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第1話
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どうも安部です。
仲間とキャンプに来ていたら、濃霧で仲間を見失ってしまいました。
そして、意識も失ってしまいました。
私は此れから、どうすれば良いのでしょうか。
誰か私に教えてください。
~*~*~*~
安部は意識を取り戻すと、そこは見知らぬ土地であった。キャンプに来ていた場所とは、明らかに違う地形で森の様相も違っている。キャンプ場の森には、落葉樹の白樺が生えて居たが、今いる場所の森には白樺が見当たらないのだ。
広葉樹のブナに似た木が目に入って来るが、キャンプ場の近くにはブナは生えては居なかった。
明らかに場所が違うのだ。
安部は、何やら音がしたと思い、音のする方角に警戒しながら、ゆっくりと進むと、やがて森が切れ、森の開けた場所には街道らしき道が見えていた。
街道には、何人も人が同じ方向に向って倒れており、安部は警戒しながら腰に差していた刃渡り九寸(約三十四cm)の剣鉈を引き抜き、足音を消して倒れている人の側に近づいて行った。
最初の倒れてる人物は、うつ伏せで倒れており、首筋で脈を測るが、既に事切れており、次の倒れている人物に向うが、その人物も事切れていた。
生存者を確認できたのは、安部が五人目の人物の首筋を触った時だった。
「うっうううう」
うつ伏せで倒れていた人物を仰向けにし、直ぐに意識を確認するが、気絶をしてる様で、問いかけに反応はなかった。安部は剣鉈を鞘に戻すと、生存者の着ている鎧を脱がせると、怪我の有無を確認するが、外傷は擦り傷しかなく、見た目で判断するのなら、脱水症状が原因ではないかと判断すると、自分の持っていた中型リュックからペットボトルを取り出し、倒れている者に飲ませていた。
口に水分が垂れてきた事で、急に意識が覚醒した人物は、水を安部から奪うと急いで飲み干す。
「お嬢さん、一体何があったんだ。この死人の多さはなんだ」
安部が意識を取り戻した女性に問い掛けるが、女性は意味が解っておらずに、きょとんとした仕草のまま座っていた。
「#$%#”#$”#%#”$”」
彼女の口からは異国の言語は紡がれ、安部と意思疎通は困難であった。
だが、安部はチロシに教えた身体言語を駆使して、彼女に身振り手振りで何があったのかを聞いた。
「$#%%&#$%#%#%$”#」
彼女は、真剣な表情で言っているが、安部には理解出来なかったが、この者達の装束を見るからに、戦闘をした様子は窺いしれた。この者達は何かと戦い、そして、敗れて逃げて此処まで辿り着いたのだと判断する。
安部は彼女にどっちの方角に行くのかと問い、指で方角を指し示すと、彼女は頭を向けて倒れていた方角を指し示した。
「分かった。そちらに向うとしよう」
安部はコクリと頷くと、彼女に肩を貸し、近くの者が使っていたであろう槍を拾い手渡していた。槍を貰った女性は、槍を杖代わりにし、帰る方角に歩みをはじめた。
歩みを進める内に、彼女は倒れている者に槍で軽く突き、生存の有無を確認して行くが、未だに彼女以外の生存者は発見できないでいた。
そうして歩いていると、道の先には輜重隊の荷車らしき物が見えてくる。
荷車の近くに行くと、荷車には何人者死体が詰まれており、顔を背けたくなる状態の死体が詰まれていたが、安部は彼女を肩に担いで歩くにも限界が来ると思い、荷車の死体を丁重に街道の路肩に降ろし、一人一人丁寧に並べて、死者に祈りを捧げ供養していた。
荷車は血で汚れていたが、近くの物が持っていた麻袋だろうか、それを使い荷台を拭き取り、人が乗り込める様にしたのだった。
荷車は馬で引く様になっていたが、馬も居なくなっており、安部が荷車を引くしかなく、安部は苦虫を噛み潰したような顔をして 荷車を引き始めていた。
荷車で女性を運んでいると、街道の先で道端に座り込んでいる者が見えてくる。
「おい、生きてるか」
安部は座り込んでいる者に声を掛けたが、返答はないものと思っていたが、安部の予想覆し反応が帰って来た。
「#$%#$%」
座り込んでいた者は、急いで立ち上がろうとしていたが、体力がないのかフラフラと立ち上がっているが、直ぐに膝を付いてしまう。
「大丈夫か」
荷車をする横まで寄せて、膝を付いた者に荷車に乗る様に促した。膝付いていた者に、荷車の荷台から声が掛けられると、膝付いていた者は急いで立ち上がり、敬礼とおぼしき仕草で挨拶を始めていた。
「#$%#$”#”%”#”#$”#$”%”#”$」
「#$%」
荷台に乗っていた女性は短く会話をすると、荷台に乗れとばかりに仕草をはじめたのだが、荷車を引くのは安部なのだが、安部は無視された状態で、事は進んでいくのだった。
二人目の生存者が見つかってから、また一人、また一人と生存者が見つかり、全部で荷台の人数は六人にまで膨らんでいた。
「流石に重いんだがね」
安部の愚痴も荷台に乗ってる者達には通じず、安部は黙々と荷車を進めるだけになっていた。
「もう駄目、此処で休憩にしますよ」
安部が六人もの人間を乗せて荷車を引っ張っていたが、流石に二時間も経たずに安部は根をあげてしまう。
荷車を地面に置くと、安部は路肩に座り込んでいた所に、荷台の者が数人、安部の側にきたのだが、鎧を全員が脱いでいた。そして安部は気が付く。
