柳澤・ロウディオ
死神探偵の助手にして被害者救済執行会の情報屋、小鳥遊 紡またはカゲロウ
紅烙会の元始末屋、八重洲

異色極まる面子たち。
マトモな店であったなら、この不穏な空気に誰もが注目してしまう。そんな浮いた存在が今ここに馴染んでいるのはこの店もマトモでは無いという現れなのだろう。

「ところで、今日は取引があると聞いていたからローブ姿だと思っていたが。その姿なら小鳥遊くんと呼んだ方がいいかね」

「あんな危険な連中、面と向かって取引なんかするかよ。向こうは声も顔も隠してんだし。あとその呼び方は止めてくれ、小鳥遊でいい。なんだ情報交換って言うのは」

顔も声もない取引相手、情報通り被害者救済執行会へ犯罪者たちの情報を流していたのだろう。
疲れた顔で苦言を呈しながら小鳥遊は彼らと同じ卓上へ座る。

「では小鳥遊と。話が早くて助かる。これを渡す為に今日君を呼んだのだ」

早速本題へ、柳澤は服の内側へ手を伸ばし。
取り出したのは1枚の古びた紙と、そして────

「鍵?」

情報ではなく、物質。
片手に収まる程度の銀の鍵。
それをこちらに渡してくる。

「ああ、これが黒羽の真意へと辿り着く道標。君が求めていただ」

「──────は?」

続いて言った彼の言葉に、彼と掌の鍵を2度見する。
確かに以前の集会時、カゲロウは他の3人に黒羽の正体と計画について問うた事がある。
日本を救う、そのためには敵の情報が必要だったからだ。
でもまさか、本当にそんなものを持っているとは一欠片も思っていなかったからあまりの驚きに目が点状態だ。

驚き呆然とする小鳥遊。そんな彼よりも早く苦言を漏らしたのは会話を隣で聞いていた八重洲であった。

「おいおいそりゃ……」

「八重洲くんも、もう要らんと言っていたのだし別に構わんのだろう?」

「そりゃそうだけどよ……黙って勝手にしていいのか。黒羽に殺されるぞ」

「私のする事なんて既に見抜かれている。それを前提として野放しにされているのだから」

疲れ気味に肩を竦める八重洲と軽く流す柳澤。
二人の会話が切れた頃、ようやく小鳥遊は事の重要性について理解した。

「なあ、どうして……こんなもの急に?」

焦るように柳澤へ尋ねると向こうは目蓋を下ろし、少し待ってから口を開いた。

「黒羽の行う事は被害を受ける者たちから抗議を受けて然るべきもの。では、被害者の想念である君は彼らの代表として黒羽を判断するのに相応しいと私が思ったまでだ」

「俺が……被害者の想念?」

「ああ、君はあの日世界から見捨てられた。なのに探偵に救われてしまった。君はまるで生きながらにして死した存在。亡くなった、或いはこれから亡くなる被害者たちの想念と呼ぶにふさわしいだろう」

そう言うと、さらに真っ直ぐと射抜くように小鳥遊に視線を通す。
柳澤の目には濁りがなく、また先程の台詞には心からの同情を感じさせる。
彼は間違いなく悪では無い。
善人たろうとする心意気が彼の節々から感じられるからだ。

「君は正当な理由で黒羽を止めたい。ならば両者を対等な立場にまで立たせるのが私の仕事だ。君はそれを元に調査を進めて、行き着いた先、黒羽の目的を知った時それでも君は止めたいと願うのか」

静かに微笑むと再び瞼を下ろす。

「それとも、そもそも辿り着けないのか。辿り着けないのなら対等に話し合う資格すら持たない。頑張りたまえ、私は君を応援している」

そう言って柳澤は会話を終わらせようとする。
しかし、まだ根本の疑問が解けていない小鳥遊は食い下がるように首を振った。

「いやいやちょっと待て、ちょっと待ってくれ。そもそもお前らだって黒羽の事は1つも知らないって言ってたじゃないか。なんでそんなものを持ってる?」

柳澤、近藤、新羅、そしてカゲロウで集った時、彼らも黒羽については知らないと口を揃えていた。
それをどうして今になって言い分を変えたのか。
グラスを手に氷を鳴らしながら、柳澤は小さく微笑んだ。

