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第100話 鎮圧と上陸
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ジャック提督達に向けて船内から放たれた矢が、無数に飛んで来て
居たが、ジャック提督の直感を信じていた私設艦隊の船員達は、既
に防御体勢を完成させており、敵から放たれた矢を悉く防いでいた
のだった。
盾を構えたままの状態を維持しながら、後方からクロスボウで反撃
をして応戦したのである。その甲斐もあり矢は、減りだしているの
だった。
そうなると今度は、敵兵の突撃があるのだが、これをシモとハンネス
が、防いでいる間に横合いからイデオンが、攻め掛かり体制を崩した
のである!
見事な連携技であるが、それだけでは戦闘に終止符を打つ事にはなら
ずにいた。敵船の艦長を倒すか、捕らえるかしなければ、敵は何度で
も突撃を繰り返すであろう事は、その場に居た皆が承知していたのだ。
それを解っていたから、シモは敵船に乗り込んで直ぐに、敵艦の艦長
との一騎打ちに持ち込もうとしたのだが、敵船の艦長は余程に、臆病
なのか、部下達を突撃させてきたのである!
だが!
戦闘用キャラック級とバーバリアンガレー級では、元々の乗組員の数
が違いすぎていた!バーバリアンガレー級は中型船であるので乗組員
の数は、最低必要人数は45人も必要なのだが、最大人数と言うと90人
であったのだ。それに比べて、戦闘用キャラベル級の最低必要人数と
言うと20人しか必要ないのだが、その分最大で乗り込んだとしても45
人しか乗れなかったのだ。
長距離航海をして来た船が、最大人数で来るはずもなく、最低人数の
20人しか乗り込んでいなかったのだ。
そうなれば、バーバリアンガレー級の半分以下であった。これが、
大型船であれば、白兵戦での戦力は拮抗するであろうが、相手は
大砲の数は中型船に並に積んでいるが、船員は半数以下であった
のだ!
「クソッ!何なんだ奴等は!白兵戦に慣れてやがるじゃねか!
今回の仕事は楽に終わると訊いたから、俺は参加したのに.......
これでは話が違う!」
「おいおい!そんな所で、1人でぶつくさ言ってないで俺と一緒に
遊ぼうぜぇ?良いよな!」
シモは敵船の艦長を見つけ、敵船の艦長に一騎打ちを挑もうとして
いたのだった。だが、敵船の船長は戦意が無くなっており、このま
ま戦い続ける事は出来ない状況である。
「クソッ!来るな、俺に近づくんじゃね!」
「戦う気が無いのなら、早めに降伏しろ!何故、部下を無駄死に
させて貴様は生きている!貴様みたいな指揮官がいるから、何時
も割りを食うのが兵隊なんだよ!」
そう言うと、シモは鬼の形相で敵船の艦長を手していた剣で、
袈裟懸けに切り捨てていたのだった!
戦いは終わった!勝ち鬨を挙げよ!俺達シーランド私設艦隊が
敵旗艦を征圧した事を回りに知らしめるのだ!
《へい!......行くぞ野郎共!》
遠くからシーランド私設海軍の勝ち鬨が、周りの敵船に響き
渡って行ったのだった!
「団長!あの貴族の私設艦隊の旗艦が、敵に落とされました!
早く上陸して逃げましょうぜぇ!」
「急ぐ事は無い!この輸送船は、ユニオン所属の海運組合の
物だ。それを攻撃するとなれば、問題が大事になってしまう
そんな馬鹿な真似は、敵さんもしない!」
「ですが、急いで傭兵隊長と合流しましょう!そうなれば、
この島の領主を俺達で、攻め落とす事だって出来ます!」
「そうだな!あの貴族の申し出どおり、上陸してから合流
さえすれば、この島の領主など直ぐに捻り潰してくれよう」
彼等は、大陸から船で来たばかりで何も島の出来事を知らない
知らな過ぎたのだ。彼等、傭兵団の別働隊である部隊は、既に
壊滅しており、残りは負傷した傭兵隊長と分隊長だけであった
事など、彼等の想像力では思いも寄らない事なのだろう?
