17 / 29
第17話 緑の国の第四王女
しおりを挟む
ジュエガルド統一に乗り出した、赤の国のルビー。
その魔の手は、緑の国に伸びていた。
我らがユウトは、妖精体のフィーナと共に、緑の国を目指す。
「てりゃー!」
ユウトは周りを取り囲む、魔石獣の最後の一体を斬り殺す。
「はあ、はあ。」
ユウトの疲労も、そろそろ限界だった。
緑の国の龍脈から漏れ出た、緑の魔素。
青の国の王女であるフィーナには、この緑の魔素を浄化する術はない。
そしてユウトは緑の加護を受けていない。
つまり倒した魔石獣の魔素を、経験値に替える事が出来なかった。
そのため、緑の魔素から体力を回復させる事も出来ない。
「み、見えてきたわよ。」
フィーナの言葉に、ユウトは顔をあげる。
森を抜けた開けた場所に出ると、緑の城が見えてきた。
街の近くまで来れば、魔石獣も寄りつかないだろう。
ユウトは軽く深呼吸をして、呼吸を整える。
不思議と体力が回復してくる。
これは退魔の腕輪にはめられた、青い宝玉のおかげなのだが、ユウトはよく分かっていない。
ユウトは妖精体のフィーナを左肩に乗せて、緑の城を目指す。
緑の城の城門前広場で、ひとりの少女が何かと戦っていた。
少女は腕を振り上げると、素早く振り下ろす。
真空波のようなものを飛ばしているようだ。
たまに何もない空中から、炎が少女目がけて撃ち出される。
この炎の打ち手こそ、少女の敵なのだろう。
少女は緑髪の長いツインテールをなびかせている。
ノースリーブのシャツにネクタイ姿。
二の腕までくるような手袋をはめている。
下半身もミニスカートなくせに、膝上までくるブーツを履いている。
少女の服装は緑を基調にしていて、サイバーな感じだった。
フィーナのファンタジーな服装とは、一線を画していた。
「あの子が緑の国の王女、エメラルド・ジュエラル・ミクルーカなんだけど、何してるんだろ。」
フィーナは少女の事を説明するが、ここで緑系の風魔法、かまいたちを撃ちまくってる意味が、分からなかった。
「何かと戦ってるんじゃないか?」
と言ってユウトは駆け出す。
「あれは!」
ミクルーカに近づき、フィーナ達にも詳細が分かってくる。
ミクルーカの周りを、妖精体のルビーが飛び回っていた。
それを真空波で撃ち落とそうとするのだが、妖精体のルビーは、ことごとくかわす。
そしてルビーは、反撃とばかりに炎を放つ。
「あぶなーい!」
ミクルーカとルビーの横から割り込む形で、ユウトは炎を叩き斬る。
突然現れた助っ人に、ミクルーカは呆気にとられ、ルビーはニヤける。
「ルビー、ここで何をしている。
山吹先輩はどこだ!」
ユウトはミクルーカを無視して、ルビーをにらむ。
あのおっとりとした、気立てのいい山吹先輩。
それをこんな戦闘に巻き込んだのは、こいつだ。
ルビーを見ていると、そんな怒りがこみ上げてくる。
「ああ、ケーワイの事?
ふふふ、どこでしょうね?」
とルビーは、ユウトをからかう。
「貴様ぁ!」
ユウトは刀で斬りかかるが、ルビーは軽くかわす。
そして刀の届かない上空へと逃げる。
「あなたに、ケーワイの何が分かるのかしらね。」
「何?」
激昂するユウトを、ルビーは滑稽に見下ろす。
「誰も分かろうとしなかったよね、ケーワイの事。」
ルビーはユウトをにらむ。
ルビーの言葉に、ユウトは返す言葉がなかった。
分かろうとしなかったとは、どう言う意味だろうか。
山吹先輩は、何か悩んでいたのだろうか。
そんなそぶりは、微塵も感じなかった。
いつもにこやかで、憧れの先輩だった。
「ちょっと!
