145 / 215
異次元からの侵略者
第145話 本編とは関係無い所にも、物語はある
しおりを挟む
これは西暦9980年のはるか未来のお話し。
北部戦線の激戦の原因は、神武七龍神のブルードラゴンの怒りの爆発だった。
そのブルードラゴンを説得しようと、マイ達が動き出す。
この衛星基地ソゴムが破壊される前に、残った住民を避難させようと、ケイネシアが走った。
再開された戦闘に、マザーコンピュータミイを手助けしようと、もうひとりのケイネシアも走る。
そして、ブルードラゴンに会いに行くため、マイ達は戦闘機を発進させる。
今のマイ達は、サポートAI達とはつながっていない。
それは、立体映像の投影が出来ない事を意味する。
召喚者の思考を読み取ったサポートAIが、その設計図をおこす。
それを元に、立体映像は投影される。
召喚者の思考が読み取れない今、出来る訳がなかった。
そしてそれは、伴機の投影も不可能という事だった。
三身一体のトライフォースに必要な、伴機の投影が出来ない。
だけど伴機は無くても、今ここには、三機の機体がある。
マイの機体、シリウスアルファーワン。
ユアの機体、シリウスベータスリー。
そしてメドーラの機体、シリウスベータファイブ。
この三機で、トライフォースを形成しなくてはならなかった。
三人の心を合わせなければ、トライフォースは出来ない。
そりゃあ、個々に不安はある。
メドーラは、ゴンゴル三姉妹時代には、三姉妹でトライフォースを形成していた。
だけど、他の人との形成は、した事はない。
ユアは、ソウルブレイドの戦いばかりで、戦闘機経験はほとんどない。
そしてマイは、召喚されてから、まだ145話しか経っていないのだ。
だけど、この物語の大半を一緒に過ごしたこの三人なら、大丈夫だろう。
惑星ドルフレア編での40話、その後の北部戦線編は、すでに60話を越えている。
お互いの気心が知れるには、充分な時間だろう。
「行くよ、ふたりとも。」
マイの声に、残りのふたりが答える。
「いつでもよろしくてよ、マイお姉さま。」
「私も、いつでも行けるよ。」
ふたりの返答に、マイはうなずく。
「じゃあ、行くよ。トライフォース展開!」
先頭を飛ぶマイの機体の斜め後ろに、ユアとメドーラの機体が続く。
正三角形の陣形を組んで飛ぶ三体の機体は、その陣形ごと光に包まれる。
「超空間、突入!」
三体の機体は、この次元空間から姿を消した。
ブルードラゴンの居る超高次元空間を目指して、超空間飛行に移ったのだ。
マイには、この超空間に見覚えがあった。
ここは以前、青い龍に会った場所。
そしてそのまま、7500億光年彼方へ飛ばされた場所。
「ふたりとも、気をつけて!」
思い出したマイは叫ぶが、ふたりの機体は見当たらない。
この超空間で、はぐれてしまった。
ユアは今、過去のトラウマの中にいた。
それは、召喚される前の世界。
寝坊したユアがはね起きる所から、その物語は始まる。
ここでユアの過去話編に突入するのだが、こんな所で二話分も使ってなんか、いられない。
ユアが過去に体験した事とは違い、さらに悲劇に陥った時、マイが救いに現れる。
マイと共に、ユアは過去のトラウマを清算して、戻ってきた。
この話しは、これがアニメ化した時に、監督さんが感動する話しに仕上げてくれるだろう。
しかし、ここでは本筋から離れる話しは、したくない。
読書のみんなも、早くブルードラゴンに会いたいだろう。
これを書いてる私だってそうだ。
だから、ここではユアの過去話には触れない。
けっして、考えるのが面倒だとかでは、けっしてない。
メドーラも今、過去のトラウマの中にいた。
それは召喚される前、ステーノの叱責から始まる。
ゴンゴル三姉妹のステーノ、エアレー、そしてメドーの三人は、召喚される前から三姉妹だった。
メドーは落ち込んでいた。
それをステーノが励ます構図なのだが、ステーノの性格上、怒ってるようにしか見えなかった。
この地の実力者、デウシの娘、ワテサ。
このワテサが自分の美しさを自慢してたのだが、誰かが言った。
メドーの方が美しいと。
ここから、ワテサの嫌がらせが始まった。
この話しを五話くらい使ってやるべきなのだろうが、それに割く話数はない。
つか、五話も引っ張れるか?三話が限界な気もするぞ。
過去の現実とは違い、ステーノとエアレーもメドーを責め始めた時、マイが助けに現れた。
ここら辺の話しも、これがアニメ化した時に、監督さんが感動する話しに仕上げてくれるだろう。
今の話しの本筋とは関係ないので、ここでは割愛する。
けっして考えるのが面倒だとか、そんな事ではない。
