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荒野を行く

第202話 勇者魔王の気配を察知!

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 魔王の城の地下六階にて、魔王軍六魔将最後のひとり、ダースドラゴンを倒した。
 魔王軍六魔将は、まずはサカドの街攻防戦で戦死したギガンデス。
 虹の橋のたもとを守っていた、だいまどうのスズキーク。
 神帝のほこらで倒した、影の騎士。
 ムサシの廃墟でウラワの鎧を隠してた、悪魔の騎士。
 魔王の城の門番、死神の騎士。
 そして今俺が倒したダースドラゴン。
 なんか、魔王の乳母も名を連ねてた気がするが、俺の気のせいだろう。


 俺は地下七階への階段を降りる。
 地下七階に降りて、俺は驚く。
 普通に明るいのだ。
 地下宮殿とでもいうべきか。
 元々この場所は、ルギア神殿だったと言う。
 その名残かもしれない。

 ともあれ俺は先を急ぐ。
 この階が最後という確証もない。
 下手したら、まだ地下に潜るかもしれない。
 体感的に、残り時間は六時間をきっている。
 確認するのも、もどかしいぜ。
 まさかこんなに時間がかかるとは、思わなかった。

 この階に出てくる魔物は、二種類。
 魔王軍六魔将のダースドラゴンと死神の騎士。
 こいつらに似た魔物だ。
 六魔将の個体ほどの強さはなく、一撃で倒せるのだが、ダースドラゴンは普通に睡眠呪文を唱えてくるので、先手を取られると厄介な相手だ。

 かつては荘厳だったルギア神殿に想いをはせる暇もなく、魔物達は襲いくる。
 そう言えば、魔物ってやられたら消えるんだな。
 魔物の血とかで、この地下宮殿も汚されずに済んでいる。
 ただ、戦闘の余波みたいなものは、確実に刻まれていく。
 ここを魔王を倒して取り戻した時、ルギア様のお怒りをかいそうだ。

 この地下宮殿を進むと、屋外に出た。
 地下なのに屋外とは変な言い方だが、ここは地下庭園だったのだろうか。池らしきモノが造られているが、がれきも散乱している。
 その先に、離れらしきモノが見える。

 俺はここで、やくそうを使う。
 歩けばヒットポイントが回復するウラワの鎧だが、あの離れに着くまでの距離では、全快しない。

 そしてこの地下庭園区間にも、魔物は出現する。
 それは地下宮殿区間と同種の魔物で、さしたる苦戦もしなかった。
 だが一歩歩けば魔物に遭遇するエンカウント率の高さには、辟易してしまう。

 そして離れの離宮にたどり着いた瞬間、魔王の気配を強く感じる!
 この地下七階に来るまで、ヒシヒシと感じてた魔王の気配。
 それがこの地下七階に来てから感じなくなったのだが、今再び魔王の気配を感じる。

 この離宮でも、魔物は普通に出現する。
 その魔物を倒すたび、離宮の奥へと進むたび、魔王の気配が強まる!
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