「ああ、神を知ること、それ自体が冒涜に値する。人は未知であるからこそ、それに神を見る。知る方法はあれど、アレを神と定めた以上、我らに知る権利など無い」

「……じゃあ前の集会の時に渡してくれれば、こんな所でまた集まるなんて二度手間も無かったのに」

「あの場には科学者新羅も居たからな。彼に聞かれないよう気遣ったまでだ。運が悪ければ鍵を持った君が殺される可能性もあったのだよ」

冷静にそう言われて、納得してしまう。
小鳥遊から見ればあの3人は手を組んでいる仲間だと思っていたが、どうやらあちらも一枚岩ではないらしい。
それに、鍵を持った小鳥遊を殺して奪う事ぐらいあの爺ならやりかねない。

「あなた達の事情はわかった。じゃあ代わりは? こんな大事なもの、くれるだけじゃないんだろ」

「あぁ、1つ要求がある。なに、私が言ったタイミングで探偵たちを足止めしてくれればいい。巫女の顕現に彼らが気づくかは半々だが、手は打っておいた方がいいだろう」

「巫女……? それはどう言う」

「それもこの鍵を調べ、真相に辿り着くことが出来ればこちらから教えよう」

そう言って、また不敵に笑う。
どうやらこれは仲間としての協力というよりも、協力相手としての実力を試されているようだ。

そして、ようやく取引は終わった。
探偵の足止めを条件に、文字通り真相への鍵を貰って小鳥遊は踵を返して店を後にした。


**


「で、なんで俺はこんな所に連れてこられたんだ? 」

小鳥遊が出ていった後、八重洲はうだるように問いかける。
朝早くに呼び出され、街巡りに付き合わされ。そして柳澤の言っていた本命の仕事もいま終わったらしい。
ここまで八重洲が必要となった場面もなく、では何故自分は今日一日呼ばれたのか。
その質問に、柳澤は良い黒い笑顔で微笑んだ。

「ああ、言ってなかったが君には護衛役としてここまで来て貰ってたのだよ。お陰で今日一日街を歩けた、助かったよ」

「あのなぁ、お前さん無茶苦茶なこと言ってる自覚ある?」

疲れたように椅子になだれる八重洲。
護衛役として、とか言ってるがそれは謙遜にすぎる。それとも過大評価されているのか。

チラリ、とサングラスの奥から目の前の男を見る。
八重洲が対処できる相手なら目の前の男でも容易に対処出来る。こんな奴を脅かす存在が本当にいるのなら、そんな化け物八重洲であっても対処なんか出来やしないというのに。

再び、氷が鳴る。
BGMも会話もない静かな店内は、まるで世界から取り残されたかのように。
暗く倉く儚く─────それはまるで闇のような空間であった。


***


「なー斑ー。なんで急に帰るんだよぉ。玩具せっかくあったのによう」

残念そうに呟く滝壺。
その前をづかづかと歩く斑にその声は届いていない。
跳ねる心臓は、あの男に睨まれてから収まる気配がない。
全身の産毛が立つような恐怖と背骨が軋むような死の圧力。
まるで銃を眉間に突きつけられた時のような。
自分が生きてるのか死んでるのかが曖昧になるような。
そんな冷たい感覚が未だに抜けない。

