132 / 221
勇者の証回収へ
第132話 勇者素敵なレディに謝罪する
しおりを挟む
精霊ルギアからのご神託で、ある座標軸を言われたが、その場所を特定する手段が、俺にはなかった。
だからGPS付きのストーカーアイテムを持つローザに頼ったのだが、なんとローザはガキのくせに、化粧して色気づいてた。
「ユウタのバカ!もう知らない!」がちゃ。
「おいローザ!」
ローザから一方的に、通信を切られてしまった。
ローザは俺の日常会話を、逐一盗聴している。おまけに、俺の居る座標軸も分かる。
対して俺は、ローザの許可なく会話も出来ない。
なんて不公平なんだ!
「ユウタ、ローザに謝りなさい。」
俺がローザへの怒りをつのらせてると、ユミコがたしなめてくる。
「はあ?何で俺が謝るんだよ。」
「いいから、謝りなさい。」
「う、」
ユミコの迫力に、思わずたじろいでしまう。
確かに、ローザには毎日謝罪するって言ったけど、今日の分はすでに、謝ってるよな。
「ろ、ローザ、ごめんなさい。」
ユミコに言われては、俺も従うしかない。
「ドラゴンさんを殺してしまって、ごめんなさい!」
「何よユウタのバカ!変態!スケベ!」
ローザから応答が返ってきたが、なぜか罵倒される。
「はあ?何で俺がスケベなんだよ。ちゃんと謝ってるだろ!」
俺も、化粧して色気づいたガキに、変態呼ばわりされたくない。
「はあ、ローザに謝るのよ。素敵なレディのローザに。」
「はあ?」
あきれた様に言ってくるユミコに、俺は意味が分からない。
「ローザ、聞こえる?」
「ユミコお姉さま。」
ユミコは俺にあきれて、ローザに話しかける。
「ローザ、昔の勇者はね、お姫様に惚れちゃったのよ。」
「な、それって。」
ユミコよ、なぜ今それを言う。
「そのお姫様ってね、当時12歳だったのよ。だからローザも、あと2年もしたら、ユウタも惚れちゃうお姫様になってるわ。」
「ユミコお姉さま。」
ユミコの言ってるのは、勇者ウラワとスーシ姫の事に違いない。
ウラワの事が好きだったユミコに、なんて事を言わせてしまったのだろう。
「ローザ、ごめん。ガキなんて言って、ごめん。」
俺にも意地はあった。ガキのローザが素敵なレディだとは、とても思えない。
だけどこの事で、ユミコにつらい過去を語らせる事の方が、俺は耐えられなかった。
「そ、そうね。バカなユウタのくせに、やっと自分の間違いに気づいたようね。こ、今回は、許してあげるわよ。」
ローザもちょっと機嫌直してくれた。
俺はちらりとユミコを見る。
悲しげな表情を浮かべてたユミコだが、俺の視線に気づいたのか、「何かしら?」って感じに、ほほえみ返す。
俺は思わず視線をそらす。
「ごめん、ユミコ。」
俺はぼそっとつぶやいた。
これが、ローザには聞かれない事を願いながら。
だからGPS付きのストーカーアイテムを持つローザに頼ったのだが、なんとローザはガキのくせに、化粧して色気づいてた。
「ユウタのバカ!もう知らない!」がちゃ。
「おいローザ!」
ローザから一方的に、通信を切られてしまった。
ローザは俺の日常会話を、逐一盗聴している。おまけに、俺の居る座標軸も分かる。
対して俺は、ローザの許可なく会話も出来ない。
なんて不公平なんだ!
「ユウタ、ローザに謝りなさい。」
俺がローザへの怒りをつのらせてると、ユミコがたしなめてくる。
「はあ?何で俺が謝るんだよ。」
「いいから、謝りなさい。」
「う、」
ユミコの迫力に、思わずたじろいでしまう。
確かに、ローザには毎日謝罪するって言ったけど、今日の分はすでに、謝ってるよな。
「ろ、ローザ、ごめんなさい。」
ユミコに言われては、俺も従うしかない。
「ドラゴンさんを殺してしまって、ごめんなさい!」
「何よユウタのバカ!変態!スケベ!」
ローザから応答が返ってきたが、なぜか罵倒される。
「はあ?何で俺がスケベなんだよ。ちゃんと謝ってるだろ!」
俺も、化粧して色気づいたガキに、変態呼ばわりされたくない。
「はあ、ローザに謝るのよ。素敵なレディのローザに。」
「はあ?」
あきれた様に言ってくるユミコに、俺は意味が分からない。
「ローザ、聞こえる?」
「ユミコお姉さま。」
ユミコは俺にあきれて、ローザに話しかける。
「ローザ、昔の勇者はね、お姫様に惚れちゃったのよ。」
「な、それって。」
ユミコよ、なぜ今それを言う。
「そのお姫様ってね、当時12歳だったのよ。だからローザも、あと2年もしたら、ユウタも惚れちゃうお姫様になってるわ。」
「ユミコお姉さま。」
ユミコの言ってるのは、勇者ウラワとスーシ姫の事に違いない。
ウラワの事が好きだったユミコに、なんて事を言わせてしまったのだろう。
「ローザ、ごめん。ガキなんて言って、ごめん。」
俺にも意地はあった。ガキのローザが素敵なレディだとは、とても思えない。
だけどこの事で、ユミコにつらい過去を語らせる事の方が、俺は耐えられなかった。
「そ、そうね。バカなユウタのくせに、やっと自分の間違いに気づいたようね。こ、今回は、許してあげるわよ。」
ローザもちょっと機嫌直してくれた。
俺はちらりとユミコを見る。
悲しげな表情を浮かべてたユミコだが、俺の視線に気づいたのか、「何かしら?」って感じに、ほほえみ返す。
俺は思わず視線をそらす。
「ごめん、ユミコ。」
俺はぼそっとつぶやいた。
これが、ローザには聞かれない事を願いながら。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
【完結】婚約破棄された悪役令嬢は攻略対象のもふもふ従者に溺愛されます
かずきりり
ファンタジー
「レティシア・ミゼラ公爵令嬢!お前との婚約を破棄する!」
この一言で蘇った前世の記憶。
乙女ゲームの世界だと気が付いた時には、既に遅く、婚約破棄を宣言された後だった。
だけど……ゲームとたった一つだけ違うという事に気が付く。
それは、隠しルートである聖獣が断罪の場に居ない事。
ただ一つ
されど一つ
それだけでシナリオ回避出来るのではと思う反面、前世の影響と記憶のお陰で、貴族令嬢らしからぬ一歩を進みだす。
獣人を差別するこの世界で、獣人である従者と一緒に。
前世の記憶を取り戻した以上、貴族令嬢なんて重苦しいだけ!
