チロシのぼっきキャンプ~異世界エロ旅行記~

和蔵(わくら)

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第2章

第1話

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 チロシです。

 この世界での夜を越えてから、もう三日も経ったとです。

 あれから、僕達はお互いの名前を教え合ったとです。

 狐獣人の女の子の名が、ヴィヴィと言うとです。

 仲間の女の子の名は、エヴァと言うとです。

 名前が分かってから、意思疎通も大分楽になったとです。

 そして、僕達の旅は続いているとです。



~*~*~*~ 



 俺は街道の岐路で狐獣人のヴィヴィと仲間のエヴァに、どっちの分かれ道に行くかと問い掛けていた。

 ヴィヴィは右に行きたいと指差しているが、エヴァが怒り出してヴィヴィに詰め寄っている。喧嘩にならない様に、俺が間に入り仲裁をするが、俺の静止も聞き入れては貰えない。

 仕方が無いので、チュパチュパサンダーを取り出し、彼女達二人に見せると、二人の目はチュパチュパサンダーに釘付けになっている。

 俺は、ヴィヴィの必死な形相で語る姿に、右の道には何かがあるのだろうと察するのだが、エヴァが俺に右の道は駄目だと、バッテン印を腕で作り俺を行かせない様にしていた。

 その姿を見ていたら、右の道に行くのは危ないのだと悟った。

 エヴァには右の道はバツだと腕でしらせると、彼女は頷きながら俺の決定を支持してくれていた。そして、ヴィヴィの説得を始めだしたので、俺もヴィヴィに優しく接する。

 ヴィヴィは泣きながら、右に行くと指を指し示していたが、エヴァの平手打ちでヴィヴィの我が侭が通じないと悟ると、ヴィヴィは拗ねて後部座席に入り丸くなっている。

 運転席に座った俺は、後部座席で丸くなっているヴィヴィの頭を優しく撫でるとヴィヴィが俺の手を払いのけた。だが俺は何回も払いのけられてもヴィヴィの頭を撫でるのを止めなかった事で、ヴィヴィが好きにすれば良いとばかりに顔を俯いたままにしていた。

「ヴィヴィ、今はエヴァの言う事を聞く方がいい」

 俺はヴィヴィにそう言うと、シムニ゛のエンジンを掛けて出発した。

 
 岐路から三時間後



~*~*~*~



 途中にあった関所で、エヴァが上手く兵士を言い包めてくれたおかげで、難なく関所を越えられたのだった。エヴァが兵士に黒い石を手渡すと、兵士は石を見るなり、頷きながら何やらエヴァに言っていた。

 そして、暫らくするとゲートが開き、兵士が行けと手招きしていたおで、シムニ゛の足を進めていた。

 関所を通過して二時間もしない内に、少しだけ大きな町に辿り着いた俺達は、まずした事と言えば、エヴァが探した建物で、生き物の中から取り出した石を換金する事から始まった。

