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1.5章
表裏の会合
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GW2日目
ここは川崎市の東に位置する喫茶店。店外もそうだが店内もどこか田舎を彷彿とさせるノスタルジックな雰囲気が印象的。店内に人はほとんどおらず、いるのはカップを磨いているマスターと自分とそして、ここに自分を連れてきた目の前の少年、芥子風太だけだ。
どうしてこんなことになったのだろう。
確か家から出たところを捕まって『とりあえず話だけでも』という決まり文句を断り続けながら徒歩10分。
しつこすぎるこの少年に負けて丁度そこにあったこの喫茶店に入ったのだ。
その少年は5分前に届いたミルクティーを銀のシンプルなスプーンでかき混ぜながら独り言のように話し始める。
「この世で最も神に近い職業はなんだと思う?教皇?いいや、違う。ああいう人達は神を信じているからこそ、自分たちが神に近しい存在ではないと1番わかっている人だ。つまり言っちゃえば神から最も遠い存在とも言えるね。
皮肉だと思わない?神を信じるが故に神から遠のく」
かき混ぜるのを終えた少年は恐る恐るカップに手を触れ、冷めたのを確認するとそのまま口に持っていく。1口ほど含むとコクリと飲み込みそこで再び自分に目を合わせる。
『神に近い職業はなんだと思う』
その荒唐無稽な質問に対する回答を顔色で確かめたらしい。だがもちろんそんな答え分かるはずもないし、自分の顔は困惑一色に違いない。
やはり、というべきか顔色で確認したのか少年は微笑むと、
「それは作家だよ。芸術家には種類がある。作曲家や画家、色々とあるが、しかしそれらも決まってこの世を表すものばかり。自身の身に余る激情を曲にしたり、この社会を糾弾する風刺画を描いたり、結局それらも人間視点の産物だ」
答え方を前もって考えていた、そう感じるほどその少年は滑らかな口振りで答えていく。少しオーバーリアクションがすぎる動きで説明し、それを終えると一呼吸おく。
「だが、作家は違う。
基本として人間は1人につき1つの人生しか味わえない。だが人によっては1人につき数人、数十人、数百人の人生を作り出すことの出来るもの、それが作家。
こんな世界じゃ転生や生まれ変わりを選択することなんて出来ないけど、でも妄想…いや、本にすることでまさにどんな人生さえも味わえるとは思わないかい。それこそ、自身で人生を選択し、その後に起こるであろう事象さえも選択できる。次の日にはパンデミックで人類を滅亡させたり、またある時は空から女の子を落とさせて青春を始めさせたり。作家はその範疇で考えれば神と同じ力があると僕はそう思うね」
確かに、なんて全く共感できない。
作家はその物語の範疇であれば自由自在に、それこそなんでも出来るだろう。しかし、結局それらは偽物、贋作にすぎない。その本の中で危険にさらされてもリアルな危機感など感じないし、物語の人間に恋をしても本当の成就なんて実らない。
でも、その少年の物言いに1つ察しが着いた。
この少年はただの作家で自分の人生を本にしたい、そんな考えとインタビューを兼ねて近づいてきたのかと考え問いてみる。
「え?僕が作家か、だって?そんなの無理無理。神なんてそんな疲れる役したくないし、登場人物なんてそれこそ神のしわ寄せじゃないか。不幸にも程がある。だから有り体に言ってしまえば僕は『読者』かな。
起きる全てを遠くから傍観し全ての出来事にリアクションすればいいだけ。そう考えれば僕の職業、探偵っていうのも読者だよね。
犯人と被害者が作り出した物語、所々虫食いで、読めたもんじゃないその物語を好き好んで読み解いていく。
やっぱり僕は読者にぴったりみたいだ」
1人で答え1人で納得しそして、再びこちらを見た。
「君自身はどう思う? 君はどの立ち位置にいるんだい?」
ふと、彼の空気が変わってる事に気づく。
無害で人懐っこい子犬はその実、獲物を囲む猟犬であったかのように。
いつの間にか会話から尋問へと転じていた。
「僕と同じ、傍観するだけの読者? それとも流されるままに身を任せる登場人物? それとも、まさか全てを作り出している作家だったり?」
