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第21話 プラプラお散歩
しおりを挟む業職人ギルドから帰って来てから、それぞれの防具に装飾をアンジェが
施している、アンジェとアンの胸当てには、フリフリの布を付けている。
ヨハン爺さんの胸当てには、グレー・ウルフの鞣した革を裏側に貼って
余った革を表部分で裏返して、縫い付けているのだった。
俺から言わせれば、防具何って使えればそれで好いだけなのに.....
態々防具を飾っても、手入れとかする時に面倒が増えるだけなんだよな。
因みに俺の防具には、余計な物は付けてないのである!手入れの邪魔になるだけ!
ま~本人達が喜んでいるなら、それで好いかな?俺に手入れとかを頼まなければ
それで良いよ、俺ではなくて、専門の防具屋にでも頼んでくれ!
アンが杖を使いやすいようにする為に、この町の武器屋に来ているのだった。
<あのさ~ここの部分を握りやすくしてくれないかな?>
【こんな部分を削るのか?使って行ったら折れるかも知れないぞ?】
<えぇ~折れるの?それは嫌だな!>
【それならな、全体的に小さくしてみるのはどうだろうか?】
<小さくしたら、魔法を撃った時に威力が無くならないの?>
【多少は威力が落ちてしまうけど、手に馴染む太さの杖にはなるよ!】
威力を落としたくないなら、小さくした後に魔石を杖の先端に付けたら?
≪それだぁ!≫
アンの杖も数日後には完成するみたいだった。
......................................................
{アンの杖が完成するまで、宿屋に戻り次の目的地に付いての話し合いをした}
「次はどっちの道に行きたいの?」
港街ローまでの道のりだよね!
「そうよ!港街ローまで行くには、何本もの道があるのよ。」
『一番早いルートを使って、どの位の日にちが掛かるんじゃ?』
「10ヶ月~1年位は、掛かる予定でいないと着かないわよ。」
<早くても、そんなに時間が掛かるんだ!>
歩いて移動だから、どうにもならないよ。
「のんびり旅をしても1年~1年2ヶ月って所ね。」
一番早いルートは、それだけ危険な道を通るんだよ。
遅い道は、それだけ安全だけど遠回りなんだよね。
「そう言う事よ。」
≪なるほど!≫
アンジェは早いのと遅いの、どっちのルートが良いと思うんだい?
「私は...安全な道の方がいいわ。」
『儂も安全な道がいいぞ!』
<ボクも安全な道だよ!>
なら決まりだね!ガッララーデの森は避けて行こう!
「それで決定よね!」
≪はい≫
ゴッレーニョの町・カザルヌオーヴォの町、どっち側のルートを通るの?
ゴッレーニョの町側を通った方が早いけど、山賊が多いよね...
カザルヌオーヴォの町側は山賊は居ないけども、ダンジョンの町でもあるよね。
「安全で言うと、カザルヌオーヴォの町側を通れば安全よね。」
『ダンジョンがあるなら、当然ダンジョンで旅の路銀稼ぎじゃな!』
<お宝はあるのかな?>
カザルヌオーヴォのダンジョンって危険なの?
「そんなに難易度は高くなくて、攻略も何回もされてたはずよ!」
『ほぉ~攻略されてるダンジョンだったか!』
<安全なダンジョンって事なのかな?>
「最下層のボスは、ムルシエラゴリンクスみたいね。」
強いのかな、そのムルシエラゴリンクスってボスは?
「獰猛だけど、知性は高いみたいよ!何でも人語を話せるとか?」
<えっ!なにそれ~ボクとお友達になれそうだね。>
≪はい!?≫
「アン...止めときなさい!危ないわよ。」
『そうじゃぞ、魔獣が人語を理解する訳がなかろう。』
無茶は止めておこうね。
<皆は、もうボクの得意な事を忘れてるね?ボクは動物を飼うのが得意なんだよ!>
「そうだったわね...だから?」
得意でも動物と魔獣は違うよ?
『アンその辺にしとけ。』
<ボクを信じていないね?>
「そんな事はないわよ...ね~みんな?」
≪うぅ...うん!≫
{目を逸らす2人だった.....}
「カザルヌオーヴォの町を目指すって事だから、次の町はスカファーディね」
ここの町より大きい町なのかな?
「スカファーディの町は大きな町って聞いてるわよ。」
それなら、業職人ギルドに寄りたいんだけど?
『儂も、魔法ギルドに寄りたいぞ。』
<ボクは、美味しい物が食べられる場所に行きたい。>
「私も裁縫職人ギルドで、足りなくなった物を買い足したいわ。」
町に着いたら、宿を決めてから自由時間にしようよ。
≪賛成!≫
「なら各自、スカファーディの町までの準備を進めてよ。」
≪はい!≫
......................................................
{町の市が開かれている場所にて}
ふぅ~此処の町を出るまでは、この場所でゆっくりと時間をすごそうかな!
皆と居るのも楽しいけど、たまには1人で散歩も好いな~落ち着くしね。
少し前までは、1人旅をしてたのが嘘みたいだな...今ではこんなに毎日が
賑やかで楽しいけど、1人の時間ってのが減ったよね...寂しいよりかは、
マシなんだけどね(嬉)
おっ~っと!此れは何だろう?
ん?猫の置物...効力なないのね?
この防具とかも...中々の一品なのでは?
えっ?祖父の形見の装備だって?そんなの売ったら駄目!
どれどれ~この髪飾り!綺麗だな~アンジェにでも買ってあげようかな?
500ベルクもするの?この髪飾りが?...すいませんでした!
意外に高くてビックリだよ!
可愛い猫が歩いてる!
いてぇ~ひっかかれた...
可愛い顔して凶暴だな...まるでアンジェだな!
このロングソード...ボロボロなのに800ベルクって...
冷やかしでは無いですよ...サイナラ!
ふぅ~いい天気だな!
小鳥が噴水で水浴びをしてるよ。
気持ち良さそうで何より。
このペンダントは幾ら?
200ベルクなの?高くて手が出ない...
いや~値下げされてもね、お金がないもの...ごめんね!
この町の市も中々に楽しめたな~!
くんくん.....
好い匂いだな~お腹も空いたし食べて行くかな~
≪あっ!えっ?なんじゃ?ボクのご飯!≫
{考える事は、みんな一緒のようですね!}
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