私もあんたには、文句あるんだからね!」
ユウトを言い負かせて、悦に入るルビー。
そんなルビーに、フィーナは少しムカっとくる。
「青の国では遅れをとったけど、これからは、そうはいかないんだからね!」
とフィーナは、青系の氷魔法、アイスロックを放つ。
「おっと。」
ルビーは軽くかわす。
「今日のところは、引いてあげるわ。
この国が落ちるのも、時間の問題だしね。」
ルビーはそのまま飛び去った。
「もう、なんなのよ、あいつぅ!」
ユウトを落ち込ませて立ち去ったルビーに、フィーナは腹がたつ。
そしてユウトの為に、何も出来なかった自分に対しても。
「まあ、しょうがないわね、ここは気持ちを切り替えましょう。」
フィーナは自分に言い聞かせると、ミクルーカの方に視線を向ける。
「私達が来たから、もう安心よ。って、ミクルーカ?」
フィーナが振り向くと、ミクルーカは右手をかかげている。
そしてかかげた右手を振り下ろし、緑系の風魔法かまいたちを発動。
「わ、危ない!」
フィーナは軽くかわすが、ユウトは背後からまともにくらう。
「いて。」
ユウトは後ろから強く押されるような感覚で、前のめりに倒れる。
「ちょっと、何してくれてんのよ!」
ユウトがやられて、フィーナは怒る。
「黙れ侵略者!」
ミクルーカはフィーナ目がけて、かまいたちを乱れ撃つ。
「や、やめてミクルーカ、私よ私!」
「うるさい!この国は私が守るのぉ!」
地面に倒れたユウトは、なんか真空波が飛びかってるので、そのまま地面に伏して頭をかかえる。
「だから、私だって。」
フィーナは妖精体の姿から、人間体の姿に戻る。
「え、レスフィーナさん?」
突然現れたフィーナの姿に、ミクルーカは攻撃をやめる。
「もう、私だって言ってるのに。」
「ご、ごめんなさい。
私てっきり、新手の侵略者だと思って。」
ミクルーカは平謝り。
ミクルーカは、妖精変化を知らなかった。
緑の国の第四王女であるミクルーカは、浄化の腕輪を持っていなかった。
この国の浄化の腕輪は、ミクルーカの三人の姉達の分しか無かった。
ちなみに、第二王女は緑の国の魔石集めに出かけている。
第一王女と第三王女は、それぞれ別の異世界に行っている。
ルビーの侵攻を防ぐのは、第四王女のミクルーカしかいなかった。
真空波の嵐がおさまったようなので、ユウトは立ち上がる。
ユウトを見て、ミクルーカはドキッとする。
「ああ、紹介するわね、彼が青の国のナイト、ユウトよ。」
フィーナはユウトに戸惑うミクルーカを見て、ユウトを紹介する。
「き、如月悠人です。よろしくお願いします。」
突然の紹介に、ユウトは少したじろぐ。
「ユウト様。」
ミクルーカはユウトを見つめて、つぶやく。
「で、こっちが緑の国の王女、エメラルド・ジュエラル・ミクルーカね。」
ミクルーカからの返しがないので、フィーナが代わりに紹介する。
「エメラルド、じゅえ?って長いから、エーメでいいかな?」
フィーナからの紹介を受けて、ユウトはそう提言する。
「エーメだなんて、そんな。」
ミクルーカは顔を赤らめ、両手で頬を覆う。
「もう、面倒くさい呼びかたするな。
普通にミクルーカでいいでしょ。」
とフィーナは、ユウトの胸に肘鉄をくらわす。
「じゃ、じゃあ、ミクさんでいいかな?」
「さん付けなのは気になるけど、まあいいでしょう。」
とフィーナは納得する。
「それじゃあ、改めて。よろしくね、ミクさん。」
ユウトはにっこりと右手を差し出す。
「はい。ユウト様。」
ミクルーカも差し出されたユウトの右手を、握り返す。
「ところで、あの、その、ユウト様。」
ミクルーカはユウトの手を握ったまま、ユウトに尋ねる。
「レスフィーナさんとは、どう言ったご関係なのですか。」
ああそれ、前にも聞かれたな、とユウトは思った。
「そうですね、ひと言で言ったら、下僕の関係かな?」
ユウトは前にも答えたのと、同じ答えを返す。
「げ、げぼ、」
ミクルーカは固まってしまう。
「ちょっとぉ、変な事言わないでよ。」
とフィーナは小声で耳打ちする。
「じゃあ、何て言えばいいのさ。」
ユウトも小声で返す。
「そ、そこは普通に、美しいフィーナ様を護る最強の盾、でいーと思うよ。」
「それ、下僕とどこが違うの。」
「全然違うでしょ。」
「レスフィーナさん!」