こうして、傭兵団は逃げ場の無い島に上陸してしまったのだった!
此の後の展開は、どうなるかなど彼等には想像も出来ないだろう。
逃げ場のない戦場が地獄だとすると、まさにシーランド本島は地獄
その物であったのだ。彼等は領主である辺境伯の戦力が、多くても
2つの騎士団と私設艦隊だけだと予想していたのだが、その予想は
既に外れている!
実質は、白の団500名・黒の団150名・赤と青の団は合計で21名
シーランド私設海軍、総勢400名であった!これだけの数でも
向こうには勝算は無く、あるのは降伏か死かでしかなかった。
1071名もの敵を相手にする事は、傭兵団には無理であった!
たった150人の傭兵団と護衛艦の生き残りを合わせても、200人
も居なかったのだ。これで戦おうと思う方が、頭がどうにかして
居ると思われてもおかしくなかった!
情報が無いとは、戦いに置いて後手に回る事を意味するのだが、
それすらも理解していない彼等は、死地に向けて悠々と歩きだ
していたのだった!
「可愛い姫様とか城に居るのかな?俺と一緒に酒でも呑んでくれる
と良いな!」
「馬鹿かおめぇ~?自分の顔を鏡で見てから物を言えよ!」
末端の兵士達も、全てを知らないせいか、誰も彼もが浮かれていた。
それが、彼等が口にする最後の言葉になろうとは、今の彼等では想像
も出来なかったのだ。
......................................................
やっと「戦国の鍛冶師」が100話目に辿り着きました!
早い様で短かった気がしますが、此れまで私の作品を
応援してくださった皆様方に、此の場を借りてお礼を
申し上げます。
「7月の下旬から、戦国の鍛冶師を応援してくださり、有難う御座います!
此れからも、私に皆様の力を貸して下さい。どうかお願いします!」
100話を超えるとストーリーを考えるのが辛くなって来ますが、
頑張って、作品を考えて作って行きます。
10/29 AM7:40 作者:つきれん/ぬえぞう
居たが、ジャック提督の直感を信じていた私設艦隊の船員達は、既
に防御体勢を完成させており、敵から放たれた矢を悉く防いでいた
のだった。
盾を構えたままの状態を維持しながら、後方からクロスボウで反撃
をして応戦したのである。その甲斐もあり矢は、減りだしているの
だった。
そうなると今度は、敵兵の突撃があるのだが、これをシモとハンネス
が、防いでいる間に横合いからイデオンが、攻め掛かり体制を崩した
のである!
見事な連携技であるが、それだけでは戦闘に終止符を打つ事にはなら
ずにいた。敵船の艦長を倒すか、捕らえるかしなければ、敵は何度で
も突撃を繰り返すであろう事は、その場に居た皆が承知していたのだ。
それを解っていたから、シモは敵船に乗り込んで直ぐに、敵艦の艦長
との一騎打ちに持ち込もうとしたのだが、敵船の艦長は余程に、臆病
なのか、部下達を突撃させてきたのである!
だが!
戦闘用キャラック級とバーバリアンガレー級では、元々の乗組員の数
が違いすぎていた!バーバリアンガレー級は中型船であるので乗組員
の数は、最低必要人数は45人も必要なのだが、最大人数と言うと90人
であったのだ。それに比べて、戦闘用キャラベル級の最低必要人数と
言うと20人しか必要ないのだが、その分最大で乗り込んだとしても45
人しか乗れなかったのだ。
長距離航海をして来た船が、最大人数で来るはずもなく、最低人数の
20人しか乗り込んでいなかったのだ。
そうなれば、バーバリアンガレー級の半分以下であった。これが、
大型船であれば、白兵戦での戦力は拮抗するであろうが、相手は
大砲の数は中型船に並に積んでいるが、船員は半数以下であった
のだ!
「クソッ!何なんだ奴等は!白兵戦に慣れてやがるじゃねか!
今回の仕事は楽に終わると訊いたから、俺は参加したのに.......