全員が女性である事に気が付くのだった。
仲間とキャンプに来ていたら、濃霧で仲間を見失ってしまいました。
そして、意識も失ってしまいました。
私は此れから、どうすれば良いのでしょうか。
誰か私に教えてください。
~*~*~*~
安部は意識を取り戻すと、そこは見知らぬ土地であった。キャンプに来ていた場所とは、明らかに違う地形で森の様相も違っている。キャンプ場の森には、落葉樹の白樺が生えて居たが、今いる場所の森には白樺が見当たらないのだ。
広葉樹のブナに似た木が目に入って来るが、キャンプ場の近くにはブナは生えては居なかった。
明らかに場所が違うのだ。
安部は、何やら音がしたと思い、音のする方角に警戒しながら、ゆっくりと進むと、やがて森が切れ、森の開けた場所には街道らしき道が見えていた。
街道には、何人も人が同じ方向に向って倒れており、安部は警戒しながら腰に差していた刃渡り九寸(約三十四cm)の剣鉈を引き抜き、足音を消して倒れている人の側に近づいて行った。
最初の倒れてる人物は、うつ伏せで倒れており、首筋で脈を測るが、既に事切れており、次の倒れている人物に向うが、その人物も事切れていた。
生存者を確認できたのは、安部が五人目の人物の首筋を触った時だった。
「うっうううう」
うつ伏せで倒れていた人物を仰向けにし、直ぐに意識を確認するが、気絶をしてる様で、問いかけに反応はなかった。安部は剣鉈を鞘に戻すと、生存者の着ている鎧を脱がせると、怪我の有無を確認するが、外傷は擦り傷しかなく、見た目で判断するのなら、脱水症状が原因ではないかと判断すると、自分の持っていた中型リュックからペットボトルを取り出し、倒れている者に飲ませていた。
口に水分が垂れてきた事で、急に意識が覚醒した人物は、水を安部から奪うと急いで飲み干す。
「お嬢さん、一体何があったんだ。この死人の多さはなんだ」
安部が意識を取り戻した女性に問い掛けるが、女性は意味が解っておらずに、きょとんとした仕草のまま座っていた。
「#$%#”#$”#%#”$”」
彼女の口からは異国の言語は紡がれ、安部と意思疎通は困難であった。
だが、安部はチロシに教えた身体言語を駆使して、彼女に身振り手振りで何があったのかを聞いた。
「$#%%&#$%#%#%$”#」
彼女は、真剣な表情で言っているが、安部には理解出来なかったが、この者達の装束を見るからに、戦闘をした様子は窺いしれた。この者達は何かと戦い、そして、敗れて逃げて此処まで辿り着いたのだと判断する。
安部は彼女にどっちの方角に行くのかと問い、指で方角を指し示すと、彼女は頭を向けて倒れていた方角を指し示した。
「分かった。そちらに向うとしよう」
安部はコクリと頷くと、彼女に肩を貸し、近くの者が使っていたであろう槍を拾い手渡していた。槍を貰った女性は、槍を杖代わりにし、帰る方角に歩みをはじめた。
歩みを進める内に、彼女は倒れている者に槍で軽く突き、生存の有無を確認して行くが、未だに彼女以外の生存者は発見できないでいた。
そうして歩いていると、道の先には輜重隊の荷車らしき物が見えてくる。
荷車の近くに行くと、荷車には何人者死体が詰まれており、顔を背けたくなる状態の死体が詰まれていたが、安部は彼女を肩に担いで歩くにも限界が来ると思い、荷車の死体を丁重に街道の路肩に降ろし、一人一人丁寧に並べて、死者に祈りを捧げ供養していた。
荷車は血で汚れていたが、近くの物が持っていた麻袋だろうか、それを使い荷台を拭き取り、人が乗り込める様にしたのだった。
荷車は馬で引く様になっていたが、馬も居なくなっており、安部が荷車を引くしかなく、安部は苦虫を噛み潰したような顔をして 荷車を引き始めていた。
荷車で女性を運んでいると、街道の先で道端に座り込んでいる者が見えてくる。
「おい、生きてるか」
安部は座り込んでいる者に声を掛けたが、返答はないものと思っていたが、安部の予想覆し反応が帰って来た。
「#$%#$%」
座り込んでいた者は、急いで立ち上がろうとしていたが、体力がないのかフラフラと立ち上がっているが、直ぐに膝を付いてしまう。
「大丈夫か」
荷車をする横まで寄せて、膝を付いた者に荷車に乗る様に促した。膝付いていた者に、荷車の荷台から声が掛けられると、膝付いていた者は急いで立ち上がり、敬礼とおぼしき仕草で挨拶を始めていた。
「#$%#$”#”%”#”#$”#$”%”#”$」
「#$%」
荷台に乗っていた女性は短く会話をすると、荷台に乗れとばかりに仕草をはじめたのだが、荷車を引くのは安部なのだが、安部は無視された状態で、事は進んでいくのだった。
二人目の生存者が見つかってから、また一人、また一人と生存者が見つかり、全部で荷台の人数は六人にまで膨らんでいた。
「流石に重いんだがね」
安部の愚痴も荷台に乗ってる者達には通じず、安部は黙々と荷車を進めるだけになっていた。
「もう駄目、此処で休憩にしますよ」
安部が六人もの人間を乗せて荷車を引っ張っていたが、流石に二時間も経たずに安部は根をあげてしまう。
荷車を地面に置くと、安部は路肩に座り込んでいた所に、荷台の者が数人、安部の側にきたのだが、鎧を全員が脱いでいた。そして安部は気が付く。
全員が女性である事に気が付くのだった。
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