目の前で繰り広げられる茶番劇に、ミクルーカはキレる。
「ユウト様をなんだと思ってるんですか!」
「ええー、」
何故かキレてるミクルーカに、フィーナは若干引き気味。
明確な答えを示さないフィーナに、ミクルーカの怒りのボルテージも跳ね上がる。
「ユウト様は、私が守ります。
レスフィーナさんの好き勝手には、させません!」
ミクルーカはユウトの手を握ったまま、城内へと向かう。
次回予告
あ、どうもこんにちは。ユウト様愛護団体名誉会長、エメラルド・ジュエラル・ミクルーカです。
もうレスフィーナさんったら、信じられませんですわ。
自国のナイトを、レスフィーナさんの下僕にするだなんて。
一国の王女として、あるまじき行為ですわ。
こうなったら、ユウト様はこの私が守るしか、ありませんですわ。
幸いユウト様には、緑の属性もありますから。
緑の洗礼で上書きすれば、ユウト様は私のとりこですわ。
あーら、聞き捨てならないわね。
あら、青の国のおばさま。何の用ですか。
誰がおばさんよ。私もまだまだ若いわよ。
そのセリフがすでに、おばさまだと思いますがね。
おばさまは私とユウト様、若いふたりを祝福してれば、それでいいのです。
ミクルーカさん、フィーナとユウト君の仲を、甘く見ない方がいいわよ。
それは、どう言う意味かしら。
次回、異世界を救ってくれと、妖精さんに頼まれました、緑の洗礼。
お楽しみに。
あーん、おばさまに言われちゃったぁ。ユウト様ー。
※まだ次回の内容は、何も考えていません。実際の内容とは異なる場合もあります。
その魔の手は、緑の国に伸びていた。
我らがユウトは、妖精体のフィーナと共に、緑の国を目指す。
「てりゃー!」
ユウトは周りを取り囲む、魔石獣の最後の一体を斬り殺す。
「はあ、はあ。」
ユウトの疲労も、そろそろ限界だった。
緑の国の龍脈から漏れ出た、緑の魔素。
青の国の王女であるフィーナには、この緑の魔素を浄化する術はない。
そしてユウトは緑の加護を受けていない。
つまり倒した魔石獣の魔素を、経験値に替える事が出来なかった。
そのため、緑の魔素から体力を回復させる事も出来ない。
「み、見えてきたわよ。」
フィーナの言葉に、ユウトは顔をあげる。
森を抜けた開けた場所に出ると、緑の城が見えてきた。
街の近くまで来れば、魔石獣も寄りつかないだろう。
ユウトは軽く深呼吸をして、呼吸を整える。
不思議と体力が回復してくる。
これは退魔の腕輪にはめられた、青い宝玉のおかげなのだが、ユウトはよく分かっていない。
ユウトは妖精体のフィーナを左肩に乗せて、緑の城を目指す。
緑の城の城門前広場で、ひとりの少女が何かと戦っていた。
少女は腕を振り上げると、素早く振り下ろす。
真空波のようなものを飛ばしているようだ。
たまに何もない空中から、炎が少女目がけて撃ち出される。
この炎の打ち手こそ、少女の敵なのだろう。
少女は緑髪の長いツインテールをなびかせている。
ノースリーブのシャツにネクタイ姿。
二の腕までくるような手袋をはめている。
下半身もミニスカートなくせに、膝上までくるブーツを履いている。
少女の服装は緑を基調にしていて、サイバーな感じだった。
フィーナのファンタジーな服装とは、一線を画していた。
「あの子が緑の国の王女、エメラルド・ジュエラル・ミクルーカなんだけど、何してるんだろ。」
フィーナは少女の事を説明するが、ここで緑系の風魔法、かまいたちを撃ちまくってる意味が、分からなかった。
「何かと戦ってるんじゃないか?」
と言ってユウトは駆け出す。
「あれは!」
ミクルーカに近づき、フィーナ達にも詳細が分かってくる。
ミクルーカの周りを、妖精体のルビーが飛び回っていた。
それを真空波で撃ち落とそうとするのだが、妖精体のルビーは、ことごとくかわす。
そしてルビーは、反撃とばかりに炎を放つ。
「あぶなーい!」
ミクルーカとルビーの横から割り込む形で、ユウトは炎を叩き斬る。
突然現れた助っ人に、ミクルーカは呆気にとられ、ルビーはニヤける。
「ルビー、ここで何をしている。
山吹先輩はどこだ!」
ユウトはミクルーカを無視して、ルビーをにらむ。
あのおっとりとした、気立てのいい山吹先輩。
それをこんな戦闘に巻き込んだのは、こいつだ。
ルビーを見ていると、そんな怒りがこみ上げてくる。
「ああ、ケーワイの事?