 換金は十分くらいで終わると、お金を持ったエヴァが向った先はと言うと、町にある教会だった。教会に入った俺達三人は聖職者を探す。 

 礼拝堂でお祈りをしていたシスターに声をかけたエヴァは、話し込んでいるが俺とヴィヴィを指差しして何かを頼み込んでいる様である。

 エヴァが俺とヴィヴィに横に来る様に手招きをしていたので、俺達二人はエヴァの横に行くと、シスターがお祈りをし始めていた。それを眺めていた俺はふっと気が付いた。

 シスターが何を言ってるのかが分かったのだ。

「----女神様、この者達に加護をお授け下さい」

 俺はシスターの顔を見た。そうすると、シスターは俺にニコリと笑顔を見せると言葉を喋りだした。

「言葉は理解出来てますでしょうか」

「「はい」」

 俺とヴィヴィは同時に返事をしてしまう。

 そして、お互いの顔を見合ったまま固まっていた。

「二人とも言葉が分かる様になってよかったな」

 エヴァの話してる言葉も理解できていた。

「おっ、おう、エヴァの声って可愛らしい声だったんだな」

 その言葉を聞いたエヴァは顔を赤らめて、俺の背中を思いっきり叩いていた。

「エヴァ、止めなさい。教会の中で暴れたら怒られるわよ」

 ヴィヴィの方に向き直ると、俺はヴィヴィの顔を正面から覗き込み、この声がヴィヴィの声なのかと関心してしまう。何処かの貴族のお姫様の様な喋り方をしているからだ。

「何よチロシ、わたくしの顔に何か付いているのかしら」

「いや、そうじゃなくて。エヴァの声も可愛いがヴィヴィの声も可愛いな」

 こうして女の子二人の顔が真っ赤になり、教会でお布施をして出てきた。

「ヴィヴィとチロシは、これでアクメランド連合王国の標準語が話せる様になったわね。ヴィヴィも母国語のケベス語だけだと、話せる相手も限られていたから、良い機会だったわね」

 エヴァが早口でそう言うと、ヴィヴィはコクリと頷いていた。

「なあー、二人とも聞いてくれ、此れから俺は仕事を探そうと思うんだが、何か良い商売を知らないか」

 二人は顔を見渡してから、真剣な表情で考え出している。

「冒険者や探索者って国の出先機関だから、自国民で保証人が居ないとなれないわよ」

 エヴァ、もう一度言ってくれ。今何と言った?

 俺はエヴァの言葉が信じられなかったのだ。転移とか転生なんかでの就職先ナンバーワンの人気職なのに、自国民で保証人がいるだと……

「当たり前じゃない。武器を持った集団を国が放置する訳ないでしょ。反乱のもとよ」

 だが、ギルドは世界共通だろ?

「チロシ、アンタ馬鹿なの?そんな危ない組織を何処の国でもお断りよ。考えてもみなさい、そんな事をすればスパイ天国になるじゃない。情報も技術も盗み放題になってしまうわ」

 うっ、うむ、確かにそうだな。

「国を跨いでいる組織は教会だけよ。教会だからって武装とかは出来ないのよ」

 そりゃーまた。世知辛い世の中ですな。

「チロシは何処の国から来たのよ。アクメランド連合王国では当たり前の知識なのよ」
 
 うっ、うむ。

「エヴァ、わたくしでも働ける仕事ってあるかしら」

「ヴィヴィは……ボクが養うから心配しないで」

 おい、エヴァの一人称はボクって言うのかよ。

「何だよ、ボクって呼んだら悪いのか」

 いや、悪くはないのだが、驚いただけだ。

「ふん」

「エヴァの申し出は有難いけど、何時までもエヴァに迷惑はかけれないわよ」

「ボクは迷惑何っておもってないよ。チロシは迷惑だけど、美味しい食べ物くれるから我慢してるだけだし」

 俺の扱いって酷くない?

「はっ?」

 いえ、何でもないです。

「わたくし、チロシがお湯を入れている物が毎日入れたら幸せだと思うの」

 お風呂の事かな?毎日だと流石に商売に……なるな!

 二人とも、一回ガレージに戻りたいんだが良いか?

「「うん」」

 俺は二人の許可を取ると、シムニ゛を町の郊外まで走らせた。そして人気が無い場所まで来ると、徐に車のキーアクセサリに付いていたガレージスイッチを押す。

(ガァーガァーガァー)

 何も無い空間に、鉄製の分厚いシャッターが現れると、開きだしていた。

 このガレージ機能を発見したのは、初日にキャンプした次の日の夜であった。ひょんな事から、車内で暴れだす野生児二匹と格闘している内に、膝がキーアクセサリーに当たりスイッチを押してしまったのが、発見した経緯である。

