42 / 59
第35話 酒が無い!
しおりを挟むオレはおやっさんと別れてから、ウラカンとイオタの家を訪ねていた。
久しぶりにゆっくり癒されようと思ったのだが、お悩み相談も兼ねている
事は言うまでもない。自分達の家の周りが劇的に変化したのだから、
少なからず不安があると思うんだ、それを聞きに着ているのだよ。
決して疚しい目的で、ウラカン達に会いに来たのではない!信じて...
ウラカンとイオタはエレメント准男爵の騎士職をしているのだった。
エレメントは州長官「シェリフ」に任命される予定で、アヴェンタが
居城に引っ越したら正式に任命されるそうなのだ。だから、この辺り
一帯はエレメント州長官の担当になる。
(本当はオレが州長官に任命される予定だったのだが...
アヴェンタちゃんを怒らせたから、オレの出世がぶっ飛んだ!
オレの館も没収された...はっはははは~どうだぁ~凄いだろ!)
悲しくなるので...過去を思い出したくない...
エレメントの事は、短い付き合いなので良くは解らないが、接した感じでは
悪い人ではなさそうである。良い人でもなさそうかな~?謎な女性?
そんな謎めいた女性に、ウラカンとイオタを預けるオレの気持ちも複雑だ!
ま~オレの行動が原因だから、ウラカンとイオタには悪い事をしたと思ってる。
だから~今回の訪問は、償いの意味合いでもあるのだった!
(ウラカン・イオタ!ごめんね~)
2人とも最近の事で、困ったことは起きてないかな?
「つきれん殿、お久しぶりです。」
『お久しぶりです。』
「困った事ですか?そうですな~」
『最近は、旅人や移住者が増え続けているせいか、私達が食べる物は
増えましたけど、お酒とかが手に入りにくくなったのです。』
お酒が不足していると!
「それは私も思った。生活必需品は多いけど、お酒だけが手に入らないのだ。」
『つきれん様!何ででしょうね?』
あぁ.....冒険者が増えたせいかな?
「私達の呑む分が冒険者達に呑まれていると?」
『それでは、冒険者が増える一方なのに、私達はどうすれば良いのですか?』
今現在は、食料難だから贅沢品より、食料を優先して取引してるのが現状だから
お酒の取引を増やすって事は、もう少し先になりそうだな.....
≪そんな.....≫
んっ.....待てよ!2人とも少し散歩しませんか?
≪散歩ですか?≫
{2人は、つきれんの言った意味を理解出来てないようである。}
良いから~良いか~おっ~っと手が滑った!
≪きゃ~~~~!≫
......................................................
{港街ガヤルドの砂浜に来ている}
綺麗な砂浜だぁ~海も綺麗だよ。
「つきれん様?何でこんな場所に着たんだ?」
『ウラカン...近づくと触られるわよ!』
いや~この砂浜で3人で泳ごうと思って...イオタさん警戒しすぎですよ。
「この辺は、小さい時から泳いでいるから、好い場所なら知っているぞ!」
『何を言ってるのウラカン?』
泳ぐってのは冗談ですよ!オレが探してたのは、オレの横にある木ですよ。
「この木の事か?」
『ヤッシーの木がどうしたのですか?』
ヤッシーの実ってココナッツジュースは採れるかな?
「ヤッシーの実の中は、実の汁が入ってるぞ。」
『そうそう!とても甘くて美味しいですよ!』
よっしゃ~!ヤッシーの木でお酒を作りますよ!
≪ヤッシーの木でお酒?≫
......................................................
{つきれんの頭の中で10分クッキング!}
貴方達の頭の中で曲を再生して下さい!
(曲を書くのが面倒です!)
まずは~ヤッシーの木を1本用意してください!
後は、3m~5mのハシゴも必要ですね!
(ここを忘れると良い事にはなりません!)
それと木の樹液を入れる、細長の樽があればパーフェクト!
(無いなら、そうですね...気合で探せ?ですかね。)
最後に5mのロープがあれば完成です!
(ついでに、パイプみたいな棒もあれば好いですね)
以上の材料が揃いましたら!フライパンで炒め....無くてもいいです!
1.ハシゴを使い、ヤッシーの木に登ります!
2.ヤッシーの実がなってる場所に、穴を開けてください!
深さはパイプが刺さるくらいでok!
3.穴と棒をセットしたら、今度は樽をロープで縛ります。
4.それを1本の木に、4箇所程に設置して終了ですね!
5.1日経過したら、木に付けた樽を回収しましょう!
これでヤッシーの木から下ろした時には、既にお酒になっています!
素晴らしいですね!簡単ですね!異世界万歳!密造酒やっほ~!
パームワインとも呼ばれるヤシ酒、カルピス味だそうですよ!
因みに3日経過したヤッシー酒は酢になってます!
実況は、頭の中の私がお送りしました~それでは御機嫌よう!
......................................................
「つきれん様?つきれん様?」
『虚ろな顔して、お酒作りの説明をしないで下さい!恐いです...』
いや~ごめんごめん!
作り方は、2人とも解りましたか?簡単ですよね!
≪はい!≫
では~ゴブリナ達に作業をさせてくださいね。
「これで、美味しいお酒が呑める~!」
『お酒だわぁ~!でも...美味しいのかしら?』
甘いお酒が呑めますよ!それとヤッシー酒と実を混ぜてシェークすると
カクテルにもなりますので、お酒が強くない人にもオススメできます。
「シェークとはなんですか?」
『後ぉ~カクテルってのは?』
コップにお酒と実の汁...実の汁はこれからココナッツと呼びます!
