上 下
12 / 23

12

しおりを挟む
 おかしい。
 なんどかえてもうまくいかない。
 ぎせいがきえない。
 ふえつづける。


 鉄の扉の向こうは、地下へと続く薄暗い階段が存在していた。照明はなかったが、カンテラが壁にぶら下がっていたので使わせてもらうことにした。着火には、一緒にあったマッチを使った。使用済みのマッチが沢山入った缶があったので、この行動は日常的に行われているのだろと判断した。
 階段はそれ程長くはなかった。勿論、だからと言ってその先が暗くない訳もなく、カンテラで照らすしか探る術はなかった。それも地下のスペースの広さが、あまり広くないものだったで長く続ける必要もなかった。
 臭いが酷い。この場所に対する第一印象はそうだった。酷い臭気が漂っている。何の臭いかなんて直ぐに分かっていた事だったが、ペットに対する餌か何かの臭いだと思っていた。それがペットの臭いだなんて、思いもしなかった。
 ましてや、それがペットが流した血の臭いだなんて、そんなこと夢にも思わなかった。そのペットが、首輪を鎖で繋がれ、両手を後ろ手に縛られ、白いワンピースを血で濡らした幼い少女だなんて、それこそ夢にも思わなかった。
「……おい、大丈夫か?」
 少々声は上ずってしまったが、俺は項垂れた少女に話しかけた。倒れたまま返事がない。冷静に考えれば、大量の血を流していれば無事では済まない。そして無事では済まない量の血を確実に流している。ただ、胸が呼吸のリズムで上下している事だけが状況をマシなものに見せている。
 肩を持って身体を揺らしてみると、少女は顔をあげた。
「……貴方は……どちら、様……ですか……」
 血飛沫を浴びた顔を見て、掠れた声を聞いて、俺は頭が真っ白になってしまった。虚ろな群青の目を除いて、あまりにアイツにそっくりだったからだ。ああ、あいつは小さい頃はこんな顔立ちだったんだろうなと、思っていたのかもしれない。
「ここに入っては、いけませんよ……殺されてしまいます」
 そこまで聞いて、我に返った。そんな場合じゃないだろう。呆気にとられている場合でも、名乗っている場合でもない。
「そんなことより、その怪我はどこがやられてるんだ」
「それは……大丈夫……です」
「大丈夫な訳が無いだろ」
 これは緊急事態だ。何処を怪我しているのか話す気がないのならば、傷口が何処なのか分からないなら、それを探す為に服を脱がさなくてはならない。しかも、拘束具が邪魔なので服を破壊しなければならない。
 モラルに反するが仕方ない。俺はカンテラを地面に置き、襟口から服を引きちぎる事にした。少女の首元に手をかけると彼女は、
「……や、やめてください」
 などと言う。血塗れになっていながら、何を呑気な事を言っているのだろう。
「怪我の応急処置くらいなら出来る。何処を怪我しているんだ」
「……私は、大丈夫です」
「だから大丈夫な筈がないだろう。こんなに血が出て……」
 襟口から腹部の辺りまで破り、その下に着ていた下着を捲り上げたところで異変に気がついた。異変に気がつくなら、衣服を破く前に気がつくべきだったし、そもそも破かなくても下から捲り上げる形で十分だったようにも思う。
「大丈夫です……もう少しで……落ち着き、ますから……」
 血塗れの少女は、蚊の鳴くような声で俺に言い聞かせた。
 少女の身体には、全く傷がない。血で汚れてはいるが、そこには傷一つない傾らかな肌が確かに存在していた。
 この少女との出会いは、生涯何十万回目かの救出作業へと俺を駆り出す。
 これがどうしようもない程壊れた状況だと知るのは、まだ先の話だ。



