異世界に召喚された俺が召喚したのは異世界の勇者だった?

310番

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王都編

俺の能力召喚士

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 俺こと鈴木太郎は王との契約により王国の危機を回避することになった。まぁ帰る方法が決まっているだけいいのだが。
 
 「<契約>によると、そちの名はタロウ=スズキか、ではタロウよ、そちの能力を確認しようぞ。<ステータス>と唱えるのじゃ。」

 もう腹をくくるかぁ。

 色々疲れた俺はおとなしく従うことにした。

 <ステータス>
 タロウ=スズキ
 
 レベル1

 体力A
 魔力A
 攻撃力F
 防御力D
 素早さD

 能力 召喚(亜種) レベル1
    異世界言語把握 レベルー 

 魔法 -

 「召喚(亜種)と出ました。」
 「何?召喚であれば召喚士のはず。何か特別な召喚能力なのだろう。そこを確認するつもりで念じてみよ。」

 これも言われた通りにする。
 
 召喚(亜種)
 使用者とは別の世界の魔物を召喚する。召喚できる数はレベル数と同じ。召喚できる魔物の強さの最大値は魔力に準ずるが、必ずしも強い魔物が召喚されるとは限らない。

 俺は見たままのことを王に説明した。

 「それ、強くね?」
 
 王は唖然としたのか学生のような言葉使いになっていた。

 「王よ、タロウは異世界召喚ができるということになりますな。素晴らしい力です!」

 興奮するブラック。ちなみに彼は宰相らしい。
 
 「タロウよ、早速召喚してもらえるか?」
 「いいですけど、やり方がわかりません。」
 「おお、そうか。これも頭で念じればよいはずだ。」
 「わかりました。」

 <召喚(亜種)>

 <契約の条項を定めてください>

 あ、異世界召喚だからか。俺もこういう風に喚ばれたのかなぁ…。

 「王様、契約条項を定めなければならないようです。」
 「なるほど、では儂とそちとの間の物と同じ内容にすればよいだろう。魔物の世話も可能な範囲で協力するぞ。」
 「わかりました。」

 以下、俺が作成した約款だ。

 第一条 田中太郎(以下甲)は召喚した魔物(以下乙)の健康で文化的な最低限度の生活を保障する。
 第二条 甲乙は互いを故意に害することができない。
 第三条 乙は王国の危機を完全に回避した場合に帰還することができる。

 「できました。」
 「では、再び念じるのじゃ。」

 <召喚(亜種)>

 すると、タロウの目の前に大きな魔法陣が浮かび上がる。 

 キーン!パーン!

 光が収まるとそこには人型の魔物がそこにいた。

 「あっ?ここはどこだ?」

 「おお、人型の魔物とは!よほど強い魔物に違いない!タロウ、一体その魔物の名は?」

 「君、名前は?」

 「あ?俺か俺はスライム族が勇者、スラ=タロウだ!」

 「「「ハァーーーーーーーーーーーー!?!?!?」」」

 その日、王宮でタロウ、王、ブラックの声が響き渡った。
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