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第37話 ユニオンと魔道具専門店
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労働組合・ユニオンの本部は、港にあり魚市場の隣でもあるのだ。
魚市場では、魚介類を扱い、ユニオンの荷揚げ場では、主に狩って
来た魔獣・魔物・野菜などを取引するみたいだ。
何故ユニオンの荷揚げ場が、港に面してるかと言うと、この島は主な
移動手段は船だから、港にユニオンの荷揚げ場があると、皆は凄く便利
に使えるとの事なので、港に出来たとダーンが言っている。
実際に、内陸部から来た野菜や周辺海域の小島で、狩って来た獲物などを
荷揚げする時に、凄く便利な場所にあると感じる。今回の獲物を降ろす時
なども、便利だったのだ。桟橋には滑車が取り付けられたクレーンなる物
があり、そのクレーンに重たい荷物を括りつけたら、クレーンに付いてい
るロープを手動で巻き上げると、重たい荷物も軽々と浮き上がり、陸地に
簡単に降ろせたのだ。
俺は荷揚げする時は、またニーロとマーユに手伝って貰おうと思ってたのだ
が、その必要は無かったのだ。クレーンと言う物の作りは簡単で、大き台座
の上に太い支柱を付けており、一番上に横になった棒があるのだが、その横
向きの棒が、好きな方向に自由に動いているのだ。作りを見せて貰うと、支柱
の中は空洞で、その空洞部分に横になった棒を差し込む事で、自由な方向に向
く様になっている。横になった棒の先端には、滑車が取り付けられており、そ
の滑車があるから、重たい荷物を持ち上げられる仕組みみたいだ。
俺には難しい事は、さっぱり解らないが、これを考えた人は頭が凄く良いんだ
ろうな?俺達が住む場所の桟橋にも、このクレーンが1台あれば、荷揚げが凄
く楽になりそうだ。ダーンに何処で売ってるかと聞くと、道具雑貨店・匠でも
買えると訊いたのだ。さっそく行って見たいが、まだダーンが荷揚げ場からは
離れられないみたいで、ダーンが荷揚げ場を離れられるのは、夕方に競りがあ
り、その競りが終って素材の料金を貰わないと、荷揚げ場を離れる事が出来な
いとの事だ。
ダーンに離れられない理由を訊くと、「此処のユニオンの荷揚げ場は、出品主
が側に居なかったら、競りの時に買い叩かれるから何ですよ!だから、競り人
を側で見張り、安い値になり掛けたら、横で競り人の腕を叩くんですよ!」と
言っている。此処はダーン船長に全てを任せて置いても問題ないだろう!
オレークさんとターニャさんは先に家に帰ったのだが、息子のダニエルはまだ側
に居るので、魔道具専門店に案内を頼んだのだった。今回の試射で2個の魔力球
が壊れてしまったからだ。その為に専門家の意見を訊いた方が良いと、オレーク
さんに言われたので、俺達は魔道具専門店に向かうのだ。
魔道具専門店・魔法の杖と書かれた看板が、遠くからでも見えてきたのだった。
看板には、少女の魔法使いが木の箒に跨り、空を飛ぶ様子が描かれていたのだ!
この絵は凄いな!日ノ本では見たことが無い絵柄である。京都の狩野派などの
作風とは全然違うが、兎に角、上手いと言う言葉しか出てこない程に上手かった。
中に入ってみると、カウンターには、ヨボヨボの老婆が座っており、看板の少女
は何処にもいませんでした。あれれ......看板とお店の中では偉い違いだな!
老婆に話しかけると、元気の良い声が返ってきたのだった。
「なんだい?お客かい?何か買うんだよね?ならばこれどうだい?金貨1枚にしと
くよ?安いだろう?サービスだから安いから!さ~金貨1枚置いて帰んな!」
何だこのお店は......俺が老婆の強引な商売に呆けてると、ダニエルが前に出てきて
老婆に向かって何か言ってる。
「婆ちゃんオレだよ!孫のダニアルだよ!今日は婆ちゃんに訊きたい事があって
お店に来たんだよ!ちゃんと聴こえてる?」
大きな声で、ダニエルが老婆に向かって話しかけているが、この婆さんって身内
だったのか!オレークさんのお母さんだと思うと、この強引な商売も納得させら
れるな!オレークさんも多少は強引だからな!
「何だいダニエルじゃないか!今日はどうしたんだい?婆ちゃんを山に捨てるの
かい?止めておくれよ~!」
物騒な事を言ってるが、今の時代は普通の事だから仕方が無い。
「違うよ!そんな事したら婆ちゃんは、暴れだして町中で大砲を撃つだろ?」
「そうじゃったか?」
えっ!?今のは訊き間違いだよね?町中で大砲を撃つって......この婆さん危ない!
「今日きたのは、此れを見て貰いたいんだよ!」
「なんじゃ、それは玩具か?」
ダニエルが祖母に、魔力鉄砲銃を見せると、祖母はダニエルから急いで、魔力鉄砲
銃を取上げると、色々と触りだしている。ダニエルに解らない場所の説明をさせて
それから、押したり、開いたり、分解したりしているのだ。
すると祖母が、ある事に気が付いたみたいで、俺に魔力鉄砲銃を手渡してきたの
だった。手渡された部品を見ると、そこはスプリングバネの部分だったのだ。
やはり此処が原因で、魔力鉄砲銃の魔力球が壊れる原因だったのだろうか?
そう祖母に尋ねると、祖母は俺に「あんた馬鹿か?こんな作りだったら魔力球は
直ぐに壊れてしまうよ!長時間使うならば、魔力球何って持たないさね」
馬鹿って言われても.....俺も頑張って考えた結果なんだが......
魚市場では、魚介類を扱い、ユニオンの荷揚げ場では、主に狩って
来た魔獣・魔物・野菜などを取引するみたいだ。
何故ユニオンの荷揚げ場が、港に面してるかと言うと、この島は主な
移動手段は船だから、港にユニオンの荷揚げ場があると、皆は凄く便利
に使えるとの事なので、港に出来たとダーンが言っている。
実際に、内陸部から来た野菜や周辺海域の小島で、狩って来た獲物などを
荷揚げする時に、凄く便利な場所にあると感じる。今回の獲物を降ろす時
なども、便利だったのだ。桟橋には滑車が取り付けられたクレーンなる物
があり、そのクレーンに重たい荷物を括りつけたら、クレーンに付いてい
るロープを手動で巻き上げると、重たい荷物も軽々と浮き上がり、陸地に
簡単に降ろせたのだ。
俺は荷揚げする時は、またニーロとマーユに手伝って貰おうと思ってたのだ
が、その必要は無かったのだ。クレーンと言う物の作りは簡単で、大き台座
の上に太い支柱を付けており、一番上に横になった棒があるのだが、その横
向きの棒が、好きな方向に自由に動いているのだ。作りを見せて貰うと、支柱
の中は空洞で、その空洞部分に横になった棒を差し込む事で、自由な方向に向
く様になっている。横になった棒の先端には、滑車が取り付けられており、そ
の滑車があるから、重たい荷物を持ち上げられる仕組みみたいだ。
俺には難しい事は、さっぱり解らないが、これを考えた人は頭が凄く良いんだ
ろうな?俺達が住む場所の桟橋にも、このクレーンが1台あれば、荷揚げが凄
く楽になりそうだ。ダーンに何処で売ってるかと聞くと、道具雑貨店・匠でも
買えると訊いたのだ。さっそく行って見たいが、まだダーンが荷揚げ場からは
離れられないみたいで、ダーンが荷揚げ場を離れられるのは、夕方に競りがあ
り、その競りが終って素材の料金を貰わないと、荷揚げ場を離れる事が出来な
いとの事だ。
ダーンに離れられない理由を訊くと、「此処のユニオンの荷揚げ場は、出品主
が側に居なかったら、競りの時に買い叩かれるから何ですよ!だから、競り人
を側で見張り、安い値になり掛けたら、横で競り人の腕を叩くんですよ!」と
言っている。此処はダーン船長に全てを任せて置いても問題ないだろう!
オレークさんとターニャさんは先に家に帰ったのだが、息子のダニエルはまだ側
に居るので、魔道具専門店に案内を頼んだのだった。今回の試射で2個の魔力球
が壊れてしまったからだ。その為に専門家の意見を訊いた方が良いと、オレーク
さんに言われたので、俺達は魔道具専門店に向かうのだ。
魔道具専門店・魔法の杖と書かれた看板が、遠くからでも見えてきたのだった。
看板には、少女の魔法使いが木の箒に跨り、空を飛ぶ様子が描かれていたのだ!
この絵は凄いな!日ノ本では見たことが無い絵柄である。京都の狩野派などの
作風とは全然違うが、兎に角、上手いと言う言葉しか出てこない程に上手かった。
中に入ってみると、カウンターには、ヨボヨボの老婆が座っており、看板の少女
は何処にもいませんでした。あれれ......看板とお店の中では偉い違いだな!
老婆に話しかけると、元気の良い声が返ってきたのだった。
「なんだい?お客かい?何か買うんだよね?ならばこれどうだい?金貨1枚にしと
くよ?安いだろう?サービスだから安いから!さ~金貨1枚置いて帰んな!」
何だこのお店は......俺が老婆の強引な商売に呆けてると、ダニエルが前に出てきて
老婆に向かって何か言ってる。
「婆ちゃんオレだよ!孫のダニアルだよ!今日は婆ちゃんに訊きたい事があって
お店に来たんだよ!ちゃんと聴こえてる?」
大きな声で、ダニエルが老婆に向かって話しかけているが、この婆さんって身内
だったのか!オレークさんのお母さんだと思うと、この強引な商売も納得させら
れるな!オレークさんも多少は強引だからな!
「何だいダニエルじゃないか!今日はどうしたんだい?婆ちゃんを山に捨てるの
かい?止めておくれよ~!」
物騒な事を言ってるが、今の時代は普通の事だから仕方が無い。
「違うよ!そんな事したら婆ちゃんは、暴れだして町中で大砲を撃つだろ?」
「そうじゃったか?」
えっ!?今のは訊き間違いだよね?町中で大砲を撃つって......この婆さん危ない!
「今日きたのは、此れを見て貰いたいんだよ!」
「なんじゃ、それは玩具か?」
ダニエルが祖母に、魔力鉄砲銃を見せると、祖母はダニエルから急いで、魔力鉄砲
銃を取上げると、色々と触りだしている。ダニエルに解らない場所の説明をさせて
それから、押したり、開いたり、分解したりしているのだ。
すると祖母が、ある事に気が付いたみたいで、俺に魔力鉄砲銃を手渡してきたの
だった。手渡された部品を見ると、そこはスプリングバネの部分だったのだ。
やはり此処が原因で、魔力鉄砲銃の魔力球が壊れる原因だったのだろうか?
そう祖母に尋ねると、祖母は俺に「あんた馬鹿か?こんな作りだったら魔力球は
直ぐに壊れてしまうよ!長時間使うならば、魔力球何って持たないさね」
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