「……どうして、ここにいるんですか」
 手枷と首輪についた鎖に自由を奪われたまま、少女は口を開いた。数分前と違うところがあるとするなら、少女が横座りで半身を起こしているところだろうか。破れた服の上からジャケットをかけてみたが、どういう訳か、傷どころか、服の破れ目も、血糊すらも消えている。
「大丈夫、なんですか。エイド様に見つかったら、大変な事に……」
 そこで言葉に詰まる。少女はしばらく空けて、
「……なりませんか」
 と続けた。「なりますよ」じゃなくて「なりませんか」と言う辺りに謙虚さを感じるが、そんな言葉選びの為に言葉を詰まらせたのだろうか。
 いや、大変な事になっていた当人が考えるのは、その大変な事についてだろう。とりあえず、そこには触れないことにした。
「あの人はもう寝たから、俺の心配はしなくていい」
「そう、ですか……」
 考えていることがどうにも分かりづらい。というのも、目が虚ろで感情が衰弱しきっているからなのかもしれない。以前見たことがあるこの顔は、もっと表情豊かで、生き生きとしていた。
 死ぬ間際も、生き生きとしていた。少なくとも、目以外は。
 だから、俺が見捨てたアイツの死体と会話しているようで、妙に心苦しい。
「お兄さんは、どうして、こんなところにいるんですか」
「寝ようとしたらそこの扉が開いていたんだ。ペットを飼っているって話だけは聞いてたから、ちょっと癒してもらおうと思ってな」
 敵意を持たせないように、真面目に、冗談混じりに答えた。そんな気配りする必要もないだろうに。
「……駄目です。私には、出来ません」
 そして、冗談だとは思われなかったらしい。目を逸らし、嫌悪とも悲愴ともとれるような表情で拒絶された。癒してもらうつもりなんて全くなかったが、自分の軽薄さを少しだけ悔いた。
「何かをしろと命令したり危害を加えたりする気はないから、あんまり構えないでくれ」
「……はい」
 とは言いつつも、警戒は解かない。まあそうだろう。見ず知らずの怪しい男相手に警戒するなという方がおかしい。
「俺の名前は援だ。君の名前を聞かせてくれるか?」
 無理矢理でも話を進めようと、自己紹介を試みる。彼女はしばらく黙っていたが、生気を絞り出すように、
「……アン、です」
 と呟いた。
「アン、なんでこんな酷い所に監禁されているんだ?」
「……監禁って、なんですか」
 その言葉から、嫌な予感がした。
「自由を奪われて閉じ込められている状態だ」
「……わたし、自由ですよ。ほら、こんなに、あなたとお話ができます」
 必死に絞り出したような掠れて小さい声が妙に誇らしげに聞こえて、気分が悪くなった。
「なんでここにいるんだ?」
「神様が、そうしたからです。知らないんですか」
 知識の基盤がすこぶる宗教的で、手に終えそうにない。どうしたものか。
 と、やっとここで気がついた。質問の意図がズレている。意図してかそうでないかは分からないが、それが意図的なら非常に知能が高い可能性がある。
 だから何だと考えてしまうが。いや、賢いなら探られたくない事実がそこにあるのかもしれない。
 或いは、他の目的が。
「……質問を変えよう。どうして血まみれだったんだ。その血は誰の血なんだ」
「……質問、ばかりですね」
 うんざりしたような口調なのか、ただの棒読みなのか分からない。
「……私の血です。エイド様が私で遊んだ時に、ついたものです」
「遊んだ……?」
「はい。それが、私の役目……だから……」
 悲愴な表情だった。惨めで、痛々しく、哀れみを覚える顔だった。
「君の血だとして、その血はどこから出たんだ?怪我しているようには見えなかったぞ」
「怪我は、治るんですよ。……知りませんでしたか」
 知っている。ただ、出血から一晩足らずで治るなんて、かすり傷だったとしてもなかなかない。
 さっきからかなり会話のテンポが悪い。情報を手早く手に入れたいので、やり方を変えようと思う。
「……とりあえず、自己紹介をしよう。俺は鶴木援。遠くの世界から魔法で飛ばされてきて、ここでしばらくお世話になる予定だ」
 このタイミングで自己紹介というのも、まあ変な感じだが。
「魔法、ですか」
「ああ」
 信じられないだろうと思った。信じられなくても、よそ者だと分かればそれでいい。俺の立場を理解してくれて、話しやすくなればいい。
 ただ、相手の反応は予想外だった。
「私も、魔法、使えるんですよ。あんまり自慢できることでは、ないんですけど……」
 驚いてしまい若干の間を開けてしまったが、会話を続ける。話さないと分からない。
「どんな魔法が使えるんだ?」
「怪我の治りが、皆さんと比べて少しだけ、早いんです。ほんのちょっとですけど……怪我も、服も、汚れも……なくなっちゃうんですよ」
 それを聞いて、一つ納得出来ることがあった。自分の鮮血で汚れていたにも関わらず無傷だったのは、どうやらそういうことらしい。
 それを「ほんのちょっと」治りが早いと表現する辺り、この少女の謙虚さは本物なのだろう。
 そして、それは『魔法』とは言わないのではないだろうか。この手の話に詳しくはないが、術式や起動時の何かを意識して行っていないのなら、それは『特性』という言葉がしっくりきそうだ。
「昔、売られていた時には、働いて怪我をしても、暴力でボロボロになっても、この魔法ですぐに治って……だから、私……ここで、まだ、生きていられるんです」
「……奴隷だったのか」
「はい。沢山の男の人から、気持ち悪いことをされたり、魔法を面白がって、暴力を振るわれたり、しました……今は、エイド様に買い取られて、遊んでいただいて……生活が、楽になりました」
 絶句した。この子の精神の安定場所がおかしくなっていることに、言葉を失った。
 最悪と表現するなら、なるほど最悪かもしれない。この子の精神構造も、エイドさん……エイドも。少なくとも、心にも身体にも傷を受けた少女の身体を地下室に拘束し、通常であれば死に至るような怪我を負わせる行為は、遊ぶとは言わない。
 拷問だ。
「エイド様は、すごく優しい方なんです。私を愛玩動物として、養ってくださるのですから。あの方に会えて、私は、救われました」
 壊れている。壊れなければ生きていられなかったのかもしれない。
「だから、私は、幸せであれるんです。私はあの人の希望に、応えるのが……」
「アン、それ以上話すな」
 許せなかった。だから、柄にもなく熱くなってしまった。アイツと同じ顔でそんなことを語るこの少女が、どうしても許せなかった。
「お前が幸せだと信じているものは、幸せなんかじゃないんだ。外の世界には、もっともっと幸せがあるんだ。溢れていると言ってもいい」
「……良く、分かりません。どういうこと、なんですか」
「分からなくたっていい。俺が外の世界に連れて行ってやる」
 俺はそのまま階段を駆け上がる。やけに冷静だった。壁と繋がった手枷を破壊するための道具を探しに行くことを既に考えている。このあとの策もある。この腐った街から出る。それが出来ないなら、この子だけでも外に出す。
 絶対にだ。絶対に、この少女だけは救いたい。



「ツル、何をしていたのかしら?」
 居間に戻ってきたところで、俺の身体が動きを止めた。俺が止めた訳でもないのに、身体が突然動かなくなった。
「話は丸聞こえだったわ。駄目よ、他人のものを盗み出そうとするなんて。泥棒じゃない」
「……エイ、ド」
 彼女は壁に背中を預けて腕を組み、真っ赤な瞳で睨んでいた。昼間の穏和な雰囲気の彼女とは別人のような妖艶な視線が、俺の心臓にいやらしく触れているような気さえする。
「でも、盗みたくなる気持ちは理解できるわ。すごく可愛いもの」
 そう言って彼女は目を閉じる。すると、途端に身体が動くようになった。身体に力が入らずに膝から崩れ落ちる形にはなったが、一応動いた。
「可愛いのは本当に罪だわ。早くお仕置きしてあげなきゃ」
 呼吸は乱れ、ろくに身体も動かないでいる俺の尻目に、エイドは地下室の方向へといつものようにゆったりと歩いていく。日常と変わらない様子で。
「……待てよ。まだ、あいつを傷つけるつもりなのか」
「構わないでしょ?私のペットなんだから。知らない人と遊んじゃダメってしつけるのも、飼い主の責任よ」
「人間が人間を飼育すること自体、間違ってるだろうが」
 その言葉に対して思うところがあったのか、エイドは立ち止まり、わざわざ身体ごと向きを変えて俺を見た。
 身体が固まることはなかった。
「その意見こそが間違いよ。この街の夜に決まりを守ること自体、誰も奨励していない。そして、あの子は奴隷出身のペットだから人権なんて元からない。そもそも、私自身が人間じゃない。つまり、あなたは私にとって完全に無意味なのよ。道理においても、ましてや武力においてもね」
「……人間じゃないのか?」
「そう、吸血鬼。自分で言うのも何だけれど、私って結構この街で強い方なの。人を見かけで判断しちゃダメって、学校で習わなかった?私は人じゃないけどね」
 確か、吸血鬼は強靭な肉体だけではなく、対象の動きを封じる魔眼を持っていると聞いたことがある。聞いた時は存在自体半信半疑だったが、成程これは凶悪だ。手も足も出そうにない。
「さて……もう少しだけ、悲鳴を肴に血を飲みたくなったわ。どうする?あなたの内に秘めた正義感で、あなたの命を賭けて、私の行く手を阻んでみる?もしかしたら、私がアンの所に行くのが数秒遅れさせる事が出来るかもしれないわね」
 エイドは再び地下へとゆっくり歩き始めた。俺に見向きもせず。圧倒的実力差から生まれた油断だろう。そんな追い風が吹いていながら、今の俺にはその油断を活かすことが出来ない。
「少し、俺の話を聞いてくれないか」
 出来るのは、その程度。
「……いいわよ。喉も渇いてるし、少しだけね」
「なんで、こんなことをするんだ。獲物なら外に沢山いるだろう」
 今は出来るだけ多くの情報を引き出す努力だ。そして、適当な事を言って時間も稼ぐ。姑息で非道な論理で。
「貴方はどうなの?働かないで毎日ご馳走にありつける人生と、働いて安定しない食品を毎日追い続ける人生。選べと言われたら、考えるまでもないでしょ?」
「俺は他人の犠牲にすべきではないと思う」
「それは外の人だって一緒でしょう?同じ大切な命……だったら、生きたまま何度でも何度でも血をくれるあの子がいいに決まっているでしょう」
「命の重みはバラバラだ。何も悪いことをしていないあの子を……アンを痛めつける理由にはならない」
「……酷いことを言うのね。まるで他の住人の命がゴミだって言ってるみたいよ?」
「そう言っているんだ。罪人の命など、救うに足りない」
 俺の命の価値がゼロに等しいように。
「それなら、あの子も罪人だと私は主張するわ。だって、生きているんですもの。生き物は周囲を犠牲にしないと生きていけないの。そうなら、私に飼われて血を奪われて生き続ける方が余計に罪を背負わなくて済む。あなただって、そうは思わない?」
「思わない」
 思う。だから、言葉が続かない。
「まるで感情論ね……いいえ、『まるで』じゃなくて、感情論そのものね。理屈じゃない感情。仕方ないわ。私達は、神様からそう作られているもの」
 いや、もし善良な神がいるならば、こんな生き物を作る筈がない。もし善良な神がいるならば、俺もこの女も生まれてなどいない。
 もう、これしかないだろう。
「……俺じゃ駄目なのか」
「え?」
 俺は最後の取引を持ち出した。最後通牒と言うべきか。
「俺が血を出す。その代わり、俺が生きている間はアンを自由にしてくれ」
「駄目よ」
 俺の最後通牒は、あっさり切り捨てられた。
「あなた、私のタイプじゃないもの」
「……そうか」
 交渉、決裂だ。
「もういいかしら?お喋りし過ぎて余計に喉が渇いちゃった」
「ああ、引き止めて悪かった」
「聞き分けはいいのね。そういうところ、嫌いじゃないわよ」
 エイドは俺に優しく微笑んで、地下室の扉の向こうへと消えていった。
 もう何も関係ない。扉の向こうから微かに悲鳴が聞こえても、俺の知ったことではない。
 俺は安楽椅子に座り目を閉じた。遠くの悲鳴も、更に遠ざかっていった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

