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2章 前
彼の始まりと終わりのモノローグ
しおりを挟むそれは……熱い、とても熱い日だったのを覚えている。
気温の話じゃねぇ。
いや、それもあったが何より地面が熱かった。
使われていない工場の駐車場で呼び止められた俺たち。
頭数はこっち5人、向こうは高校生たった1人。
いや、本当は向こうも5人いた。
それを「俺は年上だから」と笑ってこんな条件を出てきやがった。
当時は中学生だけのグループだった俺らを馬鹿にしている、そう思って見返そうと全員で飛びかかった。
でも。
10分も保てず俺たちは地面に倒れていた。
頬に触れるアスファルトがジリジリと焼き付いてくる。
暑くて暑くて、熱くて熱くて。
なのに体は上げられない。
鈍い痛みと麻痺する筋肉、そして霞んでいく視界に体は言うことを聞かない。
「じゃあお前ら明日から俺たち篶目場血の下っ端だから、連絡はよく確認しとけよ」
それだけ言い放っててスマホとともに俺たちは地面に捨てられていた。
頬が焼かれるような痛みとてっぺんを通過する太陽の存在。
掠れるような意識と遠くなる痛み。
それと同時に、こんな炎天下の下だと言うのに寒くなる体。
(あ、これヤバイ)
そう思う頃には俺、高城拓人は意識を手放していた。
**
冷たい感覚を額に感じた。
薄く瞼を開け、見える景色は最後に見た黒のアスファルトでなく灰色の天井。
髪を揺らす、心地のいい涼しい風に脳が目覚める。
「うっ」
意識の覚醒とともに襲ってくる猛烈な吐き気。
逆流する胃液を手で抑えようとして、それを隣から防がれた。
「いいから吐いちゃって。抑えていると気持ち悪いの消えないよ」
そう言った(多分)女が隣からバケツを差し出してくる。
奪い取るようにバケツを取ると、暴発寸前の顔を突っ込み湧き上がるもの全てを吐き出した。
「はぁ、はぁ……」
ガンガンと響く頭痛と落ち着かない心臓音。
クラクラと歪む視界の端に女子生徒がいた。
酷い頭痛で顔を上げれず相手の顔は見えないが、しかし服がこの近くの有名中学の女子制服だったからそう思った。
そんな中でも襲ってくる不愉快な感覚に顔を顰めていると、相手から俯く視界に何かを差し出してくる。
「はい、吐いたら飲む。沢山買ってきたから嫌ってほど飲んでね」
そう言って差し出されたそれを見て、高城は不快感を我慢して顔を上げる。
こんな事されたのは初めてだ。
幼なじみで喧嘩グループを作った俺たちは喧嘩に負けては地面で倒れてることがたまにある。
でも周りの連中は助ける所か見て見ぬふりばかり。
助けてくれたとしても、俺たちの感情を逆撫でしないよう丁寧に丁重に扱うだろう。
だからそんな物を渡してきた相手の顔が気になったのだ。
頭痛や残る吐き気を抑えて。
そして顔を上げると──────そこには楽園に咲き誇る花々のような、誰もが魅入っていまうほどの可憐な笑顔の女がいた。
言葉を失う。
言おうとしていた苦言がどこかに吹き飛ばされる。
もしかしたら少しの間息さえしていなかったのかもしれない。
それほどにこちらを覗き込むあの笑顔は繊細に煌びやかに輝いていた。
余りに爛漫と咲く彼女の笑顔に息を飲みながら、しゃがんで手渡されるそれを───缶コーヒーを受け取る。
そこで苦言が蘇った。
「……なんでホットなんだよ」
「よかった! 君が初めてツッコミ入れてくれたよー」
ズレたツッコミをする男と感激する変な女。
これがアイツとの、花守優姫との出会いだった。
***
その後、ちゃんと冷えた水を渡されそれを浴びるように飲み干した。
聞けば、喧嘩で倒れた俺たちを助けてくれたのがこの女子生徒、花守って女らしい。
近場の工場管理人に話をつけて、俺たち全員を工場内にまで運び冷房まで付けてくれて応急処置をしてくれたそうだ。
まさに至れり尽くせりだ。
見れば俺の横に並べられた仲間たち。
喧嘩の傷が酷いが、全員すやすやと眠っている。
「救急車呼ぼうとも思ったんだけどね、君たちみたいな人種の人って呼ばれて逆に迷惑になることもあるじゃない? 一通り見た感じ痙攣とか過呼吸とか起こしてなかったし、とりあえず応急処置だけでもね」
そう言いながら彼女は他のメンバーの濡れタオルを取り替えたりしている。
その甲斐甲斐しさが、やはり違和感に感じて仕方がない。
だってそうだろう? 道端で倒れてる人がいてもここまでするか?
