戦国の鍛冶師

和蔵(わくら)

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第55話 貴族と王族

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~とある人物視点~

何んだと!シーランド本島に、新しい組合が出来ると言うのか?その情報は本当
だろうな?本当ならば、シーランド本島の税収が増える事になるではないか!
そうなれば、財政難の我が家も建て直せるし、王族が訪問されている今、財政は
刻々と悪くなる一方だが、将来的に借金を返済も出来る事になるな!こうしては
おれんな、詳しく調査してまいれ。

数日後

なんだと!出来る組合が数ヶ月後には、特殊組合に昇格しそうだと言うのか?それ
は誠か?特殊組合がシーランド本島で出来るのであれば、これはシーランド本島で
の快挙となる出来事じゃぞ!そうは思わぬか爺よ。

「はっ、それが誠ならば、シーランド辺境伯家の財政は一気に回復し、更には家の
 名声と地位向上ならびに、莫大な財がシーランド本島にもたらされる事になりま
 すな。そうなれば、ここ数年で疲弊した辺境伯家の財政は、一気に黒字へと変わ
 り、更には、姫様の嫁ぎ先も選び放題ですぞ」

あぁ~我が愛しい娘の嫁ぎ先は、名家でなければならぬからの!その辺の男爵家と
かに嫁がせるとか、ふざけた事を言ってくる者も居なくなるであろう!金はあれど
何が悲しゅうて、男爵家と縁談など結ばないといけないのじゃ!ふざけるんじゃな
いぞ!

「旦那様、本当にその通りでございます。姫様が商人上がりの男爵などと結婚が持
 ち上がり、相手の男爵が勘違いして、この館に来た時には、わたくしめは殺そう
 かと思いましたぞ!」

エドヴァルドそれは流石に止めてくれ、刃傷沙汰はよくないぞ!我が家名に傷が付
くし、尚且つ貴族同士の揉め事になると、王都からの召喚状が届いてしまうかな!
私はな、娘が成り上がり者に無理やり嫁がされる事に、我慢がならなかっただけだ
だがな、向こうが提示してきた事で、我が家が不利益になる事は一切なかったから
それだけが救いじゃったな。

「借金を肩代わりしますので、姫様を男爵家に下さいとか、ふざけた事を言っただ
 けでも、辺境伯家に喧嘩を売った事になるのですぞ!旦那様を馬鹿にしてる発言
 は辺境伯家の筆頭執事のエドヴァルドが、断じて許しませぬ!」

ま~落ち着けエドヴァルドよ!特殊組合が出来てしまえば、シーランド本島での
税収ならびに、人口増加等々のおまけも付いてくるから、それで良しとしようで
はないか!だがな、もしも男爵家が邪魔をする様ならば、シーランド辺境伯の名
を持って命じる。邪魔する者は全てを排除しろ!

「畏まりました旦那様!」

エドヴァルドの俯いた顔には、怪しげな笑みが浮かんでいたのだった。

数日後

エドヴァルドは、とある部屋の一室で人物と話をしていたのだった。

「儂が掴んだ情報ではな、シーランド銃組合の者達は、御者を探している様じゃが
 そこでな、御主に業者に扮して、組合の者達に協力と護衛をして貰いたいんじゃ
 もしも、あの男爵家が組合の邪魔をする様ならば、密かに男爵家の手の者達を消
 すようにせい!」

「畏まりました。エドヴァルド様の下僕である、我ら黒の精霊騎士団が見事に役目
 を果たしてご覧にいれまする!」

「ぐずぐずするでない、直ぐに組合の重要人物と接触するのじゃ!」

黒の精霊騎士団の団長が、部屋を退出するとエドヴァルドは、独り言を語り始めたのだった。

「あの男爵め、王族を連れて遣って来たからには、何が何でも姫を貰い受ける積り
 の様だが、そうはいかんぞ!此方には我らが居る事を解らせてやる!」

そう言うと、エドヴァルドは部屋の奥に消えて行ったのだのだった。

~とある貴族視点~

王弟殿下に頼んで、一緒に来たからには、貧乏貴族の姫君を貰い受けて帰らなければ、
我が顔に泥を塗る事になろう。だが、ここの貴族は数年前から、財政難になっており、
直ぐにでも姫を我の元に嫁がせなければ、ここの貴族は財政破綻してしまうだろうな!
そうならない為には、我の言う事を訊くしかないのだよ。

「男爵様、町で小耳に挟んだ事なのですが、何でも此処のユニオンで組合を作ると
 言う事を訊いてまいりました。どの様になさいますか?」

ふんっ、こんな小さな島のユニオンで、組合を立ち上げる様な者達など捨てておけ
我は忙しいのじゃ!そんな詰らぬ事で、我を惑わす出ないわ。

「はっ、申し訳ありませぬ」

我と姫が結婚すれば、可愛い子が出来ような、何人の子を作ってやろうかの!
ぐははははははは!

~その頃、好成の方では~

建築組合からの帰り道に、荷馬車組合に立ち寄っていた好成だった。
そして、そこには辺境伯の手の者が、好成の動向を監視して居た事に、
好成自身は気が付いていなかったが、変な視線がある事には気が付いた
のだった。

荷馬車組合の受付襄に、依頼を頼むと、待合室で待っていた好成の元に
30代前半といった感じの男性が、好成の前に遣ってきたのだった。

「初めまして、わたくしは荷馬車組合で御者長をしている者です」

御者長をしていると言った者を見ると、背が高くて、肩幅を広く、見た感じで
御者ではないと言っている感じだったのだが、本人は組合の者だと名乗っている
から、御者をしてる人なんだろうと納得させたのだった。

「今回の組合の依頼内容ですが、どの様な依頼なんでしょうか?」

御者長は依頼内容の確認から、話を切り出していた。そして、好成も怪しげな
雰囲気の御者長に警戒しながら、依頼の説明をすると、御者長から大きな声で
依頼内容を聞き返されたのだった。

「なんですとぉ~~!?」

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