「……………」
それは、あまりに中核を狙ったかのような言葉だ。先程までの意味のわからない会話から気づけば自身の正体を暴く質問へすり替えられている。
さて、どう答えようか。
そう考えてると自分がこの少年に上手く乗せられていることに気づく。こんな質問そもそも答えなければ良いのだ。
「ふーん。僕は少し勘違いをしていたよ。
君は周囲の人のためならなんでもする善人、悪を許さず、泣いている人には手を差し伸べ、年齢に反しての図太い精神力。そんな人だと思っていたのにとんだ期待外れだ」
大きくため息をつくが、きっとそれすらも演技であろう。
そのまま彼の持っていたカバンの内から取り出したのは分厚い書類の束だ。
「君の資料を調べさせてもらった。何も違和感のないちゃんとした調査書だが、これじゃあ大人は騙せても読者は騙せない。君のデータ、出生から5歳までと、5歳から現在までのデータ量が桁違いなんだよ。確かに年数が違うのだからデータ量が違くてもおかしくはない。だけど密度が違う。とりあえず疑念を産まないためだけに作られた調査書だ。特に3歳の頃に入園したさくら保育園が酷い。入園と退園の記録はあるのに、その間の記録はゼロ。おまけに君がいたと証言する人、いないと証言する人がいて酷く曖昧だ」
探偵は再びカップを口に運び、追い詰める最後の台詞を言った。
「君、5歳になるまでどこで何してたの?」
カラン、と氷の崩れる音が響く。
外の音が遠く霞んでいき、ただ店内の古時計の音だけが体内へ響いてくる。
チクタク、チクタク、チクタク、チクタク……
無音に刻む秒針は己の存在を大きくさせて。
おそらく数秒ほどたった。
「ふーん、そっか。
まあいいや、その反応だって1つの答えに違いないし、じゃあ僕はこの辺でお暇したいんだけどさ」
無言という答えを受け流し、探偵は更にこちらを見透かすように視界に覗き込んでくる。
「ねぇ、いま僕の弟子たちがゲームに勤しんでるらしいんだけどさ。きみ、何か知らない?」
先程までの誘導尋問とは違う。意味の分からない質問。
しかし、それは今までの探偵からは感じられなかった焦りのような物が滲み出ている。
少し探りを入れるべきか、そう考えるがこのまま話を続けてしまうとこちらの手を全て読まれかねない。
その結論に至り、知らないとだけ簡潔に答える。
それだけ聞くと彼は荷物をまとめて立ち上がった。
勘定お願い、とレジにマスターを呼び伝票を手渡して、まるで隣人との会話のように「あ、そうそう」と付け加える。
「僕は弟子に威張れるほど五感が優れてる訳じゃないんだけど………視線に殺気まで乗っけられると流石に気づくよ、マスター」
ほくそ笑む芥子に少し驚きを混ぜた表情の初老。マスターは丁寧にお辞儀をして、
「この町に良くないものを持ってきそうな、そのようなものを感じましたので。失礼をしました。今回お出ししたものは全てサービスとさせて頂きますので、それでどうか」
「あ、ほんとに? やったーありがとねー!」
謝罪を述べると、芥子の態度は一変。
コロコロと変わる彼の本当の心はどうなっているのか。演技を重ね隠し現す情緒が霧のように掴めない。
最後に彼はこちらを見ると軽く手を振って店を出ていった。
カランカラン、とドアに付けられているベルが静寂のカフェに響く。
けたたましい音源は消え再び静寂へと戻る店内にて、そこで久々にその人から声が発せられた。
「八重嶋」
するとその声に反応して店の控え室から黒スーツサングラスの男が登場する。
「あの男の危険レベルを2つ上げます。このまま尾行を続けてください。もし不穏な動きを見つけたら──」
「見つけたら?」
八重洲は問いかける。自分の主の決断を。
彼の命令に絶対遵守の八重洲はどんな命令でも、その圧倒的暴力によって全てを叶えるだろう。
言葉半ばにして問いかけられる主は卓上に置かれてた芥子の名刺を握りつぶし、
「────構わず殺してください」
その発言に予想の範疇ではあったが、黒スーツは肩をすくめる。
「この時代じゃ殺すのも一苦労なんすけど、まあしゃあないですね。分かりました」
そう言って再び控え室へと消えていく。
喫茶店に残るのは初老のマスターと秘密を握る人影だけ。
「この幸せを壊すなら誰であろうと容赦はしません」