男だったら相手が綺麗な女性ならするだろうが、俺たちは関わりたくない見た目の奴らだ。
静かな空間、会話のネタも無いからと小さく問いかけることにした。
「なんで俺たちみたいな奴を助けた?」
「それはあなた達が怖い見た目をしてるから?」
彼女は応急処置の手を止めることなく返答、というより逆にこっちへ問いかけてきた。
少しだけ会話に間が空く。
怖い格好、という直球な物言いに少し言葉が詰まってしまった。
別に自分の格好に後ろめたさがある訳じゃないが、でも外から見れば自分たちはおかしな格好をしている事は事実だ。
手元のペットボトルのキャップを閉めて大きく息をつき、いま水分補給してましたよアピールをしてから返答する。
「……ああ。見て見ぬふりするのが普通だ。それともお前は困ってる人がいたら誰でも助けたくなるお人好しってことか?」
半笑いを含めて、言い返しのつもりでは無いのだが少し語感にバカにしている感は含まれている。
そこで、あーしまった、といつもの癖を後悔する。
助けた相手からこんな事言われたらまずいい気はしないだろうし、無難な返答で会話を途切れさせてしまう予感があった。
しかし、
「うーん、それはちょっと違うかな。私そんな聖人君子じゃないし」
そうは高城の予想してた言葉とは違っていた。
少し興味が湧いて、「じゃあなんで助けたんだよ」と聞いてみる。
少し考えて、作業する手を止めて───そして言った。
「私は大事な人のために君たちを助けたんだよ」
「は? え、コイツらの誰かと付き合ってんの?」
「え、いやいや違う違う」
焦る口調の高城に笑いながら首を振る。
じゃあその言葉の真意はなんなのか、花守はどう説明したらいいか少し考えるようにして、
「普段から人助けしない人が窮地で大事な人を守ることなんて出来ない。大事な人がそうなった時のための事前練習……つまり君たちは私に利用されたってことだよヤンキーくん」
そう言うとはにかんで、高城は頬をつつかれた。
顔が赤くなっているのを、自分でさえ分かるほどに熱く熱く赤熱していて。
口の上手いペテン師に、やっぱり今日は暑いと誤魔化していた。
***
そこで全員が覚醒するまで看病してくれたお人好しな花守。
話を聞けば彼女の家は厳しい家庭だったらしく、羽を伸ばす方法を探していたようだった。
だから俺たちは偶にだが花守を連れ回しす事にした。
初めは夜の公園。
ヤンキー5人と女1人で缶けりをした。
なんてことは無い子供の遊び。
なのに彼女は心の底から楽しそうに笑っていて。
だからか、最初はしょーもないと湿気ていたメンバーもだんだんノッてきた。
その後、補導に捕まりそうになって2人乗りして逃げ回ったのもアイツは楽しそうだった。
その次は確か……そう、カラオケだ。
いつものメンバーで4、5時間ほどカラオケをした。
花守のイメージ的に、ドラマの真面目キャラみたくお堅い歌しか知らないのかと思っていたが、案外流行りものは歌えるらしくその美声を楽しげに響かせていた。
しかしそんな花守もアニソンは知らなかったらしく。
音程もリズムもめちゃくちゃな男5人の大合唱に、目を丸くして大きく笑っていた。
その次は肝試しだ。
夏だから、ってモンジャが言い出して近くの廃寺に忍び込む事になったのだ。
肝試しも初めてだったらしいのだが、花守からは年相応の騒ぐ感じではなく冷静に見て回っている感じだった。
それより、一緒に来ていたモンジャとちぃとバラがうるさかったのを覚えている。
あらかた見て回り、さて帰ろうとしたその時。
俺たちの前に幽霊が現れたのだ。
甚平を着た、つるっパゲ落ち武者が怒りの形相でこちらを見ていた。
もう俺たちは大慌てだ。
唯一全く動じていなかった花守の手を取って逃げ出そうとした時、俺たちを止めたのは誰でもない花守だった。
「待って! この人多分この神社の神主さんだと思う」
事実、目の前のそれはまだ生きており深夜に騒ぐ若者を注意すべく箒を持って駆けつけたらしい。