 言葉が通じない時は野生児だった二人も、今ではすっかり立派なレディーになってオッチャン嬉しいよ。

「ボク達を見て、何をニヤニヤしてんのよ。気持ち悪いわね」

 あうっ、若い子にそんな事言われたら、俺のHPがゴリゴリ削れるんだが。

「チロシ、此処で何をするのですか?」

 ヴィヴィはガレージで俺がする事が分からないようだ。

 俺はニヤリと笑った笑顔をヴィヴィに見せると、ガレージにシムニ゛を入れて止めると、ガレージの奥にある物置の扉を開き漁りだしていた。

 陸上自衛隊で使っている野外入浴セットニ型これを探していたのだ。俺が持っているのは制作した会社に特注で作ってもらったタイプで、組み立てから解体まで一人で全部出来てしまう。未来デグノ様ありがとうございます。

 野外入浴セット二型を見つけると、ガレージの壁に掛けていたスケールを持ち、荷馬車の荷台を測り、浴槽が荷台に入るかを確認する。

「チロシ、何をしているのですか」

 ヴィヴィは俺の後を着いて来ており、俺のする事を珍しそうに眺めている。

「ボクにも説明してくれないかな」

 エヴァはヴィヴィの腰にしがみ付き、俺を威嚇している。だが、エヴァはチョロイんだなこれが。ちょっとお菓子を見せるだけで、お尻を俺に振り出すチョロさであった。

 俺は二人にニヤリを笑うと、物置の観音開きのドアを両方開くと、奥から浴槽を平台車に載せたまま出してきた。

「何ですかこれは」

「ボクに説明してくれないと分かんない」

 そして、荷馬車の荷台の仕切りを下ろすと、浴槽の片方を持ち上げ荷馬車の荷台に掛けると、浴槽の後ろに行き、平台車に乗っている片方を持ち上げ荷馬車の荷台に押し込む。そうすると、浴槽と荷台の幅がピッタリとはまっており、動く隙間もなかった。

「チロシ、すごいじゃんか」

「これで、チロシの言うオフロが出来るのですね」

 俺は力強く頷き、二人を見て笑っていた。

 後は、何処でお風呂屋を開くかだ。水場が近くて薪の補充が出来て、尚且つ安全に商売が出来る場所は何処かだ。

「そうだね、此処は商人ギルドに登録して、場所を斡旋してもらうとか」

 登録費用とか高いんだろ?

「銀貨一枚が年会費で、登録費用は銀貨二枚だね」

 銀貨三枚が掛かるのか、うぅ~ん。

「銀貨三枚は高いけど、商人ギルドの登録をすれば、アクメランド連合王国では商売ができる証明書になるのも大きいんだよ」

 そうなのか?

「年会費は、その登録した国で払っても良いし、連合王国内の国なら何処でも払える事ができるんだ。でも、出店と行商でしか商売はできないから注意だよ。もしも固定のお店を出したかったら、完全にその国の国民にならないと駄目なんだよ」

 あくまでも、経済を廻すだけのシステムって事なんだろうか?

「商人ギルドが出来る前から、旅の商人とかは居たから、その人達に配慮したってだけだけどね」

 なるほどね。

「あの、エヴァ、わたくしでも解る様に説明してくれませんか」

 ふぁ?

「連合王国が出来た当時に、連合王国の盟主、アクメランド国の商人ギルドが、主体になり、連合王国に参加した国々のギルドが旅の商人の営業を妨害したのが事の始まりで、流通が止まってしまったの、それを当時のアクメ王国の王様は商人ギルドに掛け合い話し合いの末に、今の体勢になったって事なのよ」

「チロシ、分かりましたね。此れが商人ギルドの成り立ちなのよ」

 ヴィヴィは澄まし顔で俺に講釈を垂れている。俺はヴィヴィにお仕置きが必要だと判断すると、ヴィヴィとエヴァを呼んだ後に、二人に向って叫び放つ。

 唸れ俺の両手よ。ゴッドクリフィンガー!

「きゃぁーチロシ止めなさい。此れは警告よ止めな、さ……アンッ」

「何でボクまで撒き込むんだーーーー」

 二人の叫びがガレージに木霊している。

 

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