人影は最後にぽつりと呟き、何も無かったかのように店を後にした。
ここは川崎市の東に位置する喫茶店。店外もそうだが店内もどこか田舎を彷彿とさせるノスタルジックな雰囲気が印象的。店内に人はほとんどおらず、いるのはカップを磨いているマスターと自分とそして、ここに自分を連れてきた目の前の少年、芥子風太だけだ。
どうしてこんなことになったのだろう。
確か家から出たところを捕まって『とりあえず話だけでも』という決まり文句を断り続けながら徒歩10分。
しつこすぎるこの少年に負けて丁度そこにあったこの喫茶店に入ったのだ。
その少年は5分前に届いたミルクティーを銀のシンプルなスプーンでかき混ぜながら独り言のように話し始める。
「この世で最も神に近い職業はなんだと思う?教皇?いいや、違う。ああいう人達は神を信じているからこそ、自分たちが神に近しい存在ではないと1番わかっている人だ。つまり言っちゃえば神から最も遠い存在とも言えるね。
皮肉だと思わない?神を信じるが故に神から遠のく」
かき混ぜるのを終えた少年は恐る恐るカップに手を触れ、冷めたのを確認するとそのまま口に持っていく。1口ほど含むとコクリと飲み込みそこで再び自分に目を合わせる。
『神に近い職業はなんだと思う』
その荒唐無稽な質問に対する回答を顔色で確かめたらしい。だがもちろんそんな答え分かるはずもないし、自分の顔は困惑一色に違いない。
やはり、というべきか顔色で確認したのか少年は微笑むと、
「それは作家だよ。芸術家には種類がある。作曲家や画家、色々とあるが、しかしそれらも決まってこの世を表すものばかり。自身の身に余る激情を曲にしたり、この社会を糾弾する風刺画を描いたり、結局それらも人間視点の産物だ」
答え方を前もって考えていた、そう感じるほどその少年は滑らかな口振りで答えていく。少しオーバーリアクションがすぎる動きで説明し、それを終えると一呼吸おく。
「だが、作家は違う。
基本として人間は1人につき1つの人生しか味わえない。だが人によっては1人につき数人、数十人、数百人の人生を作り出すことの出来るもの、それが作家。
こんな世界じゃ転生や生まれ変わりを選択することなんて出来ないけど、でも妄想…いや、本にすることでまさにどんな人生さえも味わえるとは思わないかい。それこそ、自身で人生を選択し、その後に起こるであろう事象さえも選択できる。次の日にはパンデミックで人類を滅亡させたり、またある時は空から女の子を落とさせて青春を始めさせたり。作家はその範疇で考えれば神と同じ力があると僕はそう思うね」
確かに、なんて全く共感できない。
作家はその物語の範疇であれば自由自在に、それこそなんでも出来るだろう。しかし、結局それらは偽物、贋作にすぎない。その本の中で危険にさらされてもリアルな危機感など感じないし、物語の人間に恋をしても本当の成就なんて実らない。
でも、その少年の物言いに1つ察しが着いた。
この少年はただの作家で自分の人生を本にしたい、そんな考えとインタビューを兼ねて近づいてきたのかと考え問いてみる。
「え?僕が作家か、だって?そんなの無理無理。神なんてそんな疲れる役したくないし、登場人物なんてそれこそ神のしわ寄せじゃないか。不幸にも程がある。だから有り体に言ってしまえば僕は『読者』かな。
起きる全てを遠くから傍観し全ての出来事にリアクションすればいいだけ。そう考えれば僕の職業、探偵っていうのも読者だよね。
犯人と被害者が作り出した物語、所々虫食いで、読めたもんじゃないその物語を好き好んで読み解いていく。
やっぱり僕は読者にぴったりみたいだ」
1人で答え1人で納得しそして、再びこちらを見た。
「君自身はどう思う? 君はどの立ち位置にいるんだい?」
ふと、彼の空気が変わってる事に気づく。
無害で人懐っこい子犬はその実、獲物を囲む猟犬であったかのように。
いつの間にか会話から尋問へと転じていた。
「僕と同じ、傍観するだけの読者? それとも流されるままに身を任せる登場人物? それとも、まさか全てを作り出している作家だったり?」
「……………」
それは、あまりに中核を狙ったかのような言葉だ。先程までの意味のわからない会話から気づけば自身の正体を暴く質問へすり替えられている。