結局、全員正座をさせられて、しっぽり扱かれた。
2時間ぐらい続く説教だったが、それでもアイツは楽しそうでこっちまで笑っちまった。
んで、また怒られた。
それからも俺たちは花守が中学を卒業するまでの少しの間、たまに放課後連れ回して遊んでいた。
***
それと同時期に俺たちは篶目場血の下っ端として六番隊に入り、集会などに出席していた。
もちろん俺たちは反感で1杯だった。
急に喧嘩吹っかけられてボコられて、その末にパシリだ。好感なんて欠片もない。
でも、それから3ヶ月程だったぐらいか。
集会や喧嘩騒動、内輪揉めや偶に足役で呼ばれた時に見る彼の姿で考えが少しづつ変わっていった。
当時のリーダー、名を万丈と言う。
身長は高ぇし顔もイケメン喧嘩はくそ強え、でもそれだけじゃない。
初めに参加させられた集会での事だ。
渋々並ばされる俺たちや、また別のところでボコられたパシリたち。
険悪な雰囲気やこめかみに浮かぶ青筋を、最初の一言で吹き飛ばした。
「よぉテメェら! こんばんわ、だ!」
ヤンキー、喧嘩グループ、暴走族。
それらの単語に相応しくない最初の挨拶だった。
その時は気づいていなかったが、この一言で俺たちの意識は完全に彼へと向いていた。
そして彼は言った。
俺たち篶目場血こそ日本でテッペンをとると。
そして、この篶目場血に入ったからにはこれから言う鉄の掟は死んでも守りきれと。
「1つ、喧嘩から逃げんな。
2つ、ダチの為に命張れ。
3つ、周りに手ェ出すな。
そんでこれが篶目場血の命題だがな────」
篶目場血の掲げる最大の規範。
誰もが耳を傾ける、静かな月夜の晩に彼は笑って言った。
「ヤンキーとして、かっけぇヤンキーを貼り続けろ」
胸を拳で叩きニヒルに笑う彼の表情に。
まるでドラマのキャラのような臭いセリフに。
その頃から高城拓人は篶目場血リーダーに興味を持ち始めたのだ。
***
時は流れて。
俺は高校生になり、花守へ恩を返すためにも生徒会へと入った。
って言っても俺は入らしてくれ、なんて言っていない。
その時よく分からん女子が生徒会に入るってなり、ついでだからと入れられただけだ。
でも、まあ……あの日々は楽しかった。
繰り返す日常では無い。
毎日何か違うことが起こり、花守が制定した部活血戦のせいで少人数部からの宣戦布告もしばしば。
学園祭や体育祭なんて特別な日になれば一日中目が回るほど走り回った。
文字通り笑顔が絶えない楽しい日々だった。
あの女子、真昼のおかげでアイツの見たことない色んな表情も見ることが出来た。
でも─────それも長くは続かなかった。
体育祭が終わった頃ぐらいからだろうか。
篶目場血の雰囲気が少しおかしくなったり、花守が少しの間不登校になったり。
不穏な空気に気づいていたが、しかし結局全て元通りになるだろうと見ないふりを続けて。
────────そして、
今朝、花守優姫が死んだと聞いた。
まず昨日の夕方に飛び降りたと聞いた時、俺は病院に行けなかった。
俺みたいな奴が行っても邪魔になるだけだと気づいたから。
燻る足を叩いて、落ち着かない鼓動を大声を出して鎮めた。
大丈夫だと、何度も何度も自分に言い聞かして。その度にアイツの顔を思い出していた。
どこかズレた彼女の会話を。
面白くもないボケをするドヤ顔を。
後輩のために何でもする努力の天才を。
そして、あんなにうざったいと感じていたあの可憐な笑顔を。
それが、もう見れないと悟った。
通話先から泣き崩れる真昼の声がまだ響いていても、高城には届かない。
力の無くなった手からスマホが零れ落ち、落ちた衝撃で画面が割れる。
それを呆然と眺めながら、高城は思い出していた。
数日前、尾行をしていた真昼と柱の影で聞いた彼女の話し声を。
『私も虎頭蜂が怪しいと思うの。今から行くからいつもの所で合流ね』
その時は何かの間違いだと笑っていたが、あの通話の数日後に起きた飛び降り自殺だ。