これでは話が違う!」
「おいおい!そんな所で、1人でぶつくさ言ってないで俺と一緒に
遊ぼうぜぇ?良いよな!」
シモは敵船の艦長を見つけ、敵船の艦長に一騎打ちを挑もうとして
いたのだった。だが、敵船の船長は戦意が無くなっており、このま
ま戦い続ける事は出来ない状況である。
「クソッ!来るな、俺に近づくんじゃね!」
「戦う気が無いのなら、早めに降伏しろ!何故、部下を無駄死に
させて貴様は生きている!貴様みたいな指揮官がいるから、何時
も割りを食うのが兵隊なんだよ!」
そう言うと、シモは鬼の形相で敵船の艦長を手していた剣で、
袈裟懸けに切り捨てていたのだった!
戦いは終わった!勝ち鬨を挙げよ!俺達シーランド私設艦隊が
敵旗艦を征圧した事を回りに知らしめるのだ!
《へい!......行くぞ野郎共!》
遠くからシーランド私設海軍の勝ち鬨が、周りの敵船に響き
渡って行ったのだった!
「団長!あの貴族の私設艦隊の旗艦が、敵に落とされました!
早く上陸して逃げましょうぜぇ!」
「急ぐ事は無い!この輸送船は、ユニオン所属の海運組合の
物だ。それを攻撃するとなれば、問題が大事になってしまう
そんな馬鹿な真似は、敵さんもしない!」
「ですが、急いで傭兵隊長と合流しましょう!そうなれば、
この島の領主を俺達で、攻め落とす事だって出来ます!」
「そうだな!あの貴族の申し出どおり、上陸してから合流
さえすれば、この島の領主など直ぐに捻り潰してくれよう」
彼等は、大陸から船で来たばかりで何も島の出来事を知らない
知らな過ぎたのだ。彼等、傭兵団の別働隊である部隊は、既に
壊滅しており、残りは負傷した傭兵隊長と分隊長だけであった
事など、彼等の想像力では思いも寄らない事なのだろう?
こうして、傭兵団は逃げ場の無い島に上陸してしまったのだった!
此の後の展開は、どうなるかなど彼等には想像も出来ないだろう。
逃げ場のない戦場が地獄だとすると、まさにシーランド本島は地獄
その物であったのだ。彼等は領主である辺境伯の戦力が、多くても
2つの騎士団と私設艦隊だけだと予想していたのだが、その予想は
既に外れている!
実質は、白の団500名・黒の団150名・赤と青の団は合計で21名
シーランド私設海軍、総勢400名であった!これだけの数でも
向こうには勝算は無く、あるのは降伏か死かでしかなかった。
1071名もの敵を相手にする事は、傭兵団には無理であった!
たった150人の傭兵団と護衛艦の生き残りを合わせても、200人
も居なかったのだ。これで戦おうと思う方が、頭がどうにかして
居ると思われてもおかしくなかった!
情報が無いとは、戦いに置いて後手に回る事を意味するのだが、
それすらも理解していない彼等は、死地に向けて悠々と歩きだ
していたのだった!
「可愛い姫様とか城に居るのかな?俺と一緒に酒でも呑んでくれる
と良いな!」
「馬鹿かおめぇ~?自分の顔を鏡で見てから物を言えよ!」
末端の兵士達も、全てを知らないせいか、誰も彼もが浮かれていた。
それが、彼等が口にする最後の言葉になろうとは、今の彼等では想像
も出来なかったのだ。
......................................................
やっと「戦国の鍛冶師」が100話目に辿り着きました!
早い様で短かった気がしますが、此れまで私の作品を
応援してくださった皆様方に、此の場を借りてお礼を
申し上げます。
「7月の下旬から、戦国の鍛冶師を応援してくださり、有難う御座います!
此れからも、私に皆様の力を貸して下さい。どうかお願いします!」
100話を超えるとストーリーを考えるのが辛くなって来ますが、
頑張って、作品を考えて作って行きます。
10/29 AM7:40 作者:つきれん/ぬえぞう
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