「あの黒服の男……」

「知り合いか?」

呟く声に誰かが声を返した。
見れば、そこには滝壺がいた。
そこでようやく斑は自分が生きていると実感し、全身から出る嫌な汗を知覚する。

「いいや、ただ嫌な予感がしただけだ。あいつは……ヤバいってな」

「あの始末屋よりもか? 始末屋も弱そうだったけどよ」

「馬鹿か。奴は指令オーダーでしか本気を出せねぇように躾られてるからおちょくってただけだ。
本気なんて出されちゃ八重洲に勝てるやつなんてこの世にいねぇよ」

間抜けをかます滝壺を一蹴して、それから考える。
あの黒服の男と八重洲。
暴力の差で言えば間違いなく八重洲の方が上だろう。
しかし。

「そんな力の強い弱いじゃねぇ、存在そのものがやばい。兄貴と同じ匂い……敵だろうが弟だろうがゲームの駒としか見ていない、そんなやつだ」

語彙力のない斑にはそれでしか表現ができなかったが。
今まで見たことのない斑の様子に滝壺は渋々納得するのであった。


*****


──────それはまるで、水槽に飼われた知能そのもの。
異才を器から外し、青に満たした液層の中でそれは今日も眠っている。

しかし───訪問者は突然現れたようだ。

女が笑っている────私が笑っている。
液層に反射する自分の顔が笑顔で満たされている。
ようやく、ようやくたどり着いた。
皆に馬鹿にされ、それでも調査を進めて、気味の悪い情報屋───名を確かミヤザワとか───に多額の金を払って。
邪魔する研究員だか護衛人だかをすり抜けて、殺して。
ようやく、ようやく私は見つけたのだ。

知能の化身を。
既に人間では無いそれを。
そして、この世界を救う唯一の物を。

《名前は?》

それは問いかけてくる。
会話ができる、それに喜び。しかし、ここに長居は出来ないと自らを律する。
私は仕事として、自分の名前アレーシャと与えるべき情報とそして問うべき謎を簡潔にそれに伝えた。

《なるほど。各国に渡らせた君を含めた諜報員の数5万。警察上層部の締め上げに、民間人さえも優秀なら取り入れる調査の数々。大国ロシアもお手上げといった所か》

そう。
信じられないが我が国は、いやこの世界はいま危機に瀕している。
私たち諜報員に与えられた情報は少ないが、しかし直感で理解する。
これはだと。
核兵器管理部の構成員が総入れ替えされ、内部の情報が確認できないことからその事を察していた。

しかし私たちは諜報員。
与えられた情報と与えられた仕事をこなすだけ。
つまり、空箱という情報とそれを元に黒幕を明かすこと。そして世界を救うことだ。

そんな覚悟と共にここへとたどり着いたのだが、しかしそれは情報を明かさずに未だに雑談をこなしている。

《一方アメリカは不自然なほど動かない。おどされた状況は同じだと言うのに、きな臭いな》

なんとそれは笑っている。
驚きだ。

《そして、ロシアはとうとう私にさえも手を貸すように言いに来たわけだ。酷い話だ。私をこんな姿にした奴らが手伝ってくれなんて虫が良すぎる》

なんと怒ってさえいたのだ。
驚きだ。

それは元は人間だったのだろう。神童とも言われていたはずだ。
好き好んで迷宮入りした事件を解き続け、国さえ1度滅ぼした男だったと記録で読んだ事がある。
彼の名はノア。
自身の親が殺された事件よりも既に時効を迎えた死んだ難事件を解き続けた狂人。
探偵協会において狂ったもの達を隔離するSクラス、その中で最も高い頂へ達した者。

S001 亡骸のノア

そう呼ばれていた彼は未だに笑って怒っている。
そんなになっても人間として生きていたのだ。

そんな彼は雑談に一息着いたのか。
ようやく本題へと話を進める。

《君らは思い違いをしている。空箱、なんてただ姿のない盗人と変わりない。逆探知なんて直接的なアプローチしか出来ないから翻弄されるんだ。これが人間の、科学の進歩とともに零落している証左か》

おっと、本題ではなくダメだしと愚痴だったようだ。
こんなナリでもこういう思考はあるんだな、と感動はするが。
しかし流石にそろそろ本題に入って欲しい、ここに居られるのも時間が無いのだから。

《……仕方ない。可憐なマドモアゼルにそんな目をさせては心が痛い。1つ、考えるヒント位はやろう》

ようやくか、そんな疲れと共に音声記録のレコーダーを用意。
続く言葉に耳を傾ける。

《情報が何も取れない犯人をどう追い詰めるか。そう君たちは考えているが、それがそもそもの間違いだ。情報なら既にある。howdunitどうやったは無理でもwhydunitなぜやったは知れる。そういう事だ》

そこで彼の話は止まる。
今のがヒントになると言うのか?
言葉がまるで足りない。自身が納得する言葉を言って満足しただけの教官のようだ。

《なんだ、まだ何か用があるのか?》

これでは納得できない。
そもそも私は推理をするためにここに来たんじゃない。どうすれば犯人を追い詰め世界を救えるのか、それを聞きに来たのだ。

《……もはや考える事すらせず、過程も気にせず結を得ようとは……この感情の表現はあれだな、最近入った研究員が言ってた『まじか』って奴だな。いや、『ドンビキ』って奴か?》