仲間を疑いたくはなかったが、それでも調べるべきだったと思い知らされる。
でも、何もかもがもう遅かった。
花守優姫が飛び降り自殺をする前日に、虎頭蜂は縞蛇との抗争で事実上無くなっていたのだから。
***
「遺体は入ってないらしいわよ。飛び降りた時にぶつけた所が悪かったらしくてね、医者からも見ない方がいいって言われたらしいわ」
「なんであんないい子がこんな事に……それにどうしてあんな子がいるの? ああいう子たちのせいできっと優姫ちゃんは……」
こそこそと聞こえるのは別に俺の耳が良いからでは無い。
きっとあのおばさん達も間接的に聞かせたいのだろう。
俺がここにいることがおかしいことに。
頭を黒に染めてもやはり浮いてる感は消えないのだろうか。
いたたまれなくなり俺はお香を上げる事もせず花守に別れを告げた。
**
「リーダー……」
仲間の1人が俯く俺に声をかける。
虎頭蜂が無くなったのにそう呼ぶのは俺が7番隊隊長にまで上り詰めたからだろう。
上のヤツらが全員消えて、残ったのは抗争に呼ばれもしなかったこの7番隊だけだ。
だから虎頭蜂が今後繋いでいくには俺が頭を張って万丈リーダーの意志を引き継いで行く必要がある。
しかし─────
「悪い。俺、抜けるわ」
にへら、と笑って立ち上がり───そこに仲間の1人が怒りの形相でやってくる。
「てめぇ! そんな覚悟で虎頭蜂名乗ってたのか!? 虎頭蜂の誇りは無ェのか!」
襟元をもちあげられ熱く真っ直ぐな視線に貫かれる。
見てられない。
もう諦めた高城からすればその目は綺麗すぎにも程がある。
「女ひとり守れねぇやつが今更誇りなんか気にしてどうする」
持ち上げられたまま、力の無い返答。
その場にいた全員が感じていた無力をそのままぶつけてやった。
ほら、さっきまで熱くなっていた奴まで言葉に詰まってやがる。
「今ここにいる俺たちは、万丈さんの言ってたようなかっけぇヤンキーか? 俺はそうは思えねぇ……もう何も守れる気がしねぇんだ」
最後にそう言って。
俺は虎頭蜂を脱退した。
**
俺は万丈さんの言うような、かっけぇヤンキーが眩しくて……そうなりたくて……でも出来なかった。
たった1人の好きな女すら守りきれなかった男が俺だ。
万丈さんたちの危機にも、花守の危機にも間に合わない。
気づくことすら出来ない俺が虎頭蜂のリーダーとしてお前らを引っ張ろうなんて思えなかった。
だから、俺は笑った。
数少ない身近な存在。唯一、花守への恩返しになる行いをしようと考えたから。
『タクがボケ役ね。タクってどっちかと言えば尻に敷かれてそうだし』
そんな昔に言われた今は亡き彼女の言葉を思い出す。
慣れない笑顔を仏頂面に貼り付けて、また泣いている真昼へ笑いかける。
花守の悔いた心残り。
花守の代わりに真昼を支えようと。
何度も折れまくったへなちょこの信念にそう誓った。
***
─────と、長々と話したが経緯はこんな感じだ。
あとは以前話した通り、PJ事件で虎頭蜂を騙る何者かがいると気づいた俺はその調査にまた虎頭蜂へと戻った。
こんな理由で1度脱退したグループに戻るってのははっきり言って舐めてる。
虎頭蜂の奴らも最初はいい顔しなかっただろう。
でもそこには信念があった。
花守が言っていた虎頭蜂を怪しむ言動
誰が彼女を自殺に追い込んだのか、確実な情報じゃないがしかし今度こそ見て見ぬふりは出来ない。
その高城の想いを一人一人に説明した。
まだ残っていた残党の3人に加え、戻ってこいと招集するメンバー全てに。
かっけぇヤンキーになるためか?
いいや、違う。
ただ高城のしたい事は敵討ちなだけだ。
その虎頭蜂を騙る者が花守と関係あるのかすら分かっていないが、でもそうであるはずだと願って。
向かうべき場所は白夜というダーツバー
その前に、もう1人のメンバーであった斑と合流しよう。
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