それを両方コップに入れたら、コップに蓋をして...思い切りフリマス!
フリマス!もっとフリマス!そして~出来上がった物をコップに移せば、
これで完成です。この完成品をカクテルと言いますよ。
≪ふむふむ!なるほど!≫
城壁の外にもヤッシーの木はありますかね?
「あぁ~この浜辺が続く限りありますぞ。」
『ヤッシーの木なんって、幾らでも城壁の外にあります。』
ここのヤッシーの木の所有権はゴブリナ族にあると思うので、エレメント卿に
説明してから使えば良いですよ!それで問題は起こらないかと。
≪はい!≫
それと...2人とも耳を近づけて下さい!
「はい」
『.....はい』
{2人は、つきれんに耳を近づけた。}
ふっ~!
≪きゃ~~!≫
冗談です!キリッ!
「何をしてるのですか!」
『エレメント様に言いつけますよ!』
なら~真面目に話しましょう!近くに!
{躊躇う2人!}
さ~早く!
2人は意を決して近づく!
此処だけの話ですけど.....実は!
衝撃の事実!(なのかも知れない?)
0
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説
家庭の事情で歪んだ悪役令嬢に転生しましたが、溺愛されすぎて歪むはずがありません。
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるエルミナ・サディードは、両親や兄弟から虐げられて育ってきた。
その結果、彼女の性格は最悪なものとなり、主人公であるメリーナを虐め抜くような悪役令嬢となったのである。
そんなエルミナに生まれ変わった私は困惑していた。
なぜなら、ゲームの中で明かされた彼女の過去とは異なり、両親も兄弟も私のことを溺愛していたからである。
私は、確かに彼女と同じ姿をしていた。
しかも、人生の中で出会う人々もゲームの中と同じだ。
それなのに、私の扱いだけはまったく違う。
どうやら、私が転生したこの世界は、ゲームと少しだけずれているようだ。
当然のことながら、そんな環境で歪むはずはなく、私はただの公爵令嬢として育つのだった。
欠損奴隷を治して高値で売りつけよう!破滅フラグしかない悪役奴隷商人は、死にたくないので回復魔法を修行します
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
主人公が転生したのは、ゲームに出てくる噛ませ犬の悪役奴隷商人だった!このままだと破滅フラグしかないから、奴隷に反乱されて八つ裂きにされてしまう!
そうだ!子供の今から回復魔法を練習して極めておけば、自分がやられたとき自分で治せるのでは?しかも奴隷にも媚びを売れるから一石二鳥だね!
なんか自分が助かるために奴隷治してるだけで感謝されるんだけどなんで!?
欠損奴隷を安く買って高値で売りつけてたらむしろ感謝されるんだけどどういうことなんだろうか!?
え!?主人公は光の勇者!?あ、俺が先に治癒魔法で回復しておきました!いや、スマン。
※この作品は現実の奴隷制を肯定する意図はありません
なろう日間週間月間1位
カクヨムブクマ14000
カクヨム週間3位
他サイトにも掲載
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
せっかく転生したのに得たスキルは「料理」と「空間厨房」。どちらも外れだそうですが、私は今も生きています。
リーゼロッタ
ファンタジー
享年、30歳。どこにでもいるしがないOLのミライは、学校の成績も平凡、社内成績も平凡。
そんな彼女は、予告なしに突っ込んできた車によって死亡。
そして予告なしに転生。
ついた先は、料理レベルが低すぎるルネイモンド大陸にある「光の森」。
そしてやって来た謎の獣人によってわけの分からん事を言われ、、、
赤い鳥を仲間にし、、、
冒険系ゲームの世界につきもののスキルは外れだった!?
スキルが何でも料理に没頭します!
超・謎の世界観とイタリア語由来の名前・品名が特徴です。
合成語多いかも
話の単位は「食」
3月18日 投稿(一食目、二食目)
3月19日 え?なんかこっちのほうが24h.ポイントが多い、、、まあ嬉しいです!
今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。
乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う
ひなクラゲ
ファンタジー
ここは乙女ゲームの世界
悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…
主人公と王子の幸せそうな笑顔で…
でも転生者であるモブは思う
きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…
魔性の悪役令嬢らしいですが、男性が苦手なのでご期待にそえません!
蒼乃ロゼ
恋愛
「リュミネーヴァ様は、いろんな殿方とご経験のある、魔性の女でいらっしゃいますから!」
「「……は?」」
どうやら原作では魔性の女だったらしい、リュミネーヴァ。
しかし彼女の中身は、前世でストーカーに命を絶たれ、乙女ゲーム『光が世界を満たすまで』通称ヒカミタの世界に転生してきた人物。
前世での最期の記憶から、男性が苦手。
初めは男性を目にするだけでも体が震えるありさま。
リュミネーヴァが具体的にどんな悪行をするのか分からず、ただ自分として、在るがままを生きてきた。
当然、物語が原作どおりにいくはずもなく。
おまけに実は、本編前にあたる時期からフラグを折っていて……?
攻略キャラを全力回避していたら、魔性違いで謎のキャラから溺愛モードが始まるお話。
ファンタジー要素も多めです。
※なろう様にも掲載中
※短編【転生先は『乙女ゲーでしょ』~】の元ネタです。どちらを先に読んでもお話は分かりますので、ご安心ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる