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惑星ファンタジー迷走編
第78話 封印されていたもの
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これは西暦9980年のはるか未来のお話。
この時代に召喚されたマイは、行方不明になった仲間のケイを探しに、惑星ドルフレアの地に降り立った。
鉱物資源の密輸調査に来ていたケイは、罠にはめられ、千年前にタイムスリップさせられてしまっていた!
ケイは千年前の時代に、鉱物資源を封印した三つのほこらを建てて、千年後のマイ達に託す。
マイ達は、三つのほこらの封印を解き終えた。
ふたつの封印を解くのに、凄い話数を使ったのに、最後の封印は、一話で解きやがった。
このジャンル詐欺状態から、早く抜け出したい覚悟が感じられる。
描かれる事は無かったが、ふたつ目の封印を解く前後に、バッドメアカンパニーに家宅捜索が入る。
これにより、密輸を行なっていた営業特課が摘発される。
規模の大きい密輸は無くなった。
だが、密輸組織は他にもある。大規模な密輸は無くなっても、細ぼそとした密輸は、後をたたない。
そして、この湖の鉱物資源であるブルーウオーターを拝借するエアレーとでくわす。
エアレーとメドーラとの戦いのエピソードを、はさみ忘れた。
ふたつに割れた湖は元に戻り、その反動で水面が荒れ狂う。
「はあ、はあ。」
無茶なソウルブレイドの展開させたマイとメドーラは、その場にへたりこんで、息をきらす。
「ねえ、封印は解けたの?」
マイは誰に聞くでもなく、その言葉を発する。
それは、この場でソウルブレイドを展開させた三人には分からない事だからだ。
ナツキがいてくれればとマイが思う矢先、ミイが答える。
「封印は無事に、解けました。」
「良かった。」
ミイの言葉にマイは安堵すると、疲れて眠くなる。
「マイお姉さま、行儀が悪いですわ。」
メドーラはマイを膝枕する。
「ちょ、ちょっとメドーラ。恥ずかしいよ。」
照れるマイだが、この気持ち良さには抗えない。
「ダメですよ、マイお姉さま。しっかり休んでくださらないと。」
「メドーラも疲れてるでしょ。僕が膝枕するよ。」
「マイお姉さまの方が、お疲れでしょ。」
メドーラはマイの頭を撫でる。
言い返そうとしたマイだが、言葉を発する前に、眠りに落ちた。
ほどなく、メドーラも眠りにつく。
「どっちがお姉さまだか、分からないね。」
「ほんとにそうね。」
ローラスの言葉に、ミイはくすりと笑う。
ローラスはメドーラと背中合わせに座ると、眠っているメドーラが寄りかかってくる。
「あんたも、よく眠りなさいよ。」
ローラスは優しくつぶやく。
「ところで、この湖のほこらに封印されていたのは、なんだったのかしら。」
ローラスはミイに聞いてみる。
これまでのほこらには、ケイの遺した物が封印されていた。
この湖の底にも、何かあるのかもしれない。
「さあ、何かしら。」
そう答えるミイであるが、実は知っている。
ケイのチップから、ケイの記憶を読み取っているのだから、分からないはずはなかった。
その辺りの事は、ローラスには少しうとかった。
「確かめる必要があるわね。」
ミイは湖に足を踏み入れる。
「ちょっと待って。」
ローラスはミイの行為に慌てる。
入水自殺にしか見えない行為だが、止めたくても背中にメドーラがよりかかってるので、動く事が出来ない。
「大丈夫よ。私はサポートAIだから。呼吸なんて無用だから。」
ミイは三歩ほど湖を進むと、身体を前方に倒して、両手を頭の上に伸ばす。
そのまま頭から湖に飛び込んだ。
青色一色の透明度もないこの湖を、センサーを駆使して湖底のほこらを目指す。
ほこらには、ケイの脱出用ポッドが封印されていた。
この場に脱出用ポッドが封印されている意味を、ミイは知っている。
ケイの記憶は読み取ったから。
ミイは脱出用ポッドの重要な部位を剥ぎ取ると、湖畔へと戻る。
ほどなくして、マイとメドーラは目を覚ます。
ふたりも、ほこらに封印されていた物が気になっていた。
脱出用ポッドだと答えるミイ。
メドーラは首をかしげる。
てっきり、ケイの機体だと思ってたからだ。
それが脱出用ポッドだけである。これは、何を意味するのだろうか。
マイは泣いた。
てっきりこの時代に戻るための何かだと思ってたからだ。
脱出用ポッドがここにあるという事は、ケイが戻ってこれない事を意味している。
行方不明のケイを捜索するという任務は、今回の封印の解除をもって、終わりとなった。
後は宇宙ステーションに帰るだけである。
だが、ひとつ問題があった。
ミイの帰還手段である。
マイ達の戦闘機にふたり乗りするも、数千万光年離れている。
つまりワープ航法が必須なのだが、このワープ航法にふたり乗りだと対応出来ないのだ。
この星に迎えをよこすにしても、今の戦況では不可能だ。
この辺りは星間パトロールが頻繁に行われているが、それはどれも単身の任務だ。
ミイは、この星に残る事を決めている。
パートナーを失ったミイは、すでに用済みだった。
ミイはアイとは違い、召喚されるケイに合わせて創られたサポートAIだ。
新たな召喚者を召喚するにしても、ミイは一度分解され、リサイクルされる。
それを拒む事は、本来なら許されない。だが、帰還方法の無い今は、幸いだった。
とりあえず今晩は、ローラスの屋敷で厄介になる事にした。
この時代に召喚されたマイは、行方不明になった仲間のケイを探しに、惑星ドルフレアの地に降り立った。
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ケイは千年前の時代に、鉱物資源を封印した三つのほこらを建てて、千年後のマイ達に託す。
マイ達は、三つのほこらの封印を解き終えた。
ふたつの封印を解くのに、凄い話数を使ったのに、最後の封印は、一話で解きやがった。
このジャンル詐欺状態から、早く抜け出したい覚悟が感じられる。
描かれる事は無かったが、ふたつ目の封印を解く前後に、バッドメアカンパニーに家宅捜索が入る。
これにより、密輸を行なっていた営業特課が摘発される。
規模の大きい密輸は無くなった。
だが、密輸組織は他にもある。大規模な密輸は無くなっても、細ぼそとした密輸は、後をたたない。
そして、この湖の鉱物資源であるブルーウオーターを拝借するエアレーとでくわす。
エアレーとメドーラとの戦いのエピソードを、はさみ忘れた。
ふたつに割れた湖は元に戻り、その反動で水面が荒れ狂う。
「はあ、はあ。」
無茶なソウルブレイドの展開させたマイとメドーラは、その場にへたりこんで、息をきらす。
「ねえ、封印は解けたの?」
マイは誰に聞くでもなく、その言葉を発する。
それは、この場でソウルブレイドを展開させた三人には分からない事だからだ。
ナツキがいてくれればとマイが思う矢先、ミイが答える。
「封印は無事に、解けました。」
「良かった。」
ミイの言葉にマイは安堵すると、疲れて眠くなる。
「マイお姉さま、行儀が悪いですわ。」
メドーラはマイを膝枕する。
「ちょ、ちょっとメドーラ。恥ずかしいよ。」
照れるマイだが、この気持ち良さには抗えない。
「ダメですよ、マイお姉さま。しっかり休んでくださらないと。」
「メドーラも疲れてるでしょ。僕が膝枕するよ。」
「マイお姉さまの方が、お疲れでしょ。」
メドーラはマイの頭を撫でる。
言い返そうとしたマイだが、言葉を発する前に、眠りに落ちた。
ほどなく、メドーラも眠りにつく。
「どっちがお姉さまだか、分からないね。」
「ほんとにそうね。」
ローラスの言葉に、ミイはくすりと笑う。
ローラスはメドーラと背中合わせに座ると、眠っているメドーラが寄りかかってくる。
「あんたも、よく眠りなさいよ。」
ローラスは優しくつぶやく。
「ところで、この湖のほこらに封印されていたのは、なんだったのかしら。」
ローラスはミイに聞いてみる。
これまでのほこらには、ケイの遺した物が封印されていた。
この湖の底にも、何かあるのかもしれない。
「さあ、何かしら。」
そう答えるミイであるが、実は知っている。
ケイのチップから、ケイの記憶を読み取っているのだから、分からないはずはなかった。
その辺りの事は、ローラスには少しうとかった。
「確かめる必要があるわね。」
ミイは湖に足を踏み入れる。
「ちょっと待って。」
ローラスはミイの行為に慌てる。
入水自殺にしか見えない行為だが、止めたくても背中にメドーラがよりかかってるので、動く事が出来ない。
「大丈夫よ。私はサポートAIだから。呼吸なんて無用だから。」
ミイは三歩ほど湖を進むと、身体を前方に倒して、両手を頭の上に伸ばす。
そのまま頭から湖に飛び込んだ。
青色一色の透明度もないこの湖を、センサーを駆使して湖底のほこらを目指す。
ほこらには、ケイの脱出用ポッドが封印されていた。
この場に脱出用ポッドが封印されている意味を、ミイは知っている。
ケイの記憶は読み取ったから。
ミイは脱出用ポッドの重要な部位を剥ぎ取ると、湖畔へと戻る。
ほどなくして、マイとメドーラは目を覚ます。
ふたりも、ほこらに封印されていた物が気になっていた。
脱出用ポッドだと答えるミイ。
メドーラは首をかしげる。
てっきり、ケイの機体だと思ってたからだ。
それが脱出用ポッドだけである。これは、何を意味するのだろうか。
マイは泣いた。
てっきりこの時代に戻るための何かだと思ってたからだ。
脱出用ポッドがここにあるという事は、ケイが戻ってこれない事を意味している。
行方不明のケイを捜索するという任務は、今回の封印の解除をもって、終わりとなった。
後は宇宙ステーションに帰るだけである。
だが、ひとつ問題があった。
ミイの帰還手段である。
マイ達の戦闘機にふたり乗りするも、数千万光年離れている。
つまりワープ航法が必須なのだが、このワープ航法にふたり乗りだと対応出来ないのだ。
この星に迎えをよこすにしても、今の戦況では不可能だ。
この辺りは星間パトロールが頻繁に行われているが、それはどれも単身の任務だ。
ミイは、この星に残る事を決めている。
パートナーを失ったミイは、すでに用済みだった。
ミイはアイとは違い、召喚されるケイに合わせて創られたサポートAIだ。
新たな召喚者を召喚するにしても、ミイは一度分解され、リサイクルされる。
それを拒む事は、本来なら許されない。だが、帰還方法の無い今は、幸いだった。
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