職人は旅をする

和蔵(わくら)

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第8話 何でこうなった?

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「レオン、大きな街が見えるよ。
街に付いたら、寄りたい所があるんだけど、良いかな?」

アンジェも行きたい場所があるんだね。オレも行きたい場所があるんだけど。
最初は、アンジェの行きたい場所に、行ってみようか?

「うん、ありがとう。」



......................................................



{大きな街の冒険者ギルドに着いた}

来た居場所って冒険者ギルドだったんだね?
オレも、此処には用事があったから丁度よかったよ。

俺は、皮の在庫を見てくるから、アンジェは此処で何するの?
「私は依頼を見るだけだよ。」

えっ!?依頼?アンジェって冒険者だったの?
「うん、言ってなかったかな?」

聞いてないよ?初耳ですよ?
「冒険者ランクEなのよ。」

1人で依頼をするの?1人だけで出来るの?
「んっ~多分大丈夫かな?」

多分なんだね...心配になってくるよ。
「心配してくれるなら、一緒に手伝ってよ。」

オレは冒険者ではない、冒険者ギルドに登録もしてないよ。
「なら~この際だから冒険者を一緒にしようよ?」

はい?俺は職人なんですけど、武器は持ってるけど職人です。
「武器があるなら、冒険者になれるよ。」

「ね~お仕事を手伝ってよ。駄目なの?」
くっ...卑怯な...そんな上目遣いで、俺の理性を陥落させよう何って...

俺は職人なんだ....騙されない....
「お.ね.が.い......」

(はい...理性が飛んで、気が付いたら冒険者ギルドで登録が完了してました。)


Gランクの依頼を探そうよ。
「薬草採取・解毒草採取・メッセンジャー・配達人、どれが良い?」

薬草と解毒草は一杯持ってるよ。見てみる?
「うん、隅に行ったら見せて。」

{コソコソ}

「此れで直ぐに、Fランクに上がりそうね。」
そうなの?これを全部渡すの?

「全部は必要ないかな?薬草か解毒草をどちらか、5束納品すれば、一回分の依頼は完了だよ。何束あるか数えないとね。」
数えようか。....1....2....3....4....5....

薬草が50束に解毒草が30束あるね。
薬草で10回・解毒草で6回の依頼を請け負えるね。
でも、Fに上がるのに、Gの依頼を5回こなせば良かったんだよね?
「そうよ。5回でいいのよ。」

なら薬草を25束納品すれば、ランクは上がるよね?
「うん、Fに上がれるよ。」




(こうしてランクFになった。)

「パーティ登録をしようか?」
どうするの?教えてよ。

「私が作ってる、パーティに入れば良いだけだよ。」
それだけ?リーダーは、アンジェだよね?

「そうよ。私がリーダーよ。」
ランクEだものね。当たり前だよね。

「パーティ名は、Gattinoって言うのよ。」
パーティ名が子猫ってなのね。可愛らしい名前だね。

「ガッティーノって書いても良いけど、Gattinoの方が、可愛らしいくない?」
確かにね、Gattinoの方が良いよね。

アンジェ依頼を、決めてきてよ。
「いいわよ、報酬が高い依頼が、あると良いわね?」

「えっ~っと.....レッドウルフの討伐.....グレーウルフの討伐....」
討伐系が多いね。街道に出るくらいだから、多いのは仕方ないか。

「ウルフなら、どっちが好き?決めていいわよ。」
グレーウルフの皮の方が高いから、グレーウルフでお願い。

「そうなの?なら~グレーを受けてくるわね。」
宜しくね。



......................................................




アンジェ!討伐依頼を受けたけど、倒せるの?
「貴方が倒せばいいじゃない?」

はい?俺は職人だよ?
「今は冒険者でしょう?」

あっ...そうでした...それならアンジェの装備を整えようよ。
戦える武器を買おう?
「えっ?私にはロッドがあるでしょ?」

それで、ウルフを倒せるの?倒せないよね?
「うっ...倒せないわ...」

それなら、俺が武器の代金を出すから買おうよ?
「ホント?代金を出してくれるの?」

その位は出すよ、まさかアンジェ.....お金が無いの?
「良いじゃない.....お金は無くても.....回復は出来るのよ。」

そうですね....回復しか出来ないですよね.....食事もできないけどね。
「きぃ~~~一言多いのよ。」



{武器屋に来た}

戦闘系のロッドってありますか?
『それなら、これ何ってどうでしょうか?打撃も出来て、突く事も出来ますよ。』

アンジェこれだって?持ってみたら?
「悪くないわね?手にも馴染むし。」

これにする?
「此れでいいわよ。」

それと、ナイフも買ったら良いよ。
「そうなの?」

うん、危ない時はナイフに持ち替えて、戦えばいいしね。
「ナイフを選んで貰えるかな?」

『このナイフ何ってどうでしょうか?女性でも扱いやすいですよ。』
「柄が細くて持ちやすいわ。これにする。」

全部で幾らになりますか?
『ロッドが300ベルクでナイフが60ベルクですね。』

360ベルク丁度あります。
『確かに丁度ですね。まいどあり。』

次は防具屋に行くよ。
「防具も買うの?お金は大丈夫なの?」

お金の心配ないよ。まだ余裕あるから大丈夫。
「そうなの?ありがとう。」

おじさん女性用の皮の胸当てに、籠手も欲しいんだけど。
『はい、少し待ってくださいね。』

{ゴソゴソ}

『これ何ってどうですか?』
「着けてみても、良いかしら?」
『かまいませんよ。』


防具は具合はどうなの?
「んっ~今で防具何って着けた事無いから、わかんないわよ。」
『お似合いですよ。』

「そう?似合ってる?」
うん、とっても似合ってるよ。

「なら此れにするわ。」
『胸当てが120ベルク、籠手が100ベルク全部で、220ベルクですね。』

220ベルクだね、はい此れ。
『220ベルク確かに頂きました。まいどあり。』

よし!装備も整ったし、討伐依頼のグレーウルフに行きますか?
「うん、行きましょう。」


{回復しか出来ないパーティリーダーに戦闘が素人の職人のパーティが此処に誕生した。そして...この後、この2人を見た者は居なかった....}


{おい!ナレーターさんや、勝手に殺すな!}

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