一般庶民は自由に生きます!
そんな悪役令嬢と反対にヒロイン達は…………
--------------------
※こちらの作品はカクヨムにも掲載しています
転売屋(テンバイヤー)は相場スキルで財を成す
エルリア
ファンタジー
【祝!第17回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞!】
転売屋(テンバイヤー)が異世界に飛ばされたらチートスキルを手にしていた!
元の世界では疎まれていても、こっちの世界なら問題なし。
相場スキルを駆使して目指せ夢のマイショップ!
ふとしたことで異世界に飛ばされた中年が、青年となってお金儲けに走ります。
お金は全てを解決する、それはどの世界においても同じ事。
金金金の主人公が、授かった相場スキルで私利私欲の為に稼ぎまくります。
狙って追放された創聖魔法使いは異世界を謳歌する
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーから追放される~異世界転生前の記憶が戻ったのにこのままいいように使われてたまるか!
【第15回ファンタジー小説大賞の爽快バトル賞を受賞しました】
ここは異世界エールドラド。その中の国家の1つ⋯⋯グランドダイン帝国の首都シュバルツバイン。
主人公リックはグランドダイン帝国子爵家の次男であり、回復、支援を主とする補助魔法の使い手で勇者パーティーの一員だった。
そんな中グランドダイン帝国の第二皇子で勇者のハインツに公衆の面前で宣言される。
「リック⋯⋯お前は勇者パーティーから追放する」
その言葉にリックは絶望し地面に膝を着く。
「もう2度と俺達の前に現れるな」
そう言って勇者パーティーはリックの前から去っていった。
それを見ていた周囲の人達もリックに声をかけるわけでもなく、1人2人と消えていく。
そしてこの場に誰もいなくなった時リックは⋯⋯笑っていた。
「記憶が戻った今、あんなワガママ皇子には従っていられない。俺はこれからこの異世界を謳歌するぞ」
そう⋯⋯リックは以前生きていた前世の記憶があり、女神の力で異世界転生した者だった。
これは狙って勇者パーティーから追放され、前世の記憶と女神から貰った力を使って無双するリックのドタバタハーレム物語である。
*他サイトにも掲載しています。
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。
スキル【疲れ知らず】を会得した俺は、人々を救う。
あおいろ
ファンタジー
主人公ーヒルフェは、唯一の家族である祖母を失くした。
彼女の葬式の真っ只中で、蒸発した両親の借金を取り立てに来た男に連れ去られてしまい、齢五歳で奴隷と成り果てる。
それから彼は、十年も劣悪な環境で働かされた。
だが、ある日に突然、そんな地獄から解放され、一度も会った事もなかった祖父のもとに引き取られていく。
その身には、奇妙なスキル【疲れ知らず】を宿して。
異世界無知な私が転生~目指すはスローライフ~
丹葉 菟ニ
ファンタジー
倉山美穂 39歳10ヶ月
働けるうちにあったか猫をタップリ着込んで、働いて稼いで老後は ゆっくりスローライフだと夢見るおばさん。
いつもと変わらない日常、隣のブリっ子後輩を適当にあしらいながらも仕事しろと注意してたら突然地震!
悲鳴と逃げ惑う人達の中で咄嗟に 机の下で丸くなる。
対処としては間違って無かった筈なのにぜか飛ばされる感覚に襲われたら静かになってた。
・・・顔は綺麗だけど。なんかやだ、面倒臭い奴 出てきた。
もう少しマシな奴いませんかね?
あっ、出てきた。
男前ですね・・・落ち着いてください。
あっ、やっぱり神様なのね。
転生に当たって便利能力くれるならそれでお願いします。
ノベラを知らないおばさんが 異世界に行くお話です。
不定期更新
誤字脱字
理解不能
読みにくい 等あるかと思いますが、お付き合いして下さる方大歓迎です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる