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第48話 緊急会議と旗の色
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宿屋ガレオンの食堂に、関係者が一同に集まり、話し合いをしていたのだ。
何故この場所を選んだかと言うと、ガレオンの主人は造船所も経営しており
造船所の中古船を借りて、鉄鉱石や資材の運搬を頼めないかと、思ってここ
で話し合いの場を設けたのだ。もしも駄目でも、造船所の親父ならば、知り
合いは幾らでも居るだろうし、親父の口利きで安く頼める可能性もあるかも
知れないのだ!
親父は、船は貸せるが人手は貸せないと言っている。それもそうか、造船所
の職人は船大工で、船乗りではないのだから、俺達の注文が無理難題だった
だけなのだ。親父さん無理言ってごめんな!
親父さんの提案で、地元の漁師を臨時で雇えば、人手不足は解消されると提案
されたのだ。この提案に皆は、それぞれに賛成意見の述べている!
此れで船の輸送は問題なさそうだった。
ダーンは、船輸送の船団の指揮を執って貰いたい。それと副官にヤーコブを付け
安全に船の積荷を町まで、輸送して貰いたいと伝えると、2人から猛反発されて
しまった。
「アンジェ様を1人にすれば、大惨事になりかねません!ボクがアンジェ様の
サポートをします!そうすれば、問題なく事が済みます」
「私はアントンと一緒に、集落で戦う為に参加したのです!輸送をする為に参加
した訳ではありません!明くまでもアントンと一緒に敵討ちがしたいのです!」
2人の意向を無視は出来なかったので、2人には適した場所に配置し直したのだ。
そうなると、船団の纏める人物が居なくなる!その事を皆に告げると、奥から声が
俺に向けて掛けられたのだ。
「お困りの様だな!ふっ、儂もまだまだ引退は出来んな!」
造船所の親父さんが、船団の頭領をすると言い出していたのだ。船団を指揮できる
程の人材は居なかったから、親父さんに任せる事で話は纏まった。そうなると、
船団の護衛をどうするかと言う話になる。
「船団の護衛など、水夫や水夫頭に遣らせればいいんじゃ!昔の船乗りはな、
荒海に出ては、魔物との戦いをしながら漁をしたものじゃ!」
老人の昔話に付き合うと、話が長くなるので俺は適当に相槌を打ち、話を纏めるて
いたのだった。地元の漁師は戦いには慣れているのか?とか、武器の扱いは出来る
のかとか、どれも親父さんが言うには、問題はないそうだ。
そうなると、次は村と集落の再興する費用は、領主から出ているので、その費用を
使い資材の確保、人材の確保、武具の確保、馬と荷車の確保、更にはインガ婆様が
使っている大砲を載せている荷車を少し大型化し、居馬車で引いて運べる様にして
火力不足を補うようにする。
資材は、主に石と石を固める粉を大量購入する事に決まった。固める粉の事を此方では
、べトンと呼んでいる。べトンは町や村で建築資材の材料として、幅広く使われており、
此方の世界では無くてはならない物なのだ。
人材は、大工・左官・人夫・水夫・御者・傭兵・回復治療師・薬剤師・医者・それと
犠牲者の弔いの為に、聖職者の派遣を依頼するそうだ。
馬と馬車は、通常の物を使い、ニーロ達の負担を軽くする。それと食料や野営用の
資材と武器・防具も運搬する。シーランド銃も予備を持っていくし、防具も予備を
運んでいく。
船団には、各村に立ち寄らずに進める様にするのだが、まずは各村の了解を取り付
けなければならない。それも準備期間中に根回しをしておくつもりだった。
各村と通過する船には、それぞれ旗を取り付ける。そうする事で旗の色で、村に寄
るか寄らないかを判断できるからだ。
赤旗は村に緊急事態を知らせる物で、緑旗は村で足りない物資があると知らせる物で、
青旗は船が通過するのを認める印にする。船も同じ色を出すが、船が掲げる旗で白旗
だけは、船しか使わない様にする。白旗の意味は、依頼や任務遂行中を意味するもの
とする。白旗を掲げている船には、無理な事を言えないと定めておけば、立ち寄る事
もなく、町まで時間を短縮して向かえるのだ。
この取り決めを各村の村長に納得してもらい、此れからも旗の色により物事を判断
して行ければ良いと思う。だが、各村で宿を借りた方が、旅をするには適している
から、今回の様な特別な事が無い限りは、白旗などは使う必要はなかった。
そして、各村に出向く人材として、俺はダーン君に任せたいと思っている。
グローブ式が、ある程度の量を完成させたら、一足先に中型船で帰って貰い、その
帰りに各村に寄るので、その時に村長と話をして貰うことにする。
そして、ダーンにはケット・シー族の戦士に、グローブ式の取り扱いと射撃練習に
整備の仕方を任せておきたい。俺が教えるより、ダーンが教えた方が早いからだ。
グローブ式の癖や構え方などは、ケット・シーでしか解らないのだから、ダーンに
任せるのが一番なのだ。
ケット・シー族には、300丁のグローブ式を作れば、各自に行き渡るであろうから
300丁を作るまでは、ダーンには町で遣れる事を遣ってもらう!
......................................................
~べトンのお勉強~
今日は話に出てきたべトンに付いて、皆様とお勉強をして行きたいと思います!
べトンとは、コンクリートのヨーロッパ読みみたいな感じだと、思って下さい。
ベトン(フランス語: béton、ドイツ語: Beton、オランダ語: beton)になります
コンクリートの歴史は古く、古代ローマ人が建築資材として使っていたそうで、
当時のコンクリートには生石灰、「ポッツオーリの土」とも称される火山灰、
軽石を骨材に使用していたそうです。強度も現在より少し劣るだけだとか?
でも横に引っ張られる力には弱く、横揺れの地震があると脆く崩れるかも知れ
ませんね。当時は、鉄筋も入ってませんからね仕方ありませんね。
......................................................
何故この場所を選んだかと言うと、ガレオンの主人は造船所も経営しており
造船所の中古船を借りて、鉄鉱石や資材の運搬を頼めないかと、思ってここ
で話し合いの場を設けたのだ。もしも駄目でも、造船所の親父ならば、知り
合いは幾らでも居るだろうし、親父の口利きで安く頼める可能性もあるかも
知れないのだ!
親父は、船は貸せるが人手は貸せないと言っている。それもそうか、造船所
の職人は船大工で、船乗りではないのだから、俺達の注文が無理難題だった
だけなのだ。親父さん無理言ってごめんな!
親父さんの提案で、地元の漁師を臨時で雇えば、人手不足は解消されると提案
されたのだ。この提案に皆は、それぞれに賛成意見の述べている!
此れで船の輸送は問題なさそうだった。
ダーンは、船輸送の船団の指揮を執って貰いたい。それと副官にヤーコブを付け
安全に船の積荷を町まで、輸送して貰いたいと伝えると、2人から猛反発されて
しまった。
「アンジェ様を1人にすれば、大惨事になりかねません!ボクがアンジェ様の
サポートをします!そうすれば、問題なく事が済みます」
「私はアントンと一緒に、集落で戦う為に参加したのです!輸送をする為に参加
した訳ではありません!明くまでもアントンと一緒に敵討ちがしたいのです!」
2人の意向を無視は出来なかったので、2人には適した場所に配置し直したのだ。
そうなると、船団の纏める人物が居なくなる!その事を皆に告げると、奥から声が
俺に向けて掛けられたのだ。
「お困りの様だな!ふっ、儂もまだまだ引退は出来んな!」
造船所の親父さんが、船団の頭領をすると言い出していたのだ。船団を指揮できる
程の人材は居なかったから、親父さんに任せる事で話は纏まった。そうなると、
船団の護衛をどうするかと言う話になる。
「船団の護衛など、水夫や水夫頭に遣らせればいいんじゃ!昔の船乗りはな、
荒海に出ては、魔物との戦いをしながら漁をしたものじゃ!」
老人の昔話に付き合うと、話が長くなるので俺は適当に相槌を打ち、話を纏めるて
いたのだった。地元の漁師は戦いには慣れているのか?とか、武器の扱いは出来る
のかとか、どれも親父さんが言うには、問題はないそうだ。
そうなると、次は村と集落の再興する費用は、領主から出ているので、その費用を
使い資材の確保、人材の確保、武具の確保、馬と荷車の確保、更にはインガ婆様が
使っている大砲を載せている荷車を少し大型化し、居馬車で引いて運べる様にして
火力不足を補うようにする。
資材は、主に石と石を固める粉を大量購入する事に決まった。固める粉の事を此方では
、べトンと呼んでいる。べトンは町や村で建築資材の材料として、幅広く使われており、
此方の世界では無くてはならない物なのだ。
人材は、大工・左官・人夫・水夫・御者・傭兵・回復治療師・薬剤師・医者・それと
犠牲者の弔いの為に、聖職者の派遣を依頼するそうだ。
馬と馬車は、通常の物を使い、ニーロ達の負担を軽くする。それと食料や野営用の
資材と武器・防具も運搬する。シーランド銃も予備を持っていくし、防具も予備を
運んでいく。
船団には、各村に立ち寄らずに進める様にするのだが、まずは各村の了解を取り付
けなければならない。それも準備期間中に根回しをしておくつもりだった。
各村と通過する船には、それぞれ旗を取り付ける。そうする事で旗の色で、村に寄
るか寄らないかを判断できるからだ。
赤旗は村に緊急事態を知らせる物で、緑旗は村で足りない物資があると知らせる物で、
青旗は船が通過するのを認める印にする。船も同じ色を出すが、船が掲げる旗で白旗
だけは、船しか使わない様にする。白旗の意味は、依頼や任務遂行中を意味するもの
とする。白旗を掲げている船には、無理な事を言えないと定めておけば、立ち寄る事
もなく、町まで時間を短縮して向かえるのだ。
この取り決めを各村の村長に納得してもらい、此れからも旗の色により物事を判断
して行ければ良いと思う。だが、各村で宿を借りた方が、旅をするには適している
から、今回の様な特別な事が無い限りは、白旗などは使う必要はなかった。
そして、各村に出向く人材として、俺はダーン君に任せたいと思っている。
グローブ式が、ある程度の量を完成させたら、一足先に中型船で帰って貰い、その
帰りに各村に寄るので、その時に村長と話をして貰うことにする。
そして、ダーンにはケット・シー族の戦士に、グローブ式の取り扱いと射撃練習に
整備の仕方を任せておきたい。俺が教えるより、ダーンが教えた方が早いからだ。
グローブ式の癖や構え方などは、ケット・シーでしか解らないのだから、ダーンに
任せるのが一番なのだ。
ケット・シー族には、300丁のグローブ式を作れば、各自に行き渡るであろうから
300丁を作るまでは、ダーンには町で遣れる事を遣ってもらう!
......................................................
~べトンのお勉強~
今日は話に出てきたべトンに付いて、皆様とお勉強をして行きたいと思います!
べトンとは、コンクリートのヨーロッパ読みみたいな感じだと、思って下さい。
ベトン(フランス語: béton、ドイツ語: Beton、オランダ語: beton)になります
コンクリートの歴史は古く、古代ローマ人が建築資材として使っていたそうで、
当時のコンクリートには生石灰、「ポッツオーリの土」とも称される火山灰、
軽石を骨材に使用していたそうです。強度も現在より少し劣るだけだとか?
でも横に引っ張られる力には弱く、横揺れの地震があると脆く崩れるかも知れ
ませんね。当時は、鉄筋も入ってませんからね仕方ありませんね。
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