本筋と関係あるなら、いくらでも寄り道しよう。
だけどこの物語はマイが主人公であり、マイを中心にした物語である。
ユアとメドーラの過去話は、この物語には何の影響もない。
そしてマイの過去のトラウマの話しだが、過去の記憶が曖昧なマイに、そんな過去話は無かった。
「ふたりとも、しっかりして!」
超空間の時空の彼方に消えていた、ユアとメドーラの機体が、徐々にその姿を現した。
そんなふたりに、マイは声をかけ続ける。
「ここは、どこだ?」
ユアはまだ過去のトラウマ話しから覚めきってはいなかった。
自分の置かれてる状況に気がつくまで、少し時間がかかりそうだ。
「マイお姉さま。また私は、マイお姉さまに助けてもらいましたね。」
メドーラはすぐに現実に戻る。
メドーラが過去のトラウマから、マイに助けてもらったのは、これが初めてではなかったから。
「良かった。メドーラは戻ってきてくれた。」
マイはメドーラの帰還を喜ぶ。
後は、ユアだけだ。
「ユア、しっかりして!」
「ユアお姉さま!」
マイとメドーラは、ユアに呼びかける。
だけどユアの反応はない。
再びユアの機体が、超空間のうねりに消えかかる。
ここから、ユアの過去話そのニに突入する。
だが、マイとメドーラは、消え入るユアの機体の下に潜り、ユアの機体を押し戻す。
その衝撃に、ユアも我にかえる。
「なに?」
戦闘機の激しい揺れに、ユアは正気を取り戻す。
操縦桿をしっかり握りしめるが、揺れはおさまらない。
この揺れは、気流の乱れとかではないと、ユアは感じる。
物理的に何かが、機体に体当たりしてる様な、そんな感覚だった。
実際、マイとメドーラが、下から突き上げている。
「な、何やってんの、ふたりとも。」
ふたりの奇行に驚くユア。
それは、ユアが正気に戻った証でもある。
「良かった、ユア。」
「心配させないで下さい、ユアお姉さま。」
ふたりの言葉で、ユアも事の次第を悟る。
「そっか、私はふたりに助けられたんだ。」
マイとメドーラの機体は、トライフォースの正三角形の陣形の定位置へと戻る。
「ありがとう、ふたりとも。」
そんなふたりの背中に、ユアは礼を言う。
そして三機の機体はたどり着く。
次元を超越した、はるかかなたの高次元。
そう、神武七龍神ブルードラゴンがいる、超高次元空間に。
北部戦線の激戦の原因は、神武七龍神のブルードラゴンの怒りの爆発だった。
そのブルードラゴンを説得しようと、マイ達が動き出す。
この衛星基地ソゴムが破壊される前に、残った住民を避難させようと、ケイネシアが走った。
再開された戦闘に、マザーコンピュータミイを手助けしようと、もうひとりのケイネシアも走る。
そして、ブルードラゴンに会いに行くため、マイ達は戦闘機を発進させる。
今のマイ達は、サポートAI達とはつながっていない。
それは、立体映像の投影が出来ない事を意味する。
召喚者の思考を読み取ったサポートAIが、その設計図をおこす。
それを元に、立体映像は投影される。
召喚者の思考が読み取れない今、出来る訳がなかった。
そしてそれは、伴機の投影も不可能という事だった。
三身一体のトライフォースに必要な、伴機の投影が出来ない。
だけど伴機は無くても、今ここには、三機の機体がある。
マイの機体、シリウスアルファーワン。
ユアの機体、シリウスベータスリー。
そしてメドーラの機体、シリウスベータファイブ。
この三機で、トライフォースを形成しなくてはならなかった。
三人の心を合わせなければ、トライフォースは出来ない。
そりゃあ、個々に不安はある。
メドーラは、ゴンゴル三姉妹時代には、三姉妹でトライフォースを形成していた。
だけど、他の人との形成は、した事はない。
ユアは、ソウルブレイドの戦いばかりで、戦闘機経験はほとんどない。
そしてマイは、召喚されてから、まだ145話しか経っていないのだ。
だけど、この物語の大半を一緒に過ごしたこの三人なら、大丈夫だろう。
惑星ドルフレア編での40話、その後の北部戦線編は、すでに60話を越えている。
お互いの気心が知れるには、充分な時間だろう。
「行くよ、ふたりとも。」
マイの声に、残りのふたりが答える。
「いつでもよろしくてよ、マイお姉さま。」
「私も、いつでも行けるよ。」
ふたりの返答に、マイはうなずく。
「じゃあ、行くよ。トライフォース展開!」
先頭を飛ぶマイの機体の斜め後ろに、ユアとメドーラの機体が続く。
正三角形の陣形を組んで飛ぶ三体の機体は、その陣形ごと光に包まれる。
「超空間、突入!」
三体の機体は、この次元空間から姿を消した。