なんと言われようと構わない。
考えて正解を探すよりも、恥を忍んで解を聞き世界を救う方が万倍もマシだ。
良いから早く言って欲しい、もう時間がほとんど無くなっている。

《……はぁ、本当に人間ってのは疲れる。良いだろう、早めだが答え合わせの時間だ。
まず前提だが、PJとウォルズの事件は別モンだ。
性格が……いや、こう言っても分からんな。性質が違いすぎる。
難解にしているのは、犯人は別でも凶器が同じだったという点だ。
ウォルズにハッキング出来るほどの黒が日本のテレビ局にも回線を繋げ、来るべき時を待っていた。そこに別の黒が横から掠め取るように、前倒しでテレビジャックを行った。こう考えれば話は繋がる》

言っている意味は分かる。
けれどそれは前の事件の考察だ。私は今起こっている事件について問うているのに。
こいつはちゃんと話を聞いていたのか。

《そんな歪んだ顔をするな、化粧が崩れるぞ。ここまでは前提だ。今から本題へ入る。
………全く、なんで私がこんなことを》

最初の言葉に『この液層ぶっ壊してやろうかしら』と拳銃に手を伸ばすが。
彼の言い方だとちゃんとこちらの頼みを聞いてくれそうだ。グチグチ文句を言ってはいるが、許してやろう。

《日本テレビ局のジャック、あれがもし別の奴が横から乗っ取ったのであれば、テレビ局を乗っ取った黒はまだ目的を達成していない。
そして考えるべきは黒の目的だ。
詳細が分からなくても、テレビ局を乗っ取るのであればそれは世間に影響を与えるため、と分かる。
そしてウォルズから強奪した資産、それを奪えるほどの技術力とそれに見合った目的があるのであれば。
テレビジャックは日本だけじゃない。
日本の一都市程度で行った所で影響はたかが知れているからな》

………つまりテレビジャックは……

《世界中の都市一帯は狙われているだろう。だが、黒はまだ気づいていない。世界中の都市にあたるテレビ局に全てハッキングして来るべき時を待っている》

じゃあ今すぐ各国の諜報員に連絡して……テレビ局の回線を全て調べ上げればまだ繋がってるのがあるはず……!

《誘い込むのが1番手っ取り早いんだろうが、これ以上は私の身が危ない。ここにネットは無いけれど裏というのは何処にでも潜んでいる》

彼の反応に、これ以上情報は取れないと理解する。
長年の経験からか、それとも雑談に時間を使いすぎて焦っていたからか。
しかし得るべき情報は得られた。
今すぐ本国へこの情報を届けたいが、ここは電波が悪い。
秘密の回線を使うためにも1度外に出なければならない。

一言彼へ感謝を告げて、急いで私はその部屋を後にした。




《賭けは私の負けだ。結局は君の一人勝ちかい、レイ?》

最後に呟くその言葉は誰にも届かず。
懐かしい旧友を思いながら、彼は再び眠りについた。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

異世界で世界樹の精霊と呼ばれてます

空色蜻蛉
ファンタジー
普通の高校生の樹(いつき)は、勇者召喚された友人達に巻き込まれ、異世界へ。 勇者ではない一般人の樹は元の世界に返してくれと訴えるが。 事態は段々怪しい雲行きとなっていく。 実は、樹には自分自身も知らない秘密があった。 異世界の中心である世界樹、その世界樹を守護する、最高位の八枚の翅を持つ精霊だという秘密が。 【重要なお知らせ】 ※書籍2018/6/25発売。書籍化記念に第三部<過去編>を掲載しました。 ※本編第一部・第二部、2017年10月8日に完結済み。 ◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。

マキノのカフェ開業奮闘記 ~Café Le Repos~

Repos
ライト文芸
カフェ開業を夢見たマキノが、田舎の古民家を改装して開業する物語。 おいしいご飯がたくさん出てきます。 いろんな人に出会って、気づきがあったり、迷ったり、泣いたり。 助けられたり、恋をしたり。 愛とやさしさののあふれるお話です。 なろうにも投降中

スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜

櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。 パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。 車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。 ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!! 相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム! けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!! パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...