さて、どう答えようか。
そう考えてると自分がこの少年に上手く乗せられていることに気づく。こんな質問そもそも答えなければ良いのだ。
「ふーん。僕は少し勘違いをしていたよ。
君は周囲の人のためならなんでもする善人、悪を許さず、泣いている人には手を差し伸べ、年齢に反しての図太い精神力。そんな人だと思っていたのにとんだ期待外れだ」
大きくため息をつくが、きっとそれすらも演技であろう。
そのまま彼の持っていたカバンの内から取り出したのは分厚い書類の束だ。
「君の資料を調べさせてもらった。何も違和感のないちゃんとした調査書だが、これじゃあ大人は騙せても読者は騙せない。君のデータ、出生から5歳までと、5歳から現在までのデータ量が桁違いなんだよ。確かに年数が違うのだからデータ量が違くてもおかしくはない。だけど密度が違う。とりあえず疑念を産まないためだけに作られた調査書だ。特に3歳の頃に入園したさくら保育園が酷い。入園と退園の記録はあるのに、その間の記録はゼロ。おまけに君がいたと証言する人、いないと証言する人がいて酷く曖昧だ」
探偵は再びカップを口に運び、追い詰める最後の台詞を言った。
「君、5歳になるまでどこで何してたの?」
カラン、と氷の崩れる音が響く。
外の音が遠く霞んでいき、ただ店内の古時計の音だけが体内へ響いてくる。
チクタク、チクタク、チクタク、チクタク……
無音に刻む秒針は己の存在を大きくさせて。
おそらく数秒ほどたった。
「ふーん、そっか。
まあいいや、その反応だって1つの答えに違いないし、じゃあ僕はこの辺でお暇したいんだけどさ」
無言という答えを受け流し、探偵は更にこちらを見透かすように視界に覗き込んでくる。
「ねぇ、いま僕の弟子たちがゲームに勤しんでるらしいんだけどさ。きみ、何か知らない?」
先程までの誘導尋問とは違う。意味の分からない質問。
しかし、それは今までの探偵からは感じられなかった焦りのような物が滲み出ている。
少し探りを入れるべきか、そう考えるがこのまま話を続けてしまうとこちらの手を全て読まれかねない。
その結論に至り、知らないとだけ簡潔に答える。
それだけ聞くと彼は荷物をまとめて立ち上がった。
勘定お願い、とレジにマスターを呼び伝票を手渡して、まるで隣人との会話のように「あ、そうそう」と付け加える。
「僕は弟子に威張れるほど五感が優れてる訳じゃないんだけど………視線に殺気まで乗っけられると流石に気づくよ、マスター」
ほくそ笑む芥子に少し驚きを混ぜた表情の初老。マスターは丁寧にお辞儀をして、
「この町に良くないものを持ってきそうな、そのようなものを感じましたので。失礼をしました。今回お出ししたものは全てサービスとさせて頂きますので、それでどうか」
「あ、ほんとに? やったーありがとねー!」
謝罪を述べると、芥子の態度は一変。
コロコロと変わる彼の本当の心はどうなっているのか。演技を重ね隠し現す情緒が霧のように掴めない。
最後に彼はこちらを見ると軽く手を振って店を出ていった。
カランカラン、とドアに付けられているベルが静寂のカフェに響く。
けたたましい音源は消え再び静寂へと戻る店内にて、そこで久々にその人から声が発せられた。
「八重嶋」
するとその声に反応して店の控え室から黒スーツサングラスの男が登場する。
「あの男の危険レベルを2つ上げます。このまま尾行を続けてください。もし不穏な動きを見つけたら──」
「見つけたら?」
八重洲は問いかける。自分の主の決断を。
彼の命令に絶対遵守の八重洲はどんな命令でも、その圧倒的暴力によって全てを叶えるだろう。
言葉半ばにして問いかけられる主は卓上に置かれてた芥子の名刺を握りつぶし、
「────構わず殺してください」
その発言に予想の範疇ではあったが、黒スーツは肩をすくめる。
「この時代じゃ殺すのも一苦労なんすけど、まあしゃあないですね。分かりました」
そう言って再び控え室へと消えていく。
喫茶店に残るのは初老のマスターと秘密を握る人影だけ。
「この幸せを壊すなら誰であろうと容赦はしません」
人影は最後にぽつりと呟き、何も無かったかのように店を後にした。
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