ふふふ、どこでしょうね?」
とルビーは、ユウトをからかう。
「貴様ぁ!」
ユウトは刀で斬りかかるが、ルビーは軽くかわす。
そして刀の届かない上空へと逃げる。
「あなたに、ケーワイの何が分かるのかしらね。」
「何?」
激昂するユウトを、ルビーは滑稽に見下ろす。
「誰も分かろうとしなかったよね、ケーワイの事。」
ルビーはユウトをにらむ。
ルビーの言葉に、ユウトは返す言葉がなかった。
分かろうとしなかったとは、どう言う意味だろうか。
山吹先輩は、何か悩んでいたのだろうか。
そんなそぶりは、微塵も感じなかった。
いつもにこやかで、憧れの先輩だった。
「ちょっと!
私もあんたには、文句あるんだからね!」
ユウトを言い負かせて、悦に入るルビー。
そんなルビーに、フィーナは少しムカっとくる。
「青の国では遅れをとったけど、これからは、そうはいかないんだからね!」
とフィーナは、青系の氷魔法、アイスロックを放つ。
「おっと。」
ルビーは軽くかわす。
「今日のところは、引いてあげるわ。
この国が落ちるのも、時間の問題だしね。」
ルビーはそのまま飛び去った。
「もう、なんなのよ、あいつぅ!」
ユウトを落ち込ませて立ち去ったルビーに、フィーナは腹がたつ。
そしてユウトの為に、何も出来なかった自分に対しても。
「まあ、しょうがないわね、ここは気持ちを切り替えましょう。」
フィーナは自分に言い聞かせると、ミクルーカの方に視線を向ける。
「私達が来たから、もう安心よ。って、ミクルーカ?」
フィーナが振り向くと、ミクルーカは右手をかかげている。
そしてかかげた右手を振り下ろし、緑系の風魔法かまいたちを発動。
「わ、危ない!」
フィーナは軽くかわすが、ユウトは背後からまともにくらう。
「いて。」
ユウトは後ろから強く押されるような感覚で、前のめりに倒れる。
「ちょっと、何してくれてんのよ!」
ユウトがやられて、フィーナは怒る。
「黙れ侵略者!」
ミクルーカはフィーナ目がけて、かまいたちを乱れ撃つ。
「や、やめてミクルーカ、私よ私!」
「うるさい!この国は私が守るのぉ!」
地面に倒れたユウトは、なんか真空波が飛びかってるので、そのまま地面に伏して頭をかかえる。
「だから、私だって。」
フィーナは妖精体の姿から、人間体の姿に戻る。
「え、レスフィーナさん?」
突然現れたフィーナの姿に、ミクルーカは攻撃をやめる。
「もう、私だって言ってるのに。」
「ご、ごめんなさい。
私てっきり、新手の侵略者だと思って。」
ミクルーカは平謝り。
ミクルーカは、妖精変化を知らなかった。
緑の国の第四王女であるミクルーカは、浄化の腕輪を持っていなかった。
この国の浄化の腕輪は、ミクルーカの三人の姉達の分しか無かった。
ちなみに、第二王女は緑の国の魔石集めに出かけている。
第一王女と第三王女は、それぞれ別の異世界に行っている。
ルビーの侵攻を防ぐのは、第四王女のミクルーカしかいなかった。
真空波の嵐がおさまったようなので、ユウトは立ち上がる。
ユウトを見て、ミクルーカはドキッとする。
「ああ、紹介するわね、彼が青の国のナイト、ユウトよ。」
フィーナはユウトに戸惑うミクルーカを見て、ユウトを紹介する。
「き、如月悠人です。よろしくお願いします。」
突然の紹介に、ユウトは少したじろぐ。
「ユウト様。」
ミクルーカはユウトを見つめて、つぶやく。
「で、こっちが緑の国の王女、エメラルド・ジュエラル・ミクルーカね。」
ミクルーカからの返しがないので、フィーナが代わりに紹介する。
「エメラルド、じゅえ?って長いから、エーメでいいかな?」
フィーナからの紹介を受けて、ユウトはそう提言する。
「エーメだなんて、そんな。」
ミクルーカは顔を赤らめ、両手で頬を覆う。
「もう、面倒くさい呼びかたするな。
普通にミクルーカでいいでしょ。」
とフィーナは、ユウトの胸に肘鉄をくらわす。
「じゃ、じゃあ、ミクさんでいいかな?」
「さん付けなのは気になるけど、まあいいでしょう。」
とフィーナは納得する。
「それじゃあ、改めて。よろしくね、ミクさん。」
ユウトはにっこりと右手を差し出す。
「はい。ユウト様。」
ミクルーカも差し出されたユウトの右手を、握り返す。
「ところで、あの、その、ユウト様。」
ミクルーカはユウトの手を握ったまま、ユウトに尋ねる。
「レスフィーナさんとは、どう言ったご関係なのですか。」
ああそれ、前にも聞かれたな、とユウトは思った。
「そうですね、ひと言で言ったら、下僕の関係かな?」
ユウトは前にも答えたのと、同じ答えを返す。
「げ、げぼ、」
ミクルーカは固まってしまう。
「ちょっとぉ、変な事言わないでよ。」
とフィーナは小声で耳打ちする。
「じゃあ、何て言えばいいのさ。」
ユウトも小声で返す。
「そ、そこは普通に、美しいフィーナ様を護る最強の盾、でいーと思うよ。」
「それ、下僕とどこが違うの。」
「全然違うでしょ。」
「レスフィーナさん!」
目の前で繰り広げられる茶番劇に、ミクルーカはキレる。
「ユウト様をなんだと思ってるんですか!」
「ええー、」
何故かキレてるミクルーカに、フィーナは若干引き気味。
明確な答えを示さないフィーナに、ミクルーカの怒りのボルテージも跳ね上がる。
「ユウト様は、私が守ります。
レスフィーナさんの好き勝手には、させません!」
ミクルーカはユウトの手を握ったまま、城内へと向かう。
次回予告
あ、どうもこんにちは。ユウト様愛護団体名誉会長、エメラルド・ジュエラル・ミクルーカです。
もうレスフィーナさんったら、信じられませんですわ。
自国のナイトを、レスフィーナさんの下僕にするだなんて。
一国の王女として、あるまじき行為ですわ。
こうなったら、ユウト様はこの私が守るしか、ありませんですわ。
幸いユウト様には、緑の属性もありますから。
緑の洗礼で上書きすれば、ユウト様は私のとりこですわ。
あーら、聞き捨てならないわね。
あら、青の国のおばさま。何の用ですか。
誰がおばさんよ。私もまだまだ若いわよ。
そのセリフがすでに、おばさまだと思いますがね。
おばさまは私とユウト様、若いふたりを祝福してれば、それでいいのです。
ミクルーカさん、フィーナとユウト君の仲を、甘く見ない方がいいわよ。
それは、どう言う意味かしら。
次回、異世界を救ってくれと、妖精さんに頼まれました、緑の洗礼。
お楽しみに。
あーん、おばさまに言われちゃったぁ。ユウト様ー。
※まだ次回の内容は、何も考えていません。実際の内容とは異なる場合もあります。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる