魔王が現れたから、勇者の子孫らしい俺がちょっくら倒してくる

章なしで行きたいんだが～オオミヤからチチブへ

第115話 勇者六魔将と戦う

　魔物に滅ぼされたムサシの街の廃墟に来た、俺とユミコ。
　魔物が徘徊している廃墟だが、俺にはなぜか、懐かしく感じた。


　なぜだろう。
　初めて見る場所のはずなのに、なぜか懐かしい。
　廃墟になってはいるが、なぜか見覚えがある。ような気がする。
　そう言えばチチブでジジイが、東の武器屋がどうの言ってたな。
　ニレの木が目印らしいが、そんな木は見えない。
　だけど俺の記憶には、なぜかその光景がある。
　俺は足早に、その場所に向かう。

　途中、タムロする魔物と、二回ばかし戦闘になる。
　そしてその場所にたどり着く。

　ニレの木は伐り倒されて、切り株になっていた。
　が、ここで気にするべきは、ニレの木ではない。
　ここで、戦闘が行われていた！

　モヒカン頭のカブトをかぶり、斧を装備した全身ダークブルーの甲冑の魔物。
　それを、緑のアフロヘアーの女性が相手していた！

　女性が劣勢なのは、見てすぐに気づいた。
　加勢したくても、塀に囲まれたこの場所は、狭くてふたりで戦う事は無理だった。

「下がってください！
　俺が戦います！」
　俺は女性に声をかける。
　女性は俺の方をチラリと見る。
　そこへ甲冑の魔物の攻撃！

　ズガララーン！
　強烈な一撃に、女性は吹っ飛ばされる。
　戦闘の間合いの外まで吹っ飛んだためか、甲冑の魔物は追撃してこない。

「だ、大丈夫ですか！」
　俺は女性に声をかける。
　が、返事はない。
「私に任せて。ヒーリングっと！」
　ユミコが回復呪文を唱える。
　女性の意識は、回復しない。

　俺は甲冑の魔物をにらむ。
　甲冑の魔物は、ニレの木の切り株の前から、動こうとしない。

「ユウタ、気をつけて。そいつは魔王軍六魔将のひとり、悪魔の騎士よ。」
「ユウタ？」
　ユミコの声に女性が反応したが、俺にはよく聞きとれなかった。

　俺は、悪魔の騎士に戦闘を挑む！


　俺は鋼の剣で、悪魔の騎士を攻撃！
　ドゴ！
　そこそこダメージを与える！

　悪魔の騎士の反撃！
「グッスリと！」
　なんと、睡眠呪文を唱えやがった！
　俺は不覚にも意識が遠のく！

　悪魔の騎士の攻撃！
　ドガ！
　俺は目覚めない！

　悪魔の騎士の攻撃！
　ドガ！
　俺は目を覚ました。

　俺は回復呪文を唱える！
「ヒーリングっと！」
　それなりの体力が回復する。

　悪魔の騎士の攻撃！
　ドガ！
　そこそこのダメージを受ける！

　俺は鋼の剣で、悪魔の騎士を攻撃！
　ガゴォ！
　それなりのダメージを与えるが、まだ倒せない！

　悪魔の騎士の反撃！
「グッスリと！」
　睡眠呪文を唱えるも、俺は眠らない！

　俺は鋼の剣で、悪魔の騎士を攻撃！
　ドグォ！
　そこそこのダメージを与えるが、まだ倒せない！

　悪魔の騎士の攻撃！
　ドガ！
　そこそこのダメージを受ける！

　俺は鋼の剣で、悪魔の騎士を攻撃！
　ガガァ！
　悪魔の騎士を倒した！
　170円落ちていた！