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惑星ファンタジー迷走編

第70話 お馬さんに乗るぉ!

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 これは西暦9980年のはるか未来のお話。
 この時代に召喚されたマイは、行方不明になった仲間のケイを探しに、惑星ドルフレアに降り立った。
 ケイはなんと、千年前に飛ばされていて、この時代のマイ達に、三つの封印のほこらを託した。
 それは、この星の鉱物資源を封印したほこらだった。
 マイ達はひとつ目のほこら、荒野のほこらの封印を解いた。
 そして、ふたつ目のほこら、山のほこらへと向かう。
 と、前回の書き込みを使い回す。
 ナツキとミイ。
 ふたりの人格関連だけで、話しが全く進まないとは思わなかった。
 ボツにしようとも思ったが、ストックも無いので採用した。


 マイ達は、鉱山の町アムテッドにいた。
 山のほこらは、鉱山の中腹にあった。
 この鉱山でとれるガルメシア鉱石は、宇宙へ密輸される鉱石であるが、この星でも普通に使われている鉱石だった。

「まさか、この星でも使用されていたなんて、思いもしませんでしたわ。」
「ええ、前回話しが進まないなんて、思いもしませんでしたわ。」
 メドーラの驚きの台詞を、ナツキがパクる。

「はいはい、そんな事はどーでもいいんで、これからの事を考えましょう。」
 なんかメドーラとナツキの仲が険悪になりそうなので、ローラスは先に先手をうつ。
「ここから山のほこらまで、どれくらいかかる?」
 ローラスはナツキに聞いてみる。
「そうじゃのう、歩きで半日以上、ってとこかのう。」
「半日!」
 ナツキの答えに、マイは驚く。
 戦闘機なら一瞬なのに、それが出来ない。
 山のほこら周辺は鉱山になっていて、人目があるからだ。
 鉱山の町でもあるアムテッドも、そこそこ栄えた町だ。
 これでは、浮遊スクーターを使うことも出来ない。
 そうなると、移動手段は限られてくる。

「こうなったら、馬を借りる事になるけれど。」
 ローラスはそう言いかけて、マイとナツキの格好に目を向ける。
 マイはメイドさんの服装だ。
 ナツキは、というかミイは、簡素なロングドレスだ。
「その格好、馬に乗る格好ではないわね。どうにかならない?」
「えー、この格好、気に入ってるのに。仕方ないなあ。」
 マイは渋々お着替えステッキを取り出す。
 そして町の入り口から離れた茂みの方へ向かう。
 お着替えするところを、町の人に見られたくないからだ。

 マイはお着替えステッキを振るう。
 しかし何もおきない。
「あれ?これでお着替え出来るはずよね?」
 マイはメドーラに聞いてみる。
 メドーラも首をかしげる。
「はい、使い方は間違えてませんですわ。おかしいですわね。」
 だが、メドーラの横でミイは首をふる。
「マイ、あなた最初におかしな使い方したでしょ。」
 ミイには、お着替え出来ない理由が分かってた。
「それ、最初に使ったやり方で固定されるから、今さら変えても無駄よ。」
「まじで。」
 マイはまさかの展開に驚く。

「たくう、アイはこんな事も教えないなんて、サポートAI失格ね。」
 ミイは思わずつぶやくが、これはマイが勝手にやった事。
 それを自分のせいにされても、アイも困る。
「分かったわ。」
 マイは意を決してステッキを振るう。
「ピピンマ、ピピンマ、プルルンパ。
 パパンホ、パパンホ、ドルミンパ。
 アダルトタッチで、お馬さんに乗るお姉さんになれー。」
 マイはアダルトタッチでメイドさんの姿になった。

 その服装に、一同驚く。
「マイお姉さま、前と同じ服装なのですが。」
 メドーラの言う通り、マイの服装は何も変わってない。
 が、マイは気づく。
 なんと下着がスパッツになっていた。
 これがお馬さんに乗る格好なのかは疑問だが、お着替えステッキはそう判断した。
 多分、これで合ってるだろう。
 書いてるヤツが無知だとかは、関係ない。
 この場では、これが正解なのだ!

 マイの服装はこれでいいとして、次はミイの服装だ。
「私のこの服は、サポートAIとしての身体の一部です。
 着替えたりとかは、出来ません。」
 つまり、ミイはこの格好のままだ。
「じゃあ、ミイは僕とふたり乗りだね。」
 マイは屈託のない笑顔を向けるが、ミイは不安だ。
「マイとですか?どちらかと言ったら、メドーラとの方がいいのですが。」
「え、私ですか?」
 メドーラもいきなり自分の名前が出されたので、少し困る。
「はあ、乗るなら、私とでしょ。」
 ここでローラスが口をはさむ。
「どうせあなた達、馬に乗った事ないでしょ。」

 図星である。
 マイ達は浮遊スクーターを持っている。
 普通なら、これが移動手段となる。
 その星の文明レベルによって使えない事もあるが。
 そんな時のために、強化アシストパーツもあったりする。
 手甲と胸当てと脛当てからなるそのパーツを装備すれば、身体能力が格段にあがる。
 あがりすぎて、長時間の使用には向かないが、山のほこらなど、ほんの数分でたどり着く事も可能。
 だけど、ローラスとミイの足に合わせるのなら、選択肢から消える。
 読み返して、だっこすりゃいいじゃんって思ったけれど、これを書いた時、思いもしなかった。
 それで話しは進めてしまったので、やはり選択肢は消えたままだ。

 山のほこらへの移動方法の確認は終わった。
 次は、移動手段の確保である。
 そう、馬の調達。
「この町の、冒険者ギルドに行きましょう。」
 その方法を、ローラスが提案する。
 だが、マイもメドーラも乗り気ではなかった。
 ロトリアの町の、冒険者ギルドでの出来事を思い出すと、どうも冒険者ギルドと言う単語に、いい思いはしない。

 そんなふたりの表情を読み取ったうえで、ローラスは言う。
「馬の調達、鉱山の情報。冒険者ギルドでないと出来ませんわよ。」
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