Prince Killer ~7人の殺し屋~

河崎伊織
キャラ文芸
2020年、東京の山奥の児童養護施設から追い出された、4人の少年が路頭に迷っていた。 中学生になると“売れ残り”と見なされ、まともな扱いを受けなくなった彼らは、1人の青年と出会う。 「お前ら、殺し屋に興味はないか?」 その言葉が彼らにもたらしたのは、傷付き壊れた、かつての仲間だった。 今宵、新たな殺し屋人生の幕が開ける。

オリジナル短編小説

夜月 雪
キャラ文芸
オリジナルの短編小説をただ載せていきます。 毎日1つ載せていく予定です。 載せる内容には、Twitterにも載せている物も載せています。

ガネーシャ君とイジメン隊

夢ノ命
キャラ文芸
悪ガキ、イタズラ好き、パパがイケメン。 この三拍子がそろったイジメン隊が、不思議なガネーシャ君の謎にせまる。

ニート株式会社

長谷川 ゆう
キャラ文芸
東京の下町の小さなビルに、静かな変わった会社がある。 名前は「ニート株式会社」 その会社に勤める人々は、ニート、引きこもり、うつ病、社会不適合者、さまざまなな人間。月給15万。 会社を仕切る社長、女社長の マリネさんは 約4000人近い社員を雇っている。 マリネの秘書として 入社したばかりの東山は戸惑うばかりだ。 社会から取り残された人々が働く「ニート株式会社」とは...

宮廷の九訳士と後宮の生華

狭間夕
キャラ文芸
宮廷の通訳士である英明(インミン)は、文字を扱う仕事をしていることから「暗号の解読」を頼まれることもある。ある日、後宮入りした若い妃に充てられてた手紙が謎の文字で書かれていたことから、これは恋文ではないかと噂になった。真相は単純で、兄が妹に充てただけの悪意のない内容だったが、これをきっかけに静月(ジンユェ)という若い妃のことを知る。通訳士と、後宮の妃。立場は違えど、後宮に生きる華として、二人は陰謀の渦に巻き込まれることになって――

妻がヌードモデルになる日

矢木羽研
大衆娯楽
男性画家のヌードモデルになりたい。妻にそう切り出された夫の動揺と受容を書いてみました。

僕、猫又ラルルッチ

ロズロズ
キャラ文芸
僕は猫又ラルルッチ。曰く付きの神社に住まう妖怪にゃるよ。 人を化かして馬鹿にすることを生きがいにする、区悪なメスキャットにゃる。 今日のたーげっとぉ、標的は神社をうろつく不敬な奴にゃる。 彼の家に忍び込み、いつものように、化かしてやるのにゃ。

処理中です...