ブルードラゴンの居る超高次元空間を目指して、超空間飛行に移ったのだ。
マイには、この超空間に見覚えがあった。
ここは以前、青い龍に会った場所。
そしてそのまま、7500億光年彼方へ飛ばされた場所。
「ふたりとも、気をつけて!」
思い出したマイは叫ぶが、ふたりの機体は見当たらない。
この超空間で、はぐれてしまった。
ユアは今、過去のトラウマの中にいた。
それは、召喚される前の世界。
寝坊したユアがはね起きる所から、その物語は始まる。
ここでユアの過去話編に突入するのだが、こんな所で二話分も使ってなんか、いられない。
ユアが過去に体験した事とは違い、さらに悲劇に陥った時、マイが救いに現れる。
マイと共に、ユアは過去のトラウマを清算して、戻ってきた。
この話しは、これがアニメ化した時に、監督さんが感動する話しに仕上げてくれるだろう。
しかし、ここでは本筋から離れる話しは、したくない。
読書のみんなも、早くブルードラゴンに会いたいだろう。
これを書いてる私だってそうだ。
だから、ここではユアの過去話には触れない。
けっして、考えるのが面倒だとかでは、けっしてない。
メドーラも今、過去のトラウマの中にいた。
それは召喚される前、ステーノの叱責から始まる。
ゴンゴル三姉妹のステーノ、エアレー、そしてメドーの三人は、召喚される前から三姉妹だった。
メドーは落ち込んでいた。
それをステーノが励ます構図なのだが、ステーノの性格上、怒ってるようにしか見えなかった。
この地の実力者、デウシの娘、ワテサ。
このワテサが自分の美しさを自慢してたのだが、誰かが言った。
メドーの方が美しいと。
ここから、ワテサの嫌がらせが始まった。
この話しを五話くらい使ってやるべきなのだろうが、それに割く話数はない。
つか、五話も引っ張れるか?三話が限界な気もするぞ。
過去の現実とは違い、ステーノとエアレーもメドーを責め始めた時、マイが助けに現れた。
ここら辺の話しも、これがアニメ化した時に、監督さんが感動する話しに仕上げてくれるだろう。
今の話しの本筋とは関係ないので、ここでは割愛する。
けっして考えるのが面倒だとか、そんな事ではない。
本筋と関係あるなら、いくらでも寄り道しよう。
だけどこの物語はマイが主人公であり、マイを中心にした物語である。
ユアとメドーラの過去話は、この物語には何の影響もない。
そしてマイの過去のトラウマの話しだが、過去の記憶が曖昧なマイに、そんな過去話は無かった。
「ふたりとも、しっかりして!」
超空間の時空の彼方に消えていた、ユアとメドーラの機体が、徐々にその姿を現した。
そんなふたりに、マイは声をかけ続ける。
「ここは、どこだ?」
ユアはまだ過去のトラウマ話しから覚めきってはいなかった。
自分の置かれてる状況に気がつくまで、少し時間がかかりそうだ。
「マイお姉さま。また私は、マイお姉さまに助けてもらいましたね。」
メドーラはすぐに現実に戻る。
メドーラが過去のトラウマから、マイに助けてもらったのは、これが初めてではなかったから。
「良かった。メドーラは戻ってきてくれた。」
マイはメドーラの帰還を喜ぶ。
後は、ユアだけだ。
「ユア、しっかりして!」
「ユアお姉さま!」
マイとメドーラは、ユアに呼びかける。
だけどユアの反応はない。
再びユアの機体が、超空間のうねりに消えかかる。
ここから、ユアの過去話そのニに突入する。
だが、マイとメドーラは、消え入るユアの機体の下に潜り、ユアの機体を押し戻す。
その衝撃に、ユアも我にかえる。
「なに?」
戦闘機の激しい揺れに、ユアは正気を取り戻す。
操縦桿をしっかり握りしめるが、揺れはおさまらない。
この揺れは、気流の乱れとかではないと、ユアは感じる。
物理的に何かが、機体に体当たりしてる様な、そんな感覚だった。
実際、マイとメドーラが、下から突き上げている。
「な、何やってんの、ふたりとも。」
ふたりの奇行に驚くユア。
それは、ユアが正気に戻った証でもある。
「良かった、ユア。」
「心配させないで下さい、ユアお姉さま。」
ふたりの言葉で、ユアも事の次第を悟る。
「そっか、私はふたりに助けられたんだ。」
マイとメドーラの機体は、トライフォースの正三角形の陣形の定位置へと戻る。
「ありがとう、ふたりとも。」
そんなふたりの背中に、ユアは礼を言う。
そして三機の機体はたどり着く。
次元を超越した、はるかかなたの高次元。
そう、神武七龍神ブルードラゴンがいる、超高次元空間に。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる